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鎧の軋む音がする・・何かが打ち砕かれる音も・・DVCの入り口付近に到着したPTは・・その音を聞きながら・・少しばかりの談笑をしながら・・綿密に装備の点検と・・僅かな栄養補給を経て・・訪れるであろう狩のときを待つ・・自分の身に・・ある種の不幸が降り注ぎ・・力尽きて倒れることのないよう・・大事なパーティーメンバーに・・その不幸の種が飛散せぬように・・同じように・・・アンタラスは・・結界を超える力を持たぬものを・・敢えて追い立てることはしない・・・冒険者が力を蓄え・・結界を突破し・・自身の前にその姿を現すときを・・この洞窟の奥で・・・待っている・・・俺は・・手に持つグレートソードが・・敵を切り刻むうちに・・ある種の快楽と・・ある種の衝動に駆られ・・全てを・・滅ぼすことを・・望み始める・・全てを・・殺しつくすことを・・満たされるべき大いなる盃に・・俺の敵の・・魂を注げ・・・・この心と体が滅ぶ前に・・
2005年04月12日
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幼い少女があどけない顔で問いかけてきた「好きな食べ物は何ですか?」ボロボロの布切れを纏ったみすぼらしい戦士が珍しかったのだろう・・ギランの隅に座っていた俺は眠りを妨げられた不快感からぶっきらぼうに答え始めた「火炎沼のツルベンの丸焼きは旨かったな・・少し血の臭いがきつかったがそれも慣れれば癖になる」少女はきょとんとしていた・・俺は悪びれもせずに続ける「あぁ・・タルクバシリスクのステーキも旨かった・・旅のドワーフのじーさんが作ってくれたんだがあれはいけたな・・話によるとエルダータルクバシリスクとか呼ばれるほうは肉が硬くて臭いらしいが・・」少女はぶっきらぼうに話し続ける俺の顔をじっと覗き込むように見ている・・表情に恐怖感は感じられない・・よほど珍しいのか俺の話に興味が沸いちまったのか・・内心(ちっ・・もっとグロテスクな話を持ってくるんだったな・・)そんなことを思いながらしばらくにらめっこは続いていた・・「おい!何やってる?出発だぜ!」澄んだ怒鳴り声で呼び出される・・(くぁあ・・一休みで出発か・・譲ちゃん恨むぜ・・w)そんなことを考えながらめんどくさそうに答える「おう・・今行くよ・・」ゆっくりと立ち上がり身に纏っていたボロ布を引き剥がし鎧をなれた手つきで着け始める少女は立ち上がった俺を見上げながらこう言った「おぢさんは・・正義の味方?」思わず吹き出して大笑いしそうになりながら俺はあえて無表情を装い「俺は破壊者だ・・良い物も悪い物も全部ぶち壊しちまう・・それだけだ・・」淡々と・・答えたつもりだった少女は興味を更にそそられたかのように目を輝かせて・・「じゃあアンタラスもやっつけるんでしょ!やっぱり正義の味方じゃない!おぢちゃんがんばってね!」アンタラスの名前にハッと動きを止めちまった俺に向けて満面の笑みを投げかける少女・・(この少女にもそれなりの事情もあるのかもしれないな)・・そんなことを思いつつ投げやりに「まぁ・・俺がもっと強くなったら・・そのうち・・な・・」そういい終えるか否かさっきの怒鳴り声の主は勢いと音量を上げて俺に襲い掛かってきた体当たりするような勢いで駆け寄ってきて俺のむなぐらを掴みながらまたしても怒鳴りつける「何してるの!狩場が埋まっちまうじゃないか!他のメンバーはもう集まってるんだからとっとと支度しろよ!」もう黙っていれば即座にでも俺を置き去りにしてでも狩場に突入していきそうな勢いだ・・気を鎮めるつもりで足元の少女に目をくばせながら・・「オイオイ・・子供の前だ・・乱暴な口調や物腰は控えた方がいいんじゃないか?」女ウォーロードははっとしたような表情で手を離し・・「あら・・みんなあっちで集まってるんだから早く来てね!」と・・やわらかく言い直しそそくさとギラン神殿前へと走り去っていった・・少女はそれを見てクスクスと笑った俺は口元だけでニヤリと笑い・・少女にはぱちり・・と不器用なウィンクをしながら壁に立てかけてあった大剣と長槍を無造作に身に纏った鎧へとくくりつける「じゃあ・・またな・・譲ちゃん・・」和やかな表情の少女は「頑張ってねぇぇぇぇ・・」そう力いっぱい背中から叫んでいた・・さぁ・・行こうか・・今日の戦場へ・・
