福内鬼外(月日が往く)

福内鬼外(月日が往く)

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

http://buycialisky.com/@ Re:コメント読めんと(07/07) which works best viagra cialis or levit…
http://cialisvu.com/@ Re:コメント読めんと(07/07) alternare cialis e viagracialis clonete…

バックナンバー

2026年09月
2026年08月
2026年07月
2026年06月
2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月
2025年12月
2004年12月02日
XML
カテゴリ: → 読んだんよ ←
休みをとって南の島へ行く予定だった僕は、風さんからあることを頼まれた。
それは、【ある島へ行き、海岸に穴を掘って封筒を砂に埋める】ということ。
封筒の中身は、伊勢湾台風のときの天気図だった。全てはここから始まった ― 


薄井さんの作品を読むのは初めてです。
ずっと読みたいと思っていた作家の一人で、
他にも、『星の感触』、『雨の扉』、『満月物語』、『天使猫のいる部屋』 
などなどそそられる(笑)タイトルがあったのですが、
丁度何を読もうか?と思っていたこの日は、台風だったのでこの本を選択しました。
(そう、6月に読んだ本の感想を半年遅れて書いている暢気な私)

内容に戻りますと。
【僕】が勤めているのは、民間の気象情報会社。
フロア全体コンピュータの塊のような職場のなかにあって、

小柄な白獅子のような老人は、予報室にいる。

そして何とも不思議な話が・・・

ネタバレっぽいですが(ミステリではないけど)
裏表紙にあっさり書いてあるのでそのまま書いてしまいます。
念のため、反転させます。




要するに台風一家なんですよ。漢字の間違いではなく。
パパ、ママも登場。かなりいい味だしています。
一部を紹介。(もっと他に突っ込むべきかもしれませんが)

パパ「馬の骨に大事な娘を貸すなんて、できると思うか。台風を甘くみるな」

しぶしぶ引き下がる僕。

パパ「ちょっと反対されただけで簡単に引き下がるな。・・・・中略・・・・・
   きみは私に、父親として交際を反対する楽しみまで奪うつもりじゃないだろうね」
僕 「では、よろしいんですね」
パパ「駄目だ。絶対にいかん」 


最後のほうに、【雪迎え】の描写と説明があります。(東北の米沢盆地での話)

青空を背景に、銀色の細い糸が、つう、と横に一本なびいている。
それが思わぬ速さで上空に舞い上がって見えなくなった。

小さなクモが糸を引いて空を飛ぶらしいのです。
気温が高くなり上昇気流に乗ると、木を離れ、ハングライダーみたいにどこまでもいく。
ジェット気流に乗り、太平洋を横断してアメリカ大陸まで飛行するのが観測されているのだとか。
【雪迎え】というのは、「クモが飛んだあと、決まって雪が降る。」と言われているから。
(P257)



以前、柊♪さんが 日記 で雪虫について書かれた時にも感じましたが、
(私は、雪虫についても聞いたことがありませんでした。)
名づけ方、言葉の使い方がとても綺麗でいいな、と。
真っ白な【雪】がもつ魅力というか、魔力というか、関心を誘うのですね。




解説で、田口ランディさんが薄井さんのことを、

自分が本当に確固とした人間である、というような絶対的な揺るぎない自信がない人なのだ。(P267)

と書いていたのがとても印象的。こんなふうに言われる人はめったにいないと思う(笑)


『台風娘』 薄井ゆうじ 光文社文庫 (2002年10月初版1刷発行)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年12月23日 22時03分16秒
コメント(4) | コメントを書く
[→ 読んだんよ ←] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: