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実用視力を改善する力のある「ムチン分泌促進薬」を紹介して話題沸騰だった、NHKの「ためしてガッテン」



ですが、この番組の放送以来私のブログにも特需が発生し現在全国から大変多くのアクセスを頂いています。今日はその特需を受けての第2弾です。(笑)
さてムチン分泌促進薬を語るシリーズ、参天製薬のジクアス点眼液に続いては、日本の製薬会社の雄、大塚製薬から登場したムコスタ点眼液についてです。
まずは発売前の様子から。
このムコスタ点眼液、数年前から発売が噂されていながら実際にはなかなか発売されず一部では、
「出る出る詐欺」
とまで言われかけていたのですが、ようやく船出の時を迎えました。
果たして効果はどうだったのか。 ジクアスとムコスタは薬としての実力はどちらが上なのか、その実際は、、、、、?
このムコスタ点眼液の有効成分「レバミピド」は大塚製薬が自社開発したもので、内服薬としてはずいぶん以前から発売されています。そして、胃潰瘍や胃粘膜病変に抜群な効果を発揮するベストセラー薬として知られていました。
内服で良い薬は、目薬になっても良い。
目薬の法則
ただその一方で、大塚製薬はこのムコスタを溶かして目薬に仕立て上げるのに苦しみ抜き、実際に出来上がった製品は成分が安定しにくいために一回毎の使いきりタイプのみで、液は濃く白濁し点眼すると強い苦味を感じる、という典型的な「良薬口に苦し」のやや使いにくい目薬となっています。
そのため、純粋に薬が持つパワーだけを見ればムコスタはジクアスを確実に上回ると個人的には思いますが、ジクアスはムコスタよりも圧倒的に点眼がしやすくて使いやすいので、総合力では逆にジクアスがムコスタをやや上回っている、というのが現時点での眼科専門医としての私の評価です。ただ、未確認情報ではこのムコスタは使いやすいフルボトルタイプの発売を目指して鋭意開発続行中とのことでもあり、これからの更なる進化に期待しています。
以上で、「ためしてガッテン」余波を受けての「ムチン分泌促進薬」関連の緊急シリーズは終わりです。この日記は地方で開業している眼科専門医である私の日常を綴っているだけのものですが、出来る限り一般の方にも面白く楽しく読んで頂けるように工夫を凝らしていますので、今回たまたまご訪問戴いた方には是非これを機会にブックマーク登録して頂ければ幸いです。(笑)
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