2005年01月05日
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いつものように火炎沼で狩りをしていると街で何度か目にしたことのあるウォークライヤーの兄弟が狩りしてる・・(珍しいな・・ここで兄弟に会うのは・・)そんなことを考えながら「よぅ兄弟!」と声をかけた・・「よう!」と返ってくる挨拶と同時にソウルシールドの辻エンチャ・・兄弟のソウルシールドにはある種の愛が感じられる・・相変わらずもらったときの気分は最高だ。「頑張れよ兄弟!」そう言い残し再び狩りへと戻る兄弟は魔法を駆使し、俺たちデストロイヤーとは一線を隔する戦いぶりを見せていた。しかし最後に必ず力押しが入るところはやはり兄弟だな・・そんなことを考えているとひとしきりの狩りを終えたのかまた兄弟が近づいてきた。「俺の目的は達したから帰るが・・ついでだからPT組んでくれよ・・」にこやかに笑いながら兄弟はPTを要請してくる・・帰り際にPT要請とは・・一瞬にしてその【好意】に気付いて申し訳なくなりつつも心躍らされる自分が居る。オークウォークライヤーというクラスの兄弟達はLvが上がるにつれ非常に強力なエンチャントを身に着けていく。しかしその効果を完全に自分以外の者に発揮できるのはPTを組んでいるという限定された状況に限られる・・即ち【帰る】と告げたこの兄弟のPT要請は【フルエンチャント】をお前にくれてやる・・そう述べたことと変らない意味合いだった。次々にかけられるPT用のエンチャントは俺たち2人を幾重もの強力な戦闘能力増強の魔法の魔方陣に包みながらそのときを終える・・同時にフイッ・・と帰還スクロールの光に包まれながらニヤリと笑いながら去っていく兄弟・・俺たちデストロイヤーは決して独りで狩をすることが苦手ではない・・しかしこうしたエンチャントは確実に俺たちを高みへと導いてくれるものであることは間違いない・・そしてそこには逆境に負けるな・・そういう無言の激励が込められていることも俺にはわかっていた・・誰に見放されても俺にはたくさんの兄弟が居る・・だからこそどんな逆境にも負けない心が今はある・・誰かのためではなく自分のために戦うことの意味をまた兄弟に教えられた気がした。
2004年10月19日
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Lv53・・このLvで好んで一人で戦う奴は少ない・・前衛で殴りあうことが身上な連中ではほぼ皆無だろう俺は今日も一人で戦うだろう・・自分の限界が知りたいんだ・・生易しい作業なような狩りじゃ無く・・困難に知恵と力で立ち向かう自分を失いたくないんだ・・自分がデストロイヤーであるという誇りを失いたくないんだ・・誰かに甘えて堕落したく無いんだ・・ぬるい狩りに飽き飽きして・・この世界を離れてしまいたくないんだ・・「独りで戦っている方が飽きるんじゃないか?」そう言う奴もいる・・俺はPT組んでもほとんどしゃべらないから変らない・・常にPTでの狩りでも考えながら狩をするのが好きなんだよ漫然と決まりきったことの繰り返しをするだけの狩には参加したくないんだ・・俺は贅沢かもしれないでも独りの時間を大事に出来るからこそ人とともに戦うときを特別なものと感じることのできる自分が居る装備が貧弱でも・・【俺はこれで独りで戦ってる!】要領が悪いといわれても・・【ただ効率だけの人との関わりなど要らない】そう言って自分を貫きたい・・独りで狩りにいけなくなるそのときまで・・
