型に はまらぬ 型屋の話
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昨年導入した45トンのプレス加工機ですが、実は未だ稼動していません。忙しさに甘えてるってのが最大の理由で、「この峠が過ぎたら○○しよう」なんて計画しているけど、そういう目標の立て方は、実現しない方が多いです。今回どうしてもこのプレス機を使う状況になってしまいまして、無理矢理計画続行となりました。今までの改造の流れですが、1)工場内エア配管の再構築2)トランスファ装置の取り外し3)電源の配線4)電源供給基盤の改造5)ボルスターの設計と、ここまで何とか仕事の合間にやりました。で、昨日から取り組んでいるのが6)ボルスターの製作です。このプレス機は、「トランスファ金型」を取り付ける半専用機でした。そのため、弊社で作った金型が取り付かずプレス機としての機能が十分果たせない。そこで既存のボルスター(写真黒い盤板部分:金型を取り付ける台)の上に新たにサブのボルスターを作って乗っけることにしました。「既存のボルスターを改造したらいいじゃん」と思いがちですが、この黒い分厚い板、計算したら200キロ以上あり、さすがに持てません。それにボルスターって外すと精度が狂うことが頻繁にあり、下手に動かすことも出来ないのです。大きな鋼のプレートに、溝を彫ったりネジを切ったりで夜2日かかりましたが、未だあと、この上に薄いプレートがのります。それで完成。しかし、この片方のプレートだけで50キロ近くある。とにかく重い・・・これが終わったら、7)絞り加工用に使う「ダイクッション」というものの製作。このように設計も終わり、材料も届きました。これはすぐ出来そうです。と、ここまで出来れば、取り合えずプレス機としての機能は発揮します。しかし今後もやることは沢山あり、8)モーターの修理9)フィーダーの購入と設置10)カムの調整と続きます。10まで出来てはじめて計画が動き出します。とにかく、最低限のコストで儲かる機械を再生させようとするのは手間隙がかかりますね。今は完成したときの喜びを創造して、がんばります。
2009.05.21
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