おいしい 千葉 ~ponの食べある記~

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2006.11.14
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カテゴリ: 千葉市


モダンジャズが静かに流れている。ワインラックに100本以上のワインが寝かされていた。ピンクのテーブルクロスにクリーム調の内装。超高級でもないし庶民的でもない。シックでしっとり大人の居食空間という感じ。古き良き時代の洋食屋さん、それも少しつま先立ちして少し気取った洋食屋さんというべきか。

いつものようにメニューを熟読・愛読する。ビーフシチューが誘ってくるが、こちらの特製オムライスもいけそうだ。見ると、牛肉のハムチーズはさみ焼(珍しいコルトンブルー!)まで揃っている。うーむ…。(その間約8分。これくらいは自分にとって珍しくない)迷った末に、海老フライを注文した。

以前記したことがあるが、この一品だけのブログに特化しようと思ったくらい、彼が好きなのである。1ヵ月連続はきついが、2週間限定なら飽きずに食べていける自信がある。

待つことしばし。メニューをながめながら過ごしていると、厨房のほうで声がして、その一皿がやってくる。ルイジ・コラーニ風のプレートに盛られたそれは、約16センチ大が3本おごられてきた。

つけ合せは、フライドポテト・にんじんのグラッセ・さやいんげん。絞りやすいようにクシ型レモンに切れ込みを入れてある。このあたり、なかなか芸が細かい。さっそくメインのほうにナイフを入れてみる。

シュパと気持ちよいくらいの切れ具合。うちのように@100円のナイフとは違うわけか。ナイフ表面にフライ粉の1粒だって付着しない。1カットを差して、ディップ皿のタルタルソースにべったりつける。海老の断面、およびコロモとの境目を中心にたっぷりと塗りこめる。これを一気に口の中に放りこむ。

まずソースの甘酸っぱさが先にやってきて、そのあと油衣のジューシーさと海老本体の淡白な中にも甘い感触が追ってやってくる。このままストレートにごっくんしてしまえば最高に美味しいのだろうが。そこは財布の軽い民衆のひとりとしては、贅沢品の彼を簡単に通過させる訳にはいかない。ゴクリ行きたい快欲求を抑えて、もう少し口の懐のうちでカミカミをくり返させていただく。一度のほおばりで二度おいしい。4つの胃を持つ牛ではないが、これくらいの工夫をしないと軽財布グルメっちは、やっていられないのである。

テーブルの上にソースが置いてなかったので、それを頼む。てっきりソース差しでやってくると思ったが、ミルクピッチャーのような器でやってきた。今度はそのソースをつけ、そこにタルタルを上塗りしてみる。

それにしても、ここのタルタルソースの味は素晴らしかった。やや粗めに刻んだ玉ねぎが効いて、シャキシャキ感がよりデフォルメされている。酸味が極力抑えられて、その脇からマイルドな甘味が際立ってきている。フライ物をディップするのにちょうどよい軟度なのだが、味わってみると実にまったりと濃厚そのもの。味密度が高いというのか、濃いというのか。

相当なる満足のままに完食。あとは、海老の尻尾と少々のタルタルだけになった。この余った尻尾は、さすがの軽財布持ちでもけっこう残したままにする残滓なのだが。今回ばかりは、残ったタルタルを余すところなくすくいとるためにも、食する義務があった。

前後左右、下手な煎餅焼のようにひっくり返しながら、まんべんなくその小片に塗りまくる。せっかくのご馳走の締めが尻尾というのも情けない感じだが。食べてみるとこれが莫迦にできなかった。

一度口におさめてから、今度は歯先でやさしくカミカミしてみる。またまた4つの胃を持つ牛を連想してしまうが。これはポイントが一つ前になった形か。しかしこれが、思わず笑ってしまうくらい美味しかった。カミカミが止まらない。何というか、味のしみた筋割れの良いチャーシューを食べると、いつまでもそのポジションで噛んでいたくなるときと同じ感覚がやってくる。飲みこむのがもったいなくなる。タルタルの力、おそるべし。こんな末端の食材まで、みごとな一品に変身させてしまう。

私は断じてマヨラーではない。それをフルーツとかにかけるシーンを見ると、あきれるほうの人間だ。しかし、このタルタルならたぶんどんな食材にも合うのではないか。そう思わせてくれるような逸品だった。私が洋食修行中の身なら、なんとかしてこれを持ちだして、その味の奥義を知りたいと思うだろう。

創業はすでに30年をこえているという。フランス料理でもなくイタリア料理でもない。昔からの街の洋食屋さんの底力を、このタルタル一つに垣間見たような気がしてならなかった。

「味のレストラン えびすや」
住  所: 千葉市中央区登戸1-3
アクセス:14号 トヨタの交差点を一番星の方向に入った先 右側/P(6台)     
電話番号:043-246-6545
営業時間:11:30-14:00/17:30-22:00/
定  休:日曜日
客  席:テーブル13卓
利用種別:個人向き/カップル向き/家族向き/グループ向き/
メニュー:日替わりランチ(ドリンク付)840/
     にんにくスープ630/牛ほほ肉の赤ワイン煮込1360/
     サーロインステーキ(200)3150/蟹クリームコロッケ1050/
     牡蠣のコキーユグラタン1470/海老フライ1570/
     ブイヤベース1570/ハンバーグ1050/チキンソテー1360/
     特製ビーフシチュー1890/牛肉のハムチーズはさみ焼1680/
     オムライス1050/スペイン風おじや1050/ペペロン940/
     カルボナーラ1150/ミックスピザ1050/ピラフ940/
     ライス315/ガーリックトースト420/デザート盛840/
     シェフコース4720/えびすやコース5250/
     スペシャルコース6300/ステーキディナー4200/
     魚ディナー3150/ハンバーグディナー2620/
     生ビール630/瓶ビール630/ソフトドリンク各種420/
     カクテル各種525/梅酒520/いいちこ520/サワー各種520/
     シャトー・ボルドー・シュペリュール3880/グラス730/
     ヴュー・シャトー・ネグリ3880/グラス730/
     シャトー・ド・シャンテグリーブ・ブラン3880/グラス730/
     モエ・シャンドン・インペリアル6300/ドンペリ(1998)21000/
評  価:☆☆☆☆
     (味4/量3.5/サービス4/雰囲気4/CP3.5/駐車場3)





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Last updated  2006.11.14 17:32:15
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