2004年10月10日
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極めて苛烈な戦況に自分自身この場所を狩場に選択したことを後悔し始めたときだった・・目の前に立ちはだかる巨躯はヒューマンなどよりもはるかにでかい俺の体を悠々と上から見下している。振り下ろされるる巨大な斧を必死に盾で受けとめ反撃の1激を叩き込むもやつは飛び散る自身の鮮血にさえ更なる殺戮意思をたぎらせて襲い掛かってくる。「くそったれ・・」ぼそりと劣勢な自分に嫌気が差し悪態をつく戦況は絶望的だ・・周囲には好戦的な奴の仲間どもに取り囲まれ俺がここから逃げようとすれば確実に飛び掛ってくるだろう。目の前のこいつを倒すこと・・生き残るための突破口は細い光の筋のようにうっすらと俺に見えている程度だった。この世界に【クロニクル】という神による革変があってはや1月・・新たなる戦場そして新たなる倒すべき敵【自分自身どこまでやれるのか?】そんなささやかな好奇心から訪れたこの場所は自分の予想を上回る苛烈さで俺自身の無力さを教えていた。不意に奴は大きく体をのけぞらせ渾身の強打を俺に向けた。自身の攻撃の予備動作に入っていた俺はあえなくそれを頭部に直撃される・・薄れる意識・・「ぐぅ・・」低くうめいて感覚が抜けていくのがわかる・・更なる敵の連激の痛みから俺は混濁した意識から何とか這い上がる。無防備に打ち込まれた数発の斧の打撃は確実に俺の体力を絶望的状況まで削り落としていたことを認識する。通常【レイジ】をあらかじめ使っていてここまで戦闘自体が長引くことはありえない・・自身の攻撃力を跳ね上げることが何よりの防御・・そう信じていたゆえにそれを使ったことによる防御力の低下など気にも留めていなかったが今回に関しては完全な裏目だ・・「もう1激あれを喰らったら・・終わりだな・・」不思議と絶望感はなかった。楽観的とも取れるおかしな気持ちの高揚から必死に自分の冷静さをかき集め、自身の生き残るための選択を迫る。究極的に追い詰められた環境で俺達デストロイヤーには2つの選択肢が用意されていた。究極の攻撃力増強スキル【フレンジー】そして対照的に防御力を増強する【ガッツ】・・バトルロアーを残した現状では・・「フレンジーだろ?」自身への問いかけが早いか否かで既に意識は強化された筋肉によって支配される・・【メキメキメキ・・】とウォーアックスの握りから奇妙な摩擦音が聞こえ始める。ソウルショットを使い更なる攻撃性の向上・・しかし数発の打撃で一瞬にして死の危険が訪れる・・敵は俺の考えを見透かしたように奴はさっきのスタン攻撃を仕掛けて来ていた・・スキル発動の一瞬をつき・・再び混濁した意識の底から這い上がった頃にはすずめの涙程度の体力しか残されていない状況だった。反射的に【ガッツ】を発動する。数発・・互いに残された体力はその程度であることをなんとなく悟っていた。鋼のように硬化した筋肉の鎧はこれまで痛打と思われた奴の攻撃を見事に跳ね除け・・奴が倒れたとき俺が地に立っていることを許した・・再びここを訪れるときは・・もう少し強くなっておこう・・自身がまだ未熟なことを教えられた1戦だった・・
2004年07月27日
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節目のとき・・俺はオークの故郷エルモアの地に立っていた。心なしか閑散としているものの、こないだぶらりと訪れたときよりは兄弟達の数が多いように思えた。気まぐれに・・かつて与えられ、必死に遂行したいくつかのクエストを請け負った・・司祭様もゲートキーパーも族長たちも将軍も・・「何でお前みたいなやつが今更こんな仕事をしたがるんだ?」そう言いたげな不思議そうな顔をしていたな・・クエストを遂行しながら・・この地に降り立ったあの頃を思い出していた。まだ何をすればいいのか・・どうやって歩くのか・・それすらもぎこちなく必死になって強くなろうとしていた頃エルモアのオーク村はたくさんの兄弟達で溢れていた・・それぞれが必死に自分を鍛えながらも誰しもを「兄弟!」と呼び合う気質は俺の大きな支えになっている。クエストが難航したとき、声を張り上げれば誰かしらが声を張り上げて答えてくれた・・自分で捌き切れないほどの多くのモンスターに追われる兄弟を見かけると近間に居る兄弟が皆で救出に駆け集まった・・自分よりランクの上の装備を纏い、いち早く転職を済ませた兄弟の強さに憧れた・・今となっては自分も着実に力をつけ、この周辺のモンスターなぞ何の脅威も感じなくなっていたが、あの頃を思い出すと胸がいっぱいになってくる・・この日を境にもう会えなくなる兄弟も居る・・エルモアからアデンへそういう旅立ちとは意味合いの違う旅立ちが今日はあるのだ。この日を境に武器を置き、拳を下げる兄弟達よ、今まで本当にありがとう。俺にとってオーク村で精進していた頃の皆との出会いはその後のどんな出会いより深く心に刻まれた・・願わくば皆のこれからの旅路が多くの幸のあることを心から祈りたい。俺もこの日をカカイ様の前で終えるとしよう。俺の旅はもう少しだけ続くようだ・・カカイ様と談笑しながら再び旅立つときを待つとしよう。最後に全ての兄弟達よ・・大好きだ!
2004年06月22日
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凶悪な魔物の群れ・・立ちはだかることが定め・・握り締める斧と盾・・その双方にこびりついた返り血・・【ギシリ】・・と嫌な感触とともに肩に食い込むウォームの爪・・ブリガンダインを纏った今の自分にとっても手痛い手傷・・(痛てぇ・・・)薄れる意識さえも繋ぎ止めるほどの激痛と消耗した体力によってその場を逃げるという選択肢さえも頭から消えうせる・・もともと足の遅い自分にとっては【逃げる】という選択肢は初めから捨て去っていた。周囲を好戦的な魔物に囲まれたこの場所で不用意に逃げようとすれば更なる危険を招きかねないことも自身の経験上知っていた・・敵に向かいただただ前へ・・生き残るにはそれが最も可能性が高いことを俺は知っていた・・ふと付近をもう1匹のウォームが通過しかかる・・「目があったかよ・・・」ゆっくりとこちらに向かい来る2体目のウォームが絶望感を高める・・残された体力は・・僅かだった・・不思議と自分は冷静だった・・切り札はまだあるとっさに使った自分のスキル・・与えられたとき将軍に『状況を考えて使うことだ』そういわれたのを思い出す・・(他に選択肢は無いだろ?)目の前まで迫った2匹目の魔物の存在が俺に躊躇う余裕を与えてくれなかった・・【レイジ】の発動・・湧き上がる破壊衝動・・身の毛もよだつ自分の狂気の解放・・物理攻撃力を大幅に跳ね上げる代償に物理防御力を大幅に失う捨て身のスキルだった・・(足りねぇ・・)ソウルショットを叩き込んだ1激ですぐさまそれを悟る・・(行くとこまで行くかよ・・)【フレンジー】の発動自分の内面性とともに明らかに変わる自分の筋肉・・何も考える余裕が無くなる・・通常時の2,5倍近くまで跳ね上げられた攻撃力・・叩き込まれるソウルショットの込められた連激・・ほんの数十秒俺は確かに鬼神の様相を得る・・正気に戻ると目の前に転がる2匹の飛竜の躯・・【生き延びる】そのことが快感になる綱渡り・・俺の一番好きな瞬間は自分の命が尽きかけたその時に訪れる・・失敗して良く死んでるけどね(゚∀゚)アーヒャヒャヒャヒャヒャ!小説みたいに格好良く行くわけ無いじゃん(爆死)単発不定期がもっとうの邪悪なページです。あしからず(バカ
2004年05月25日
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