黒が相当に地を稼いでリードしていて、以下黒 1 から手をつけた場面。白がもし外から抑えて受ければ簡単に生きが残るので、天元付近の黒石を連れ戻すくらいで十分な形勢。白ははね出しから全取りに来た。凄い気合にビックリしたが、相当に味がついたので、上辺から中央である程度サバけそうと思っていた。黒は普通に上辺から 2 子をアテてカケという筋でも悪くなかったようだが、一工夫した。
実戦図 1

以下実戦は黒
1
。この石自体が急所に来ている上に、白が伸びれば突き出すし、曲がりならハネて絞れるので楽な凌ぎだと思っていた。ところが・・・。
実戦図 2

以下実戦図黒 5 まで突き出した時に白 6 がSさんらしい強烈な手。
実戦図 3 
以下黒
1
から
3
で楽にサバキと思った瞬間、白
4
がまさかの強手で難しくなった。慎重に打つなら、上辺の
2
本利きを残して、黒
1
で右側ハネまたは単に左辺白の頭にツケるなどの手もあった。そして黒
15
が調子に乗った大悪手。ここは中央上押しまたはカケツギくらいで、上辺の一団を捨てて打てば十分だった。
実戦図 4

上辺の石を引っ張り出した上に結局全部取られてしまい、痛恨の逆転負けとなった。
実戦図5

次回予告
以下の局面で黒番。黒の面白みのない局面だが、打開したい。
局面図
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