せぴあ

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ANEさん

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2009年03月11日
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ライトアップ・北口方面]

大正3年開業の東京駅は当時は中央停車場、と名称され、
それまでのターミナル駅だった旧・万世橋駅に
取って代わる役目を担いました。

全長335mの赤煉瓦の駅舎は現代でも、
国内の煉瓦造りとしては最大級の建造物。
開業当時は三階建て、
王冠型をした南北のドームが特徴的なヴィクトリアン・ゴシックの様、
内装、外装ともに当時の建築美術の粋を凝らした美しく威厳ある駅舎でした。


大戦末期、昭和20年空襲を受け、王冠型をした南北のドームと
三階部分が焼失してしまい、現在の二階建ての駅舎になりました。


設計は辰野金吾。

日本銀行本店 (東京都中央区/重要文化財)
日本銀行京都支店 (京都府京都市/重要文化財)
日本生命九州支店 (福岡県福岡市/重要文化財)
などが現存する作品

関東大震災にて倒壊した旧・万世橋駅初代駅舎も
皮肉なことに辰野金吾の作品でした。

現代の黒い山形屋根の南北のドームは戦災で焼けおちた駅舎を
とりあえずなんとか稼働させるために4~5年持てばいいだろう的な、

図らずも64年もの年月、丸の内の街を見下ろし、
戦後の復興、首都東京の経済成長を見つめ続けることとなったわけです。

平成15年、東京駅舎は重要文化財に指定され、
御存知のとおり平成18年から竣工当時の王冠型のドーム屋根に
復元される工事が進んでいます。



補修したりする暇もなく、現在のドーム天井を急いで張り付けたのでしょう、
つい先日のニュースで、剥がした現・ドームの天井の裏から
辰野金吾がデザインしたであろう石膏の彫刻や、
漆喰塗りの壁面の飾りなどが焼け焦げた状態のまま姿を現し、
報道関係者にのみ、公開されたそうです。

その彫刻は復元され、きれいに生まれ変わった姿が
やがて一般に披露されるそうですが。


64年間、誰の目にさらされることもなく、戦争の傷痕を携えたまま、
じっと眠り続けた日本の近代建築の意匠。

ただ、邪魔だということだけで壊され葬られてゆく歴史ある建物が多い中で
修復され、復元されるだけでもありがたいことですが、

出来れば、 わたしは、
戦火に焼かれたままのその姿から
東京駅の歴史にうずもれた泣き声を聴いてあげたかった、と思うのです。

大がかりな建築用機材がなかった時代、手作業が多くを占めた建築。
そして、建物の機能としては必要のない装飾や彫刻という、
大いなる「無駄」職人たちの粋と余裕、その心意気。
博物館に保管される美術品に勝るとも劣らない意匠が数多く在ります。

古い建物には、作った建築家と職人たちと、其処を利用したり、
住み着いたたくさんの人々の息吹きがのこります。
命が宿ります。

そんな思いをもって、
私は古い建物が好きです。





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最終更新日  2009年03月11日 18時23分39秒 コメントを書く


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