nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

Dec 29, 2018
XML
テーマ: 囲碁全般(752)
カテゴリ: カテゴリ未分類
​  2008 年の団体戦での一局。黒は私、白は若手強豪で後にプロ棋士になった千葉のOさん。

 実戦図の場面まで、右下で少し白が遅れて黒が走っていた。ただ、黒 5 までとなった所でリードは飛んだようだ。黒 3 では、この下がりか一路下の渡りしか頭になかった。今はほとんど見なくなった形だが、以前のプロの碁でも黒 3 の下がりが多かったと思う。ここで天頂の推奨も下がりだが、 Lizzie の推奨は全く違う手だった。

実戦図 1



Lizzie の推奨は以下の A かB。柔軟な手だが、形としてはある手なので、全く考えなかったのは左辺を黒の構えにしなければと言う思いに囚われていたためだろう。   かつて酒井猛プロが、アマとプロの一番の差は柔軟性にあるというような事を書いていた。よく見かける形に囚われるだけでなく、「この石は攻めなければ」とか、「ここを地模様にしなければ」などの思いが生じた時に、局面が変化してもすぐ切り替えができない事が多い。AIには、さらにプロ以上の切り替えの早さを感じる。

 低段者でスソアキを全部受けてしまう人に「碁は変化するもの。変化を楽しもう。」と言うのだが、実は自分自身に言い聞かせている言葉だ。

参考図 1



 以下の図になれば下辺の味も悪く黒が良いようだ。

参考図 2




 以下、黒 1 の切りからの変化の一例だが、この場面で Lizzie の第一推奨手には驚いた。

参考図 3



何んと、第一推奨手は黒B。黒Aが第二推奨手で、この手は分かり易い。この辺りの白が固いので凝らせて左上で主導権を取ろうとする手だ。

 黒Bも狙いは同じなのだが、さらに欲張った手だ。この手に対し、上ハネなら黒A切り、下ハネでも黒Aとなる。

参考図 4




 仮に以下のような図になれば黒の注文通りで、左辺の黒を捨てて左上・上辺で黒が主導権を握れる。

参考図 5



 実戦は中盤まで黒がリードしていたが、上辺で失敗して微細な展開となった。以下黒 3 に白 4 が打ち過ぎでここが手になって黒勝ちとなった。白 4 7 なら、黒 4 先手から黒 5 と切り、白左側から当て黒 6 となり、微細な形勢が続いていた。

実戦図 2






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Dec 29, 2018 10:22:30 PM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Favorite Blog

席亭の囲碁日記 das53jpさん
朝はパン、夜はごはん pinceanaさん
玉藻 pg(ピィジィ)さん
ひよこ雛形のぴよぴ… ひよこ雛形さん
碁法の谷の庵にて 風の精ルーラさん

Comments

nipparat @ Re[1]:追悼 畑正憲氏(04/08) GO!さんへ  ぜひお楽しみください。今回…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) 11/11にしずおか囲碁まつりでまた伺う予定…
GO!@ Re[2]:追悼 畑正憲氏(04/08) nipparatさんへ 久能山東照宮は行ってみ…
nipparat @ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) あまり確認しておらず、返事が遅くなりす…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) しばらくご投稿がなかったので、案じてい…

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: