旧い映画を楽しむ。なでしこの棲家

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トリュホーの≪暗くなるまでこの恋を≫


カトリーヌ.ドヌーブが共演しました、サスペンス作品。

     ≪暗くなるまでこの恋を≫デス。

カトリーヌはやはり、ミステリアスな役を。
ジャンは、いつもの軽いふざけた役ではなく、
裏切られても愛する人のために命を捨てても愛しぬくという
珍しい役どころです。

アランには出来ない、男の真実を演じて、絵になる男。

簡単なストーリー

文通を通じて愛し合うようになったジュリー(カトリーヌ)と
ルイ(ジャン)は、結婚する。

ルイが思い描いていた手紙の中のジュリーと、
ルイの家にやってきた現実の彼女は全然違っていた。

上品で心身ともに健康美にあふれ、いつもルイに
希望をもたらしてくれたジュリーは、、ルイにはかなさを教え、
ルイの単調だと思われた人生に陰影を刻む女に変わった。

しかし、そんなジュリーに夢中になり、日を追ってルイの愛は
深まっていった。
ルイはジュリーのためにパリに新しい家を買った。

夜更けて、赤々と燃える暖炉の前でふたり語り合う穏やかな
生活が続くと思っていたルイ。

しかし、実は、ジュリーはルイの財産が目当てで、
金遣いも荒い。
文通相手のジュリーはすでに殺されていて、
ジュリーに成りすました女であった。

しかし、それと知らないルイに、ジュリーは言う。
”きれいなドレスを欲しがるのは、みんなあなたのためよ。いつも
私に魅かれていて欲しいから”.....と・

ルイはジュリーの言うままだ。
彼女はとうとう、ルイを殺そうとさえするが、
そうと知りながらルイは、ジュリーが与える毒を飲み続ける..
偽のジュリーのひもの差し金である。

ジュリーはそんなルイの愛の深さに感動し、
”あなたを愛しているわ。あなたは信じないかも知れないけど、
愛してるわ”と 涙ながらに叫ぶジュリーに
ルイは言うのだ。

”君は僕の欲しいものの全てだよ。あるがままでいい。
泣いちゃいけない。僕が望むのは君の幸福で、
涙なんかじゃない”と...

なんともいじらしいベルモンド。
この役を二枚目がやると、ジュリーもこんな気持ちには
ならなかった??

カトリーヌ.ドヌーブが一番きれいなときだが、
いつものように冷たい、ミステリアスな彼女が観れます。

ふざけたジャンのひたむきな恋する男も結構いけます。

愛の告白....
”君の美しさについて語ろう、写真か絵のようにね。静かに!!
茶色がかった緑色の瞳...額は高原...鼻はかわいらしい山..。君の口は火山..そして君の微笑み。笑ってごらん!
いやいや、それはセールスマン撃退用だ。
別の..僕のためだけのほほ笑みをーーー
それそれ、、、僕が幸福なときの...!!素敵だ!!”

1969年度製作。 仏.伊
監督  フランソワ.トリュフオー


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