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2008.08.21
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カテゴリ: アメリカ映画

映画 をよくわかっていて、自分が作ろうとしているものを客観視できる人。70代になっても精力的に映画を作り続ける、生粋のハリウッド映画人だ。
お手本のような見事な作品は、世間の評判もいい。それゆえに、あまのじゃくな私は心底好きにはなれないけど、作品の立派さだけはたしか。

戦争の資金集めのために利用された一枚の写真をめぐる物語。
写真のうちの一人、ジョン・ブラッドリーの息子ジェイムズが著したノンフィクション『硫黄島の星条旗』が原作。こちらがアメリカ側の視点で、日本側の視点から描かれたのが『硫黄島からの手紙』。話題になった二部作の作品。

凄惨な硫黄島での戦いを生き延びて帰還した3名の若者、ドグ(フィリップ)、ギャグノン(ブラッドフォード)、ヘイズ(ビーチ)は、自らの意思に反し“勝利の象徴”として英雄に祭り上げられ、国民に国債を買ってもらうため、資金集めに全国を行脚させられることとなるのだが・・・。

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自らが犯した罪、目の前で繰り広げられていった凄惨な地獄絵図、友を失った悲しみ・・・。様々な感情に押しつぶされそうになりながら、彼らは資金集めに奔走する。
当時、硫黄島でなにがあったのか、まったく知らなかった自分にも、ひしと実感を伴うように理解できる良質な作品だった。恐ろしいほどクリアに。
現代(今)と戦争をしていた過去を繋げる演出は、本当に難しいと思う。いつも違和感を伴うからイヤだった。けど本作の、今と歴史を結ぶ糸はたしか。事実であるが故なのかもしれない。



唯一 英雄 扱いを拒んだネイティブ・アメリカンのヘイズ役には、『 スモーク・シグナルズ 』のアダム・ビーチが好演。いい演技をしている。
英雄は、必要とされてこそ生まれる―――
たしかにそう。こんな英雄なら、だれもなりたくない。
第二部の『硫黄島からの手紙』も是非観ようと思えた第一部だった。

イーストウッド作品は音楽がいい。監督自身が作曲していた『ミリオンダラー・ベイビー』でも素晴らしかったけれど、今回のギター曲も自身で作曲したんだろうか。才能ある人だ。
子どもの頃大好きだったイーストウッドも、すでにおじいちゃん。次回作を期待して待とう。
本作のあとは『さよなら。いつかわかること』という作品で音楽を担当している。





製作  スティーヴン・スピルバーグ  クリント・イーストウッド  ロバート・ロレンツ
原作  ジェームズ・ブラッドリー
脚本  ポール・ハギス  ウィリアム・ブロイルズ・Jr
音楽  クリント・イーストウッド
出演  ライアン・フィリップ  ジェシー・ブラッドフォード  アダム・ビーチ

(カラー/132分)








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Last updated  2008.08.22 17:01:17
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