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『手仕事の日本』
1985年5月16日 第1刷発行
1997年4月4日 第22刷発行
著者:柳宗悦
発行者:安江良介
発行所:株式会社 岩波書店
〒101-02 東京都千代田区一ツ橋2-5-5
電話 案内03-5210-4000 営業部03-5210-4111 文庫編集部03-5210-4051
印刷・精興社 製本・桂川製本
定価 本体560円+税 (2015.9.30現在=840円+税)
岩波文庫 青169-2
【歴史とは、この地上における人間の生活の出来事であります。それが積み重って今日の生活を成しているのであります。】p20
機械の導入で、機械は【慾得のために利用せられる形となりました。】【人間の道徳がもっと進み、機械もそれに応じて発達するなら、】【ですが機械はいつ人間の利慾から解放せられるでありましょうか。】p28
と、悲観的である。すべてを機械の所為にしては元も子も無くなるように思う。所謂、町工場の技術が日本の手仕事の伝統を継いでいるのではないかと思う。
【「美術品」と呼ばれるものには、仮令どんなつまらない作品にも、何某の作ということが記してあります。】p227
【工人たちはわが名において仕事をする美術家たちではありませんでした。(中略)そこには邪念が近づかないでしょう。ですから無心なものの深さに交り得たのであります。】p229~230【生活を深いものにするために、どうしてもそれは美しさと結ばれねばなりません。これを欠くようでは全き生活はついに来ることがないでありましょう。/さて生活と美しさとを結ばしめる仲立ちは、実に用途のために作られる器物であります。】p231~232
熊倉功夫の解説から・・・
【何が美しいかを示し、なぜ美しいかを説明し、どうしたら美しいもので世を満たすことができるか方途を示し実践すること、これが民藝運動であった。】p251
この、三要素は様々の事象にあてはめられる。
例えば、何が正義かを示し、なぜそれが正義なのかを説明し、どうしたら正義で世を満たすことが出来るか・・・
また、何が悪かを示し、なぜそれが悪であるのかを説明し、どうしたら悪をこの世からなくすことが出来るか・・・
様々な考え方の基かもしれない。
やはり、哲学???
この本の面白さは、無名の人々の仕事の美しさ、「用の美」を知らされてことである。TV番組『和風総本家』を見ていると、同じことを感じる。クールジャパンもいいけれど、何処か何故かしっくりこないのです。お仕着せの限界かとも・・・。
『ひらがなだいぼうけん』 2015.09.26
新折々のうた2 2015.09.25
『されどわれらが日々――』 2015.09.19