競馬が上手な馬がうまいレース運びで優勝した今年の皐月賞。距離適性や身体能力よりも自在性(操作性)で上回るロゴタイプがスムーズなレース振りにより、速い馬場で先行馬が残る展開を乗り切り、ハイペースでもかかってしまったエピファネイアやコディーノを尻目に、従来のレースレコードを0秒5(ノーリーズン)、コースレコードを0秒2(カルマート)を更新する1分58秒0で、朝日杯FS勝ち馬として19年振り6頭目(トキノミノル(1951年)・ビンゴガルー(1979年)・ミホノブルボン(1992年)・ナリタブライアン(1994年))の皐月賞制覇を成し遂げました。 2冠目は東京優駿、「スピードのある中長距離馬」は成立しますが「スタミナのあるマイラー」は成立しないので、ローエングリンの仔のこの馬には血統面の不安が残ります。ただ、レースの距離体系整備、とくに1996年の NHK MC の設立後、東京優駿へ挑戦するのであれば距離適性があると陣営が判断したこととなり、ミホノブルボンの例もあるので侮れません。 私の本命・エピファネイアはレース前、鞍下が白くなるほどの発汗があり、2F目が10秒6でテンの3Fが34秒1、1,000m通過58秒0 というハイペースにも関わらずかかってしまい、最後の力が残っていなかったように見えました。これはコディーノも同じで、かかり方はエピファネイア程ではありませんでしたが、騎手の気の遣いようが馬に伝わって萎縮してしまったかのように実力を出し切れずに終わってしまったような印象でした。これらの馬には距離が延びて道中のペースが遅くなると考えられる東京優駿には不安ばかりが残るレース振りでした。 4着まで人気通りの入線となったこのレース、4着はカミノタサハラ、小回り不向きの不器用なレース振りで東京優駿では人気が出ることでしょうけれども…どうでしょうか。