PR

Profile

ゆるゆる*プリン

ゆるゆる*プリン

Favorite Blog

フェアリーのアトリエ フェアリー2さん
「あれこれ帳」 あ… ももアロエさん
徒然見歩記 ゆうじまる★さん
チョコぐわぁーしぃー … ★☆チョコケーキ☆★さん
呑んだついでにいっ… kayokokayokokayokoさん

Comments

海のくまさん@ チン型取られちゃったw http://onaona.mogmog55.net/2tulqub/ 俺…
ボーボー侍@ 脇コキって言うねんな(爆笑) 前に言うてた奥さんな、オレのズボン脱が…
開放感@ 最近の大学生は凄いんですね。。 竿も玉もア○ルも全部隅々まで見られてガ…
通な俺@ 愛 液ごちそうたまでしたw http://hiru.kamerock.net/i2zaw3u/ フ○…
まさーしー@ なんぞコレなんぞぉ!! ぬオォォーーー!! w(゜д゜;w(゜д゜)w…

Freepage List

Keyword Search

▼キーワード検索

Archives

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07
2006.01.31
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類


姉の、
ダンナの、
父親が、

亡くなった。



火事だった。


父親は夫婦2人暮らしで、
火事の知らせが入ったのは
深夜 1時で、
彼の姿が見えなくて、
明け方、やっと見つかった彼は、
もう、動かなかった。



ダンナの姉のダンナは、
夜中に火事の一報を受けて以来、
ずっと寝ないまま、
っていうか、きっと眠れないまま、
翌朝早く、実況見分に出かけた。

実況見分を終えて、帰ってきたのは、
お昼をずっと回ってからだったけど、
身元確認にすごく時間がかかるらしくて、
まだ、通夜の日程どころか、
この先どうすればいいのか、

この期に及んでも、
誰にも、はっきりわからないみたいだった。



結局、
その翌日、身元確認ができて、
そのさらに翌日の夜に通夜がされることが、やっと決まった。



通夜って言っても、
亡くなったって言っても、
正直、私、会ったこともない人で。

だって、

ダンナの、
姉の、
ダンナの、
父親。

血の非繋がりを 2度も経てる。

全然、泣けなかった。



実際私、
通夜の日の昼間は、
ずっと前から約束してて、
ずっと楽しみにしてたから
友達と
スノボに行った。
思いっきり楽しんだ。

ニットキャップでペタンコになった髪を
何とか直して行ったお通夜。

全然、泣けないまま、お経を聞いた。



親族の挨拶も、
故人の兄だったかで、
おじいちゃんで、
正直あんまり上手じゃなくて、

こんな言い方不謹慎極まりないけど、
ココが一番の泣きドコロだと思うのだけれど、
やっぱ、泣けるものでは到底なくて。



でも、その挨拶の最後。

その人は

『すいません。』

と言った。

『町内の皆様、

本当に、

すみませんでした。』

と深く深く頭を下げた。

何度も、
繰り返し、

『すみません。』

と彼は言って、

それを聞いていた私は、
不意に、
とても悲しくなって、
急に、
涙が込み上げた。














火事って、そういうことだ。







通夜を終えて、


ダンナの姉のダンナは
今回の葬儀のいわゆる喪主で、
明らかに何日も寝てない顔で、
力ない目をしていて、

会えばいつも優しかった彼は、
私には気付きもせずに

すぐ横を、通り過ぎた。



ダンナの姉、
私にとっては、
小姑にあたるその人は、

私のことがとにかく気にくわなくて
みそ汁に味噌を入れるタイミングにすら文句をつけていたはずの
その人は、

ほんの1日、2日の間に
すごく頬の肉が落ちたように見えて、

『大丈夫ですか?』

思わず声をかけた私に

子供みたいに素直な声で

『うん。今日は来てくれて、ありがとう。』

って言った。





この火事で、
ダンナの姉のダンナの父親の家は全焼だったけれど

隣の家もいくらか焼いてしまったらしい。

隣の家にはちょうど誰もいなくて、
死人どころかけが人もいないけど、
家と家財道具がいくらか焼けてしまって、

通夜を待たずに
損害賠償を求めてきたそうだ。



こっちは人が一人亡くなってるんだ!

って、頭のひとつも来るってもんだけど、
隣の家の人にしてみれば
何の悪いこともしていないのに、
財産のいくらかを不意に失ってしまったのだから、

その損害の『もと』をつくった相手に
賠償を求めるのは当然のこと、だろう。





通夜の席で見た
祭壇の上の写真の人は、
とてもきれいな笑顔だったけれど、

残された人たちは、

これから、裁判を経験しなくちゃならない。

『ここはこうでこうだから、コレだけ出せば許してもらえますか?』
『でも、こっちにしてみれば、こうなのだから、
コレくらい出してもらわなければ、困ります。』

なんていう、ドロドロした金銭面の話し合いを
お互いの折り合いがつくまで、
やり遂げなければ、ならない。




亡くなった人を悼む清らかさが、

無粋なものに、

汚されていく、

気がした。

















火事が、起こった。






息子は、父親を失った。


父親を失ったその日から早速、
実況見分、身元確認。
息子の悲しみは、いかばかりか、はかりしれないけれど、
その中で
実況見分、身元確認。


家は焼き尽くされて。
財産も焼き尽くされて。失って。


その上で、隣の家の賠償もせっつかれる。
その裁判に、
どれだけの時間が、年月が、かかるのかわからない。
どれだけのエネルギーが必要になるのかも
わからない。












火事って、そういうことだ。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.02.01 00:42:28
コメント(22) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: