Laub🍃

Laub🍃

2012.09.06
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カテゴリ: .1次メモ
 一人だけわざと列を外れる。

 そうすることで自分自身を集団から切り離すか、
 それとも集団にこちらを気付かせる、強調するか、


 「集団」の皆様方に選択させる。


 けれど、そんな本心を悟られたくなくて、構ってちゃんだと思われたくなくて、蟻を木の葉を魚を空を見詰める、そちらに集中しているから遅れてしまうのだと思わせる。靴紐の結び直しなんて頻繁に出来ないから。



 そうして迷子の子供になる。





 迎えに来る。また迎えに来てくれた。優しい。迎えに来るこの子は優しい子だ。だから尽くす。




 迎えに来る人は逆光で見えない、けれどいつものように笑顔なんだろう。




 迎えに来るその人は「迎えに来る」だけで神様だ。



 追いかける、あの子だけは置いて行かないから。追い掛ける。

 夕暮れに伸びる影、私の影は後ろ側。前に在る影に追いつけば、その陰に入り込めば、私とその子の手は0距離。




 それは、どこか雛鳥の刷り込みにも似ていた。





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最終更新日  2016.01.04 00:24:45
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