nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

Nov 4, 2018
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テーマ: 囲碁全般(752)
カテゴリ: カテゴリ未分類
​​​​​​ 2010 年の本因坊戦全国大会の予選から。当時、本因坊戦はシード選手以外は予選があり、一勝すれば勝ち抜いてトーナメントに進み、 2 連敗で予選落ちというシステムだった。これだと、 4 人中 3 人が予選通過となるので、慌ただしくなるばかりで意味が乏しく、さらに予選落ちするとせっかく県代表になりながらトーナメントの記録にも残らないという悲惨な状況になっていた。今は一人 3 局ずつスイス式リーグ戦形式で打ち 3 勝者だけがベスト 8 に上がるシステムになっているようだ。全員が 3 局打てるよう配慮したシステムだが、負けた後に打つのは辛いのではないだろうか。

黒が私、白は力戦家でこのころ上位進出の常連だったMさん。序盤白が稼ぎ過ぎたようで、以下黒 1 となって黒リード。

実戦図 1



 下辺での戦いが一段落した以下の局面。黒はこの後、上から当てて押し切っても良さそうだが、何か一仕事したいと思い次の手をひねり出した。

実戦図 2



1 が工夫の手。上に抑えると切り違えて味がつく。隅に手が残れば、上の方の 1 子は捨てて押し切る予定。

実戦図 3



以下白 3 まで味をつけてから黒 4 から動き出した。黒 10 となっては中央の白一団も弱いので何かにはなりそう。

実戦図 4



 その後左辺は劫になったが、下図のように左下を蹂躙する分かれとなり黒勝勢となった。左上も劫になったが、この劫は譲っても黒が勝ちの形勢になっている。ところが、白 1 の劫立てに対し少し請けようとした黒 2 が大悪手だった。

実戦図 5




実は右下が手になっているのだが、お互いに気づかずヨセが続いた。以下白 1 がみすみすチャンスを逃す手で、中の方に手を入れれば手無しになる所だった。ところが、 1 目儲けようと黒 2 と受け白 3 でついにここが手になってしまった。実は、白 1 も不要で直接白 3 に打っていれば手になっている。どうしても、右下1線下がりと下辺1線下がりの両方が利いて、隅の白が生きてしまうのだ。何とも不思議な幕切れとなったが、お互い秒読みの中のドラマであった。


 この後、次の碁を勝ち何とか予選を通過し、さらにトーナメントの 3 回戦で再びMさんと当たるという信じられないめぐり合わせとなったが、ここでは完敗した。

実戦図 6



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Last updated  Nov 4, 2018 10:27:30 PM
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Comments

nipparat @ Re[1]:追悼 畑正憲氏(04/08) GO!さんへ  ぜひお楽しみください。今回…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) 11/11にしずおか囲碁まつりでまた伺う予定…
GO!@ Re[2]:追悼 畑正憲氏(04/08) nipparatさんへ 久能山東照宮は行ってみ…
nipparat @ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) あまり確認しておらず、返事が遅くなりす…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) しばらくご投稿がなかったので、案じてい…

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