■渡り鳥とコーヒー生産の関係とは
普段は何気なく飲んでいるコーヒーで環境保護に貢献できたら…
…そんな思いが、「バードフレンドリー(R)」との出会いで現実になりました。
「バードフレンドリー(R)」とは、コーヒー生産の分野における環境保護プログラムで、アメリカのスミソニアン渡り鳥センターが中心となって進めています。
古来、コーヒーの栽培は熱帯の森林を守りながらその木陰で行われてきました(この栽培方法をシェードグロウンといいます)。
しかし、近年生産効率重視のため、その森林を切り開いてコーヒーの栽培が行われるようになりました。それにともない野生動物が生息する自然環境が失われてきています。
■小川珈琲本社を訪問し、「バードフレンドリー(R)」について熱く語るライス博士。
そこでスミソニアン渡り鳥センターでは、環境と動植物の保護に配慮した伝統的なシェードグロウンで生産された有機コーヒーのみを認証し、「バードフレンドリー(R)」(鳥にやさしい)ラベル( バードフレンドリーR認証マーク
)の使用を許可することで、その普及を図り、地球全体の環境を守っていこうという運動を始めました。
小川珈琲は、この「バードフレンドリー(R)」プログラムの理念に共感し、日本で初めて「バードフレンドリー(R)」として認証されたコーヒー豆の販売を'05年3月より開始しました。
それに先立って、同プログラムの中心人物ともいえるロバート・ライス博士が来日し、1月26日に小川珈琲本社を訪問しました。
幼少期をコーヒー生産国であるペルーで過ごし、コスタリカやニカラグアのコーヒー農園で働いた経験もあるというライス博士は、スミソニアン渡り鳥センターの仲間たちの協力を得ながら、長年渡り鳥の習性を通してコーヒー生産と環境との関係を研究調査してきました。
「シェードグロウンは鳥にやさしいだけでなく、農薬や化学肥料を使わないので土壌汚染や水質汚染、CO2排出量が少なく、地球環境にやさしいコーヒー生産法だといえます」と博士。
「バードフレンドリー(R)」が単に渡り鳥に恩恵をもたらすだけでなく、人間も含めたその他の生物にとってさまざまなメリットがあることを強調します。
たとえば農園主にとっては高付加価値のコーヒーが生産できること、バナナその他の換金作物もつくれること、農園で働く人にとっては農薬や化学肥料による健康被害を受けないこと、消費者にとっては完全なトレーサビリティのある安心な食品が提供されること……などなど。
もちろんコーヒー本来の味の良さにも定評があります「アロマ、フレーバー、酸味、ボディのバランスのとれた味です。シェードグロウンだと直射日光を受けにくく、コーヒーの実がじっくり熟すため、かたくて締まりの良い豆になることが、おいしさの理由だと考えられています」
そう語る博士自身が大のコーヒー好きで、自宅に焙煎機があって、娘さんと一緒にバザーで自家製豆を売るほどの愛好家なのだそうです。
■「バードフレンドリー(R)」の厳しい認証基準
コーヒー農園が「バードフレンドリー(R)」の認証を得るには、(1)有機栽培であること、(2)原生中木は12メートル以上の高さの森のようであり、原生林全体の20%は(原生森林樹種から成り)木全体の背丈がさらに高く、20%は原生中木よりも背が低い、(3)10種以上の樹種があり、それぞれの樹種が1%以上を占めること、(4)1年を通じて40%以上は空が森林の葉で覆われている……などの厳しい基準を満たさなければなりません。見た目がまさに森林であること、すなわち生命の多様性があることが条件なのです。
→ 農園の中は、木や鳥を保護するエリアです。
■小川珈琲ではスミソニアン渡り鳥センターで、こうした厳しい検査を経て認証された「バードフレンドリー(R)」のコーヒー豆を3月より販売しています。商品名につけられた「イルランダ」はメキシコで「有機農法の父」として尊敬される農園主が経営する農園の名前です。「どうか「バードフレンドリー(R)」の取り組みを長い目で考えてください。単にコーヒーを販売するのではなく、持続可能なコーヒー生産を通じて地球環境を守ることの意義を日本の消費者のみなさんに伝えてほしいですね」
渡り鳥とコーヒー生産の関係に光を当てることで自然と共生することの大切さを訴えたい。それがバードフレンドリー(R)プログラムに託した、ライス博士のメッセージなのです。
■野鳥や渡り鳥の生息地環境を保護すること、豊かな森林を育てシェードグロウンを利用した伝統的な栽培、自然と人と調和しながらコーヒーを育てること。
…有機栽培「バードフレンドリー(R)イルランダ」は、渡り鳥が安心して帰ってくることができる、あたりまえの環境をつくりながら自然の恵みを少し分けてもらったコーヒーです。
このコーヒーは柑橘系の酸味と優しい甘みを持ち合わせた上品な味わいです。焙煎度合いを2種類に分けることで、味わいに深みを出しています。
**いつものコーヒータイムに「バードフレンドリー(R)コーヒー」を飲んでいただくことで、地球環境や動植物保護に参加※していただけます。ご購入は こちら
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※商品の収益の一部はスミソニアン渡り鳥センターの運営資金として、世界中の渡り鳥保護、生態系のために還元されます。