コミックや小説の感想つれづれ書き~かなり雑多に

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2025.04.24
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カテゴリ: 小説感想

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あえて「小説」として紹介します。
日本の神話といったらこれ、というのが「古事記」と「日本書紀」です。
現代語訳されたものではなく、こちらの岩波文庫のものをおすすめしたいですね。漢文はちんぷんかんぷんなわたしですが、読みやすいようフリガナも振ってありますし、漢文は後の方に載っているだけです。そして注釈も細かく乗っているので、現代語訳された文章より読みやすいと思います。

章わけしてあるというか、キリのいいところで章題もつけられているので、それだけでも大まかな流れはわかると思います。

あまつちはじめてひらけしとき~から始まる「古事記」はかなりざっくりめに話が進んでいきます。
古事記は推古までですが、その推古とそのまえの崇峻などはこの本ではなんと三行しかありませんよ。
たぶん一文しかないでしょうね、行分けしてるから三行いっただけっていう。

日本の神話としてわかりやすいのは「古事記」の方だと思います。
「日本書紀」は一応天皇記述が長いので、天皇伝記みたいなところはあるかもしれません。


天地創造にしたって「一書」がなんこか続きますからね。
この差を「古事記」と比べてみるのもまた一興かと。

ともあれ、古事記は神話としてとても面白いです。
小説だってこうはいかんでしょっていう怒涛の展開があって、「そんなことある?」ってつっこまずにはいられませんよ。

スサノヲにしても、性格の差異がかなりでてきますからね。
これに関してはおそらく同一の人物ではなかったろうと思われるんですけど。
いや「人物」ってことはないかもですが。象徴ですものね、スサノヲにしても。
「風土記」と読み合わせた方がいいのかもしれませんが、なかなかそこまで手と金が届かず。頭もですが。

古事記はやはり前半の、いかにも「神話」といったところが面白いです。

神武東征あたりからはちょっと小難しくなってくるしね。

実際日本の神話ってどんなもん?どんな話が知らんっていう方は多いかと思いますが、それでも神社は身近に感じているのはとても面白い。


わたしは子供の頃からギリシャ神話が好きで、次いで北欧神話が好きでした。
けれど日本神話を好きになったのは大人になってからなんです。
身近なようでいて、よくわからない日本の神様たち。

地元に根付いている、あまりメジャーじゃない神様もいるでしょう。それを知るにはいいきっかけになると思うんですよね、「古事記」

「古事記」は短いですから、あっさり読み進められます。


いやこの「一書」が面白くもあるんですが。

あとは天皇記述ですけど、これだってよーわからん出来事の羅列だったりするので、こちらに関しては現代語訳のがいいかなと思わなくもない…

歴史書としてあつかわれ、さも事実のように取り扱われていますが、もちろん架空の天皇も多いです。どこからか実在の人物かという問題もあるようです。

ただ、キーパーソン的な天皇はいて、読んでいるとなんとなーーーーーくですが、それらがなんとなくわかってきます。謎が解ける的な「わかる」ではなく、不思議な違和感があるような感じです。違和感、というのもよくわからないのですが。

「日本書紀」はとにかく長いので、全5巻です。
怪しげな天皇持統までは載っています。
持統は女帝ですね、かなり重要な天皇で、天武の皇后だった人でもあるし、百人一首でその名を知ってる人もいるでしょう。

ちなみに「日本書紀」5巻は半分が解説で占められているので、本の厚みもすごいです。
が、この解説なしでは語れません。

日本は、独特の創作文化があるのを、古事記や日本書紀は教えてくれます。
もちろん事実もふくまれているのでしょうが、まずは「物語」、つまり御伽草子みたいな感覚で読んでみるといいでしょう。

かぐや姫にしてもうつほにしても、その後の源氏物語にしても、基本にこういった物語が根付いていたというのは大きいですよね。
もちろん大陸から流れてきた物語もあったでしょうし、驚くべきことにギリシャ神話とのかなりの類似があり、そこにも驚かされるでしょう。

いわば、知的好奇心が刺激されるのが「神話」なんですよね。
ギリシャ神話が好きなら、日本神話はかなり親和性が高いので、すんなり受け入れられ、楽しめるはずです。

学術的な面でも重要な古事記、日本書紀でしょうが、その前に物語として面白いので、読んでおくといいんじゃないかな、と個人的に思っております。

いまはコミカライズなどで読みやすくなってるものもあるでしょうし、そちらから読んで、そのあとで原文に近い岩波文庫版を読んでみるのもいいと思いますよ!

日本人として、知っておきたい「物語」です。





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最終更新日  2025.04.24 23:00:09
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