Nanweiqing's Website

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ワインに萌える女5


マンションに同居する小姐たちは全員愛美の姻戚関係で、全員年上だったので愛美の保護者として厳しくしつけていた。
当然、私との関係はあくまで親しい客であり、肉体関係があることは決して口外できなかった。
まず愛美に教えたのが“たばこ”であった。
私はよく『女がゆったりとたばこを吸っているのを見ると大人を感じる』と言っていた。
ある日、愛美は「たばこちょうだい!」と言うなり、私のたばこを取り上げ吸い始める。
「何これ!? こんなまずいのをみんなよく吸っているね?」と咳き込んだ。
「みんな初めは苦しいんだよ。愛美が老頭子と初めてエッチしたときと同じ感覚だろう?」
「老頭子のアホー!!」久しぶりに愛美節が出た。
23歳になったばかりで幼顔の愛美だが、大人の女への憧れは人一倍強かった。
愛美は来日当初はご多聞にもれず、刺身、寿司が全然食べられなかった。
福建省の田舎育ちの愛美には、生の魚を食べる習慣も機会もなかったので当然だったが、半年後には克服しむしろ大好物となっていた。
お酒も来日前はほとんど飲めなかったようだが、水商売に携わってから眠っていた才能が開花、特にワインは底なしだった。
私がお店に行くときは、必ずと愛美と同伴した。
池袋のマンション近くに愛美を迎え、鶯谷付近のホテルで一戦交え、銀座・新橋周辺で食事後入店、閉店と同時に愛美と退店…がいつも変らないパターン。
しかしワインを飲みすぎた愛美は恐ろしい行動をとる。実はワインを飲むと萌えてくるのだという。「萌える」とは「燃える」であり平たく言えばセックスしたくなるということ。
愛美がワインボトルをおかわりすると“危険信号”であり、私は期待と不安が錯綜する複雑な心境になってくる。
愛美は店を出て車に乗り込むといきなり「老頭子!欲しいの!」と懇願する。
「えー! 店に入る前にしただろう?」 もう深夜2時、私の物は元気ない。
「愛美、多分これが言うこと聞かないよ」と下半身を指さす。
「だめー!老頭子、するの!」と言いながら私に擦り寄ってくる。
私は再度ホテルへ行く気力もなく資金もなく、車を走らせながら人の来ない適当な場所を探す。
車を停めるなり愛美は服を脱ぎ始める。全裸になった愛美は運転席に座ったままの私に覆いかぶさる。
こういう時の男はけっこう冷静というか、萌えない(燃えない)ものであり、すぐ萎えてしまう。
愛美は「老頭子のバカヤロー!コノヤロー!殺すぞー!」と私をののしる。
「愛美、ごめんなさい!」
以降、愛美は私のことを親しみを込めて「陽萎(ヤンウェイ※インポの意)」と呼ぶようになった。
愛美も今年27歳になり、日本語も格段の進歩を遂げ、容貌は子供から大人に変身して、相変わらずのスタイルと美脚を誇り、大人の女になってきた。
今の愛美、商売は相変わらず上手ではないが、その気になれば3日間のクリスマスパーティー券を100枚以上売るほどの力を発揮する。
いつの間にか「大人の女」になっていた愛美、私から離れていくのも時間の問題かも……



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