カナリア諸島旅行記= Part 3 =


この時は、自分でも余裕がなかったせいか、写真を全く撮ってません。窓から見える切り立った崖は、海から突き出たように垂直になっています。フィヨルドを思い出させるようなその崖は、そのまま深く大西洋に落ち込み、容易にその海が急激に深く沈んでいることを想像させます。南国のエメラルドグリーンとはほど遠く、大西洋の色はとてもしずんだダークブルーに見えました。
その後、ハイウエーを降りると、島の内陸部に向かいます。スピードが落ちて、ようやくドライバーが初めてしゃべった言葉が、"バナナ"。周りを指差して、そういうので見てみるとそれらしい葉っぱ見えます。その後、確かにそこかしこにバナナ畑があります。
グランカナリア島は、バリやプーケットといった熱帯雨林の島ではありません。湿度が低くて岩が剥き出しになっており、ところどころサボテンも見えます。その中に多くのバナナ畑があると少し奇異な感じがします。
しばらくすると大きな教会が見えてきました。うんチャンは何か言っているのですが、何を言っているか全く分かりません。教会の前で、車は止まり、"ここで待っている"と言うようなことを言っています。恐る恐る教会の中に入ってみると、これがなかなか立派な教会で、ようやくカメラを持っていることを思い出しました。

教会

教会は中もすばらしく、ツーリストになった気分で、写真を撮りました。うんチャンも車から降りてきて、教会に入ってきました。私は何となくおぼえていたスペイン語(?)で、自分を指差しながら、"Soy Tommy." うんチャンを指差して、"Y usted?" と聞いたら、"Jose!"(ホセ)と言ってきました。典型的なスペイン人の名前です。"Mucho guest, Senor Jose"(初めましてホセさん)と言って握手を交わしました。しかし、その後は、また全く話が通じなくなります...
ホテルでもらった地図を広げて、英語で聞いてみますが、通じません。分かった事は、ここがアーカスという町であることと、おぼろげながらの今後の道順だけです。地図を広げて聞いているのに、このうんチャンは、はっきりと今後の予定を教えてくれないのです。
"こいつほんと大丈夫かなー"と心配になります。後で分かったのですが、このうんチャンはひどく老眼で、地図の文字が全く見えなかったようです。

つづく

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