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2004年09月27日
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カテゴリ: ★★★な本
「妊娠中絶は殺人ではないのか?」をテーマに語られる四人の女性の生き方。

私もあまり知らなかったのですが、法律では妊娠中絶の手術は二十二週未満胎児には認められています。

それ以降は法律では中絶は禁止されていますが、実際には中絶をすることは可能なのだそうです。

その場合は人工妊娠中絶ではなく、自然死産と報告されます。

人工妊娠中絶の介助という仕事をしてきた助産婦が、自らの体験をもとに産婦人科の内部事情を告発する本を自費出版したことから、物語は始まっています。

助産婦が中心となり、中絶を思いとどまるよう妊婦を説得する「天使の代理人」なる活動を始め、さまざまな理由から中絶を希望する女性たちと関わっていきます。


望まない妊娠をしてしまった女性。
男の子が欲しかったのに女の子を妊娠してしまった女性。
病院のミスにより、中絶手術と取り違えられおなかの子供を堕ろされてしまった女性。




文中で何回も問題になるのが「胎児」は「ヒト」なのかどうか。

正確には「ヒト」ではありません。

それでも妊娠後期に入ると、おなかの外に出した場合でも生存する確率が高くなります。

その場合でも「胎児」は「ヒト」ではないから中絶してもいい。のだろうか?

難しいです。何度も考えてしまいます。


子供を産んだ。それだけで終わりではもちろんありません。

子供を慈しみ、愛し、育てる事ができるかどうか。

「お前なんか産むんじゃなかった」と母親から言われたことがある女性は、そのことが心に大きな傷を残し、母親になることを拒否してしまいます。

どんなことがあっても、そんなことは言ってはいけないのに・・・・と涙がでます。


全部読み終えるまでに、何度涙してしまったかわかりません。

女性にとってはあまりにも生々しく、辛い内容ですが、読み終えたときにはきっと生命の尊さというものについて改めて考えさせられると思います。












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最終更新日  2004年09月27日 10時58分46秒
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