●○なつ。の本棚○●

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2005年01月31日
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カテゴリ: ★★★な本
オレンジレンジが歌う「花」という主題歌が大好きで、それがきっかけで手にとった本です。


一年前に妻を亡くしてしまった「ぼく」こと「巧(たくみ)」の視点で物語は展開します。
忘れ形見の「佑司(ゆうじ)」はまだ六歳。
ママが死んでしまったのは自分を産んだせいではないか、と心配する佑司と、そんなことはないんだと言い聞かせる巧。
二人で支えあいながら、なんとかやっていけているように思えていたけれど・・・・

幼い佑司と巧、それぞれが母であり、妻である澪を愛している描写には胸が痛くなる思いです。
澪が戻ってきたとき、正直えぇぇ!と思いはしましたが、それは読む前からなんとなくわかっていたことだったので(映画の宣伝などで)意外に抵抗なく読み進めていきました。
それよりも、そのときの佑司と巧の気持ちを思うと・・・

まだ六歳の佑司でさえ、いつかママはまたいなくなる、とわかっているのです。
そういうのって、なんだかとっても切ないですね。(・_・、) 

全部読み終えたとき、全てが繋がって、へぇ~そうだったの!と驚きました。
こういう展開そういえば何かで読んだぞ・・・と記憶を辿って、貫井徳郎氏の 「さよならの代わりに」 を思い出しました。
ストーリーはもちろん全く違いますが、設定的に似ている部分がありました。
が、話を戻します・・・

澪が消えるとき、佑司の成長を自分の目で見ることが出来ないのが残念、だと言います。
本当に、母親として痛いほど共感できる気持ちです。
巧の身体のことも気遣いながら、心を残しながら消えていく澪。

『いま、会いにゆきます』と日記に綴った澪の気持ち。

巧と佑司に対しての痛いほどの愛情が伝わってくるのです。

私も母親なので、澪の母親としての気持ちに感情移入しすぎてしまいました。(T-T)
オレンジレンジの曲も、本を読む前に聴いていた時より、ずっとずっと心に響く歌になりました。





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最終更新日  2005年01月31日 18時17分52秒
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