今日の素敵 ~猫の散歩日記~

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November 5, 2005
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カテゴリ: 映画
9月末より新規オープンしたパリのシネマテック。

ジャン・ルノワールが監督した作品、そして兄弟のピエールの出演作品、スチール写真のクロードの作品などを上映、プラス同タイトルでの展覧会も開催。

見ようと思っていた映画が、ちょうど満員で中に入れなかったため、「そういえば」と思って、展覧会の方へ行ってみました。

これが、期待以上に素晴らしくって。

映画の代わりに、と行ってみた展覧会ですが、これはルノワール家の総まとめ的なものといえます。

ルノワールといえば、一番ピンとくるのは、印象派の大巨匠、ピエール=オーギュスト・ルノワール。そしてその息子ジャンは映画監督に、ピエールは俳優、クロードは陶芸家を経て映画のスチールカメラマンになりました。

そのあたりの関係がどうもよくはっきりしなかったのですが、冒頭の家計図でその点は、すっきりクリアになりました。

この展覧会は、いくつかの部から構成されていますが、基本的には、ルノワールの絵画があり、その隣に、ジャン・ルノワール監督の作品の一部を上映するというもの。



ジャンが子供時代の狩猟に出る様子のポートレートの隣には、「ゲームの法則」の狩場面が上映。
ムーランギャレの作品の隣には、その場面と類似した、「恋多き女」(原題は「エレナと男たち) 」を上映。
日差しを浴びた女性の隣には、まさに女性が裸体で川遊びをする場面の「草上の昼食」の上映。
ブランコの女の隣には、「ピクニック」の中で、同じ衣装を着た女性が楽しげにブランコに乗っている。

まさに絵画が映像の中にピタリと同居。
まるで、同じ人が違うフォームで、同場面を表現したかのよう。

そして展覧会は、この対比をざっと今思い出すだけでも、10数点行っています。

そして、多数のスチール写真。
多数のルノワールの絵画。

ルノワールの大作を見るだけでも、すごい価値です。
オランジュリー美術館が未だに閉館中の今、ルノワールを主に所蔵するオルセー美術館でみるのが、一番手っ取り早いルノワールですが、ここでは、オルセーだけでなくオランジュリーの作品も数点あり、もちろんロンドン、アメリカからも作品を展示しています。全部で絵画が何点あったか覚えてませんが、絵画だけでも、十分楽しめる量でした。


なんて贅沢な企画なんだ、と感嘆することしきり。

そして、フランスの写真家の巨匠、アンリ=カルティエ・ブレッソンのブックもありました。1933年ごろに、ジャン・ルノワールに自分のブックを提出して、スチール写真の職を求めたもの。

大物もやはり、自分を売り歩く時代があったのだなあ、としみじみと思ったり。

こんな展覧会を見た後は、やはりルノワールの映画が見たくなるというもの。
ちょうどこのあと、「恋多き女」が上映だったので、公園を散歩してリフレッシュした後、みていくことに。



バーグマンの美しさは、さすが。ジャン・マレとの共演もいい。
あのはちゃめちゃでごちゃごちゃした話の展開と場面構成も、それがまた魅力的だったり。

その後は、バランシンのバレエ「宝石」を観に、オペラ・ガルニエ座へ急ぎ。
また機会があったら、それについては後日書きたいと思いますが。

ちょっと詰め込みすぎにみえますが、意外とうまく消化できた感じがする1日でした。












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Last updated  November 6, 2005 09:16:21 AM
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