にしわき眼科クリニック。

にしわき眼科クリニック。

2025.02.18
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カテゴリ: 手術全般
 当院では2021年に日本アルコン社の「センチュリオン」という最新型の白内障手術装置を導入してそれで毎週の手術を行っています。












  非常に能力の高いマシンで、導入してから白内障手術時のトラブルが激減しました。手術自体はこの25年間常に全身全霊を賭けて1例1例「すべての症例を自分の父母の目にメスを入れるという感覚」でやっていますので、合併症が明らかに減ったのはやはり手術機械のクオリティが上がったことが何よりも大きいと思います。







 さてそんな素晴らしい名機センチュリオンですが、当院では実は2台同時に購入していました。












 その理由ですが、機械にトラブルは付き物なので、万一に備えてバックアップのために買っていたのです。これは今回が初めてではなく前機種である「インフィニティー」の時にも2台体制を取っていました。










 さて2021年に同時に2台やってきたセンチュリオンですが、1台は花子、もう1台は太郎と名づけられました。彼らは2週間交代で大切な患者様の目の手術に臨みます。ただその後の2台は対照的な運命を辿りました。







 花子は優等生で、その後の3年半、一度も何のトラブルも起こしませんでした。オペ場のスタッフも「花子が鎮座していると安心」と言う感じで絶大な信頼を得ていました。






 一方の太郎はかなりの暴れん坊で、この3年半で様々なトラブルに見舞われました。具体的に言うと、





1. 朝、オペ場で機械を立ち上げようとすると、そもそも起きない。




2. 起きても、いよいよ手術が始まるという瞬間になぜかフリーズしていて動かない。




3. オペ中に急にイヤイヤ言い出して動作が止まる。




4. 前部硝子体切除(A-Vit)という手術トラブル時に使う機能を一度も使っていなかったので試しに動かしてみようと思ったところ、そもそも壊れていて反応が無い。





 などでした。そしてこういう時には常に花子が緊急登板して事なきを得てきたのでした。










 、、、ところが先日のことです。大エースの花子が手術中に突然操作画面のタッチパネルが反応しなくなったのです。しばらくいじくり回していると動き始めて手術は無事に終わったのですが、次の日にはついに立ち上がらなくなってしまいました。





 オペ場のナースたちが「まさか、お利口な花子がこんなことになるなんて。。。」と大きなショックを受けています。でも、問題児の太郎が代打を務め手術は滞りなく終了しました。「太郎にも役に立つことがあるんだねー。」とみんなが感心しています。





 その後緊急で日本アルコン社にメインテナンスをお願いすると、花子はタッチパネルの裏側のコネクターが外れていただけで、すぐに治りました。やっぱり優等生だったんですね。





 、、、と、こんな感じで我々は毎週楽しく手術に臨んでいます。これからも太郎と花子を常に万全にメインテナンスしながら、より安全で精度の高いオペを出来るようにスタッフ全員で努力していきます。









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最終更新日  2025.03.02 11:34:03


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