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D坂の大通り中ほどにあるカフェで、ボンヤリ窓の外を見ていた。

私の隣に座り、同じく窓の外を見つめ始めた。
視線の先には古本屋。ここの細君は明智の幼なじみらしい。
と、二人同時におかしなことに気がついて、急いで古本屋に向かってみると・・・
奥の間に女の死体が!!     『D坂の殺人事件』他6編収録。


さて、乱歩です。
率直な感想は・・・まだまだいける!面白い!!

実は以前読んだ『パノラマ島奇談』(春陽堂文庫)の印象があまり良くなかった。

評価も高いし、かなり期待していた。それが逆に作用したのか他の収録作品もどうも楽しめなかった。(独特な世界観で凄い作品だとは思ったが)

それがまたまた逆逆に作用したのか、
今回はあまり期待していなかった分、余計に得した感が強い(笑)

他の収録作品は・・・ 
『何者』、『一人二役』、『算盤が恋を語る話』、『恐ろしき錯誤』、『赤い部屋』、『黒手組』
このうち何作かに【明智小五郎】が登場。

一番好きなのは『赤い部屋』。
世の中に退屈しきっている7人の男が催す、怪異を語る【赤い部屋】の会。
新加入したT氏が語りだす。退屈を紛らわす為だけに、100人近い命を奪ってきた。それも法律に触れる気遣いの無い方法で…

あの事件の話もあったし。すっかりやられてしまいした。

『何者』はとってもオーソドックスな殺人事件推理もの。

この2作は収録順(読んだ順番)も良かった。D坂よりもこっちの方が好み。

『一人二役』は、夫が妻の前で別人を演じているうちに…
と、どこかで読んだことのあるような話で、展開もみえみえ。
だけど、先の『何者』も含めて良くあるような話というのは、もしかしたら“これこそが元祖!”という可能性もあるんだなぁ、乱歩クラスだと。実際のところは全くわからないけど、後世の作家に多大な影響を与えていそうです。もっとも乱歩も海外の作品をヒントにして書いている、ということも充分ありえるのだろうけど。

『恐ろしき錯誤』『黒手組』はわりと普通な印象。


『算盤が恋を語る話』はもう題名から昔の匂いが(笑)
深い内容は何もない(笑)ちょっと雰囲気が他とは変わってます。

『何者』が昭和4年で、他が大正12~14年。
“冷やしコーヒー”なんてのに歴史を感じるが(笑)それもまたいい。
古さを感じさせないのも結構あって、吃驚します。

解説がないので、作品の背景などが知りえず少々残念。
あぁ~、小学生の頃に乱歩を知っていればなぁ~。その後の読書人生(?)変わっていたかも。もっともあの頃は図書館行っても、学研マンガの『○○のひみつ』で精一杯だったから、あまり変わらないか(笑)

『D坂の殺人事件 他六編』 江戸川乱歩 
春陽堂 江戸川乱歩文庫(1987年6月新装第1刷発行)





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最終更新日  2003年12月06日 13時35分19秒
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Re:『D坂の殺人事件 他六編』江戸川乱歩(11/20)  
isemari  さん
江戸川乱歩は小学生のときに図書館で全集借りて読んで、時計塔のなんちゃら(名前忘れた)とか少年探偵ものとか散々読んだけど、長じてもう一回別の文庫で全集を読んだら芋虫とか、人間椅子とか、このD坂にしてもけっこう生々しく、小さい頃読んでいたのは子供用にソフトに書き直していたものであったことが判明。<br>びっくり。<br>一番すきなのは、「ひとでなしの恋」でやんす。<br>最近京極夏彦の何とかの箱(名前忘れた)を読んで、ちょっと似通ったものがあるな~と思いました。<br><br> (2003年12月05日 09時17分08秒)

Re:『D坂の殺人事件 他六編』江戸川乱歩(11/20)  
夢の助1039  さん
乱歩ですか。<br>ボクの日記の『探偵小説四十年』ダイジェストは、<br>更新が滞ったまま。読むのは、だいぶ先まで進んでいるだけど、書くのが追いついてない。また書き始めねば。<br>乱歩の作品(海野十三なんかも)、フツーは、小学生時代に通過儀礼的に体験したりするものだと思ってたけど…。maoさんは、違ってたのですね。世代の違いなのかな。<br>ただボクも、そのころ読んだ作品(『黄金仮面』とか『白髪鬼』とかが面白かったという印象が残ってる)以外、大人になってからは、チョコチョコ摘み読んでる程度(今回、maoさんが取り上げてる作品で読んでるのは、『D坂…』だけ)なので、『探偵小説四十年』を読みつつ、乱歩作品もいろいろ読んでみたいと思ってたりします(っていつになるかは、あまりアテにならない)。 (2003年12月05日 23時19分38秒)

Re:Re:『D坂の殺人事件 他』 isemariさんへ  
123mao  さん
はじめまして!どうもありがとうございます!<br><br>>江戸川乱歩は小学生のときに図書館で全集借りて読んで、時計塔のなんちゃら(名前忘れた)とか少年探偵ものとか散々読んだけど、~<br><br>そう、私はこの体験がないんですよ~。うらやましい。小説で読んでいたのは那須正幹さんくらいでした。<br><br>>長じてもう一回別の文庫で全集を読んだら芋虫とか、人間椅子とか、このD坂にしてもけっこう生々しく、小さい頃読んでいたのは子供用にソフトに書き直していたものであったことが判明。<br><br>あぁ、そうなんですか!子供には刺激が強いのでは?(笑)なんて思っていたりもしたので納得です。<br><br>>一番すきなのは、「ひとでなしの恋」でやんす。<br>最近京極夏彦の何とかの箱(名前忘れた)を読んで、ちょっと似通ったものがあるな~と思いました。<br><br>お勧めどうもです!<br>時計塔~?以外は手元にあるのでいずれ読んでみます。<br>京極夏彦は『魍魎の匣』ですね!シリーズのなかで一番好きです(まだ4作目までしか読んでませんが)<br> (2003年12月06日 12時59分43秒)

Re:Re:『D坂の殺人事件 他』 夢の助1039さんへ  
123mao  さん
>ボクの日記の『探偵小説四十年』ダイジェストは、更新が滞ったまま。読むのは、だいぶ先まで進んでいるだけど、書くのが追いついてない。また書き始めねば。<br><br>日記を書く前に、夢の助さんのところで日記を再読させて頂きました。<乱歩関連。てっきり『D坂』がデビュー作だと勘違いしていたので、確認出来て良かったです(笑)『探偵小説四十年』の更新、お待ちしてます!<br><br>>乱歩の作品(海野十三なんかも)、フツーは、小学生時代に通過儀礼的に体験したりするものだと思ってたけど…。<br><br>そうなんですよ(涙)漫画しか読まない子供だったので。<br>まさしく通過儀礼を受けていない感じで、悔しいです(笑)<br><br>>ただボクも、そのころ読んだ作品(『黄金仮面』とか『白髪鬼』とかが面白かったという印象が残ってる)以外、大人になってからは、チョコチョコ摘み読んでる程度…<br><br>夢の助さんの日記で『恐ろしき錯誤』もありました~。<br>やはり『二銭銅貨』、そして『白髪鬼』が気になります!<br> (2003年12月06日 13時35分21秒)

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