ねこっぽ雑記

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2004年05月18日
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 今日は国立劇場文楽公演「妹背山婦女庭訓」の第一部を観劇してきました。第一部は有名な「妹山背山の段」を含むためかチケットが即日完売したそうで、私も前売りでは手に入れることができず、当日券を求めて9:45くらいから並びました。待っている間の暇つぶしに、と英語構文の問題集を見ていたら、私の前に並んでいた外国の方に英語が分かると勘違いされたらしく、声を掛けられて困ってしまいました。英語が分からないから勉強しているのに(泣)。なんでも彼は「妹背山婦女庭訓」の当日券ではなく来月の歌舞伎鑑賞教室のチケットを買いに来たのに当日券購入のための整理券を渡されて困ってしまったらしい。最終的には整理券を戻して普通に歌舞伎鑑賞教室のチケットを購入できたみたいです。めでたしめでたし。
 さて感想を書く前に「妹背山婦女庭訓」第一部のあらすじを…と行きたいところですが、何しろ長いので「妹山背山の段」のあらすじのみご紹介します。
【紀伊国は大判事清澄、大和国は太宰少弐の領地であるが両家は吉野川を挟んで不仲。しかし大判事の息子久我之助と太宰の娘雛鳥は恋仲である。皇室を乗っ取り暴君と化した蘇我入鹿は、両家の不和は自分を倒すための狂言だと疑い、久我之助を側近に、雛鳥を妻に差し出すよう親に命じる。
舞台は中央に吉野川、上手(舞台向かって右)に紀伊国背山の久我之助が住む庵、下手(舞台向かって左側)に大和国妹山の雛鳥が住む下屋敷。吉野川の急流が国を隔て、恋人同士を隔て、両家を隔てている。
大判事と定高(太宰の後室)は入鹿の命に従うか子どもの恋をかなえてやるか川を挟んで苦悩するが、最終的にどちらも我が子の恋をかなえてやりたいと願う。しかし入鹿の命令に背く以上死ぬ以外に道はない。久我之助は雛鳥が自分の後を追わないよう「自分の死を太宰家に知らせないでほしい」と言い残して切腹し、雛鳥も久我之助の命を助け貞女を立てるために死んでいく。
互いに助けようとした相手の子供の死を知った大判事と定高は、せめて久我之助の息あるうちに雛鳥との祝言を行うことにする。雛鳥の首は雛道具の飾り駕籠に乗って吉野川を渡り、久我之助のもとへ嫁入りする。
やがて久我之助の首も落とされる。互いの子どもの死によっておのずから和解した大判事と定高。大判事は二つの首を入鹿に届けるため館をあとにする。】
 「妹背山婦女庭訓」の「妹山背山の段」は歌舞伎で初めて観た時にどうしようもないくらい感激してしまったんです。だから「もう一度観たい!」とずっと思い続けていました。そしてとうとう再会できたわけですが……う~ん……期待しすぎてしまったらしい(泣)。人形遣いさんも太夫さんもいい人が揃っているはずなのに感激できませんでした。これには「どうしたんだ、私!?」と自分でもびっくり。帰りに寄った喫茶店であれこれと考えこんでしまいました。
 結局一番初めに観たときの印象が大きすぎたんだと思います。あのどうしようもないほどの感動をもう一度、と言ったって、「妹山背山の段」を見たことのなかった時点には二度と戻れないのだから仕方がない。

 そんなことを考えていると、なんだかだんだん寂しくなってきました。「“歌舞伎について知りたい!”と思ってできるだけ多くの作品を観ていろんなものを得たけれど、得ると同時に失うものもあるんだ。」と思いました。「今となっては特に気に留めない、ほんのちょっとしたことに対してまで心を動かされていた頃が懐かしく恋しいなぁ…」と。もちろん観ることによって得たものは何物にも替えがたいし、失ったものより得たものの方が断然多いのだけれど。
 なんだかひどく主観的な文章になってしまいました。これでは感想と言えませんね(泣)。でもこれが私が「妹背山婦女庭訓」を観て感じた正直な思いです。





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最終更新日  2004年05月23日 20時06分52秒
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