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セミナーでは角膜移植に関する講義が複数あったのですが、この中では、「角膜移植は全層移植から、悪い部分だけを交換するパーツ移植の時代になった」、という話が印象的でした。
角膜移植というのは長い間、角膜全部を入れ替えるPKP(ピーケーピー)と言うやり方が一般的だったのですが、このやり方には、術後の乱視が強い、縫った部分からばい菌に感染することがある、拒絶反応が強い、移植した角膜が長持ちしにくい、などの欠点がありました。
それに対して最近では、角膜の表面側が悪い場合には輪部移植やDALK(ダルク)、角膜の裏側が悪い場合にはDSAEK(ディーセック)などというように、「悪い部分だけを取り替える」パーツ移植が出来るようになってきているのです。その中でも特にDSAEKが有望な手術法として広まろうとしています。

このDSAEKは、角膜内皮(+後部実質)という角膜の裏側の部分だけを入れ替えるもので、縫わなくて済むので乱視が少なく術後早期から視力が出る、感染が少ない、などの大きな利点があります。更にこのDSAEK、以前よりも術式が改良されてきており、かなり魅力的な手術になってきていることが実感できました。
眼科の手術と言うのは常に少しずつ進歩しています。それは角膜分野でも例外ではないんですね。
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