Laub🍃

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2012.08.12
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カテゴリ: .1次メモ
うたかたに沈む白い彫像を取り巻くのは三つの黒い影。

主の目覚めを待つそれは、周りを綺麗に綺麗に保つ。

徹底した排除ではなく、徹底した暴食。

主を殺そうとする、主の目覚めを憎む者たちを食べるのだ。




肥大した下半身が少しずつ下へ下へ根元へと流れる。

そうすると中心の彫像がまた膨らむ。




そうして何年何十年何百年何千年もそれを繰り返すと、
彫像の目が開かれる。

彫像はもはや彫像ではなく一人の人間だ。


いや、引いているというよりはところどころ凝集して、
その分希薄になったところが空であるかのように感じられるのだ。


そして白い「人」は世界を思うがままに楽しんだ後、また眠りにつく。



世界の変貌で飲み込まれた文明など、人の知るところではない。





夢の中に皆が世界を持っている。
だがその世界が生きているものだということを皆知らない。






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最終更新日  2014.08.11 22:46:15
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