カナリア諸島旅行記= Part 6 =


しばらくして、景色は一転します。ごつごつした岩が多くなってきました。
それが、だんだんと岩山の景色に変わり、大げさに言うとグランドキャニオンのようになってきました。右に左にカーブが連続する中、車の窓からかろうじて撮った写真がこれです。

岩山

人の気配は全くなく、手付かずの自然といった感じです。
こんな小さな島(たぶん周囲100キロぐらい)なのですが、こうも風景が変わるものかと感心させられます。
岩山を縫うように車は走り、徐々に平坦な道に変わってきました。ホセさんの運転する車は、相変わらず短い時間で距離を稼いでくれます。車種は日産のプリメーラなのですが、この狭くてアップダウンの激しい道を軽快に走っていきます。
ホセさんの運転はA級なのですが、道はあまり知らないようで、よく道に迷ったり、わからなくなって人に聞いたりしていました。
カナリア諸島のスペイン人は、みんないい人で、ホセさんが道を尋ねると、全くいやな顔をせず、親切に教えてくれます。日本のように忙しく歩く人もいませんし、住んでいる人たちの動いている時間が違うようです。

車は徐々に海に近づいているようで、砂がそこかしこに見うけられるようになりました。すると急に視界に立派なリゾートホテル風の建物が見え始めました。その中の一つに車は近づき、駐車場に車は止まりました。ホセさんはこっちへ行けと指差します。
言われるがままに、そちらのほうに歩いていくと、突然眼前に真っ青な海と、赤と青のたくさんのパラソルが目に飛び込んできました。えっツ!?なに?ここはどこ?...カリブ海に来てしまったの?
あまりに眼前の景色が変わってしまい、びっくらこいてしまいました。


マスパロマス

もう少し高い位置から写真が撮れれば、もっと分かりやすかったのですが、なにぶん興奮していて、この写真を撮るのが精一杯でした。
空も海も限りなく青く、白い砂浜、そこに整然と並べられた赤と青の何百というパラソル。そこにいるのは、みんな外人!(当たり前なのですが) 
日本人が多いハワイやグアムとは、全く違った雰囲気です。ほとんどの人が派手な水着を着ている中で、半ズボンにポロシャツの私は、その場に完全にういていました。波打ち際に行きたかったのですが、とてもそんな勇気はなく、遠くからボーっと見ているだけです。
ようやく我に返って、あたりを見渡すと細い路地にショッピングアーケードがあります。テーブルと椅子も置いてあり、ちょっとした食事も出来るようです。何が売っているんだろう?と近づいていくと、水着やT-シャツ、浮き輪やマットなど、定番の海水浴グッズです。不思議なことに、周りの雰囲気からか、どれを見てもとってもお洒落に見えます。
それから20分ほどは買い物にいそしみました。ホセさんに、30分で戻ると言ってしまったことに後悔しつつ、足早にそこかしこをのぞい買い物をして歩きました。
もう時間が迫ってきました。時計を気にしつつ、浜辺に急いで戻ります。そうしてカナリア名物のトップレスはいないかと、眼球の筋肉がつるんじゃないかと思うくらい、きょろきょろしました。首を振って見ると"すけべおやじ"がばれてしまうので、動かすのは目だけです。
トップレスは、いることはいるんですが、残念ながら皆さんうつぶせ...観念し、後ろ髪を引かれつつも、タクシーに戻りました。
いやー、30分前のあのごつごつした岩山から、どうしてこうまで景色が変わるものかとびっくりさせられます。30分でグランドキャニオンからカリブ海にいったようなものです。
空気は乾燥しているし、雲一つない空ですから、空も海も真っ青です。中東の海もこんな青さでした。
私は、ラスパルマスにホテルをとった事をつくづく後悔しました。ここでホテルをとって、こんなすばらしい海辺で、ゆっくりとデッキチェアーに寝そべれるならば天国のようだったのに...それに比べて、ラスパルマスのホテルときたら...
ここは、マスパロマスというところで、グランカナリア島の最南端に位置します。空港からハイウエーも通じているので、交通の便も申し分ありません。もし、カナリア諸島に来られる機会があれば、ここにホテルをとる事をお薦めします。

時計はもう3時をさしています。ホセさんとの契約では、もうホテルに戻る時間なので、後はラスパルマスへ帰るだけです。
ここからグランカナリア島の北にあるラスパルマスまで、空港を経由してハイウエーがまっすぐ伸びています。ホセさんお得意の窓全開150キロでラスパルマスに向かいました。
島の東海岸沿いに車は走り、けたたましい風の音を聞きながら、私はほどよい疲れを感じつつ、車窓から外をぼーと見ていました。そしたら突然、前方に大きな風車が見えてきました。真っ白の風車で、それが風力発電用のものであることは容易に分かります。
私は、やはり風が強いんだ...と思いながら、眼球の筋肉に疲れを感じつつ、ぼーとそれを見ていました。それから、ちょっと視界が開けた時、なんとその白い風車が何十という数で、整然と並んでいるのが見えたのです。これがまた圧巻で、一つの風車はおそらく50メーターくらいの高さでしょうか。きれいに並んだ風車は、風を受けて規則正しく動いています。もう、写真を撮る元気もなかったので残念ながらお見せ出来ませんが、カナリアへ行ってみたら分かります。

こうして無事グランカナリア島一周ドライブは終わり、ホテルに着いたのは、3時半でした。うんチャンのホセさんは、もともとの契約の120ユーロではなく、タクシーのメーターが160ユーロであることをいいことに、150だと言い張ります。分からないスペイン語で抵抗する元気もなく、内容的には満足出来たので、払うことにしました。
ホテルの部屋に戻って、一休み。これからの作戦を練ることにしました。

つづく


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