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真面目系天然令嬢は年下王子の想いに気づかない 3 (ライドコミックス) [ 片町ひろ ]価格:792円(税込、送料無料) (2025/12/2時点)楽天で購入続巻キタコレェェェェもう出ないかなぁとしょんぼりしてたんですが、新刊きてくれました!!いやほんともうこれ大好きすぎるんですよ!キャラ全員好きすぎる…14歳になったラズリスもちゃんとかっこよくてかわいいし…ヒロインのガーネットがこの巻になって「かわいい」を発揮してくれています。タイトルにある年下王子の想いに気づかない、というのはこの巻からになるかな。恋のライバルとしてのフィリップもいいんですよー美形なのもありますが、すごく策士らしいのがたまりません。まあ、わたしが好きなのはセルジュにーちゃんですけどね!!セルジュにーちゃんに嫁は?嫁はよっっっ幸せになって…この作品は多分に漫画家さんのオリジナルが入っているようなのですが、かなり良い味付けになっていますね。国の歴史にかんしてもしっかり描かれていて、現在の王政がどのように制定されてきたのか…つまり設定というか物語の土台がかなりしっかりしています。今回すこしだけ残念だったのは、ナルシス殿下が出てこなかったことくらいかな…まあこのあたりは次でしょう。国王と王妃のこともなんですよね。ラズリス少年期の大きな山場となりえた王妃の存在が今回はほぼないに等しいになってます。ラズリスの教育係のラウル(ちなみに大好きだ!!)が陛下への批判をちゃんとされているのが好ましかったです。うんうん、この一言があるってすごく意味があるんですよ。ラウルの批判って、すなわち読者も感じていることですからね。ラウルがよい意味で「読者」の視点に立っていてくれているんですよ。こういう、物事を俯瞰してみることができる人物というのは、読者が物語没入する手助けとなります。文官のロベールという新キャラもいて、これもまたいいわぁ…読者視点というものにはなりえませんが、その代わり国の政治の「説明役」として適切なんですよ。ロベールもまた俯瞰した説明を担える人物です。次の巻が楽しみすぎる。とにかくキャラ全員好きだし、主人公ふたりのことは純粋に応援できるんですよ。ヒロインのガーネットの恋愛に疎い点も、嫌みな感じがありません。すっとぼけたりしないのがいいんだなと感じます。ガーネットの気持ちがブレないのがいいんでしょうね。恋愛小説を読んでるくせになんでやねーんと思わないこともないんですが、おそらく「勉強」の一環として読み、参考にしたり、評価したりしちゃうんで、自分のことのようには「体感」できないんだなーと、ここらも察せられる描き方をしてくれます。政治のことはがっつりかかれているわけではないんですが、ラズリスたちが政治に参画しているということがわかる描写があるので物足りなさは感じられません。狂王ユリウスの話を最初に入れてくれたのはほんとによかったです。いやー、絵もこのみというか、ほんまうっっっまいし、コメディ部分については好みは別れるかもですが、私はもう大好きで、いい塩梅にほっこりさせられるんですよ。緩急のある、いい漫画の展開だと思うんですよね。無駄にコミカルにしすぎない、というのがよい。漫画家さんの担当の推しはフィリップだそうですが、わかりますよ!!こういういい男はなんぼだしてもらってもいいですからねっまたわたしはセルジュおにいちゃんが一番ですけど!!にーちゃんかっこええ!!仕事できるし優しいし、最高すぎでは?とーちゃんは今のところ手紙とかにしか出てこないけど、いつか出ないかなぁ…セルジュはパパ似だそうですが、ガーネットの母の顔も一度おがみたいところ。出てないし、亡くなったのかな?まあともかく、次の巻ではナルシスの話も絡んでくるでしょう。ナルシスの「背景」も気になるところなので、ともかくつぎを楽しみに待ちたいです。
2025.12.03
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拝啓、役立たず令嬢から親愛なる騎士様へ~地味な魔法でも貴方の役に立ってみせます (novel スピラ) [ 結生まひろ ]価格:1,430円(税込、送料無料) (2025/12/1時点)楽天で購入【注意】リンクはノベル版ですが、読んだのはコミカライズ版です。コミカライズ版の方は…絵も漫画も下手なんですが、物語の展開自体がものっすごく雑です。そしてところどころ日本語もおかしいので読んでいて…非常にもやっとしますね…不遇ヒロインものなのでつまらないこと請け合いなんですよね…ばかばかしい展開が続くんですが、これは、物語の進め方が雑すぎるからだと感じました。ヒロインのユリアーネは実家で虐げられている伯爵令嬢なわけですが、伯爵家のわりに家はそこらの安い戸建てみたいな建物かっていう内装で、しかも家のことを全部ひとりでやらされているらしいんですよ。うん、伯爵家ですよね?父親が資産を使いまくっているとかいうけれど、領地とかはない名ばかりの伯爵家ってことなんでしょうか?まぁ、もうどうでもいいや…ほんとにこのあたりの描写が漫画家さんも下手で、令嬢ものっていう雰囲気が全く出てないんですよ。で、相変わらず義理の姉はドレスの繕いを素人のユリアーネに任せて夜会に出るとか言ってるし。いや、ドレスの仕立てってそんな簡単なもんじゃないんですけど。そんなの素人に任せて大丈夫なんすかね。そして伯爵家なのにメイドやらを全部追い出したと描かれてあったんですが、伯爵家の体面とか…どうなってんの?もう、ほんとこれ令嬢ものなの?こういうのちゃんと考えてないんだなと思いますよ…ユリアーノは母方の「フィメール伯爵」を継いでいるわけですが、ここに婿養子として連れ子つれた「フレンケル伯爵」がはいってくるわけですよね?で、まあ、フィメール家の資産を使い果たしてるってのはまあいいとして、これ、ユリアーノは「法的」にどちらの娘になってるんだろうねっていう、これはあとあと必要な設定なんですけど…まあ、もうほんとどうでもいいや、この不遇アピールのとこは。これってね、冒頭、顔も知らない婚約者がユリアーノにはいて「文通」だけはしてるですよ。で、その「文通」だけで交流して、その「文通」「婚約者からの手紙」だけがユリアーノの心の支えになっていると。つまりこれって古典「シラノベルジュラック」がベースになってるのかなと考えたんですよ。というのも、途中からなんですが、「婚約者からの手紙」は別人が書いているんですよ。それがユリアーノの相手となるルディという公爵家の次男です。なので、ああ、「シラノ」なんだなと感じたんですよ。古典ですので、このシラノをネタにした話っていろいろとあると思うし、ネタにしているからこそ面白くなるかもと感じることもあったんですが。うん、面白くなることはなかったです。というのも、その「文通」、そっこく終わってしまうんですよ。もったいなさすぎるやろ…ここをもっと丁寧に描いてほしかった。ユリアーノは婚約者とは会うこともままならず、手紙だけを心のよりどころにしていた。つまりその「手紙」に恋をしていたんですよ。あったことのない婚約者にではなく。そして手紙を書いていたルディはユリアーノの婚約者と偽って、真愛を込めた手紙を書き続けている。ユリアーノが好きだという気持ちは本物で、ユリアーノには婚約者がいるとわかっていても、あきらめきれない。ならばその不実な婚約者の名を借りて愛を語り、いつかは。ここが冒頭にあるのだから、この「文通」でのエピソードはもっと丁寧に描いてほしかった。つまりね、冒頭にある不遇なヒロインなんぞとくに必要ないんですよ。せいぜい家が困窮していて伯爵とは名ばかりで、貴族としての体面を保つのもそろそろ限界…というくらいの設定でよかった。展開が雑というのは、手紙のやり取りがちょっとあって、婚約破棄の流れになって、ルディがユリアーノんちに押しかけて、義父を拘束、ってのが立てた板に水を流す勢いで早すぎるんですよ。結局「シラノ」なんてなかったんや…というもったいなさ。あれよあれよとユリアーノは公爵家に連れてかれて魔術を学ぶことになりっていう、くだらない「なろう系」の流れになっちゃったんですよ。そもそもルディは初っ端からヒロイン大好きなんで、「恋が実る」過程も楽しめない。はじめから溺愛ありきなんて面白くもなんともないです。絵と漫画の稚拙さもあいまって、先を読む気にはなれませんでした。なにより、ところどころにある会話の不自然さ、日本語のおかしさが気になってしまってね。これ、漫画描いているときに気づかないのかな?冒頭からもうね、てんこもりでありますよ。不自然というか、意味がわからんという言葉がほんとうに多い。義理の姉がドレス縫ってこいと命令してヒロインがくちごもると「裁縫もできないならせめて早く稼いでお金を仕送りなさいよ」と文句をつけるんですよは???仕送りって、ユリアーノは実家でメイド仕事してるのに、「稼いで、仕送り」ってなにをどうしろと?そのあと、ユリアーノは内心むかついていて、「あの二人が文句の一つも言えないくらい完璧に仕事をこなしてやる!」「そしてわたしがいなくなった後、私という存在の大きさに気づいて感謝すればいいんだわ」は??いや、「感謝」て。そこ「後悔」じゃない?というか、ユリアーノが出て行ったところでメイド雇えばいいんだし、別に困らんやろ。手紙での文章もへんてこで「もうすぐ君に会えるね。そう思うと私の胸はいっぱいになりとても苦しい」くるしーんかーい!!というかなにで胸がいっぱいになるんよ?これはルディの偽手紙なので「苦しい」のはわからんでもないが、表現の仕方かあるでしょ「君に会える」のは嬉しいのか苦しいのかどっちだよ。いやこの手紙の文だけでつっこみどころ山ほどあるんだけど、この手紙を読んだ後ユリアーノは婚約者の筆跡がいつも違うと思うんですよ。ところがすぐ次のコマで「久しぶりでドキドキする」と。いやいや、そこはどきどきするまえに筆跡の違和感に気づいてたやろ。せめて忙しいからあわてて書いたから筆跡が違って見えるのかとかなんでもいいのでその「違和感」をちゃんと読者にも感じさせてくださいよ、ドキドキするのがワンテンポあとでいいんですよ。「違和感」はここでは大事なんですよ。そして次のページ義父に「おい!ユリアーネ(略)~どういうことなんだ」と詰問されるんですよ、届いた手紙をユリアーノに見せつけて。そのユリアーノの返事が「はっ、はい」なんですよ。いや、どういうことなんだ、という疑問になんで「はい」なの?いったいなに、とモノローグでかかず、「何でしょうか」と問うところでしょう、手紙の内容知らされてないんだから。もうね、この調子で1ページごとにといっても過言ではないくらいに言葉の不自然さ、会話の不自然さがあるんですよ。過去のシーンでルディが雨宿りに軒下をかりようとした、でユリアーノがどうぞ屋内であたたまってくださいと声をかけるんですが、ルディは「そこまでしてもらわなくとも」とやんわり断るんですよ。そこでユリアーノが返したのか「騎士様がお困りなのに何もしなくては伯爵家の名が廃ります」「何もしなくては」って何?何言ってんだマジで。騎士様がお困りなのに何もせずに放っておくわけにはいかない、ということを言いたかったんでしょう。そして「名が廃る」の使い方ってここでは不適切なんですよ。間違ってるとまではいいきれませんが、あえて言う必要がないんですよ。恩着せがましいでしょ、「伯爵家」をアピールしてるんですよ、これ。ここはユリアーノのやさしさをアピールしたいんなら「伯爵家の名が廃る」なんていわず、ユリアーノ自身の「親切」として「騎士様をこのまま放っておくなんてできません、どうか私のためと思って休んでいってください。大したおもてなしはできませんが、タオルくらいはお貸しできます」でもなんでも、いいんですよ、テキトーなこといって入ってもらえばいい。もうこれに類する、言葉の足りなさと、言葉の恩着せがましさが鼻について…だいたいルディはこのユリアーノが好き好きなんですが、なぜ好きなのかがさっぱりわからないんですよ。いやね、ごくふつうに「いい子だな、好きだな」くらいならわかるんですよ。女神だなんだとほめたたえるほどに好きな理由がわからない、という意味で「わからない」んですよ。そして展開が早いと上でも書きましたが、ルディはユリアーノの義父を拘束するに至るんですが、その理由が「虐待してたから」なんですよ。いやまあ、いいですけど。せめてそこは「傷害罪・暴行罪」にしてほしかったし、この「拘束」にいたるまでのきっかけも書いてほしかった。情報収集してる素振りもないのに、どうして「虐待」を知ってたんだよっていうご都合展開が過ぎるんですよ。ユリアーノを自分の婚約者にするために先に義父のサインをさせたのはいいんですよ。そこからの不意打ちで「逮捕」というのは良かったと思います。でもユリアーノの義理の姉をなんでおいてっちゃう?「拘束」はしなくてもいいけど、事情徴収のために「連行」させるのが筋ってもんじゃない?ここらはまあ、漫画家さんが動きのある絵が描けないからなんでしょうけどね…この漫画家さんも絵が描けない人なので、「描ける絵」だけしか描かないんですよ。なので、伯爵家とは到底思えない貧相な「屋敷」になるし、「屋敷」に踏み込む騎士団というのも描けないんでしょう。義父を拘束して、さらに義理の姉の身柄も確保、連行、なんて絵も描けないんでしょう。ここらは漫画家さんが「描けない」からこその、バカげたシーンになってます。その後公爵家でのお食事会もお遊戯会みたいでルディの父が言うんですよ、スープ飲んで「まるでできたいのようだ」みたないこと。いや、そらそーでしょ?作りたて運んでるんですからべつにユリアーノの魔法なんて関係ないやん?それこそ「毒見」でもしてて、そのためいつも料理がひえひえってんならわかりますよ?でもそんな説明ないですし。それならお茶の時間でもなんでもいいので、お茶しながら話していたらすっかり茶が冷えてしまった、そこへユリアーノが魔法でちょちょいと温めなおす、というのをルディ達の「目の前で」やればいいんですよ。たぶんこれも漫画家さんが描けないのかなと…いやわかりませんが。そんなこんなで、とにかく話の作り方が全体的に雑なんですよ。コミカライズしたはいいけど、見直してませんよね?原作は未読なのでわかりませんが、大筋がこんななら、どちらも期待できないかなと。原作は読んでいないので感想は延べられませんが、すくなくともコミカライズ版はとてもじゃないけれどお勧めはできないです。赤ペンチェックしたい方向けではあるかな…
2025.12.02
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地味姫と黒猫の、円満な婚約破棄(1) (モンスターコミックスf) [ 灰音アサナ ]価格:704円(税込、送料無料) (2025/11/30時点)楽天で購入失礼を承知で言わせていただきますが、絵も漫画も下手すぎです。よくこれコミック何巻もだせましたね…というレベルに本当にひどいです。キャラ絵以外は素材を張り付けているんでしょうね。つまりキャラクターの絵も上手いとは言えないんですよ。キャラの描き分けができているかどうか以前の問題で、たぶん、絵を描きだしてから間もないのでは?イケメンもだれひとりイケメンではないですし…体が描けないのもそうなんですが、とにかく基本的にはバストアップだけで話が進むんですが…まあ一応、がんばって全身描こうとしてるのは見て取れますので…いやそれでもかなりひどいんですが…たぶん漫画描くのは初めてなんじゃないかな?何十年か前の少女漫画のような雰囲気ではあるんですが、たぶんこれ、ごくふつうに漫画デビューとして投稿したら、ボツどころか選考外だったと思います…今どきこんなに絵が描けないのも珍しいのでは?こき下ろしてしまいますが…ヒロインの顔すらとくに可愛く描けてないので、褒める要素がないんですよ。ヒロインの顔に限ったことではないんですが、顔の描き方が一貫してないというか、顔がころころ変わるんですよ。あげく、ところによってヒロインの顔が、男キャラと区別つかないってことがあるんですよよくこれ出版できたよね…きつい言い方になってしまいますが、商業レベルではありません。男キャラの造形はほんとひどくて…とくに婚約者のヘリオスは見ていて気の毒になるほど下手なんですよ…男全体がそうかな?たぶん描き慣れてませんよねこれ。今まで下手な絵の漫画家さんは見てきましたけど、かなり上位にあげられますよ…この下手さというか稚拙さ。お辞儀ひとつ描けないって相当ですよ…女の子の体のうすっぺらさときたらもう見ていて気の毒なほどです。描いてて辛かったんじゃないかな…もちろんドレスもひどいデザインです…もっとシンプルな服にすればよかったのにとおもったんですが、たぶんも、胸元や肩のラインが描けないためにあんなデザインになったんでしょうね…パフスリやリボンでごまかさないとどうにもならないんでしょう。黒猫はそこそこ可愛く描けているんですが、なんというか…黒猫だから楽して描けるんだろうな…と思ってしまうんですよ…良かったですよね、黒猫で…漫画の出来もほんとうにひどいのですが、コマわりもひどいものです。いっそこれ4コマ漫画にした方がよかったんじゃってくらい、なにもかもが描けてません。内容はといえば、まあ…単純なヒロイン無双のハーレムなんでしょうね、これ。地味と言われたセレンが魔法をならってじつはすごい令嬢だってんで、ちやほやされる展開が待ってますが…うん、男キャラが全員かっこよく描けてないのでどーでもいいです。ハーレムものなのに男キャラ描けないのは致命的だと思うんですけどだいじょうぶなんすかねあとは魔術の説明の仕方もゲームっぽい説明の仕方しかできてないあたり、あー…絵が描けないんだなぁ、と。そのために魔法の内容があたまにはいってきません。セレンが勉強熱心だと黒猫ヴィー(黒髪の魔術師が化けてる)がかんしんするところがあるんですが…机の前に何か図式が描かれたのをはってあるだけなんですよそれで「すごい」と思うなんて無理があります。ちなみに1ページのコマの数が平均して3から4コマなんですよ。異様に少ないし、コマわりもすごく単調。過去の回想シーンが学校なんですが、これもデフォ絵でかわいらしく描かれてて、なんつーか、ほんとゲーム絵なんですよ。頭身がゲームキャラのそれ。まあつまり、コマ数がすくないだけでもなく、とにかくキャラの表情つけも上手くないし、コマも単調で説明すらうまくされていないしで、読んでて物悲しくなるレベルなんですよ。ヒロインのセレンは実はあちこちから矢印を向けられている、つまりモッテモテのヒロインで、それに気づかない設定なんですよ。冒頭でさもヒロインが婚約者のヘリオスに好かれていないと思わせるところ自体はいいんですが、これはやり方が悪い。セレンに気のある男1が、ヘリオスにセレンとの婚約を解消するようにそれとなーく誘導しているんですよ。ヘリオスはセレン妹のマリエッタと婚約すりゃいいじゃん、的なね。でもこれって、結局セレンに「誤解させる」ことを前提に描いているもんだから会話が不自然極まりないんですよ。男1はセレンが好きだからセレンと付き合いたいけどヘリオスの婚約者だしなーってことでいろいろ邪魔しようとする。これも、「誤解」させるための行動でしかないので、セレンを好きだ、という観点見られないんですよ。結局設定ありきで描いているせいで、キャラが生きた人間の行動をしないんですよ。じつはこれセレンもで、婚約を解消させるために国一番の魔法使いになるぞーと画策するんですが、それもよくわかんなんくて、魔術師男と出会わせるためだけの設定でしかないんですよ。セレンは誰が好きなのか。これは最初はなくてもいいんですよ。ハーレムものですからね。その中から選べばいい。けど、未来の妃となる人がやる行動ではないんですよ、街中にヘリオスと「ふたり」でデートしたりとか。やってることがほんとJCで。やってることが子供なので「王太子妃」として生きてきた感じがまったくなく、それでなんでマリエッタに譲ろうとなったのかもわかんないんですよ。地味姫だからとバカにされて激おこだから?だったら地味姫ではないよう「妃教育」をやり直せばいいのでは?地味姫と揶揄されて悲しかったから…ヘリオスとの婚約を解消するために奮闘しようって…いや、そんなに婚約続けるのが嫌なら、立ち聞きしてたところに割って入って、婚約は解消しましょう、マリエッタをお望みなら身を引きますって言えばいいやん?なぜこう思ってしまうのかって、セレンがヘリオスのことを好きかどうかわかんないからなんですよ。ヘリオスのことが好きなら、たしかに好かれていなかったことはショックだったでしょう。それでもヘリオスに望まれていない以上そばにいるのはつらい…円満に婚約解消できるよう、ヘリオスと話し合おう、とならん?ヘリオスのことはべつに好きでもないけど婚約者だし…という程度なら、さくっと婚約解消すりゃいい。ここらの描写がちゃんと書かれないまま進むので、ヒロインは「どうなりたいのか」かが分かんないんですよ。たんに逆ハーさせたいだけ、としか見えない。そして実際そうで、つまりヒロイン最低女やんけ、となるんですよ。キャラの名前的に、「ヘリオス」と「セレン」だから、最終的には婚約は解消されずくっつくのかな、とも思ったんですが、どうなんでしょうか。ヘリオスは太陽で、セレンは月かな、という印象だったので。けど、どうも相手は黒魔術師ヴィーらしくて…いや、このヴィオルとかいう男もよくわかんないうちにセレンを好きになるんですよ。なんで?男キャラ全員にいえることなんですが、セレンを好きな理由がわからないんですよ。きっかけとかもない。ヘリオスもセレンが好きらしいんですが、これも後から慌ててそういう設定つけただけっぽくてねわたしとしては、ヴィオルは「当て馬」、しかもいい「当て馬」でいてほしかったんですよ。セレンはヘリオスに恋してはいなかったけれど、距離を置いてやはり彼のことを好きだったのだと自覚するために必要な「当て馬」として存在してほしかったのがヴィオルなんですよ。そして潔く身を引いてほしかった。もちろん恋心は告げずにね。でも所詮は逆ハーものですしね…やりようによっては面白くなったかも、と感じる部分はあったんですよ。魔法を習うくだりがそうで、地味姫のあだなを払しょくするために、いろんなことに挑戦して自分磨きをし、そんな中でまわりとの関係性を再構築していく、という展開もできたと思うんですよ。王太子の婚約者という立場でしかヘリオスをみず、そのことでヘリオスに距離を置かれてしまった自分を反省したりね。そのきっかけとなった魔術の先生がヴィオルでいいんですよ。やすっぽい逆ハーにする必要なんかないんですよね…そもそも逆ハーしたいんなら、まずセレンというヒロインの魅力をたくさん書いていかなきゃならないし、何よりもですね!!!逆ハーものの楽しみって読者側にこのキャラいいわぁと思わせるイケメンを…しかも個性的な男性陣を描かなきゃならないんですよ。見た目も中身もです。これはかなり絵が上手い人じゃないと無理だと思います。そしてこの漫画家さんには到底無理です。男キャラが全員…ほんとにね、全員どれも小学生みたいなキャラで、かっこよくないんですよ。絵も中身も、です。かなり巻数出てますが、これははっきり申しまして、商業レベルに達している作画ではありません。内容もです。素人がかいた漫画で、おそらくろくな編集担当もついてないでしょう。デビュー作としてならこんなに巻数描かせるべきではないです。絵も内容も稚拙すぎて、これはさすがにお勧めできません。おどろくほど褒めるところがありませんでした…
2025.12.01
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押して駄目だったので、引いてみることにしたのですが(1)【電子限定描き下ろしマンガ付き】【電子書籍】[ むぎちゃぽよこ ]価格:740円 (2025/11/28時点)楽天で購入これ、令嬢ものである必要あるシリーズです…いやほんとね?なんで令嬢ものでこのストーリー展開をやる必要あるの?一応魔法とか出てますが、それが物語的にべつに必要かといえばそうでもないんですよ。その魔法がどうのはもうなきものとして読んだところで、ほんともうこれ、言ってしまっては気の毒ですが、すんごくつまんないんですよ。まずね、ヒロインのシェリーがあほの子すぎるんですよ。これがもっと突き抜けていればいいんですが、もうほんとね、口汚く言いますが、「ばっかじゃないの」、と。このシェリーの学生自体から始まって、そこでイケメンのノエルが好きで眺めているだけで幸せ…なのかと思いきや、ごくふつーに「好き好き」言いまくってるんですよ。そしてノエルの方もまんざらではない、といったところで学生時代がなんか終わっちゃってるんですよ。はぁぁぁ?なんで?なんでそこで「三年後」とか話飛んじゃうの?なんでその、いい雰囲気になったところからの物語を展開しないの?もちろんこのいい雰囲気になったところで突然ノエルは姿を消した、とあるんですが。なんで行方を探そうとしないの?どこにどうしているのかストーカーしようとならんの?彼はその後姿を見せなくなった…そして三年…って。つまり、彼の行方をなにがなんでも探そうというほどには好きじゃなかったってことになるんですよ。この「彼の行方を捜す」だって物語として描けば面白くなったんでは?なぜ端折るの?あとから説明されるとは思うんですが、シェリー視点の話で始めているんですから、シェリーがいろんなツテを探してみるものの行方はつかめず、結局は手の届かない雲の上の人だったんだと「失恋」しちゃったと泣くシェリーを描いてくれた方がよかったんですよ。だからこそ、後に職場や社交界でノエルと再会したときのドラマがもりあがるのでしょうに、その「ドラマ」がまったくなく、しれっと会話してるんですよ。このシェリーの感情が、ほんとわかんなかった。どう考えても、ノエルが好きで好きでたまらない風には見えないんですよ。行方のしれない間、結局シェリーはなんもしてこなかったんでしょ?何かをしていたにしても、それは「描かれていない」のだから、「何もしてない」という情報しか読み手には入ってこない。描かれていないんだから、それは「無い」んですよ。ここ、わかってますかね、作者さん何枚もページさかなくとも、ノエルを探している、見つからなかった、失恋しちゃったのかな…という流れを描いてほしいし、のちにノエルと再会できた件は、きっちり描いてほしかったんですよ。ノエルを見かけて、そしてシェリーはどうしたのか、というのは大事なことなんですよ。そこがこの物語の「スタート地点」になるからです。学生部分があくまでプロローグであるなら、ですよ?そして実際プロローグなんですよね?なのに、スタート地点がないまま、いきなり物語が始まってる態で語られても、読み手はどう受け取っていいのかわかんないんですよ。三年間の空白の意味とは?ってなるし。意味のない空白期間なら、はじめからなくていいやん?これね、ラブコメとしてシェリーはノエルのことをあくまで「推し」、つまり観賞用として好きなだけで付き合うとか恋人にはなりたくない、できれば遠目で眺めていたいのでクラスメイトになったところで近寄ろうとは思わない、というスタンスだったんならわかるんですよ。あるいは、シェリーはノエル大好きで、もちろん距離も詰めていくんですが、ノエルの方がそれを軽くあしらっている、「あー、はいはい」みたいな態度で、それがずっと変わらない。というパターンならいいんですよ。これって、いにしえの漫画にもよくある展開で、たとえばイタズラなKiss 1巻【電子書籍】[ 多田かおる ]価格:385円 (2025/11/28時点)「イタキス」がそれなんですよ。琴子は入江君大好きでもーそれはストーカーかいっつーくらいつきまとうんですが、はじめ入江君はまったく興味持たないんですよ。で、親同士が仲いいもんだからってんで婚約とかまで進むんですが相変わらず琴子の片思いで…けれどある時から入江君は…という王道ラブコメで、「もどかしさ」が売りでもあったんですよ。では上記のコミックは?まったくどこにも面白そうに感じる要素がないんですよ。シェリーは見てるだけでいいとかいいつつ、所詮はガチの恋愛。で、告白っぽいことはしてるんですが、それで止まっている。そのことに関してべつに不満がってないんですが、ノエルに親しい女の子いると胸が痛む…とかいう展開なんですよ。だったら、別に「引く」必要はなく、とっとと本気で好きなんです、と告白すりゃいいんですよ。ノエルには少なくとも嫌われていないことが学生時代の話で分かってるんですから。でも友達としてしか見られない、と告白に返されたら、そこから好きになってもらえるよう、いろいろ画策してガンバルゾー!!!ならわかるんですよ。でもそれもなく、わけわからん自己満足でしかないくっっっっだらない魔法かけて、それで自分で落ち込んでるんですよ。バカなの?このヒロイン、ほんとバカなの?読んでて共感どころか、気の毒にすらなりましたよ、このなの物語の主人公として生かしてすらもらってないんですよ、作者に。タイトルを活かしたいなら、「押してもダメだった」ということをまず描いておかなきゃいけないんですよ。でもその「ダメだった」という出来事・エピソードがまったくないんですよ。上でも書きましたけれどね、つまり物語に起伏をつけようという意気込みがないんですよ。けっきょくくだらない魔法をかけたのって、ノエルから婚約してほしいとの申し込みがある、というのを前提にしてしまっているので、もうこのイベントありきで、キャラクターが生きてものを考える人間として描かれていないんですよ。そしてくだらない魔法かけてすぐ後悔してしょぼーんとされても、自業自得やん?となって、シェリーに共感も同情もできないんですよ。ほんと、「バカなの?」って毎回思わされるので、こちらがしんどいんですわ「イタキス」みたいにながく片思い期間を描け、とまではいいませんが、せめて学生時代をもうちょっと丁寧に描いてほしかったし、少なくとも一度はきちんと「失恋」してほしかったんですよ。この失恋を経験してもなおやはり好きで、あきらめきれない、というのならアホみたいな手段を講じても両想いになるぞーってのもわかりますし、そこにコミカルな要素だって入れられるでしょう。もうほんとね、描きたいシーンだけがあり、その前後をまったく考えてないし、キャラクターに命がないんですよ。こんな紙芝居以下の話をどう楽しめばいいのやら。これって、たとえば短編だったらいいんじゃないかなと感じたんですよ。彼の気を引きたい女の子が魔法であえてクール女子になって彼に冷たく接して、彼の関心を引こうとする。けどなんか片思い確定だと思っていたのにどうも違ったらしく、魔法が切れたその瞬間にやっぱり素直に好きっていうんだ、っていう感じで。ほんでハッピーエンド、でいいやん?だからね、これまず「短編」として描いてみるといいんですよ。するってーとイベントも凝縮せざるをえないので、まとめる力が養えて、要らんことを省けるようにもなります。要らんことが多いんですよ、これ読んでると。物語になってなくて、描きたいことだけ書いてるだけです。絵に関してはまあそこそこ上手いとは思うんですが、時々変なことになってて笑ってしまうところがなんかしょかありました。ここらはいちゃもんレベルかもしれませんが…まず冒頭の話で、同級生の男の子がとつぜん教室に現れてプリン買いにいこーぜと腕をつかむシーンがあるんですが、腕…どっから生えてんの?「おわかりいただけただろうか…」みたいな心霊写真みたくなってんですよ。手がね、ヒロインの腕にかかってて。赤丸付けたら心霊写真ですわ…それと、のちにノエルが婚約申し込みに来たときのシーンなんですが、ヒロインが自分の顔「酷い顔」とティーカップに添えられたスプーンに映ってる自分を見て思うんですが。うん、その距離と位置ではまず顔は映らないし、よしんば映っていたとしてもよくその距離から表情みえましたね?あと、スプーンって曲がっているので歪むからそりゃ可愛くは映らんやろと。なんでここ、鏡にしなかったかね?いやその鏡をどこに置くのかはさておきですが。それか、きっと今、ひどい顔をしてる。という憶測だって別にいいんですよ。言いたいことが言えずに口が歪んでいる可能性だってあるでしょうから。駆け寄る、というシーンもかけていないし、これもまた基本的にバストアップだけで進んでいく展開が多いので、漫画としてわりと退屈なんですよねおもしろいかおもしろくないか、以前の問題というか。イラストを楽しむだけならいけるかもしれませんが、これを読むならイタキスの方がいいですよ…ながったらしいし未完ですしご都合展開もありますが、ちゃんとラブコメしてます。ということで、正直、おすすめできるコミックではありません。
2025.11.30
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氷の宰相閣下をうっかり助けたら溺愛されました1【電子書籍】[ 紙川りく ]価格:165円 (2025/11/27時点)楽天で購入正直に申しまして、おもしろくはありません。絵よりも内容が…つまんないの一言です。絵はそこまでひどくないんですが、漫画はあまり上手くないといいますか。全体の流れがかなり雑で、物語の表面をなぞっているだけで、キャラクターの個性というものもまったく表現しきれていません。個性的なキャラを出そうとしている感じはあるんですよ。いかにも「当て馬」な幼馴染の男の子であったり、訳知り顔のオネエであったりね。でもほんと上っ面っていうか。ちゃんとした存在感がいっさいありません。これ、主人公ふたりですらそうなんですよ。そして、それは物語の展開自体もそうです。すごく薄っぺらいんですよ、もうね、何もかもが、です。プロットをそのままなぞって描いているだけで、いっさいの肉付けがありません。物語の説明すら、すごく稚拙なんですよ…言葉が足りない、というのもありますこれは漫画家さんが、言葉の吟味をせずただ原作をなぞってる感がするからなのかもしれません。冒頭からしてつっこみたくなるんですよねぇ…とにかく不自然なんですよ。まず日本語というか。客の台詞で宰相の話題「また議会で周りを一蹴したらしいな」これね、一言足らないんですよ。「一蹴した」とははねつけたとか拒絶を表す言葉なんですが、「議会」で「何」をはねつけたのか、わかりません。例えばくだらない議案を一蹴したとか、具体的に何を「一蹴した」のか書いてくれないと。これは言葉で、ですよ?そしてヒロインのフィアナですが、家族経営の酒場が儲かってなくてこう思うんですよ「うちの酒場は王都にあるとはいえ、すみっこだものね」いやだからね、これも言葉が足らないんですよ。王都の規模がわからないし、隅っこにもいろいろあるでしょ?もうこの冒頭シーンだけでもいろんなことが足らなすぎるんですよ。まずね、酒場にくる庶民のおっさんが、なんで国事を司る宰相の冷徹さを知ってるんでしょう?新聞の記事を読んだ、というのならわかりますけど。そして女の子たちに人気なのも、新聞で写真が載ってたから?それともたびたび庶民の前に現れていてみんな顔をしってる?だとしたら「酒場」で働いているヒロインがそんな有名人を知らないのは不自然なんですよ。ここの冒頭はいろんなことがたりなさすぎて、物語に入っていけないんですよなので、まずは冒頭酒場のシーンからというよりは、ヒロインのフィアナが王都の市場にでも買い物に出かけ、そこで常連客のおっさんたちから話しかけられたり女の子たちは我週刊誌みたいなものに乗ってる氷の宰相についてきゃーきゃーいってたりするシーンを描きつつ、うちの酒場にも女の子達きてくれたらいいんだけど、さすがに繁華街から離れているし、常連客はおっさんばかりだしで、客足が伸びないんだよなーと悩んでたりするシーンかけばまだいいんですよ。そして街中あるいていれば、幼馴染の男子を自然に出せるでしょうし、氷の宰相とやらのうわさに関してもちらりとは聞くけれど、さすがに顔までは知らないことをさらりと会話の中でできるでしょう。オネエあたりは噂に詳しいでしょうから、オネエに流行に無頓着なのは酒場の娘としてはダメよぉと指摘されたっていい。そこで、ヒロインのフィオナの人物像をちゃんと書いて、こういうキャラが周りにいて、という説明にもなるし、王都の「すみっこ」というのがどのあたりで、どれほどさびれた店なのかわかるし、酒場が儲かってない理由も提示できるでしょう。客がおっさんばかりで定着し、店も繁華街からは離れている、ヒロインは流行とか噂話にあまり興味がない、といった最低限の「情報」を読者に提示する。これを冒頭でしっかりやってほしいんですよ。そして噂の宰相とは知らず…店の外で酔いつぶれていた男を発見するんですが、これだって不自然なんですよ。いくらなんでもご都合展開がすぎます。こんなのは、都合がよくてもいいので、別の店で飲んだくれていた宰相がその店が閉店だからと追い出され、次の店いくぞーと探しつつ、しかし酔いどれで、ふらふらしながらも酒場をさがし、まだかろうじて意識があったからなるべく廃れたような店を探していて、そしたらついに酔いが回り、フィオナの店の前で力尽きて倒れた…とかでいいんですよ。それをどっかに描いておいてほしかった。それこそ、朝起きたときにでもいいんですが。なにより不自然と感じたのはフィオナが宰相を発見したところです。わあわあ泣き出す男みて「うっわ、めんどー」と思うのはごく自然なんですが、なぜ「放っておいた方がさらに面倒」と感じるんでしょうか?その場で水を渡して落ち着かせ、父親呼ぶなりした方がいいでしょ。それでも酔いつぶれて寝ちゃったもんだから、父親と二人で客間に寝かせることにした、と。こういうシーンがね、おそらくこの漫画家さん自体が「絵」として描けないんでしょう。なんつーか、下手ではないんですが、動きのあるシーンはかけなさそうなので…この漫画家さんも、自分に「描けること」しか描かないんですよ。この氷の宰相がフィオナに一目ぼれして気色わるいムーブかましてくるのは別にいいんですよ。それに対してフィオナはちゃんと「なんぞこれ」みたいな対応でしたからね?ただ、そこからの展開が悪くて、すぐ恋愛モードにはいっちゃうんですよ、フィオナいやーそこはしばらく塩対応でいてほしいかなって。それこそ自分が言っていた通りに、店が儲かるチャンス、これを利用しない手はないっとはりきってるムーブでいいんですよ。エリオスには親切にするけれどもあくまでお客様対応にしておかないと、女の客足が途絶えかねませんからね、という、ちょっと打算はいった思考でいいんですよ。そこからの、ヒロインの心の変化こそがこういった話の醍醐味でしょうに。それをすぐさま、トゥンクみたいな流れに持っていくのは悪手でしかありません。あと、耳に生き吹きかけられるというかささやかれるの、イケメン無罪にはならないので、ここは拒絶してほしかった。ああいうことは金輪際やれめてください、くらいの強気で出てもいいんですよ、最初は。そう「最初は」、ですよ。そこでエリオスにしゅーんとさせちゃえばいいんですよ。エリオスの来店自体は喜んでいるし(打算ですがなにか)エリオス自身を嫌ってはいない、とちゃんと伝えたらいいんですよ。そして当て馬も早いことだしてあげてほしいんですよ。もちろん当て馬に関してのヒロインの鈍感ムーブにはいらっとくるんで、好意を持たれているのはわからなくもないけど…幼なじみとしてしか見られない。そういう葛藤もできれば描いてほしかったかな。どうせ当て馬に告白させるんでしょ?こういう、当て馬もキープしておくのってちょっと感じ悪いんですよ…しかも「当て馬」としか描いてないせいで、この「当て馬」にたいしても同情しようがない、という。これは物語のつくりが稚拙なせいでもあると思いますだれひとり、キャラクターのなんたるかがわからないんですよ。どんな人なのかわからないキャラをどう応援すれば、っていう。どのキャラも性格悪そうだとかそういうのは一切ないので不快感はないんですが…「物語」の形を成していないので、もうタイトルだけで「あ、はい」で終わり。この後にどんな展開がきたとしても、どーでもいいとしか思えません。なぜならキャラクターに生きた人間っぽさがないからです。以前にもありましたが、プロットのまま、という態の漫画なんですよ、これ。もうちょっと肉付けをしっかりしてほしいです。珍しく令嬢ものではない点だけは評価しますが、ほんとにそれだけです。ラブコメにしてもたのしめそうなキャラ造形がなされていないので、先を読み進めるほどでもないですね。がんばりましょう、という評価、かな
2025.11.29
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関係改善をあきらめて距離をおいたら、塩対応だった婚約者が絡んでくるようになりました(1) (モンスターコミックスf) [ 最遠エト ]価格:704円(税込、送料無料) (2025/11/27時点)楽天で購入タイトルと表紙の絵で敬遠していたのですが、読んでみるととても面白かったです!かなり丁寧なお話づくりをしているし、絵も漫画も上手で…その点で表紙のイラストはちょっと残念かも。この話、令嬢ものであり、舞台は最初「学園もの」なんですよ。じつはそれで避けていたってこともあるんですよね。私がなぜ学園ものを敬遠するかというと、「生徒会」がその理由の一つに挙げられるんですよ。というのも、生徒会ってそんな権限ある??たかだか数年…おそらくは三年程度しか在籍しない生徒にあれもこれもと「学校」の運営をさせますかね?部活動をまとめる、学校の風紀の指導を生徒側から指摘するといった、部活や委員会の延長線上にあるものというのなら「生徒会」もわかるんですが、なろう系に限らず、学園ものってこの生徒会の権限がものすっごい広くて教師が何もしてこないんですよ。さすがにおかしいでしょ…生徒ですよ?ということで、まあ、なろう系に限らず学園ものって苦手だったんですよ。もちろんこの「生徒会」がからんでこない、ごくふつうの学校が舞台なだけの青春ラブコメとかは好きなのも多いんですがね。ともあれ、そんな理由で敬遠していたこちらのコミックでしたが、学園ものというよりはちゃんと「令嬢もの」として機能していて、学園での事件もちゃんと意味のあるものだったしで、読んでいてとても楽しかった。ヒロインのビアトリスは最初こそおどおどって感じだったのですが、メインキャラのひとりのカイルという男子と出会うことで心を変え、どんどん強くなっていくんですよ。この過程がとても丁寧に描かれていて、すごく納得もできたし、純粋に応援したくなる子でした。公爵令嬢という立場をしっかりわきまえているのもよかったです。アーネストという王太子のひどい対応というか、突然冷たくなり、それゆえに「関係改善」はできないものとビアトリスは最終的にアーネストと婚約を解消する流れとなるんですが、この婚約解消「劇」がとてもよかった。かなりてこずるんですね。けれどビアトリスは屈せず、カイルの協力を得て、「劇」をやり通すんですよ。この婚約解消劇のうまさって、アーネストに周囲の非難を向けるやり口なんですが、見ていてちゃんと「スカッと」しないんですよ。アーネストが気の毒になるながれになっているのがいい。もちろんビアトリスもそれを承知していて、あえてアーネストを傷つけるように仕組んだんですよ。これも当然のことで、同情心はあるにしても、ビアトリス自身も傷ついたのはたしかなのだから、その程度の意趣返しはしてもいい。けれども、やりすぎない程度に抑える、という。そしてきちんとビアトリスもここで初恋が壊れたことを自覚し、泣くんですよ。この時傍にいたカイルの態度も良かった。なによりこのアーネストを傷つけるための婚約解消劇があったおかげで、アーネストの性格の深堀もできるようになって、読むと切なくなるんですよ…アーネストかわいそうなんですよ、いやほんと。もちろん、カイルもここで深堀され、アーネストとカイル、どちらにも同情できる話の展開になっている。ここらの描き方は漫画家さんがうまいなと感じました。アーネストの母親はある種の「毒親」なんですが、憎み切れないキャラとして描かれているのもいいですねとんでもねー存在で、何かしらの事件の裏にはたいていこの王妃がいるわけですが、ちゃんと王妃にも「理由」があるんですよ。なのでたとえば好きにはなれなくとも、同情はできるんですよ。共感できる部分がどこかしらにはある。そして、アーネストにべったりくっついてた嫌な女だったマリアもですねーすごくいいんですよ。この子、いい子だなと感じられるようになりますよ。逞しくて、いい子なんですよ、ヒロインに屈しないけれど、ちゃんと頭を下げて最低限の謝罪はします。反省というよりは、ちゃんと義理人情があるっていうか。筋は通す子なんですよ。読み進めていくと、このマリアも嫌いには慣れないし…幼なじみの彼とうまくいきますようにと願わずにはいられません。アーネストがビアトリスに執着する理由も納得のいくものだったんですよ。だからビアトリスとの婚約が解消されるにいたって、一番解放されたのはアーネストだったんじゃないかな…もちろん母親との対峙ではまだ勝てないだろうけど、この執着からの解放はアーネストをより良い王になるために必要な出来事だったと、おそらく後に彼自身が思えるでしょううーん、アーネストも幸せになってほしいな…かーちゃんもね…いいかげん、アーネストを認めてあげなよっていうヒーローにあたるカイルも、すごくいいやつなんで、めっちゃ好きなんですよね。彼の出生のこととか、わりと早い段階でにおわせてくれているのも良かったと思う。ヒロインに対しての距離の取り方が絶妙で、いやらしさがないのもいいですね。さいしょ、「友人」としてわきまえた態度をとっているんですよ。まわりにはビアトリスへの好意がモロバレでも、ね。そして決めるところでちゃんときめてくれるんで、かっこいいし、そりゃビアトリスも惚れるやろっていう自然な流れが作られてます。できすぎ君ではあるんですが、いやみったらしくないんですよ、カイル。そしてそのできすぎ君なカイルも、幼い頃に喪失感はあって、アーネストを妬んだりもしていた。子の件は大事で、それゆえにアーネストに対して多少なり同情できるようにもなるんですよ。つまり、カイルはアーネストを憎み切れない。この画き方がとても丁寧で、カイルもええなぁ…となるわけですよ。アーネストは逆転劇で「いいな」と思えるキャラなんですが、じつはカイルもそうで、さすがにできすぎやろな印象だったんですが、いやみのないイケメンってのをゆっくりと見せられたおかげで、「やっぱりいいな」と印象が良い意味で変わるんですよ。つまりどっちもいい男やで…いやアーネストは弱いんですけどね。アーネストは頑張ってほしい子やで…ビアトリスにたいしての印象も、話が進んでいくと変わっていきます。ちゃんと応援したくなるキャラなんですよ。友人がふたりできるんですが、それもごく自然な流れだったように感じますし、その友人との交流がベアトリスを強くしていく過程にも納得でした。父親との関係も改善されていくあたり、「関係改善をあきらめて」のタイトルをうまく回収できているように感じました。これは友人という、学園での人間関係すべてにおいてかもしれませんが。初期ベアトリスは委縮していたこともあって、誰に対しても人間関係の構築を「あきらめていた」感があるんですよ。でもアーネストを「あきらめて」代わりにほかの人たちとの関係改善を試みたことで、いろいろと変わっていく。タイトルの前半部分は回収できたかなーと感じました。まあ、塩対応はどうかとおもうんですが…このタイトルぶっちゃけあまり好きでなかったので読むのを避けてたんですけどね。ともあれ。アーネストとの婚約は無事解消され、その後はカイルとの恋愛にいくわけですが、それもなかなかスムーズにはいきません。邪魔がはいるといういい方は適切ではないんですが、このくらいの「邪魔」は恋愛ものの漫画には必要かな、ということがおこります。これに関しては、ビアトリスもカイルもちゃんと情報共有できているのがいいんですよね。なので、すれちがって勘違いしてワタシカワイソーナノーな流れにならないのはほんとに心地よいです。いい意味でのもどかしさがあって、「あーもうはやく両想いになーれ」と純粋に楽しめます。ビアトリスの「恋心」がゆっくり育っていくのもいいんですよね。そりゃそーやろっていう。前段階があるからですね。アーネストのこと、きちんと割り切れたにしたって、だったら次いこ次みたいにかるーい感じがありません。好きを自覚していても、恐れはあってしかるべきなんですよ。まだ若いからなおさらです。ここまでの流れ、存外さくさく進むので、ダレる感じはありませんでした。漫画家さんの力量は高いと言っていいと思います。キャラの絵も安定していて、ちゃんと描き分けができています。キャラはけっこう多めなんですがちゃんと個性が感じられます。表紙絵だけみると若干古臭く感じるかもしれませんけれどね。カイルやアーネストらは表紙より、漫画の中のほうがかっこよく描けてます。なろう系の令嬢ものであるには違いないんですが、キャラの性格などをきちんと考えられたよい少女漫画だなと感じました。じつはこれ、似た内容のコミックもあるんですが、大枠はにているけれど調理の仕方が違うため、ちゃんと別の物語として読み進めていきます。どちらも好きと思えましたからね。じつによい少女漫画でしたので、これは令嬢もの好きな方にはお勧めしたいコミックです。
2025.11.28
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婚約者が明日、結婚するそうです。(コミック) : 1【電子書籍】[ 炭基研/水母 ]価格:748円 (2025/11/26時点)楽天で購入だからなにって感じのタイトルで、これ、べつに作品的にキーとなる言葉というかタイトルではないんですよね…そしてこの作品は、とても商業コミックとして出版されたものとは思えません。はっきりと言ってしまいますが…素人が描いた同人以下です。絵が下手というか、描き慣れていない稚拙さがほんとうに読んでいてきついです。「下手」というのとは少し違うんですよ。ただたんに描き慣れてないんだなぁ、と。一枚絵ですら微妙だし、少女漫画だというのに肝心のヒロインがモブ以下というか、とにかく個性がないというか、いや全員そうかな…幼馴染が魔王?討伐の勇者パーティーに参加して、無事帰ってきたから結婚しよう、というフラグをたてていてそれを村で待っているヒロイン・ラネの話…なんですが。なろうの中でもこりゃまたひどいコミカライズでは?内容だってなろうでしかない話なので、漫画家さんだけが悪いとは言えませんが、それでもやはり、これは漫画家さんの力量がかなり低いと言わざるを得ません。コマ割りも単調で、絵も淡泊、背景なんかは描いているのではなくただ張り付けているんでしょうね。とにかくキャラクターの絵が雑で、そして感情表現というものがまったく描けていません。ヒロインがとくに顕著で、ラネは別に感情の起伏が顔に出ないという設定があるわけではないんですよ。でもずっと同じ顔です。もうほんとびっくりするくらい同じ顔で、感情の「か」の字も感じられません。これはたぶん「瞳」の描き方が問題なんじゃないかなと思うんですよ。どの顔も「瞳」の形がほぼ同じでもなお悪いことに眉毛もろくに描かれていないので、口が開いているか閉じているかだけで判断しなくちゃならないんですよ。リィネという女の子と親しくなるんですが、顔がまったく同じで区別がつきません。ラネとリィネが並んでいるシーンなんて、この二人は双子なの?ってくらい同じ顔です。せめて髪型だけでももうちょっと違う風にしてくださいよってくらい。というか、たぶんですが、髪も描くのはうまくないというか、雑なんですよ、線が。これは体も同じで、人体デッサンは死んでます…おもしろいことに、とくに「女子」がひどいんですよ。こういうのだいたい男子の体が描けないっ場合が多いんですが、男子はそれほどでもありません。ただし、みんな同じ体格で区別はできてないですが。このコミックの女子、口元を隠して読んでいただきたいのですよ。ほんとに表情が「目元」にないことが分かると思います。眉が描かれてるところはなんとなくわかりますが。口元にしても同じような表現しか描けないので、とにかく主人公の「気持ち」が伝わってこなくて、なにをどう読めばいいのかわからなくなるんですよ。「漫画」なのに、ですよ?これはコマ割りが淡々としてるせいもありますし、とくに冒頭がひどいんですが、まるで主人公の「ひとりごと」を延々と読まされているかのようで、ずーーーーーーーーーーーっと平坦なんですよ。物語はそこになく、起伏がありそうなシーンであっても、ものすごく平坦で、ありていにいえばすんごくつまんないんですよ。私はなになにでした。私はなになにと思いました。私はなになにをすることにしました。といった感じで語られている感じです。じつさいはもちろん違いますよ?でも絵も文体もずっと単調で、物語のプロローグを語ってはいるんですが、ヒロインのラネ自身がずっと「スンッ」としてるので、読者側のこちらも「スンッ」ってなってしまうんですよ。だいたいですねー?村人その一のエイダーと恋仲というか幼馴染で、村に帰ってきたら婚約しようと約束してたってことで村人らには認知されていたとしても、そんなの「口約束」に過ぎないじゃないんですか。そんなの無効にされたってしかたなくないですか?村人全員結婚式こーいな説明をされてるとき、ラネは内心語りを延々とするんですよ。まぁ、それの被害者面がいたいのなんの。いや、辛いのはわかりますよ?でもあんな長々と語られてはただ痛い女でしかないんですよ。漫画なんですから、長々と語らせず、「絵」で心情を「魅せる」くらいのことはしてほしいんですよ。もうほんとヒロインのラネが「つまらない」んですよ。顔の表情がないにしたってもうちょっと語らせ方を考えるなりすればよかったとおもう。なにより…勝手な憶測ですが、この漫画家さん女の子描くの好きじゃない?男性キャラは一応顔の区別がつくんですよ。何人かいるんですが、ちゃんと顔の描き分けをしています。ところが女子になると、顔が同じだけならまだいいのですが、ぶっちゃけまして、描き方がなり雑なんですよ。「線」が、ですね。そしてその雑さが、背景の「素材」と合わないんですよ。背景は濃い線で描かれているのに、キャラ絵はすっごく薄い線なので、背景だけが目に入ってくるんですよ。それは街中での絵がとくに顕著で、ほんとこのあたりはすごくひどいんですよ。街中で女の子二人、ラネとリィネがベンチで座っていると、なんかしらん不審者?が手を伸ばしてくるシーンがある。それに、ラネ?の方がハッとして次のページで立ち上がって、なんかして、キッとにらむ顔があるんですが……いやここ、なに?不審者の男が何しようとしたのかわかんないし、ラネ?がキッとした顔して不審者を追い払ったらしいけど、何が起きてるのかわからんのですよ。不審者はすごすご去っていく?らしいんですが。そしてリィネはなんかうつむいて震えていて、なんかしらん決意?してラネに一緒に住もうとか言いだして…もうね、せめて何が起こっているのか俯瞰した絵で説明してくれよ…あの不審者?は何だったの?ナンパ?ここらもね、ラネとリィネの顔が同じだもんだから、どっちがなんの話してんだってなるんですよ。ちなみにリィネというのはラネの相手となる勇者アレクの妹なんですが…う、うーん…よくわからんキャラです。ラネもほんとずっとスンッとしてるし「わたしなんか」女だし。素人が趣味で描いたというものならば許容できるんですが…せめてもうすこし「漫画」の練習なりなんなりしてほしかったです。もちろん絵もです。せめて背景素材の「線」の太さに絵をなじませる努力くらいはしてほしかったです。内容に対しての感想は、でてきません。はっきりいってしまうと、内容以前だからです。では絵がうまければ内容は良かったかも?…いや、残念ながらそれもないです。ほんとに「なろう」の婚約破棄の話でしかないし、なんでアレクがヒロインのスンッラネを好きになったのかもさっぱりわかりません。のでまぁ…さすがにこれはお勧めできないんですが…巻続いてるんですね…おどろきました。きついことをいいますが、これはお金を払っていい出来ではありません。すくなくともわたしはそう感じました。もちろんなろう系婚約破棄もの大好き、作者応援したいから金をだすぞって人をとめたいとは思いません。それはそれで個人の決定なのですからね。好みもありますし。でも、やはり。と思ってしまいます。巻が進めば絵がうまくなってるかなという期待は持たない方がいいです。…マシにはなったかな、レベルで。やはり稚拙なままです。
2025.11.27
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私の婚約者様の毒舌が過ぎる~みんなに塩対応のはずが私は溺愛されています~(1) (モンスターコミックスf) [ 星文ろの ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/11/25時点)楽天で購入絵は可愛いです。でも、それだけです。読んでていたいたしい…としか思いませんでした。そもそもこれ、「令嬢もの」である必要ありますかね?ただの学園ラブコメでしかないんですよ?絵柄も可愛いので令嬢ものではなく、ごくふつうに日本の学校のラブコメでやったらええんじゃないですかね、たぶんそれだと描けないんでしょうけど。よくこんなの描けたもんだなぁとちょっと感心するレベルで、内容は何もかもが古いです。ヒロインのブロンシェは癒し系なのかなんなのかみんなに好かれる可愛い女の子で、もちろん婚約者のアッシュフォードもヒロイン大好き。で、タイトル通りにヒロイン以外には「毒舌」っていう設定でね…よんでるこちらが恥ずかしくなるほど、ノリがJCです。うんこれ、頭の足りないJCなんですよ、とくに女キャラ全員が、ですよ。とくにひどいのが未来の王妃候補のセリーヌという令嬢。アッシーだのエドエドだの…これねぇ…年齢が10歳とかいうならわからんでもないですが、十代半ばか後半、しかも「未来の王妃候補」がガキっぽいあだなつけてるんですよ。で、ヒロインのブロンシェはとってもいい子ちゃんでみんなに好かれる癒し系って…何年前かの少女漫画にこういうのありましたよ…そして有能らしいヒーローのアッシッュフォード…もうアッシーでいいや…も、なんかこんな口汚い男いやなんですけど…ヒロインもどうしてこんな頭悪そうな男が好きなのか、よくわからないんですよ。これはアッシー側もそうなんですが。アッシーはずっとブロンシェ大好きで…もうその好き好き加減が気持ちわるいんですよ。スパダリに愛されるヒロインうらやましい…となる子、はたしていますかね?このアッシーがかっこいいと思えるエピソードが前半…つまり冒頭からまったくないんですよ。いやまあ、あるらしい?んですが、べつにかっこよくないしなぁ。そしてこれはおそらくラブコメなので、コメディ要素がたくさんあるわけですし、そのためヒロイン周りにもカップルが乱立しそうな感じなんですよ。それはそれでいいんだけど、ほんとこれ、なんで令嬢もの?学園生活してる時点でお寒いんですが、起こるイベントが令嬢ものである必要がまったくないんですよ。とある男の子の成績が悪いからと、賢いとある女生徒に勉強みてもらうよう、ヒロインが「おねがいする」ってイベントがあるわけですよ。で、そのお堅い女子高生は、マッチョ大好きっこで…それならその男の子がそのマッチョなクラブに入ってるようなんで、勉強教えたら素敵なマッチョ筋肉がみられますよって提案するんですよ。うん、このイベント自体はありがちだし、まあ、どうでもいいですわ。仲を取り持ってあげるヒロインちゃん流石!ってことにしたいんでしょうしね。でも、繰り返しますが、それ、令嬢ものの漫画でやるべきことですか?そしてヒーローのアッシーはっていうと、ただただヒロイン溺愛しているだけでめっちゃ影薄いんですよ。時々、良いこと言ってる風な雰囲気は出してきますが、「毒舌」どこいった?そもそもがこの「毒舌」がうまくいかせてなくて、ただの口の悪い嫌な男なんですよ。そこに知性がまったく感じられない。もっとこう、知能高そうな「毒」をはいてくださいよ。はっきりいって、「効いて」ないんですよ、その毒。言われた側がその時ちょっと焦るだけ。そしてそういう「毒舌」というよりは「罵詈雑言」に等しい言葉をまわりにぶつけまくるもんだから、こんなのね、アッシーは自分の評価を自ら落しにかかり、つまりそれって、ヒロインの株も下げているってことでもあるんですよ。ちょっと考えてみてくださいよ。自分の彼氏がこんな罵詈雑言を吐きちらかしてる男だったとしたらどうですか?イケメン無罪になるのは最初だけですよ?わたしがヒロインの友人なら…あんなクソ男さっさと縁を切った方がいいとすすめますよ。ああやって悪評をつくって他人を傷つけて、…つまりはヒロインだけがいいみたいな男、ろくな奴じゃないですよ。そしてね、ヒロインもヒロインで、そんなアッシーを止めないんですよ。もう少し口を慎んでください、人を貶めるようなことを平然と口にするような方とは、つきあえません。ごく普通に考えて、こういう思考にならん?いくらイケメン無罪ったって、人を貶め辱めるようなことを、人が大勢いるところで吐き散らかすんですよ?ヒロインそれでいいんですか?悪気がなかろうが、口汚く人をののしるのを見ていてヒロインは「まあ、わたしに言ってるんじゃないんで」って笑ってるんですよ。頭大丈夫ですかね?そしてこんなヒロイン、好きになれます?癒し系だなんてとんでもないですよ。これがね。ヒロインがヒーローを止める、あとで暴言吐かれた人に謝罪するなどの行動してればいいですよ?でも、そういうのなくて、ほんとは有能な人なんですー、そんな彼ピッピにわたしなんかふさわしいのかしらーって悩んでるのよ。割れ鍋に綴じ蓋でお似合いなんじゃないでしょうか、とわたしなら返しますわ。そしてそう返さないヒロインの友人ら…所詮は類ともってやつですよね。もうちょっとコメディ風に描いてくれればそれほど気にならなかったと思うんですが、ごくふつうの少女漫画のように描かれ、しかも令嬢溺愛ものの態をとっているので、もう読むに堪えません…絵はかわいらしいですので、読む分にはまったく問題なくすらすら読めるのですが、とにかく舞台設定が悪すぎるのと、「毒舌」と「暴言」をはき違えているような気がして、とてもじゃないけど、楽しめませんでした。とはいえ、まぁ…おきらく学園ラブコメディといった風なので、好みの方は一定数いそうな気はします。お勧めはしにくいのですが、いっそ「毒舌」とは…と虚無になってしまえばそれなりに読める話だとは思います。しかしノリが懐かしすぎて、これが最近の漫画だとは…と驚きました。たまにこういうの出てきますね…流行は繰り返すってことなんでしょうか?
2025.11.26
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捨てられ白魔法使いの紅茶生活 (1)【電子書籍】[ 騎羽 こうじ ]価格:704円 (2025/11/23時点)楽天で購入いわゆる「勇者パーティー」に追放・置き去りにされた主人公がその後才能を開花させてっていう、よくある「なろう」ものの一種なんですが、こちら、とても面白かったです。絵も可愛くて読みやすかったですしね!龍退治に出かけたパーティーに置き去りにされたヒロインのアマリアは白魔法使いなんですが、竜に救われて…なんと置き去りにされた時間から10年のちに帰還し、とある村でのんびり生活を始めるっていうのが冒頭で語られます。アマリア、竜のユーゴ、そしてレオナルド、この三人がメインキャラなんですが、全員、いい具合なんですよ。竜が人の姿をとり、しかも少年というか幼児姿のも、この場合はすごくいいんですよね。つまり竜は人間の営みについてそれほど詳しくはない、なのでしりたいという「好奇心」が原動力となってアマリアとともに行動することになるんですが、この「好奇心」が幼児姿とすごくマッチするんですよ。キャラデザもちゃんとかわいい幼児の男の子で。アマリアとは親子ってことにしようってんでそのようにふるまうんですが、いやー、実に可愛い。それでいて年経た竜らしい分別もあるので、ものすごく空気読むし、ちゃんとかっこいいところもあるんですよね。わたしは「ドラゴン」はあまり人型にならない方が好きではあるんですが、この場合は人型のが可愛いし、自然な感じで物語溶け込んでいるので、ばっちりOKです。つーかほんとにあざと可愛いです。ヒロインのアマリアもごく普通の感覚をもった、気持ちのさわやかな女性です、年齢は21歳…にしてはしっかりしてて、ちゃんとユーゴの母親っぽくなってきてるんですよ。タイトルにある紅茶に関しても、ちゃんとアマリアのこだわりが感じられる丁寧な作画で、見ていてとても美味しそうなんですよね。添えられるお菓子などもそうですが、食事のシーンが全部おいしそうなので、ここはほんとにポイント高いです。白魔法については「癒し」が基本設定。ところがアマリアには、アマリアの淹れた紅茶を飲むと体が丈夫になるというか、免疫があがるというか、ともかく怪我をしにくくなる状態になる。「付与魔法」というか、体力アップの魔法みたいな感じですかね?それをユーゴに明かされた時の感覚が、とても「わかる」んですよね。驚きかたが常人的というか。そうだよね、こわいよねってなる。そしてじつくり考えて「良い方向に魔法を使おう」と自分自身でけっちゃくをつける。ここにいたるまで、アマリアとユーゴの間でちゃんと情報共有できているのはかなり好感触です。アマリアが「置き去り」にされた時から10年経ってしまっていた、というのはぶっちゃけると「ご都合展開」の一つではあるんですよ、この後再開するレオナルドのための設定でもあります。でも、それが鼻につかないんですよね。ご都合展開どんとこい、と思わせるやり方だと思いました。こういう展開自体は、他の少女漫画でもみましたしねー幼い子供だったレオナルドにとって、アマリアは初恋のお姉さんだったわけですが、再開したときには年齢が近くなってるっていうね。このレオナルドという青年も、すごくいいやつなんですよー初恋ずっと引きずってたんかーいともおもわんでもないが、まあ、良い意味で一途ってことですね。このレオナルドだけが、アマリアから事情を聞き、ユーゴの正体も明かされる。ここも、そんなに不自然な流れではないと感じました。この再会も、少女漫画における「ご都合展開」には違いないんですが、その後の流れも説明もしっかりしているので、受け入れられます。そして、このレオナルドとユーゴが、なんのかんの仲良しになるのが見ててすんごい可愛いんですよ。やりとりがもうほんと可愛いっていうか。レオナルドは、何しろアマリアが初恋だし、ずっと好きでいる。一方でアマリアはレオナルドに対してすぐに恋愛感情はもたないんですよ。頼りにはしているけれど、なにしろアマリアの中でレオナルドは「少年」ですものね。なので、安易な恋愛に発展していかないのもいいし、レオナルドもちゃんとわきまえているのがいいんですよ。そしてユーゴはあくまで「竜」であり、アマリアへの想いはとても純粋な愛情なんですよね。そしてレオナルドも好きだから、ふたりの行く末を守ってやろう、ってのがすごくよかった。なんつーか、ユーゴ、健気というか、いい竜やんけ…でもこれは、アマリアがいかにも大切にユーゴを育てて…というか愛してくれたからなんですよね。そしてアマリア自身もユーゴをきちんと「竜」であることを忘れていないので「竜」に対する認識が変わっていくんですよ。なんだかいい感じのホームドラマがベースにあるんですが、それでも「事件」はおこったりして、そんな時にちゃんとレオナルドのかっこよさも垣間見られますし、世界観的なものも見えてきます。ものすごく派手な展開があったりするわけではありませんが、作画が丁寧なこともあって、先を読むのが楽しいし、どうなるんだろうと思わせてくれる要素もあるんですよね。しばらくは、「レオナルド、がんばれっ」と言いたくなってしまいますしね。レオナルドの片思いといっても悲壮感はないし、ユーゴには応援されてるしで、ほのぼのしちゃうんですよ。それでいてレオナルドは分別あるんで、仕事は仕事でちゃんとこなしてる。うーわ、めっちゃいい青年やで…となり、アマリアが次第にレオナルドを「幼い少年」ではなく頼れる素敵な「青年」として意識していくのもわかるし、その過程はかなりゆっくりではあっても、いらっとはさせられません。竜のユーゴが都度都度いい塩梅に手助けしてくれますからね。アマリアがレオナルドの「恋心」に鈍感なのは仕方ないと読者側としても納得できますからね。冒頭ではぶっちゃけあまり期待していなかったコミックでしたが、読み進めていくと楽しくなる話で、頬が緩む可愛いお話です。
2025.11.25
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今世では、ひとりで生きようと思います。そのはずが…【電子単行本版】1【電子書籍】[ 藤いちのせ ]価格:561円 (2025/11/23時点)楽天で購入これはわりと…ひどいです…なんつーか、漫画というか物語の形にすらなってないです。絵も微妙で…下手とまでは言いませんが、やはり動きのある絵はかけないようですし、それ以上に漫画として「説明」することすらできていません。絵で、何が起きているかわからない、と最初の方でわかることがいくつかあるんですが、婚約破棄した後クズカップルが部屋から「退室」しているはずのシーンですら、足とドレスの裾が描かれていて、「出ていく」のか「入ってくる」のかわからないんですよよくわからん部屋で婚約破棄のつまらんくだりがありまして、とつぜん現れた暖炉にブローチをポーイして、そこからクズカップルがヒロインをあざ笑って…部屋を出ていく?らしい後に、ヒロインがその場に膝から崩れ落ちて…というシーン、その「膝から崩れ落ちる」シーンすらありませんからね?手が描かれているだけ。絵についてはまあ、ところどころで語りますが。もうね、婚約破棄のくだりとかつまんないんですが、それ以前の問題なんですよ。「今世」とタイトルにある通りヒロインのマリーシャは突然「前世」の記憶がよみがえってくるんですが、そこもほんとひどくて、まったく説明になってないんですよ。驚きですよ?いきなり見知らぬ男…元クズ婚約者?みたいな男がなんか言ってて、ヒロインの前世女らしい「黒聖女」?がなんかわめいていて、利用されて処刑されたひどい裏切られたガーンみたいなシーンなんですが…まずね?「この国」ってどこ?現在マリーシャが生きている国の過去、つまり同じ国なのか、それとも別の国なのか。そして皇太子?とかいうのが言ってる国を大国にするため聖女を利用したって、何をどう利用したのかがわかんらないんですよ。戦争があってそこに「武器」として聖女をつかったのか。侵略戦争するための情報収集のために聖女をつかったのか、それとも内乱とかでもあったのか王位継承のもめごとに利用したのか?そういったことがまったくわからないまま、聖女は「利用されたあげく処刑された」というんですが、処刑ってことは罪を着せられて殺されたのか、それとも皇太子が独断で「私刑」にしたのか。とにかく、なにひとつ事の説明がないんですよ。わかったのは、ヒロインのアリーシャが前世では「黒魔女」と呼ばれた優れた魔術師だってことくらい。さらに悪いことに「魔力」と「魔術」をべつに扱っているのはいいとして、「魔力」は膨大にあるのに「魔術」として顕現できない。つまり「魔力」を外にだしてなんらかの効果をもたらすことができない、それもわかるんですが。どうすれば「魔力」を「魔術」として放出されるのか、その過程や行程をいっさい「絵」で説明されないものだから、妹が優れた力をもっていようが、よくわかんないんですよ。だって魔法陣らしい円形を手から放出してるだけの絵しかないんだから。だからね、その「魔法陣」とやらをどうしたら体外排出できるのかをかいてくださいよっていう。気合でだすならだすでいいんですが、なんか魔術ならってるとか練習とかしてるみたいだし、魔法陣を手書きしちゃだめなんですかね?まあそれはいいとして。魔術を使える人間がなんで国で優遇されるか、その理由も明らかではないんですよ。ただ「魔術が使えるから」だけで優遇されるってことなんですか?でも国を運営するのって「魔術」ではどうしようもないでしょ?武器として有効ならそう書けばいいし、医療として有効ならそれでもいい。でもそれで貴族として優遇されるのっておかしいんですよ?市井の民は魔術つかえないの?貴族だけの特権?でもこの世界には「魔族」というか「獣人」?みたいな魔物っぽいものもいて、それと戦ってる辺境地では貴族まるごと蔑視されているんですよ。ここらの設定がぺらっぺらで呑み込めないってのに、ヒロインの設定自体もぺらいんですよ、困ったことに。前世で裏切りに合い殺され、そのトラウマで魔術がつかえなくなったってのも、へんでしょ。だってトラウマというのは「裏切られた」「利用された」ことに対してですよね?なら、人を信じられない、という形で出てくるはずでは?そこは百歩譲って魔術使うこと自体が嫌になった、怖くなった、というのもわからないでもないんですが、前世の記憶がよみがえった時点で「もう利用されたくない」と思うのなら、ポッと出の男をなんであっさり信じるの?ちょっと前のコマで、わたしはもう誰も信じない、とドヤっておきながら、すぐさま見知らぬ男を信用するんですよ。助けるまではわかるんですよ?ひととして見過ごせないと思ったってことでしょうからね。そこで男が語られる話をなんで鵜呑みにしちゃいますかね?少しは警戒しなさいよ。心配してくれたのねキューンじゃねぇよ。それ元婚約者にも同じ件やってたやん?表面上だけでもクズ婚約者は励ましてくれて、それにときめいていたのに「裏切られた」じゃないの。つまりね、前世のトラウマがちっともトラウマになれてないんですよ。ほんとに前世のトラウマが魔術を使えなくするほどにおもたいのなら、会ったばかりの「男」を安易に信用するはずないんですよ。どんなに優しい言葉をかけられても。いやむしろ、優しい言葉をかけられればかけられるほど疑ってしまうってのが、トラウマってもんで、そんな簡単に払しょくされるようなもんじゃないでしょそしてタイトルに偽りもちょっとだけあって、ひとりで生きようなんて、これっぽっちも思ってないんですよ、このマリーシャ口だけは自活しよう、自立しようなんて言ってますが、ほんとに口先だけです。だってめっちゃ魔術つかえるんなら、いったん家にかえって金目の物持ち出して、それこそ公爵家の権利すべてを返還する旨を伝え、それでも強引にへんな男と結婚されそうになったら魔術で叩きのめしてとっとと家を出りゃいいんですよ。「ひとりで生きたい」んですよね?魔術を「利用されたくない」とかいってごまかしてますが、つよい魔術つかえるんなら、利用されないようこてんぱんにやっちまえばいいんですよ。意趣返しに。わたしはもうこれだけの魔術を使える、それでもあんたたちのいいなりになんかならない、もう侯爵家とはおさらばよ。こんな国出て行ってやると啖呵きって出て言ってこそ「ひとりで生きてやる」という言葉に重みが加わるんですよ。ところがなに、偽装婚約で男のところに寄生します?何言ってんだ、としかならんでしょ。ヒロインの性格が悪いどうこうではなく、設定がブレすぎているし、展開というか話の流れが雑すぎるんですよ。そしてこれ、物語になってないと感じるのは、ただの「説明」でしかないこともさることながら、その説明が片手落ちだからなんですよ。説明もすっとばして、なんか展開だけが先に進んでいるというか。絵自体もそうなんですが、「描きたいことだけを描いている」であって、「描かなければならないこと」をいっさい描いてないんですよ。文章でも絵でも、です。その場その場の説明があるものの、その説明もかなりざっくりしているので、説明になってないんですよ。絵もそれで、冒頭の呪いかけられ男セオドアとの邂逅シーンもひどいもので、なんか「どおん」と擬音だけ描かれていて、どうやら爆発?暴発?があったようなんですが、それがどこのどんな場所でおこったのかわからないし、セオドア一人だけがたたずんでいて、そこに「何かしら」があったようなんですが、それいっさい描かれていないんですよ。わけわからんすぎる。台詞回しもおかしいというか。冒頭婚約破棄シーンで「婚約破棄してくれないか」という日本語も実はちょっと変で。これだとヒロインの方に婚約を破棄「してくれるよう」促しているともとらえられるんですよ。まあ、ここはいいとしても。ヒロインが妹に対し「カノリアだって! 私の婚約者であるハインリヒ様と一緒にいるなんて非常識じゃない」と文句をつけるんですが…言葉が足りなさすぎじゃない?別に「一緒にいる」くらいええやんけ?非常識か、それ?そりゃ「寝取った」んなら文句つけてもいいけど、一緒にいるくらいで「非常識」なんてさすがにちょっと言い過ぎじゃない?後にセオドアと婚約する流れのとこでも。「俺の婚約者という立場であればほかの男との婚約も無効にできる」「無効」とは?断ることができるとかそういうことなんでしょうが、「無効」ってなに?セオドアといっしょ食事するマリーシャとのシーンは噴飯ものなんですが。クリームが頬についていたから指でぬぐってペロッと舐める流れね。さすがにこれ古すぎやろ…こんなんさして仲良くもない男にやられたらキモいだけなんですけど、イケメン無罪にしても陳腐すぎる…のはいいんですが、そこでのセオドアの台詞がおかしいんですよ。「意外とお転婆なんだな」???なんぞこれ?お転婆の意味わかってます?というかこれ、下手すると「行儀悪いな」って意味になるんですけど、大丈夫ですかね?頬にクリームがついていた=お転婆??意味わからんすぎて。そしてなんで「俺と一緒に逃げよう」とかドヤ顔なんですかね、セオドア。自分の領地に帰るだけやん?なんかうまいこと言ったつもりなんでしょうか?いたいたしいし、マリーシャも笑顔で「はい」じゃないんですわこういった日本語というか会話のおかしさが散見され、読んでいて「???」となってしまうんですよ。あとは漫画家さんの絵でひとつ言いたいのは、クズキャラを描くときのクズ顔、もうちょっとなんとかならんかしら?下手とかいうのではなくすごく「妖怪顔」なんですよ。クズキャラだからってなんであんな顔のデッサンが崩れたような顔にしてしまうんでしょう。悪いこと思いついちゃった顔とかもそうなんですが、これってつまりね、表現のバリエーションがすくないってことでもあるし、表情をうまく描けないってことでもあるんですよ。婚約破棄したクズ王太子がセオドアの命を狙ってるとかいうのを後だしされても、最初にそれらしい布石がなかったから、ぜんぜん面白みがないし、クズ仲間の妹もなんでそこまでマリーシャを嫌いなのか、過去背景がないので共感できないんですよ。敵対するキャラクターにも、ちゃんと人間味を与えてもらわないと、物語に厚みが出ないんですよ。つまり、誰一人、そして世界観そのものに、なんの説明もなく、その場しのぎでなんかやってる風をだしてるだけで、これって「漫画」でもないし「物語」としての形にもなってない。イベント抽出してるだけの挿絵ですらないんですよ。…こればっかりは絵があまりお上手とは言えないから、なんですが。「描きたいものだけを描いている」ですらなくて、「描けることだけ描く」なんですよ。だからヒロインの笑顔とかはちゃんと可愛いんですが、ほんとにそれだけです。いっそね、前世で男にこっぴどく裏切られてムカついたんで、今世では逆に男を利用しまくって生き抜いてやる、にしてくれたらよかったんですよ。男に寄生して金をチューチュー吸い取って逞しく生きていく女、として描く方がよほどいいんですよ。利用されたことがトラウマなんだからね?それでもなかなかうまいこと「利用してやんぜ」ができなくて、あげくひとりで生きてやろうにも男に粘着されてどーすればっていうコメディにしてやれば、「ひとりで生きてやる。…のはずが」のタイトルも回収できると思うんですよ。でも、とにかくヒロインを「不遇」「かわいそう」にしたい、しかも「いい子ちゃん」「有能」にしたいがために、物語自体をヒロインのためのものにゆがめ、結果「物語」にならないんですよ。惜しい、と感じる間もなくて、ほんとにこれはひどいなぁ…と感じた作品でした。
2025.11.24
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異世界おもてなしご飯(1)【電子書籍】[ 忍丸 ]価格:638円 (2025/11/21時点)楽天で購入引き続き「ごはん」もの。うーん…絵はそこそこ上手い方だとおもうし、「姉妹」で異世界転移ってのはなかなか面白いのかもしれませんが。所詮はなろう系の話だなぁという感じで、どうにも受け付けないところがあって、先を読み続けたいとは思えませんでした。姉妹ふたり、姉の茜と妹のひより。妹の方が「聖女」で世界を救うために必要、茜は巻き込まれたようなのですが、粗略にはされず客人として遇されます。まあ、それはいいんですが、転移は「家まるごと」系なんですよね…まあ、それだってべつにどーでもいいんですが。なんでこの主人公ふたりはあっさり状況受け入れているんだろう。とくに「茜」の方です。妹は高校生だし異世界転移キタコレーとなっても許されるギリラインなんですが、茜はたぶん…社会人?なようなんですよ。田舎で二人くらいしてたら家まるごと転移って…不安になりませんかねふつう。ここらがほんと「なろう」なんですよね。言葉の問題はもうどうだっていいんですが。世界が救われたら無事かえしてあげます言われても、それ何年たつかわかんないし、その間「日本」ではどうなるかって心配じゃないですか?それとも、召喚されたその「時間」に戻してくれる、とでもいいんでしょうか?だとしたらその時茜たちの肉体はどうなるの?年を取ってしまうのか、若返っての「帰宅」なのか。そういうの確認しなさいよ。どちらも日本では「行方不明」扱いされてしまうんですよ?なんかそのことにまったく動じてないし、心配もしてなきゃ、困惑もしてないんですよ。そして、主題である「ごはん」自体もまた問題で。つくる料理自体は身近なものでいいんですが。電気どーなってんの?家まるごと召喚したから電気も通ってるの?魔法を電気にしているというのだとしても、それならそれで、説明してくださいよ。さくっと料理パートに移行してるので、もやっと感はんぱないんですよ。ま、まあ、ここは魔法が電気として使えると呑み込んだとして。何と言いますかね…ご飯ものとしてよくないなと感じたのは、料理の描写があまりおいしそうに感じないんですよ。といっても、まったく描けてないわけではなくて…ちゃんと描いてはいるんですが、もうなんつーか、全然美味しそうじゃないし、食べるシーンもおいしそうに見えないんですよ。盛り付けかなぁ?最初にベタなプリンが出てくるんですが、全然美味しそうじゃなくて…いや、なんだろ、ほんとにね、台形のなんかって感じなんですよ。もう一つ問題があって、料理しているところ。つまり調理パートなんですが、これも良くない。なんでかってーと、それぞれ「全体像」が描かれないからなんですよ。つまり、食材をカットしたりいためたりしてるんですが、その一部分をアップにしてしまって、なにをどう調理しているのかがすっごくわかりにくいんですよ。これは漫画家さんが下手なんだなと感じました。炒めているのに「音」もなく、湯気もない。これってつまり「香り」を絵で表現できていないんですよ。香りというのは「絵」で描けないものです。だからこそ、たとえば擬音であったり焼けているときの様子の絵であったりをかいて読者の想像力を沸き立たせてくれないといけないんですよ。オムライスとコーンスープをつくるときの調理パートがほんとひどいんですよ。メインの主題が「ごはん」であり、ヒロインの茜は料理が得意、という設定なんですよ。だのに、料理パートで茜が手際よく調理している絵が描かれない。フライパンに米と具材を入れて炒める、というのは俯瞰シーンでもなんでも、茜が「炒めている」シーンを描いてこそ、なのに。漫画見るとびっくりすると思いますが、四コマ使ってよくわからん何かをただ混ぜてるらしいコマでしかなく、さらにバターをひいて卵を焼くシーンなんて、何が描かれているかわからないというひどさなんですよ。この調理パート、何を作ってるのかわからないんですよ。材料の名前が、米と野菜?とケチャップと卵ってんで、オムライスかな?とは推察できましたが、あの調理パートをみて仕上がったオムライスが結びつかないんですよ。実は食べるシーンもそうで、この漫画家さんの癖だと思うのですが、やたらとどあっぷシーンでかいて、顔の一部、料理の一部、といった具合で、全体像が分からないんですよ。さらに、ご飯もので必要な、どのように美味しかったのかわからないっていうっていうかね。その後の調理をとくに必要としないパート、サトイモとするめとビールのシーンですらそうなんですよ。七輪で芋とするめを焼くシーンこそ、「におい」の表現を「絵」でかかなきゃならないし、七輪の炎の温かみも絵でかいてくれなきゃ「漫画」じゃないんですよ。サトイモを箸でつかむシーンがそうなんですが、それ、サトイモ??ってなりますからね。するめも…おっさん騎士に手渡すところがあるんですが、いつの間に「酢昆布」出てきた?ってなりましたよ。もうちょっとスルメ見て描いてくださいよ…サトイモもですが。ほんとにこれ、料理もの?とにかく「料理」「食べ物」の絵が全部といっていいほど美味しそうじゃないし、引きの絵ではなく、寄った絵、つまりどあっぷでかいているものだから、それが何かわかりにくいし、美味しそうにみえないんですよ。ネギマ?串焼き?もなんかちっとも美味しそうにみえないし、サトイモとヒイカの煮物…つまり和物料理のどれもがおいしそうじゃない。なにがいかんかって、料理の絵の上に「大根の味噌汁」といった名札をかぶせてしまってるんですよ。これ、ご飯ものの漫画ですよね?そして違和感はほかにもあって、異世界人達…つまり西洋風の彼らが和物のなにかしかを食べるときに、なんの違和感なく箸を使っていたり出汁がいい味出してるなぁとわかった風をだしてることなんですよ。なんで知ってんだよっていうね。和風料理って日頃から食べてたらそりゃ出汁がきいてるなぁとかいう感想もでるでしょ。でも、プリンやオムライスはともかく、なんで和物の味付けにごくあたりまえなこなれた感の感想だしてくるんだよ。まず、箸はやめなさいよ…異世界の意味ないやん?もうね、とにかく雑なんですよ。いろんなことがもう徹底的に省かれている感じです。電気は通ってる、出汁をとれるだけの食材もある、米もあり、異世界人らはそれを珍しいとも思わないっていうね。異文化の食事を楽しむ要素が全くないんですよ。だってのにこれ「ごはん」ものなんですよこんなのなにをどう楽しめばいいんですかね?茜とひよりの仲良し兄弟っぷりを楽しもうにも、ただ仲良しってなだけで、妹のひよりは姉の茜を絶賛係というだけでとりたてて個性はないんですよ。周りの男たちもそうで、個性がありそうでいて、なんとも微妙。茜の護衛の騎士にしても、個性が中途半端で、「ひより」とそんなかわんないんですよ。恋愛に発展するにしてもしないにしても、「ごはんもの」である軸があまり活かされていないので、どうも周りの賑やかし要素の恋愛にも華がない。そのほかの登場人物については、もうどうでもいいくらい、存在感ないです。料理をきっかけになにかしらの事件があったり解決したりってのもほぼなくて、世界の危機はどこいったかわかんないくらい平和に日々が過ぎてて、どうもこう…楽しめる要素が先待っていたとしても、そこまで読み進められるだけの面白さが序盤にないんですよねもちろん長く続いてるっぽいコミックなので何かしらの事件やらが起こってくるんでしょうが…魔法があるのはいいけれどそれがあまり活かされていないのが問題かも。手をつないで「鑑定」のスキルが出るんですが、ばかばかしいったらなくて、もうほんと「なろう」でしかないんですよ。食材の鑑定スキルが出たときに、「あ、はい」って虚無顔になりましたからね。とはいえ、そこまでひどいって感じではないので、なろうになじみのある方ならそれなりに楽しめるかな?絵は下手ではないんですが、料理をかける人の絵ではないな、と感じてしまったのは大きくマイナスですが。そして作ること…調理に関しても、あまりわかっていないというか…おざなりっていうか。料理漫画をせめていくつか読んで勉強してほしいとおもうくらいには、漫画としてお粗末な仕上がり。ちなみにキャラクターの顔もそんなに描き分けはできてないかな?とはいえ、デッサンがびみょうとかそういうのはないですので、料理ものじゃなければよかったんじゃないですかね?ゆーても、動きのある絵ってのは描けないと思いますけどね。料理してる「動作」が描けてないからお察しです。まあ、なんというか、何を楽しんでいいのかわからない話ですし、料理もおいしそうな感じがまったくないんですが、不快感といったものはないですし、これは所詮「なろうものだ」と割り切れさえすれば、まぁ…うん、読める作品なんじゃないでしょうか?
2025.11.23
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異世界大家さんの下宿屋事情 1 笑顔になれる特製レシピ【電子書籍】[ 臼土きね ]価格:715円 (2025/11/20時点)楽天で購入なんとも中途半端な作品だなぁという印象でした。絵自体はそこそこ上手いのでストレスなくみられます。が、内容が微妙っていうか。そもそもこれなんで異世界「転生」にしちゃったんだろうっていうね。まず「私には前世の記憶がある」って時点で激萎えしました。つまらない予感しかねぇというのも、「日本人」だった記憶はあるといっても、それがなんなの、という程度の肉付けしかされていないんですよ。もちろん日本人知識無双はあるかもしれませんが、はっきりいって弱いです。べつにねー、こんなのはいっそヒロインのトゥトゥのおばあちゃんだけが日本人転生で、そこから異世界の風変わりな物事に興味をもっていたってだけでも通じるんですよ。で、副題にあるレシピもなんですが、これも微妙で…「チーズ」も「ビール」もある世界で何言ってんだっていうかね。ちなみにこのコミックは、異世界からやってくる様々な種族?のお世話をすることになるヒロインのお話なんですが…つまりは「大家さん」もので、「群像劇」要素もあると思うんですが、それにプラスして日本人知識の「レシピ」を披露するって話のようです。おもしろくなりそうな要素はあるんですが、一話目からはどうもそのおもしろそうに感じる何かを感じられないんですよね…ではヒロインのオリジナルレシピはどうかっていうと…う、うーん……レシピの「描き方」もすごく微妙でつくりたくなるようなレシピの描き方をしてくれないんですよ。出来上がった料理の絵は微妙。こんなの本編にレシピを強引にいれなくても、ページ裏とか後の方に「おまけ」として載せていいんですよ。絵はうまい方だ、と言いましたけれど、「絵」で説明を示してくれないのでわかりにくいと感じたことが多々あります。たぶん説明の文章がわかりにくいのもありますが、それよりもせっかく漫画なんですから、「絵」でバーンとそれを説明してくれたらなるほどと思えるんですよ。異世界からの客人のやってきたかの説明があるんですが、わっっっっっかりにくい。これって「下宿」じゃなくて、「お宿」っぽいんですよ。でも「下宿」っぽい設定になってるのがね。最初に吸血鬼?のユオという青年が「客室」の案内、説明をしてくれるんですが。「客室」だから、つまりは「宿」だと思うじゃないですか。でもタイトルは「大家」なので説明をさらに追っていくとユオは「客室」と言ったその口で「下宿人」と。・・・・・・・?ここのとこは絵の説明が下手でね…図面の描き方もうちょっとなんとかしてくださいよ。それと、説明なんですが、ここも絵でしてほしかった。「すでに異世界につながっていも部屋の外から開けるのは問題ない」「下宿人のいる客室は内から鍵を差したままドアノブを回せば異界へと繋がる」わ、わかるけど、これ…わかります?さらに、「出先でも適当なドアに自室の鍵を差して開ければ、また戻ってこられる」うん、あのね、その「鍵」とやらをまずは見せてくれよ。鍵の絵がどこにもこの説明パートに出てこないんですよ。さらにそのあともひどくて、とある空き部屋にユオとトゥトゥは入り、そこでトゥトゥが確認するんですよ、他の世界と通じたときには何かの合図があるのか、と。この質問は「開いてしまった異世界に出て行ってしまったら戻れないのか」「鍵があれば戻れる」というのの続きなんですよ。で、ユオは「合図はない」という。で、条件があると続ける「ここではないどこかへ行きたい」と強く願うことだ。CLA×Pかな……いや、それはさておき。これ、文章繋がってます?どの質問に対する答えなのかが分かんないんですよ。トゥトゥの質問の仕方がわるいのかもしれないけど、これ、ちゃんと説明として機能してます?空き部屋になってる「部屋のドア」は異世界と通じていて、どこかの異世界人がやってくることがある。そこに「下宿人」がいつくようになれば、そこは下宿人のものとなり、異世界へ通じることはない?異世界から何者かが来た、あるいは異世界へと道が通じたときも何かしらの合図はない(つまり、唐突に通じる)そして、よしんば異世界に出てしまっても鍵があれば戻ってこられるってことでしょうかね?もうちょっと会話として、説明完了してくださいよ…これと似ているのですが、ちょいちょう日本語おかしくて、そこもモヤります。このわけわからん説明の後トゥトゥは内心でこう思うんですよ「同じ異世界の知識を持つもの同士だからこそ、この下宿屋で支えあっていけるかも」???同じ異世界って、なに?それぞれ別の「世界」からやってきた者同士、知恵を出し合って支えあっていけるかも、ということなんでしょうが。それをもって「同じ異世界の」ってまとめるのは違うのでは?「同じ」はこの場合何にかかっているの?あ、それと冒頭で、モブ男がトゥトゥの出した料理みて「吐いたものを混ぜたような」とか表現するとこもありまして。いやね、わかるんですけど…ほかに言いようない?作った人に失礼じゃない?しかも目の前でそれ食べようとするダチがいるのに?しかもこれ「レシピ」を副題にしてるよね?そんな表現しちゃっていいの?つまりこれって出されたトゥトゥの料理、見た目はマズそうってことなんですよ。オリジナルレシピを題材にしてるのに、ええのん?見た目も大事だと思うんですよ、こういったコミックって。もうほんと、いろんなことが微妙なんですよ。冒頭の田舎の料理屋?で働いているとこもぶっちゃけ描かなくてもよかった部分だと思うんですよ。というかこれ、異世界でやる必要ないのでは?ありがちだけど、舞台は日本で良かったと思うんですよ。おばあちゃんからの遺産で引き継いだ下宿屋…ド田舎…を引き継ぐことになったヒロインそしてその下宿屋はなんと異世界に通じるドアがあり、いろんな国のいろんな人間・魔物・妖精なんかが訪れる変わった下宿屋だった、と。そして下宿屋には結界があって、異世界人は「日本」側にはいけない。ヒロインだけが異世界に行くことはできる、という。そんな下宿屋でのすったもんだの群像劇、でよかったと思う。転生なんて必要ないんだもん。「群像劇」しようとしてる感じはちゃんとあるんですよ。おでぶちゃん人魚の話がそうで、ダイエットとか肌のケアとかの話になって、人魚はなんかしらんコンプレックスがあってーみたいなね。ただね、このコミックって展開がすごく急というか、あわただしいんですよ。人魚の話もべつに中途半端でいったん切ってもいいんだけど、ちゃんと繋がってる、という感じがあまりないんですよ。はなしひとつひとつが途切れていて、ども繋がってますからっみたいなあわただしさがあるので、ちゃんと腰を据えて読めないんですよね。ここが読みにくさの原因のひとつでもあるし、なにかしら新キャラでてきても、あんまり気にならないんですよ。キャラの掘り下げは丁寧ゆっくりでいいんですが、だからといってうっちゃっておかず、会話の端々にでもキャラの「一面」を見せておいてほしい。それがまったくできていない、とは言えないんですが、わかりにくいし、とにかく全体的にごちゃっとしていて、落ち着かない、つまり慌ただしいんですよ。群像劇としていいスタートをきれてないかな、というね。あっ、そうそう。日本人転生としてありえないと思ったことがあって見た目犬っぽい魔物?精霊?に、トゥトゥときたらパンになにかしら野菜?かなんかのせたやつを上げるんですよ。これ、日本人じゃないなら看過できましたが、日本人知識で無双系ヒロインがやっちゃダメなんですよ!!!イヌにパンって…しかも野菜も玉ねぎのってたらどーすんだよドッグフードなくて慌てるくらいのことは先ずしておいて、周りのキャラに「パンで大丈夫だ」といわれてようやく与えるくらいのことしてくださいよ。こういう細かなところで「日本人」設定出さないなら、日本人転生なんてしないほうがなんぼもマシです。まあそんなわけで、こまかな雑が気になって、先を読むには戸惑いを覚える作品でした。とはいえ、見やすく読みやすい絵柄ではあるので、気軽に読むにはよいかと。ただし、レシピには期待しない方がいいです。なんというか、作り方の手順やイラストがかなり雑というか、テキトーなんで、作りたい気分にまったくなりません。その点だけは留意しておく方がいいですね。
2025.11.22
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訳あり令嬢は調香生活を満喫したい! 1 妹に婚約者を譲ったら悪友王子に求婚されて、香り改革を始めることに!? (ブシロードコミックス) [ みんとずし ]価格:792円(税込、送料無料) (2025/11/19時点)楽天で購入う、うーん…?面白いんじゃないですね…?人によっては楽しめると思います。絵も綺麗ですしね。絵に関してはとくにいうことはないかな。令嬢っぽさはあまり感じませんが。ただ、あくまでもこれは「なろう系令嬢もの」として読まないとツッコミだらけになります。なろう系令嬢ものと割り切って読めば、そこそこ楽しめるんじゃないでしょうか。一応は、先の展開が気になる「謎」はいくつか提起されています。婚約破棄した相手の男のリシャールの事情とか、精霊の獣の正体とか、実の兄にこっびどく嫌われている理由とかね。妹のマリエッタに三回も婚約者をとられているらしい、ヒロインのヴィオラ…ここでわたしは不遇なヒロインなの面をしてこなかったのはまあいいとしても、婚約者を三回もとられてるってそれ、ぶっちゃけマリエッタよりもヴィオの方に問題があるんじゃ…?「真実の愛」をやたらと強調しているけどこれっておそらくメタ的な発言ですよね?なんでこんなことしちゃうかな…国で流行ってるとかそういう理由付けしてくるのかもだけど。ヴィオもヴィオで厭味ったらしいなぁ…で、ヒロインは香水作りが得意でって設定で、それに没頭したいから結婚はどうでもいいとかいって喜んでるけど…あくまで趣味の範囲でやってる冒頭の状況でそれをいってしまうのはどうかと思うんですよ。香水を作るのを実際の生業にしているのならそれでいいんですが、そうじゃなくあくまで趣味の範囲で香水つくってるってのが初期状況。つまり、婚約破棄で結婚しなくてよくなった…実家に寄生して香水つくるぞーってことでしょうか?なんかこー…いやべつにそれはそれでいいけど。モヤっとするんですよ。そして父親に香水をつくってあげたりもするんですが、なんかあんまり「香水作り」をしてるところが見られないんですよ。いち、もちろんまったくないわけではなく、ハーブの効能と一緒につくってるらしいページはありますよ。でも、結局このヒロインって精霊魔法使えるせいで、所詮は魔法と精霊頼みの香水つくりなんですよ。これって、ヒロインのヴィオが作ってるっていえますか?あと、効能が…まやくというか…ドラッグとか…そっちの雰囲気があるんですよ…ちょっと怖くないですかね?そう思ったのは父親が部下に香水振りかけたら、ダレてた部下たちがみるみるやる気を取り戻したってところですこれって…ヤク…ぽいな、と感じてしまったんですよ。まあ、これはわたしの勝手な「思いすぎ」「考えすぎ」の一つなんですがそもそもこの世界の設定自体が妙に納得いかないんですよ。精霊との契約がなければ「命にかかわる」ってそれちょっと強めの設定では?なにをするにも精霊の「許可」がなければいけないってことなんでしょうか?婚約するにも「破棄」するにも精霊の「許可」が必要でいちいち神殿に出向かなければならない。まあ、これは安易な婚約破棄ものを揶揄してるんでしょうが、そもそもこの「婚約」ってのはなんなんでしょうか?「結婚」ならわかるんですよ。結婚からの離婚で「書類」が必要なのはわかります。でも、婚約にもそうした「書類」が必要なのって、国民全員がまず婚約ありきの「契約」をして、さらに「結婚」へと進まねばならないってことなんでしょうか?それとも婚約はせずとも、直で「結婚」の契約をしてもいいの?ここがよくわかんないし、精霊と人間との関係性も可視化されていないのでわかんないんですよ。民間信仰的な精霊ではなく、精霊の王の像があるってことは、「国教」としてひろく浸透してるってことなんでしょうが、その「教義」がわからない。しかもこの国では精霊の加護が必須のような描き方をしてますが、では、他国では?精霊の「国教」としての役割や効力はどこまで有効なの?国民全員が精霊の監視下にあったとして、それを見極めるのが「教会」、だとしてそれの見極め方は?精霊魔法とのつながりが貴族家にはあるようだけど、これ、平民はどうなの?ないの?ないならそれって精霊の「契約」に縛られないってことではないの?もうね、さらっと流されてしまったけれど、この精霊云々の話がどうしても呑み込めないんですよ。さらにわるいことに、ヴィオの相手となる王子のアレクが、神殿にきてたヴィオに言うんですよ。「神なんて信じてない君がなぜ神殿に」みたいなこと。つまりヴィオは「神を信じない」者としてアレクは捉えているんですよね?でも精霊魔法は使えるし、精霊の獣と話もできる。では、精霊の像のまえの枯葉をどけた行為はなんだったの?「神を信じてない」んなら、像の周りを掃除してやる行為は「敬虔な気持ちから」ではないってことでしょ?つまりねーどうもこう…ヴィオの設定がブレてるんですよ。わたしはですねー、精霊ものってわりと好きで、つまり「妖精」が好きなんですよ。で、妖精っていうとケルト神話とか思いつくじゃないですかケルトの古い神話にね、たしかに「契約」のことはあるんですよ。「ゲッシュ」というんですが、これは上記のような気軽なものじゃないんですよ。「契約」というか「誓約」である「ゲッシュ」として口にしたことは、たがえるときには命で贖わねばならないんですよ。かなり容赦ないんですよ…たとえば、ある男が「ゲッシュ」…ひとつの「ゲッシュ(誓約)」を口に出して誓ったとします。「私は犬を殺すことはしない」と。そしてある時に男は偶然、故意にではなくたまたま犬を殺してしまったとします。たまたま、ほんとに不幸な偶然が重なって、「犬をしなせてしまう」ハメになったとしても。ここでも男は容赦なく罰せられて命をとられるんですよ…クー・フリンとかもそれで痛い目みてますからね…つまりね?「三回」も婚約破棄という、いわば「契約」にたいして「不誠実な」ことを「三回も」繰り返しているヒロイン・ヴイオに対し、精霊が加護を与えつづけるのは違和感でしかないんですよ。ヴィオのせいじゃないとかいうのは理由にならないんですよ。だって「書類」にサインしている時点で事務化されていて、そこには「情」は入らないからです。でも精霊の許可がそこにはあるわけで。三回も「契約不履行」を繰り返してるヒロインに対し、どうして精霊は寛容でいられるんでしょうか。まあ、なろうでの精霊なんてただのマスコットでしかないんで、そんな厳しい教義もないだろうし、いつでもどこでもヒロインを庇って持ち上げるためだけの存在でしかないわけですが。なのでね、精霊の契約云々で婚約破棄は神殿でーなんてイベントはやらなくてもよかったんじゃないかなって。婚約破棄を「ちゃんと書こう」としたのかもしれないけれど。無駄なことしちゃったせいで、設定の粗がかえって目立ってしまってるんですよ。妹のマリエッタに対する掘り下げもすっごくいいかげんというか。まあ…無事に結婚はできたようなのでそれはよかったけれど。正直、この「妹に婚約者をとられました」設定をいれるがために、強引にねじ込んだだけのイベですよね、としか。だって、この妹に婚約者云々はなくても話は作れると思うんですよ。メインは「調香」でしょう?なのに無駄なあれこれでページとられているせいで、香水作りの蘊蓄をかたるところが少なくなってしまってるんですよそしてその香水についてもじつは微妙で。香水で世界をかえるとかいわれましても。実際言われたら「はあ?何言ってんの」でしょこれ。わたしも香水は大好きなんですが、世界をかえるって言われても「なにいってんだ」としか思わないんですよ。もちろん「生活をかえる」と言われれば、なるほどと思いますよ。アロマ、香水、そうしたものから派生して「薬」をつくる流れになるのもありだと思いますしね。たしかに生活は向上すると思うし、それで「一儲けしようぜ」と言われたら、「いいかも」と思えますが…世界をかえるは、誇張表現にしてもちょっとね…そして使い方をみると、それはもうドラ……グなんですよ…たしかに悪用はできますんで、そこに注意を促しつつ、ハーブなどの調合をしていくって話なら、楽しめたかもしれないですが…しかし所詮これはなろう系令嬢ものです結局ヴィオは、香水つくってアレク王子に渡して売ってもらってちやほやしかもその香水作り、試行錯誤してってのにページさいてないもんだから、ただたんに、王子が香水うってやったねってだけなんですよ。これ、話として面白いでしょうか?こういうのって、料理ものと同じで、ひとつ香水をつくったとして、そこにかかわる人たちの話をえがいていく…つまり「群像劇」だと楽しめるんじゃないかと思うんですよ。「香」の効能ってのはたしかに様々にあって、とくに「記憶」を呼び起こす効果は高いですし、リラックス効果もあるでしょう。そういった香りにまつわる何かしらを一話ずつ丁寧に語ってくれたなら、けっこう楽しめそうな話だなと思ったんですが。香水つくるにしても、精霊の獣がちょちょいと「祝福付与」香水売るのは王子がその名前と顔を使ってちょちょいと流通で??なんですよ。もちろん、兄のこととか元婚約者のこととか、「謎」はちゃんとあるんですが、うまく落とし込めてないんですよ。なのでなんか、つまんないなー…という感想しか出てこなかったです。これもまたヒロイン無双ですよね、結局。魔法使わずに香水作りを丁寧にやって、それを描いてほしかったなぁ…「鼻の称号」持ちくらいの設定だしてほしかつたですよ「ル・ネ」だったかな、ネの称号ってやつです。キャラに関して不快感といったものはないのですが、ヴィオはちょっとキャラブレがあるかな。あとは王子アレクが…ちょっと気色わるいところがなきにもあらずです。いちいちオーバーリアクションなシーンがいくつかあるんですが、こういうの冷めるとおもうんですが…ヴィオ好き好きムーブかましてるけど、なんかこーちとバカっぽいんですよ。ヴィオはアレクの恋心に気づかない設定なのはいいんですが…所詮は溺愛ものだしなぁ…うーんただ、アレクのバカっぽさに不快感はありません。好きにはなれませんでしたが、べつに嫌な奴でもないし、うん、たしかにこれは「友達」でいるならいいかも、くらいです。つまり、友達でいてほしかった…そしてヒロインにはちゃんと職人気質でいてほしかつた。ぜんぜん香水職人ぽくないのが、大きなマイナスでしょう。とはいえ、絵はうまいですし、読んでいて不快なキャラというのは出てきません。ヒロインが三度も婚約破棄されたのは妹のせいではなく単純にヴィオ自身に問題あるからやろなとは思いますけど。香水に関する知識はとくにふえそうもないコミックですが、いかにも知ってる風な香水語りはちょっと出てきますので、それをきがるにさらーっと楽しむ分には申し分ないコミックだと思います。あとは溺愛令嬢もの好きなら楽しめるかもしれません。
2025.11.21
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姉のことが好きな筆頭魔術師様に身代わりで嫁いだら、なぜか私が溺愛されました!?~無能令嬢は国一番の結界魔術師に開花する~(1) (モンスターコミックスf) [ みよしろ圭 ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/11/18時点)楽天で購入うーん……もうしわけないけど一言で「つまんない」です…なんつーかこれ、もったいないとも思うんですが。なんでもっと「ラブコメ」にしなかったんでしょうか?そして「主題」はなんなんでしょうか?ラブコメがメインだとしても、ヒロインの目標がよくわかんないんですよ。結界魔術師になりたいという希望があるのはわかるんですが、そちらがメインの希望で溺愛は副産物的なものなの?にしては、ヒーローが気持ち悪いんですよ…というかこれ、話が進んでいくにつれてなんとなく絵も雑になっていく感じがして…つまりデフォ絵が増えてきた…詰まんないんだなーと思ってしまうんですよ。ドレスのデザインはダサいしね…いやまあそれはわたしの好みかどうかなんですが。そして何より、ヒロインの被害者面がきっっっっっついです。そして、なろう系の主人公らってどうしてこう人の話をきかないんでしょうか。これはおそらく「勘違い系」ものだからあえてそうしているんでしょうが、この勘違いのさせ方がすっごほく雑なんですよ。ただ単に「人の話を最後まで聞かない」だけなんですよね。実際ヒロインのテティスは婚約した男ノアの話をぶった切ってくるんですよ。この時のテティスの感情がどこにあるかがわからないので、話をぶった切る必要性を感じない。つまり、このテティスという女は、最初ノアのことは知っているけれど、魔術師として名高い人だ、程度の感情しか持ってなくて、つまり恋心はないんですよ。で、姉からノアは姉のことが好きなんだけど結婚は無理目だからあんた(テティス)はただの身代わりだ、みたいなことを言われてそれが引っかかってるんですよね?べつにええやん?ノアのこと好きでも何でもないんでしょ?だったらノアの話遮ってまで、わたしわかってます、とか宣言しちゃうの?なぜ君を婚約者として迎えたのかとノアが説明してくれようとしてんなら、聞けよ、っていう。そしてノアもなんでそこで引くのかな?まあ、俺の気持ちわかってくれるんだキュンってことなんでしょうが…まあそこはいいですよ、ノア側としてはそこそこありな流れだと思いますからね。ただどうしてもテティスの言動が「先取り」しすぎなんですよ。ノアのことを好きになっていく、という展開はあってしかるべきなんですけど…少女漫画ですからね?…でも婚約者として迎えられた時は、ノアのこと「覚えて」いないし、ぶっちゃけると好きでも何でもないんですよ。なのに、さも自分はノアのことが好きで、なのに姉の身代わり辛い悲しいみたいなムーブしてくるんですかね?もうほんとここが、ぶっちゃけ不愉快です。惜しいなと思った点もここにあって、こんなん最初から、「結界魔術師」になるためにノアのことを利用しちゃろ!!くらいから始めりゃいいんですよ。どうせノアは姉のことが好きなんでしょ?そしてわたしはその身代わりだってんなら、わたしはわたしで好きなことする。ノア自身に興味ないしね!からはじめて「勘違い系ラブコメ」にすりゃいいんですよ。べつに姉の身代わりだってのはしょせんはテティスの勝手な思い込みにしかすぎないんですから。姉が言ってることは正しかった、という過去エピをだしてはきましたが、あれって第三者として見てるだけでテティスにはなんらかかわりのないことなんですよ。それなのに、さも自分が恋人を取られたみたいな感覚になってるんでしょう?このテティスって勘違い系妄想女でしかないんですよ。そして何より大事なのは、自分がいかに「かわいそう」であるかであって、ノアの心情にも関心はない。もっといえば、結界魔術師になる希望も、後回しなんですよ。ともかく、自分がいかに不遇なのかが、テティスには大事なんですよ、というか、そのように描かれてしまっている。こんなヒロイン、好きになるのも共感するのも無理です。まあ…リアルではあるかな…こういう「被害者面」したい女というのは実際いますからね…?ここはギャグ調にしてしまえばまだ笑えるんですが。なんかこの被害者面のところだけやたらシリアスぶってるんですが、これがいっぺん、ノア側の話になると妙にコメディ調なんですよ。このちぐはぐさが、読んでてついていけない、となってしまう。いっそノア側のコメディ調で話の骨組みを作ってしまえばよかったのにと感じましたよ。ヒロインのテティスは妄想被害者面で話を聞かない身勝手女で、それでもそんなヒロインが好きでもいいんですよ。こんなのは好みですしねまた、この話を聞かないなぁっていうのを周りが察していればいいんですよ。テティスはきほん、いつでもどこでも「ノア」のことは見ません。ひたすら「自分」なんですよ。かわいいのは自分だけ。結界魔術師になるのも、悪くとればですが…他人に自分が褒められたいから、なんですよ。それ自体はわかるし、才能がないからこそ褒められたいという気持ちはわかるんですが、性根が被害者ムーブ女なので、どうも受け入れがたいここら、コメディにしてしまえばまだしても流せたんですよ。いくらノアが溺愛してこようとも、テティスは自分大好き女で被害者面したいので、ぜんぜん届かないし、むしろ邪魔にする思える、くらいの設定にして。じゃないと、テティスを応援したいと思えないんですよ。ノア自体も若干きもちわるいキャラですしね。コメディなら楽しめただろうな、と思うんですよ。絵に関しては、まあそこそこ上手いんじゃないでしょうか。動きのある絵はダメですけどね。ボートに乗ってるシーン、転びそうになるシーン、うーん…描かない方がマシでしょこれ、というくらいですわ…それと、若干気になったのは、心音の擬音?ドクンドクンってのが、ものすごくホラーな感じがして、「ときめき」を感じないっていうか。あのコマを見ていて感じたのは、「怖さ」の表現なのかなってことでした。魔法の才能がないことを揶揄されるのかと「ドクンドクン」してたのかと思ったら違ったわ…なにこのホラー調…あと、胸が痛む「ちくっ」てのもあまりに文字が大きすぎて、恋心としての「胸のときめき」感がめっちゃ希薄なんですよ。これはまあ細かな難癖なんでしょうが、全体的に「心」の表現がちょっと…イマイチかなと感じてしまった。少女漫画としては致命的な気がしなくもなくて、だからこそなおさらに、もっとオーバーリアクションなコメディものにしてしまえばよかったのになぁと思ったわけですよ。繊細な恋心、というのを描けてない気がするので。といっても、絵が下手なわけではありません。漫画としてうまいとはいえませんが、丁寧に描いている感じは受けますので、その点は安心して読めるのではないかなと思います。ヒロインの被害者面ムーブはなろう系ヒロインのいつものことと受け入れられる方なら、楽しんで読めるんじゃないかなと思います。
2025.11.20
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顔も思い出せない婚約者に、婚約解消を提案しましたが ~一見冷たい美形魔術師様が秘めていた愛情は、予想外に重かったようです~1 (ブリーゼコミックス 84) [ 二重いち実 ]価格:750円(税込、送料無料) (2025/11/16時点)楽天で購入タイトルが長いだけならいいんですが(よくない)…これ、タイトルと内容合ってないと思うですがどうでしょう?ちなみに漫画家さんの絵自体はうまいし、漫画としても読みやすかったです。ひとつ苦手な点を「絵」であげるなら、ヒロインの相手の男・レナートの顔ですかね…寄り眼が気になって気になって……っもうこのヒーローの寄り眼がずっと気になってどうしてもイケメンに感じられないんですよっ無表情系男子ってのは好きなんですが、なんで寄り眼になるんですかね…異常により目で、もうほんとそこだけはどうしても受け付けませんでした。他の男キャラはそうでもないのに、なんでヒーローだけあんな寄り眼なんですか…勘弁してください…で、内容はというんですが、う、うーん……ものすごく…虚無です。読んでて…一言でいうとつまらないんですよ。「退屈」です。ヒロインのセレスにしてもレナートにしても、性格的にはごくふつうにいい子ですし、いいやつなんですが、ただそれだけって感じですし。あとこれはなろう系少女漫画なので、くっっっっだらない「水晶鑑定」が出てきます。ほんとこの水晶に手をあてて魔力鑑定するってのが、私的にはどうしても受け付けないんですよ。ばかにしてんのかとイラっとします。確かに魔力なんて目で見えるものではないからそれを測定するのに何かしらの道具を用いること自体はまあいいんですよ。たとえて言うなら、世界的に有名な某ポッターの組分け帽みたいな感じで、「道具」が魔力の属性を確認する、というのはあってもいい。ある意味で「映像的」ではあるんでわかりやすさ特化という点でしかたない側面もあります。でもね、なろうの場合はもうそれが当たり前になりすぎちゃって、無個性すぎるんですよ。その世界独自のものがない、と作者自ら言ってるようなもので、つまり「二次創作」でしかないとぶっちゃけちゃってるんですよ。そしてわたしはその「二次創作」の元ねたを知らないので、楽しみようがない。こういうのは、オリジナリティをだすところでもあると思うんですよ。組分け帽だって、あれはあれでちゃんとオリジナリティーめっちゃあるでしょまあ、あの作品わたしは実は苦手なので詳しくはないのですが、世界的な人気のある作品だけに、独自の設定があったり、古典的な「魔法使い」をうまく踏襲しているでしょ?なのですんなり入り込めるんですよ。ま、まあ、いいや。それはさておき。この作品はタイトルからしてなんか違うんですよ。タイトルで釣らなきゃならないので仕方ないとは思うんですが。「顔も思い出せない」っていうけど、思い出すも何も、目の前にその男いるやん?「思い出す」必要あるの?これがね、例えばなんですがヒロインのセレスが出先や職場などでヒーローであるレナートの顔をその都度「忘れて」、毎回「どなたでしたでしょうか」と尋ねて、別れるとまた顔を思い出せなくなる、ってんならタイトル通りだし、面白い展開になると思うんですよ。でもセレスは「思い出して」しまったあと、レナートを忘れることはないんですよ。だったら「顔も思い出せない」ってタイトル、おかしいでしょ?これはまあこの作品に限らず、いわゆるタイトルに偽りありってやつで、なんかもーそれだけで読む気が削がれてしまうんですよね内容は、なんだかよくわからんのですが、展開がちょっと遅く感じました。とはいっても、たぶんこのくらいの展開ペースでいいとは思うんですが、どうもこう「なろうの臭み」がきつくって、読むのがつらいからなんですよ。魔力どうのの設定がそれですね。ヒロインはどうせ魔力激強なんだしなーと思うと気持ちが萎えるというか。いちおう冒頭から、いくつかの「謎」が提示されているので、その点はいいんじゃないかなと思います。なぜセレスはレナートを好きにならなければよかったと思ったのか、なぜ婚約を解消したいのか、そして馬車の事故はほんとうに「不慮の事故」だったのか、レナートが「思い当たること」とはなんなのか。ちゃんとこれだけ、はやいうちに提示されているので、ひとつひとつ理由を追っていくことになるので、そこに楽しさは見いだせるかと思います。それにしてもセレスはあまり行動しないんですよね。レナートを好きだったことは周りに知られているわけで、その「恋心」が自分から失せてしまったことに対して、気にならないのかね?探ろうとしないのも変ですよね?そしてどういったいきさつで婚約にいたったのか、確認しませんかね?もちろん家同士でどうのって話なら「あ、そう」なんですが、婚約が決まったその直後あたり、自分はどのように行動していたか、周りはどうだったか、調べてみたくありませんかね?それってたぶん、馬車の事故にもつながる流れなんでしょうに…なんかヒロイン、あまり行動しないんですよ。職場復帰したなら、その点も調べようと思わないかな?もちろんもうほんとにレナートが「無理」となったのなら、そのあたりの感情を描いてほしい。レナートもレナートで、婚約破棄を言い渡されて、それにたいして「心当たりはある」といっておきながら、友人の助言を入れて距離縮めてくるんですよ。んんんん?いや、レナートね、セレスは記憶が戻っても婚約を望まないかもと危惧してますよね?なんであきらめている態なのに、距離ちぢめてくんの?距離を縮める前にやることあるよね?自分が無表情だから要らぬ誤解をセレスにさせたようだ、というのが心当たりってことはさすがにないと思うのだけど、「心あたり」があって婚約破棄されそうってんなら、それまず開示しよ、セレスに。記憶が戻っていないことを踏まえてでいいんですよ。自己満足でもなんだっていい。まずひとつ、距離を縮めようとするのなら、これこれこういった事情があった。だが私は君が好きなので改めて親交を深めたい、と。ちゃんと報告してくれよ。じつはここもなろうの臭みなんですよ。なんでか「報告」しない。つまりこの報告させちゃうと「すれ違い」がかけないからですよね?こういう、作者側の意図がすっけすけに見えてしまって、物語に没入できなくなるんですよ。作者という「物語」をつくっている何者かがいる、というのは創作物を読んでいる時点できちんとわかっています。それでも、作者の意図にまんまとハマッたり読み込んだり考察したりが楽しい創作物は多いんですよ。でも、なろう系は違います。ただ作者が描きたいことを楽して描いているだけとしか見えず、キャラクターや世界に命がないんですよ。読者は物語を読みたいのであって、作者の手抜きをみたいわけではないんです。ご都合展開自体は全然いいんですよ。たとえばこの作品ならば、ヒロインのセレスが「レナート」という婚約者のことだけすっぽり記憶から抜け落ちてしまった、というのがその「ご都合」です。でもそれはいいんですよ、それが「物語」であり、そこから物語が広がっていくのだし、読者側としてどうして婚約者の記憶だけ失くしたのかと、気にかかるところですから。そしてそれが物語への入り口だし、きっかけです。ところがその物語の中に入ってみると、用意された舞台にいるのはうすっぺらい台本を見ながら棒読みするキャラクターなんですよ。生きた縁起ができていない。しかも台本は穴あき。キャラクターの見た目はいいのに、目も当てられない大根キャラでは、何をどう楽しんで物語をみればいいのか…ま、まあ、これはこの作品に限ったことではないので、この作品だけがお粗末だと言ってるわけではありません。上でも述べましたが、ちゃんと先が気になる展開というのは用意されているし、漫画家さんの絵も綺麗ですので、すらすらと読み進められます。ちゃんと漫画として丁寧に描かれているとも感じました。婚約破棄ってのは、まあつまり、流行っているから要素として入れただけでしょう。ただそれだけのことで、テンプレに沿ったともいえる少女漫画なので、気軽に読むことはできると思います。不快なキャラもいませんしね。私はと言えば。。。まあその…なろう臭きつくて脱落してしまいましたが。こればかりは好みというか私の偏見なので、この作品に罪はありません。
2025.11.19
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捨てられ令嬢が憧れの宰相様に勢いで結婚してくださいとお願いしたら逆に求婚されました(1)【電子書籍】[ 小豆夜 桃のん ]価格:792円 (2025/11/15時点)楽天で購入これってコメディなんでしょうか?ぜんぜん笑えませんでしたが。女の子の絵は可愛いんですが、致命的といっていいほど…話もおもしろくないし、「いけおじ」がまったく「いけおじ」じゃないです。40歳が…いくら若く見えても「おじさん」にみえないのはいかなものかとおもうし、ぶっちゃけますが、ものすごく…気持ち悪いです…いやだっていい歳した40のおっさんが、20年は年下であろう令嬢に求婚て…しかもなんか「好き」みたいな雰囲気でしてきてて、ほんときっっっっっついです。いや、わたしはね、いけおじ大好きなんですよ!!!力説させていただきますが、いけおじってのは、もっと渋くて、若い娘に簡単に手を出さなくて、理知的でないといかんのですよ!!とくにこの作品での40のおっさんは、イケメン面して、見た目に40に見えないのはもうほんとマイナスです。そしてもうね…言動が「40歳」のおっさんがやっていいムーブじゃないんですよ。イケメンだろうとなんだろうと、40のおっさんなんですよ!!!年の差の葛藤とかもっと出してよいやほんと、もうしわけないけど、気持ち悪いんですよ…そもそもね?イケメンだなんだとヒロインのステラはきゃっきゃしてますが。40歳、しかもかなり高位の身分でありながら独身なんですよ…いや、ちゃんと理由あって、あえて独身ってならいいんですよ。仕事人間で、結婚話はあったけど全部断って、国政にばかり取り組んできた…みたいなね?一応「独身」である理由付けはされてますが、そんなのしょせんこのおっさんが独身であるための「ご都合的設定」でしかないし、そう感じられた時点でダメなんですよ。で、この40のおっさんも「殿下」なんですよ。王位継承権第二位にあたり、ステラは素質もあるので王妃として適当だ、というのなら、そういう合理的な判断ゆえに結婚を決めたというのなら、それはそれでいいんですよ。現在の王太子を廃嫡して、このおっさんを王位につける、というシナリオがあるのなら。そしてそれならそれで、かなり覚悟がいるってことなんですよ、おっさんの「妻」になるのは。なのにこのおっさん、ステラを幸せにできるのは自分だけだとかのたまいやがるんですよ。頭がお花畑すぎて、ほんと無理40年ほんまに生きてきたんですか?もういっそこのおっさんは若いころからロリで、幼いステラに一目ぼれして、絶好の機会やってきたーっていうクズというか、性癖忠実男にしたほうがなんぼもましです。でもね、これって結局、↑これなんですよ?過去に付き合った女とかいなかったの?っていう疑問でてくるし、まあ、今後そういう女は出てくるかもだけど、どうせステラ一途男になるんでしょ?だったらもう、ただの幼女好き男でしかないんですよ。ステラを自邸に招くまでの間に「葛藤」がいっさい描かれなかったから。あとから葛藤描かれても、そんなのは遅いんですよ。そしてステラの方ですが。こちらも正直ちょっと…きついです。おっさん好きで、オタ活してたわけなんですが、……うん、なんだろ、コメディとして中途半端すぎるんですよ。もともと王太子とは結婚したくなかったから、婚約破棄ラッキーくらいのテンションがあるのかと思えばそうでもなく、実家ではちょっと不遇だったとかいう設定つけたもんだから、キャラ造形として、すごく中途半端なんですよ。おっさんのことは「初恋の君」として胸に抱いて、それでも王太子との婚約を決められてしまったので、がっくりしつつも、「初恋の君」に時折は励まされて、「初恋の君」の励ましに応じるためにもがんばってきた…けど、王太子に婚約解消され…なんか力抜けた…みたいな流れがあるのなら、まだわかるんですよ。ただ、突然おっさんが現れて、思い付きで憧れのおっさんに冗談で告白したって…コミカル要素も薄ければ、ヒロインの初恋の初々しさもないし、なんとも中途半端なんですよ。で、ステラは絵を描いてそれでおっさん同人誌がつくられているわけだけど、その設定にしたってあんまわらえないどころか中途半端なんですよ。コメディに振り切るなら、いっそステラは腐令嬢にしちゃえばよかったんですよ。あまり人にはいえないことだけど、その妄想でいつもハァハァいわせてもらってました、推しサイコーとかいうキモオタでよかったんですよ。それがオタクってもんですよ。でも中途半端におっさんにきゅんとかしてるんで、オタとしてはなんか微妙なんですよ…そしてこれ、令嬢ものである必要ないなっていうね。なにをどう楽しめばいいのかわからないんですよ。ステラのオタ面が出てきたことで、楽しみ方が一気にわからなくなった。おっさんはキモいし、ステラは中途半端だし…正直、この話の「軸」ってなんなんでしょうか?将来的に、おっさんが王位を継いで、ステラが王妃になる、としても。そこにいたる道筋の楽しみって何があるんでしょうか?シリアスムーブをかましたいのか、コメディー路線でほっこり笑いをとりたいのか。物語としての軸がわからないので、楽しみにしようがないんですよ、「先の展開」を。そんなわけで、まぁ…途中で閉じました…おもに40歳のおっさんのイケメン面の気持ち悪さと、ヒロインの設定の中途半端さが原因です。とはいえ、絵はそこそこうまいので、気軽に読める漫画としてはいい気がします。40歳のおっさんです、と常に念頭において読んでいただきたいですけどね…でも、40歳のおっさん設定は忘れた方がいいと思います。どのみち絵では40にみえないですしね。いけおじなんて、いませんでした。がっかり。
2025.11.18
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王太子妃になりたくないので、偽装婚約で回避します!【電子単行本版/特典おまけつき】1【電子書籍】[ あおい ]価格:561円 (2025/11/15時点)楽天で購入なろう系少女漫画って……もちろん面白いものも大好きなのもあるんですが。こちらはなろう系少女漫画として、面白いとか面白くない以前の問題があるんですよね…ちなみに絵はうまいです。女の子というかヒロインの見た目は可愛いですしね。男キャラの見た目はあんまりすきじゃないですが、まあ、いいんじゃないかな?たぶんこれも子供向けですしね。で、悪いところというか。なろう系少女漫画って「王太子妃」つまり未来の「王妃」をなんだと思ってるんでしょうか。というかですね、これ、なんで王宮もの、令嬢ものにしちゃったんでしょう?絵柄もそうなんですが、現代ものくらいでいいんですよ。現代もの中学生生活みたいな感じでよくて、せいぜいが女の子達に人気のある金持ちのぼんぼんの「お嫁さん」争奪戦でいいんじゃないでしょうか…それにしてもほんと、国の規模が町内会クラスなんですよ。中学校の学区レベルの意識でしかないから、読んでてものすごい違和感がある。ヒロインのリーハにしても「公爵令嬢」なんですよ。つまり国政にかかわる家柄なんじゃないの?関わってないにしても、公爵ってのはかなり身分が高いわけで、つまりは国政に携わって国、ひいては国民のために働いてなんぼの身分じゃないの?このリーハんちが、国民なんぞどうでもよく、王家ともかかわりはあっても国政にかかわる気は一切ない、ただのクソ貴族の家柄だってんならいいでよ、まだ。家格だけはやたらに高い無能な家として周囲から蔑まれているくらいの設定つけておかないと、おかしいんですよ。そもそも王太子にしてもおかしいんですよ。学園で婚約者決めるとか、はぁ?王太子なんてものは、政略結婚、つまりは「国益になる」結婚をするのが「仕事」なんですよ。もちろん血を残すことも王政なら仕事の一環でしょうが。だっつーのに、好きな女の子と結婚したいって。いやね、歴史的に見ても、たまたま「恋愛結婚」できた王家の人間てのはいますよ?少ないけど皆無とはいえません。でも、まずなによりも「王家」としての責務はそこにあるわけで。ヒロインのリーハにしても、王太子にしても、そんなに嫌なら、あるいはわがままを通したいなら、自分の持ってる権利すべて返上して野に下り、市井の民として生きる覚悟を持てってんですよ。というもやっとしたことを抱えてよんでしまうものだから、この漫画も、終始もやもやするんですよ。そもそもリーハが子供の頃王城のパーティーに参加した話すら、おかしいんですよ?子供ですよ?付き人ひとり、傍にいないんですか?とゆーか、親御さんどこいった?子供放置してちゃだめでしょ。王太子のお相手さがすパーティーだったにせよ、なんかみんな好き放題してるんですよ。ヒロインのリーハが誰かを転ばせたと冤罪突き付けられた時にしても、傍に侍女ひとりおらず、王太子も王太子で、ひとりでいるんですよ。子供会のパーティーじゃないんだから……もうちょっと大人が介在しててもいいんじゃない?そしてリーハを含めて王太子も学園通いするんですが…なんつーか、学園にいくのはいいけど…ノリがもう中学生なんですよ、全体的に。いじわる令嬢もそうですしね…貴族の令嬢が誰一人としてそこにいないんですよ。もうほんとこれ、なんで現代の中学生生活にしなかったかな…絵柄もその方が向いてると思うんですよ。それと、偽装婚約にしてもそうですが、中学生がそんなこと勝手に決めたってどうしようもないでしょ。ごくふつうに「付き合ってる」態でいいんですよ。ここもね、「王太子」「公爵令嬢」という設定が足をひっぱってますよね。どう見ても中学生生活の一部にしかみえないので…やりとりも稚拙なんですよ。だいたい公爵令嬢ならみぶんもうんと高いんですよね?目立ちたくないなら学校いかなきゃいいんですよ、「義務」じゃないんでしょ?家庭教師なりなんなり雇えばいいんですよ。まるで学校に行くことが国民の義務みたいな態で話が進むからおかしいんですよ。「王太子の妃になんてなりたくなーい」とか鳴くほかの作品のヒロインでもそうなんですが、ほんと口先だけで、だからなに、としか思えないんですかよ。王太子の妃になるってことの重さをものすごく軽く考えがちです。国政を担うことになるんですよ?国民の生活をささえるひとつの柱になって、国を維持させていくために尽力しなくちゃならん立場になるんですよ?「国民」のこと忘れてやしませんかね?未来の王妃ってのは、ぶっちゃけると「憧れる」ような存在ではないと思うんですよ。じっさい、国王や王妃になりたいですかね?政治を担わされるんですよ?プライベートな時間なんてあってなきようなもんですよ?王太子の嫁になりたーいとかいってるモブにしても、なんも考えてないことがまるわかりなんですよ。「なぜ王太子の妃となりたいのか」原稿用紙一枚でいいからかいて提出しなさいよ。国政に興味があって、国をより豊かにさせたいと本気で願っているなら、まずは「妃」より王城への就職を望むでしょう?政治大好きっ子がいたっていいんですよ。そういうキャラをだしてほしい。モブ女たち同様、ヒロインのリーハは「王太子妃」になりたくない、なんて理由もすごく薄っぺらいてんずよ。モブ女たちが王太子妃になりたいと言ってるのとなんら変わりない。こういうところが気になってしまって、ともてじゃないけど、先を読みたい話ではないですね…どうせ王太子妃になるのはわかってるし。先の展開でどんな「苦難」があるにしても、作品の背景がベニヤ板より薄いので、たいした「苦難」ではないのもわかります。だからほんとこれは、絵の可愛さを楽しむだけの漫画だと思います。漫画としての展開とかが取り立てて上手とはおもいませんが、まあ、絵柄は可愛いですし、あくまで「子供向け少女漫画」とわりきれば、それなりに楽しんで読めると思います。
2025.11.17
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花嫁の座を奪われた忌み姫は楽しい亡命生活はじめます!【電子単行本版/特典おまけ付き】1【電子書籍】[ 古知屋 ]価格:561円 (2025/11/14時点)楽天で購入絵は可愛いのでさくさく読めるんですが…なろう系少女漫画らしい設定の稚拙さや雑さが気になって、……まあこれは、子供向けだな、という印象です。子供むけらしい絵ではありますので、あんまり深く考えないなら楽しく読めると思います。令嬢ものなんでしょうけれど、なにをどうたのしめばいいのかわからない、という話なんですよ。そして上でも書きましたが、とにかくこまかな設定ガバが気になってしかたがない。イベントのためのご都合展開がひたすら続くんですよ。そのご都合展開も、おもしろかったり劇的だったりするんなら楽しめますが、ほんとにご都合展開という「だけ」でしかないので、「あー、はいはい」と虚無顔になっちゃうんですよ。まず、スタート時点で、ヒロインの王女レティーシャは生まれたときに痣があるせいで、忌み子とされ、王は「隠さなければ」と騒ぐし、母親は「こんなの私の子じゃない」呼ばわりします。ま、まあ、これはもうどうでもいいです。たかだかあんな小さい痣ひとつも許されないとか、黒子とか蒙古斑とかあったらたいへんなんだろーなー…ってなりましたがそれはさておき。忌み子だから隠さねばならないとかいいつつ、孤島や人里離れた森の奥とかに幽閉するわけじゃないんですよ。ごく普通に王城内でレティーシアは育ちます。えーーーー…?あんなに騒いでおきながら?そんなにわーきゃー騒ぎなら、死産ってことにして人雑離れたところで幽閉しときゃいいじゃん、殺すのはさすがにと思われるんなら。っていうか、赤子の時に「罪人の生まれ変わりは生かしておけない」といってさくっと殺してしまえばいいんですよ。これをしないのは、後々の展開のためだとまるわかりなんですよね。ここをね、せめて王妃だけは「痣はただの痣にすぎない、伝承などなんの確証もないことでわたしくの娘は殺させない」という人だったならよかったんですよ。その後に産後の肥立ちがわるくて死亡してしまい、そこでさらに「忌み子」としての色合いがつよくなって、蔑視がひどくなるとかね?それもなく、ぬくぬくと王城ですごして、あげく「影武者」を立てるんですよこれも後々の展開のためですよね?成人の式に必要だからとかいうのも、無理やりすぎるんですよ。だって、痣があるのはデコルテの部分で、あんなん衣装で隠せるし、なんならおしろいでもなんでも、隠しようはあるんですよ。だって「病弱」設定にして王城にかくまってるんでしょ?なら、ダンスやらなんやらも「病弱」で押し切れるんですよ。成人の式に顔は見せられるけど、体が弱いので長居はさせないとか、理由付けなんていくらでもできる。さらに結婚の依頼がきて帝国に嫁ぐ流れなんだけど、まずね、このレティーシアのいる国がどの程度の規模の国で、帝国とはどういう関係なのかもわからない。そしておそらく「宗教」は同じなんだよね?あんなに信仰心篤い国がなぜとかおどろくってことは、同じように「痣」に偏見があるってことなんでしょう?じつはここんところもよくわかんないんですよ。つまり「神託」がむあったらしいんですが、めっちゃ明確な「神託」なんですよ。そのくせ、偽物が送られてきてもわからずそのまま結婚とかいう。「神託」が明確にくだるってことは、神が身近でもあるってことのはずなんですよなのにどうして「偽物」に気づかないの?たんに髪と瞳の色と痣だけ?だったらべつにこれって「だれでもいい」ってことなんですよ。つまりここも、ご都合展開イベントのひとつであり、ただそれだけでしかない。リズがその「偽物」として帝国に嫁ぐわけだけど、まあそれはいいとして、嫁ぐときの馬車の数が異様に少ないんですよ。かりにも「王族同士」の結婚に際して、移動の仕方が「隠密活動」的なのはいかなものかと。これも結局、レティーシアを暗殺するためのもので、そこに「王族同士の婚姻」はガン無視される。つまり、都合によって「必要な事柄」がすべて排除されてしまうんですよもっといえば、兵士がレティーシアを殺そうとするんですが、二人の屈強な、しかも殺しのプロであるともいえる兵士を目の前にして、はたして逃げられます?一度転倒してるんですよ、レティーシア。ここもレティーシアが逃げる、ということだけに重きを置いてしまっていて、兵士が「兵士」でなくなってしまってるんですよ。かりにも一国王女を暗殺するのってふつうは戸惑うでしょ?リズが雇ったゴロツキ程度でいいんですよ。それこそ馬車が強盗に襲われる、という態をとればいいんですよ。リズがあらかじめ手練れの強盗団を雇って、「レティーシア」を殺すよう指示しておく、でいい。で、馬車の警護にあたっていた兵士はあくまで国の兵士であるから「レティーシア」を守ろうとする…が、強盗にやられてしまう。それでも命からがらなんとかレティーシアを逃すことに成功した、とかね?そうすれば、リズの悪賢さも出せるし、レティーシアが命からがら逃げだしたドラマチックな展開も出せるでしょう。そしてそのあと、魔術師に助けられるんだけど、魔術師も強盗団を目撃していて、それで気になって様子を確かめたところ女の子が崖に追い詰められて、落ちるのを目撃できるんですよ。ここは、まぁ、漫画家さんが描けなかったんだろうな、そういう迫力あるシーン、と思わないでもないです。その後レティーシアは助けてくれた魔術師に恩返ししよっとなるんですが、ここでひとつ、嫌な展開がありました。なろうらしい展開なんですが…「女神」らしい何者かの存在です。あーもー…こんなの具体的に女神だしちゃだめなんですよ…興覚めもいいところです。「痣」関連の女神なんでしょうが、それならなぜ誤った迷信がはびこっているのかわからんでしょ。そして宗教観の説明もないってのに、いきなり女神らしい何者かの姿をだされても、「謎の提示」でもなんでもないんですよ。魔術師の飼い犬はこれまた神獣なのかもしれんけど、まあそれはそれとして。ネーミングがちょっとね…いやいいんだけど、ちと不自然なんですよ。「パフ」「パフィ」でもなんでも、ようするにふわっとした感じの名前にしておけばいいのに、なんで「わたあめ」にしちゃったかな?いやこれが庶民レベルの話ならいいんですよ。でもレティーシア、外に出たことなくて飼い殺しの目にあってたんですよね?しかも王女で、パーティーにすら出たことないんですよ?なのにどうして「わたあめ」なんて菓子を知ってるんでしょう?「わたあめ、とは?」となってるんならいいんですが、ああ、あの「綿菓子の」みたいにすぐ納得するんですいやこれは難癖にちかいんで流せなくもないんですが、上でいろいろ語ったように、設定ガバがあまりにもおおすぎて、こうした小さな雑さも気になってしまうんですよ。助けてくれた男にどうして川に落ちてたんだ、と聞かれた時の返答も、町へ行こうとしていた途中で族に襲われて、くらいでいいのに、わざとらしく「レティーシア」の名前をだしてしかも「ファン」?もうここ、不自然でしかないんですよ。だって「レティーシア」王女のファンって。容姿が似てるからだとか言ってるけど、それってつまり「王女」を間近で見たことがある、ということなんですよ。これも後々のイベントのための「言い訳」なんでしょう。ここらは、魔術師の男のグレンなりその知り合いなりが、「レディ」はかなり身分のいい令嬢なのでは、とうすうす気づくとかいう展開でやればよかったんですよ。着ていた服も上等だったろうし、家事ひとつできない、ごく普通の平民にしては世間知がなさすぎる、とかね。そしてレティはっていうと、なんの警戒もなく街に行くんですよ…警戒しろよ…ま、まあ、いいですけど…それと不遇ヒロインあるあるなんですが、「書類仕事」やってますアピールがほんと要らない…だってこのレティーシャって「罪人」の生まれ変わり設定なんでしょ?なんで国政にかかわる仕事やらせちゃうのかなぁ?必要最低限、読み書き算数だけ教えてやったらそれでいいし、本を読むことを許してやってるだけでもありがたく思え、という風にしなくちゃだめなんですよ。「忌み子」設定が生かされてません。なろう系の悪いところなんですよ。ヒロインを有能にさせたいがために、肝心の設定をないがしろにしてしまうのは。こういう細かな設定の雑さが気になって気になって…読み進めていくと読み進めただけ設定の稚拙さが浮き彫りになっていくので、楽しめないんですよ。ただ、絵はかなり上手い方だと思いますし、ヒロインもちゃんと可愛いです。それもあって漫画としてはすらすら読めるんですよ。しかしこれほんとに…どーすんだろ、と。たぶんあとからリズとの対決があったりするんだろうけど、不穏な気配がまだぜんぜん出てこないので、先が気になるような、気にならないような、なんですよね。とはいえ、出会った魔術師の男のグレンとすぐいちゃらぶしはじめるとこないので、その点は安心できます。絵の可愛さからして子供向けだとは思うので、気楽に読む分には申し分ないと思います。こまけーこた気にしちゃ負けです。
2025.11.16
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骸骨王と身代わりの王女 ルーナと臆病な王様 1 (B's-LOG COMICS) [ 氷凪 ]価格:814円(税込、送料無料) (2025/11/13時点)楽天で購入なんともこれは…よさそうに見えて微妙でした…絵はそこそこ上手いんじゃないでしょうか?ヒロインのルーナも可愛かったですしね。ただこれ、何をどう読めばいいんだろう、と感じてしまったんですよ。副題の「ルーナと臆病な王様」ってタイトルがメインでもよかったんでは、とは思いましたが。骸骨王はどうせイケメン化するのは確定してますしね。イケメン化というか、仮面?被り物を脱いでるシーンはありましたから、まあ、そらそうよね、としか。ただなんつーのかこう…設定が中途半端なんですよね。まずヒロインのルーナの目指してる「花師」というのがすごく中途半端なんですよ。なんでってこれ、国家試験があるんですよね。国…コーニング国での国家試験なわけですよ。医者のようなもんかと思えばいいんでしょうが、なんでルーナが「国家資格」を取ろうとするのかがわかんないんですよ。だって国家資格をとったとして、それで得られる特典、特権ってなんなのっていう。土地が優先的に買えるとかもらえるとか金持ちになれるとかかもしれんけど、ルーナの亡くなった両親は僻地の村で「花師」として活動しているわけで、つまり「店をひらくこと」に関して特別な許可はいらないってわけですよね?もちろん某黒男さんみたいに無免許医みたいに活動しているのかもしれないけど…と思ったけど、兵士がやってきて花師の資格をはく奪するぞかなんだかと恐喝してるんですよ。ってことは、この時点でルーナの母親の花師は「花師」としての国家資格をもっていて、なおかつ村で花師の活動…主に治療活動をしてるんですよ。で、「店を開く」ことに国家資格が必ず必要なのか、と言えばどうもそれっぽい感じがしない。看板掲げてるわけでもないですからね「国家資格持ち」の。たとえばここで、無免許花師だというのならわかるんですよ、まだ。それこそ某黒男のように無免許医だけど腕は特級、娘のルーナがどうして免許をとらないのと尋ね、国家資格なんてただの箔付でしかない、そんな「箔」より市井にあって地道に活動するほうが性に合っているってんならわかるんですよ。国家資格なんかとってはいないけれど、ルーナの母親は花師として素晴らしい才能を持っている。だのに小さな村で分け隔てなく「花師」として接し、生きている。ところがそうじゃないんですよねールーナの母親に関してはまあなんかいろいろあるわけですが、まあそれはそれとして。国家資格を取ることにルーナは意義を見出しているようだけど、それに対して「なんで?」としか思えないんですよ。しかもこのルーナは花の精と意思疎通ができるんだから、なおのこと国家資格に固執する理由がない。王都でぶいぶい言わせたいの?なんかこー…母親のような花師になりたいってんなら、国家資格とるより大事な「心構え」みたいなものがあってよくない?事情があって王都に来たこと自体は別にいいし、そこで花師の師匠と出会ったのもご都合展開だけど、いいと思うんですよ。ところがこの花師の師匠と出会って王城で勉強はじめるくだりも、だらだらしてしまって、もっと短くできなかったかな、っていうのと、花師に関してもっと情報くれよって思ったんですよ。「花師」についての説明はもちろん冒頭にありましたが、それ以外にもなんかあって、みたいなのも必要でしょ、この先の展開考えたら。なんかこーほんとに、悪くはないしちゃんと読めるんだけど、「何かが足りない」感がずっとつきまとう感じがするんですよ。おそらく、「戦争中」であることもその要因です。300年ずっと戦争してるっていうけど、長すぎだし、そもそもほかに国はないのかとも思うし、敵対している「エデル」という地下の国の「夜人」の設定が、すっごくガバいんですよ。あと、獣人なのかと思ったら違うっていうのもがっかり感すごかった。戦争の理由はさておいても。地下の国の「夜人」の生態について、もうちょっと設定を練り込んでほしかったよ。なんで地下の国にいるんだよ…この「地下の国」って設定をまったく生かせていません。わたしゃこの地下の国にいる「夜人」というネーミングから、夜行性の動物的なことを思い描いていたんですよ。骸骨王の見た目も好きでしたしね。これは漫画家さんも良くないと思うんですよ。たぶん、「魔物」系が描けないんだと思います。見た目どう見たってふつうの人間にちょっと角はやしたくらい。獣姿のものもいますが、「獣」ではないんですよ。そして夜の人、とくるんだから、太陽は苦手、光は「月」のみ受け付ける、かと思うじゃないですか。ヒロインの名前も「ルーナ」つまり「月」なので、てっきりそうだと思ったんですよ。でも、昼日中にふつーにで歩いてるし?なんのための「夜人」ってネーミングなの?それこそ「吸血鬼」みたいに日の光あびたら灰になるかよわよわになって瀕死になるとか、そういう設定をつけてほしかったんですよ。じゃないと意味ないでしょ。そして、もともとは地上にいた種族だったが、人間に追いやられて地下に潜るしかなかった「魔族」だったという設定なら(わたしの妄想ですが)そういう「説話」を早い段階でだしてほしかった。やたらと夜人を差別するひともおおいのに、なぜか辺境地ではそうではないですよね?この「偏見」の偏りはどうして起こるのかを説明してほしいんですよ。王都での夜人に対する偏見ってのは、王とかそのまわり…まあ、国教がベターではあるんですが、国土安泰のためについたあえての「嘘」の「教義」で、それがあまねく浸透しているのが王都、辺境の田舎では「教会」つまり教えを説く人材がすくないので、「夜人」を「悪」とする教義がひろまりにくく、それゆえに偏見も薄れていった、というのなら納得いくんですよ。でも、いわゆる「国教」の存在もとくには出てこないし、偏見もただテンプレみたいになってるだけ。そもそもヒロインがその違和感に気づかないのがおかしいんですよ。なぜ、田舎の村と王都では、こんなに夜人にたいしての意識が違うんだろう、と。田舎にいて、夜人に襲われた経験ないんですよね、ルーナ。だから夜人にたいして恐怖もない。これはよんでいてわかるんですが、そのバックグラウンドが語られなさ過ぎて、薄いんですよ。さらにおかしいことはあって、国王がエデルとの戦争で?戦死するんですよ。で、勝ったエデルの王が「エデル国」に討たれた国王の「葬儀」に参列…う、うん…??ということは、ルーナのいるコーニング国はどうなったの?負けても国としては成り立ってるわけで、地方の小さな戦程度で、そこに出向いていた国王がたまたま討たれちゃったけど、まー一応国王なんで、葬儀にエデル王も参加しとくかってこと?なんつーか、戦争ずっとしてたとかいうわりに、王都の様子はほのぼのしてるし、悲壮感ないんですよ。というか王がなくなったにも関わらすが、王城内は通常運行してましたしね?戦争なにそれおいしいの?みたいな雰囲気なんですよ。かりにも「国王陛下」国の元首がなくなったのに、パニック状態におちいってる様子がない。一応は、世継ぎがいて新国王がいるわけですが、戴冠式みたいなのがあったようでもない。ほんとにこれ、国と国が戦争してます???ヒロインのルーナは王女の身代わりとしてエデルに嫁ぐことになるって話なんですが、まあそこんとこはどうでもいいんですよ。よくある花嫁すり替えものなんで。でもこれも問題で、「地下の国」つまり日のささないところに人間がいくことの弊害をものすごく軽んじてますよね?基本的に「日の光」って人間には必要なんですよ。おそらく健康を害してしまうはずですよ、地価の国なんかにいったら。月の光では間に合いません。そこも考えてます?いや、考えてないと思うわ…以前エデルに嫁いだ「王女」が自害した、という話をそこに持っていけばよかったんですけどね。日の光をあびないまま一年過ごし、気が沈みうつ状態となり、あげく体もどんどん衰弱していって、結果的に「自害のように、衰弱死」してしまった、という背景があるのなら、エデルの王も人質を取らなくなった理由もわかるんですよ。地上の人間は、太陽のない地下では生きられない。それをしってあえて人質はとらぬようにしている。と。というか、戦争してる理由もねー…土地をめぐってってのもわからんでもないですが、そんな理由で戦争なんて金の無駄遣いなんですよ。よくまあこれで内乱おきませんでしたもね?「花師」の設定もこれくらい、とくに意味がないんですよ。国王が死んでも花師は必要になるから国家試験はなくならないって…ううーん?花がそれほど重要かなぁぁぁ?薬草…まあつまり医療に対してそういってるなら、ごくふつうに、医療技術を向上させればよくね?なんかそこまで花師が必要とされる理由がないんですよ。「国家資格」にしてしまった弊害ですよね。そこそこ必要な存在で、いたら助かる程度の存在でいいんですよ。あ、そうそう、もう一つ気になったのが、国家資格の合格の数なんですが「千人に一人」なんだそうですよ…つまり人口多いね???なんでそんな人数にしちゃったかな…ここ、人数で表すより、十年に一人合格者がでればいいほうだ、くらいでいいのでは?やたら戦争してるくせに、人口多くて違和感しかないんですよ。そして、千人に一人だと、国家試験通った花師が、現状どれだけいるんですかねっていう。たとえば10人王城に「国家試験」通った花師がいたとしたら?王都の人口、あるいはコーニング国の全体の人口、国民総数ってどれくらいなんですかね?それ、絶対把握してないでしょ?もうこういう、ガバッぷりが気になってしまってね…もうちょっとこう、ふんわりした設定で良かったと思うんですよ。国家試験ではなく、「花師」は希少人材だ、くらいでよかったし、戦争にしても小競り合いが長く続いてるくらいでいい。「国王」も戦争で討たれたとかにしちゃうからよくないんですよ。遠征先で病死した、でいい。ならまぁ「国葬」にエデルの国王が来たところでさほどの違和感はなかったんですよ。ここらは、ふんわりした設定でもよかったってのに、なんかやたらとすごそうな「設定」にしました感が出てしまって…しかもがっつり組んだ設定ではないから、かえってガバが目だつし。「ルーナと臆病な王様」の副題を本タイトルにしたらよかった、と思う理由もそこにあって。もっと「おとぎ話」風であってもよかっとおもうんですよ。「ルーナと臆病な王様」って「絵本」ってありそうでしょ?なんかほのぼのした素敵な恋の物語、みたいな。そういう風を装っておいて、じつはヒロインは「花師」で、いろんな花の精とお話ができて、臆病な王様の心もあたたかく癒してくれる存在で、っていう。テンプレだけど、そういうほのぼのした話を求めて読み始めたんですよね…なのでつまり、期待外れでした、としか言いようがないです。でもまあ、なろうのテンプレは踏んでいるので、気軽に読める話でもあるかなと。不遇ヒロインとか花嫁すりかえこまけーこたーいいんだよ、って方には良いと思います。
2025.11.15
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婚約破棄の次は偽装婚約。さて、その次は……。 1(アリアンローズコミックス)【電子書籍】[ タナ ]価格:594円 (2025/11/12時点)楽天で購入内容はそこそこ面白かった…かな?ただ、絵と漫画がまだまだ稚拙というか…たぶんこれからうまくなっていくかとは思うんですが。表紙から見てもわかるかと思うんですが、決して一枚絵も上手くないんですよ。ただまあ、頑張って書いてる感は伝わってきますけれども…それでも冒頭はなんとかならんかったんかいな、というわかりにくさです。婚約者だったクソ男に無理やり腕輪を付けられるシーンが、何が起こってんのかわかんないんですよ。どういう流れで無理やり腕輪をつけさせるようになった?絵ではさっぱりわからないんですよ。しかもその腕輪、不貞を働いていたら半年後に死ぬ(のちにそれは嘘とわかるけど)という呪いの腕輪なんですが、それをクソ婚約者が嫌がらせとしてヒロインのアナベルにつけさせるのはわかるんですが…すんごくわかりにくい。ページが進んで、クソ婚約者が「君にこれをあげる」というシーンが追加されるんですが…これ、なんでページを切り離しちゃったのかな?そしてちゃんと腕輪を無理やりにでもつけさせる、というシーンを絵で見せてほしかったんですよ。でもこれ、たぶん漫画家さんがそういった「絵」を描けないんですよね。切り離されたシーンでも腕輪をアナベルに着けさせるシーンはないですし。まあ、この腕輪そのものが「茶番」でしかないんですよね。その後すぐに…まあ、すぐでもないかもしれないけど、あっさり呪い解けてはずされちゃうんで。もったいなー……この腕輪の呪い解呪に必要なものを、お相手となるセインが持っている…という流れになるのがもうね、安易すぎて。もう少しすったもんだがあって、切羽詰まった感じになると期待したんですよ。アナベルは家を出ておばあちゃんのところへ行って事情を話すんですよ。で、おばあちゃんはなにを思ったのか、呪いの解呪アイテムの「月の欠片」を盗もうとか言いだすんですよ。いやまあ…そのまえにまず探すとかないのかね…?なんかもう…話の作り方が雑すぎて…もうちょっとヒロインたちも試行錯誤したり、苦労したりして、半年という期限が迫っている、あと数日しかない、という状態に持っていけなかったかな…そこでセインという都合のいい男と出会って、この男が月の欠片を持っていると発覚、ダメ元でお願いしてみるが、そこで交換条件として婚約偽装を頼まれる、とかでもいいやろ…月の欠片を探しているところで何度かセインのことを見かけたり話したりするのでもいいけど、もうちょっと交流深めてからお互いの話を切り出してほしかったんですよ。セインの方にも呪いがかかってるのはすぐに察知できたアナベルだけど、これもすぐさま、はい解呪ーっじゃつまんないんですよ。聖なる獣の竜を助けたのはよいのだけど、それと一緒にやっちゃダメなんですよ、ネタは出し惜しみしておくれよ。展開が早いというよりは「雑」といった感が強い。キャラデザに関して言うならわりと好きです。ヒロインもですが、セインの方も。どうせイケメンになるんだろうとわかっちゃいますが、ふとっちょヒーローって新鮮ですしね。そして不快感もない。まあ絵が微妙なせいでちゃんとしたふとっちょさんな感じはあまりないんですが、まあ、許容範囲。…どうせイケメンになるしなぁ…正直ちょっともったいないかな…徐々に痩せていってイケメン化するならいいけど。ふとっちょなのも呪いなので仕方ないか…ヒロインのキャラも、冒頭の腕輪を迂闊に付けられるところはどうかと思うけど、全体を通して活動的だし、けっこう好きな方です。白と黒の魔法の区別がどうなってんのかがよくわかんない…そもそもクソ婚約者には魔法を使えること自体隠していたのはいいとしても、「白と黒の魔法を使えるから、空間移動の魔法だって使えるのよドヤァ」されても、白と黒の魔法の区別が明確にされていないので、よくわかんないんですよ。そこはちょっともったいないなと感じた。単に魔力が大きくて強いだけの描写にしか見えなかったんですよ。物語的には白と黒の魔法を使えることがキーになると思うんですが、明確な区分がされていないから、結局ただの無双魔法使いってだけでしょ、となるんですよ。たとえば、「呪い」を解くことができるのは「白魔法」では不可能なのかと思いきや、セインは光属性の魔法?の血統で、それゆえに王の命をつなぎとめているとか…んんん?光属性って、「白と黒」はたしてどっちなの?白魔法が光とかそういうんではなく?なんかよーわからんな。。。このあたりの設定がふわふわしているせいもあって、ちょっと物語に没入しにくいんですよ。ヒロインのアナベルに対してもそれで、白と黒の魔法使い、ってのはいいとして、はたしてそれはどんなものなのかがよくわかんない。もちろん本人も実のところよくわかってない、というのならいいんですよ。でも使いこなしてる感があるので違和感しかなく。ま、まあ、それらは今後明かされていくかも?もったいないと思った点はまだあって、マスコットキャラの竜がそれです。少女漫画あるあるなんですけど…どうして眉毛描いて人間みたいに正面に目をかいちゃうかなーそこはもうちょっと爬虫類らしい顔にしてほしかった。竜の魅力ダダ下がりですよ。べつに爬虫類顔にガチでしろっていうんではなく。竜のデザインそのものがあんまり可愛くないんですよ。可愛い設定にしているだけにものすごくもったいない。鳥を参考に描いてほしかったかなぁ…目はつぶらな瞳にしてさ…あんな人間の女の子みたいな顔にすることないんですよ、聖獣の竜で、いずれはでっかくなって飛ぶんですよ・・・私個人の好みの問題ではあるんですが、竜ってすごく好きなので、これはほんとうに残念でした。あと、「きゅきゅ」って名前のダサさもなくとかしてほしかった…呼びにくいし…もうちょっと可愛い名前あったやろ…きゅきゅって普通に呼びにくいんだわあと、ものすごく女の子女の子してて、そこもちょっと……いやまあ性格はどうでもいいんですが、竜のデザインはほんともったいないです…とにかく。上でも書きましたが、えらいさっさと腕輪の呪いが解けちゃったんで、もうどうでもよくなってしまった感があるんですよ。偽装婚約してからのトラブルが話の本筋になるのかもしれませんが、それにしたって呪いのアイテム、しかも「外せなかったら半年の命」とかいうつよつよアイテムをだしておいて、それはとくに苦労もなくはずせちゃうって…惜しいんですよ。あの腕輪をしていることで不貞の女とうわさされることもじつはおかしいんですよ。だって希少アイテムなんじゃないですかね、それ?呪いのアイテムでわりとレアな見つけり方してるわけですよね?だのにその腕輪の「意味」を周りが知ってるっておかしくないですか?そしてその腕輪らそんな意味が含まれてるって、いつどこで発生した噂なんでしょう?そういううわさが散らばって、皆が周知してるのって、それだけ世間に知られているってことなんですよ。だとしたら、なぜヒロインのアナベルはそれを知らなかった?白と黒の魔法使いのくせに、魔法アイテムには疎いって設定なんでしょうか?そういうば月の欠片のことも知らなかったか…このあたりの設定の作り方が雑すぎて、婚約破棄自体が要らなかったんじゃ…と思うんですよ。タイトルに使いたかったから婚約破棄設定いれましたー、みたいな。こんなん婚約破棄なしでも物語はじめられるんですよ、市井の民としてスタートしつつ、実はかつては伯爵令嬢だった態でいい。でも貴族の暮らしは自分には合わなかったし魔法をもっと学びたかったからおばあちゃんと一緒に暮らしてた、とかでいい。呪いのアイテムをうっかり入手イベなんていくらでもできるんですよ。魔法使いの孫として暮らしていればその機会なんていくらでもあったでしょ…ほんとにこの婚約破棄の導入が要らんし、足を引っ張ってるよねっていう。そうはいっても、話自体はありがちなものだし、つまんなくて読み進めるのが苦痛というレベルではありませんでした。お相手のヒーローが出たときにはふとっちょってのもなかなかに面白かったですしね。しかも性格がまっとうな人なので、嫌悪感はありませんでしたし。絵の稚拙さが気にはなるんですが、伸びしろはありそうですしね。気楽に読む分にはよさそうな話のように感じました。
2025.11.14
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愛さないといわれましても~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる~(6) (モンスターコミックスf) [ 石野人衣 ]価格:770円(税込、送料無料) (2025/11/11時点)楽天で購入けっこう好きで、紙のコミックを買い続けてます、ってことで最新刊でたーっやったー!ここから第三部にすすむようです。しかしタイトルが出オチになっちゃってるのが実に惜しいですよね…でもきっと、最終回あたりで回収してくれるものと…思いたい。あまり詳しく触れてこなかったアビゲイルの結婚に至るまでの過程も知りたかったのでここらも描いてくれるとありがたいかなー伯爵しんじゃったけども。そして作中に出てくる料理がほとんど現代風なのも、このコミック関してはわりと流せます。というのも、とても美味しそうに描いてくれるからなんですよねー。初っ端からタコ焼き出てきた時点で、もうそういうもんだと流すことにしましたしね。この漫画は、一つ間違えるとちょっとヤバい系の話になってしまうんですよ。というのは、アビゲイルの言動が幼すぎるからです。17歳といっても、言動は幼い子供のそれで、「食欲」が勝っているので、恋愛ものとして見るにはまだちとキツイ…ところもないではないんですよ。ジェラルドが幼児好みの性癖になりかねませんからね?5巻で、アビーもちゃんと年相応の表情をみせてくれるようになってホッとしてますが、それでもやはり幼児風ではあるんですよ。ヒロインの幼児っぽさを許容できないと、読むのは厳しいかもしれません。最初の巻の方でも、アビゲイルは共感性に乏しいとジェラルドが分析していてくれていますので、わたしとしては気になりませんでしたけれども。ジェラルドの家族ともあってまに仲良くなって、基本的にこの話は嫌な奴って出てこない…と思いきや、実のところちょっと重たくてうつうつとした展開がないんでもないんですよ。アビゲイルの父親の不審死からそれを提示されていたのである程度の覚悟はできていましたが。ほのぼの系ではあるんですが、存外残酷な面もあるのがこの話をピリッと面白くしてくれてますね。シリアスとコメディのバランスがとてもいいです。5巻ではジェラルドの怒りに共感できたし、あのコマはほんといいコマで大好きなんですよ。この漫画家さん、見せ方うまいなぁと。そして周りにいるキャラクターもいいですよね、糸目一族のロドニーはそりゃもう大好きですし、父のイーサンも不憫で大好きです。母のタバサももちろん好きで、このご家族がほんとにいい味をだしてくれています。有能だったらありゃしないですね。こういう、ちゃんと有能な人物が主人公二人にがっちりついているのがよいです。新たなキャラが女の子二人というのも、なかなかに面白いですね。5巻だと王子が新キャラなんですが、この王子も色ボケと言われてますが、ちゃんと有能だし、まっとうな人物でしたしね。で、6巻での新キャラは、一人は「魔王」の物語になにかしらのヒントになってくれそうな、つまり重要な人物というわけで。まあ、ご都合的といえなくもないですが、おっぱいもデカいことですし、ここはアビゲイルが女性として目覚めていくきっかけにもなれそうな気がします。魔王のネタバレも近いうちにしてほしいものですが、そろそろアビゲイルの心の変化も、色を付けてあげてほしいというか。いつまでも。ごはんごはんのおこちゃまでは、読んでいるこちらとしても心配だし、飽きてくると思うんですよ。いくら仕事ができると言われても。きちんと女の子としての恋心もほしいところなんですよ。まだそういった心の兆しは小さなものばかりなんですが、それでもジェラルドとの仲は進んでいってしまってるので、アビゲイルの「女の子」としての部分だけが取り残されちゃってる気がするんですよ。もちろん急にときめききゅんきゅんしろとは思いませんけれどね。アビゲイルの可愛さというのは、幼児を見るそれと同じになってしまっているので、それをなんとか恋する女の子、にまでもっていってほしいんですよ。わりと早い段階でジェラルドたちは篭絡されちゃってますが、アビゲイルは使用人たちからも好かれているんですよね。そういった細かいところもかかれていて嬉しいのですが、じつのところその過程があまり描かれていないので、もうちょっとほしいな、とも思うんですよ。描かれていないわけではないんですが、もうちょっと増やしいほしい。そして、アビゲイルの義理の姉のこともまだちょっと気になっています。処刑され…ちゃってないよね?まだされてない気がするんですよ、というか、何事かありそうな期待をしてます。まあなくてもいいですが。アビゲイルの生家の領民たちの差別もかなり根深いものがあるようなので、おそらくあのちびっことか…なにかしら動きがありそうですしね。まだまだ気になるところがたくさんある、というのはコミックを買っている身としては嬉しいことなんですよ。次の巻はやくでないかなーと思えるので。それこそこのコミックもアニメ化しそうなくらいには人気ですよね?この話は登場人物全員といっていいかな、なんだかとても好きなんですよ。もちろん「悪い方」も。金色の瞳のばけもの、と差別してる人たちにも、ちゃんとバックグラウンドがありそうですし、アビゲイルの父に至っては、あー利用されちゃったんだねーとわかる小物っぷりでしたから。物語としてちゃんと意味のあるキャラだった……と思うので、なんでアビゲイルを嫁にだしたかを知りたいんですよ!!ここらよくわかんないので、後日でもなんでも、真相明らかになったらいいなぁ。ということで。タイトルはアレなんですが、内容はちゃんと面白く可愛いものなので、…ちょっとシリアスもありますが…これはお勧めしたいコミックです。まだ六冊なのでまとめ買いするなら今ですよ!!
2025.11.13
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紅の死神は眠り姫の寝起きに悩まされる 1 (PASH!コミックス) [ 深山 キリ ]価格:693円(税込、送料無料) (2025/11/10時点)楽天で購入たぶん…おもしろいんだと思いますが…なんというのか…すごくわかりにくい話です。いや、わかるんですよ、ちゃんと説明は作中でされているんで。でもなんとも読みにくいんですよ。国の名前からして読みにくい。ヒロインのアマリリスは正夢のような「現実夢」をみて、それを国の発展に役立てている、とのこですが、この夢の内容もかなり問題で、自分たちのいる世界のこと、身近なことだけならまだしもなんですが、「異世界」のことも夢に見るそうなんですよ。実際絵でも異世界らしい「現代」つまり日本かどこかの近代世界のビルが描かれたりしています。でもそれをなぜ「現実夢」と思えるのかがわからないんですよ。これが自分の身近なこと、国のことだけに関してなら、現実に起こりえる「未来予知」「過去視」の夢だと把握できるかもしれません。でも、いかにリアルに体感できたとして、それが「ほんとうにあること」とどうして理解できるんでしょう。そしてなぜアマリリスを「病弱」設定にしているのかがわからないんですよ。予知夢を見て国を助けているなんてこと、別に黙ってればわからんこでしょ?ごく普通の王女として過ごさせてなんら支障はないんですよ。おそらく妹を同盟国の嫁に嫁がせるのをとめて「私が行きます」とリリスに言わせたいがための設定なんでしょう妹には恋人がいて、その仲を取り持ってあげる、しかもその妹の恋人はアマリリスの片思い相手…つまり、健気なヒロインを演出するためだけのものなんですよ。それがもう初っ端からわかってしまって萎えるというか。べつにそんなやりとりなく、さくっと嫁いでそこで頑張る話だっていいんですよ。なんか余計なやりとりが多いんですよね、この漫画。冒頭から国と国との関係を説明してくれてるんですが、それがものすっっっごくわかりにくい。かしこそうなやりとりのように重苦しく語られるけど、なんかこー…腑に落ちないんですよ。たぶん「歴史」を感じないからだと思う。「今」だけを語っているので、かつてはどういった国交があったのかがわからないし、こんなこといっちゃなんだけど、こんだけ隣接してる国ならもともと婚姻関係くらいあったんじゃないのっていう…いやまあこれはいちゃもんなんですけどね…いろいろ小難しそうに語ってるわりに、すごくペラく感じてしまうんですよ。わりとどうでもいいんですが…フロイトって…ああ、うんまぁ…「夢」がキーワードの話ですからね…これに限らないんですが、ネーミングもばらっばらで統一感がないのもちょっと問題かなと。ヒロインの名前はアマリリスで妹がダリア、母親がカサブランカ…花の名前なのはいいけど、ちょっとはドイツ・オーストリア風にしたらどうなんだろ?フロイトなんですし…父親ドレアム、兄スピリス、兄2エアム、弟リーノ…妹の恋人がアルノーう、うーん……たぶん「アマリリス」は「リリス」と呼ばせたいためだけの名前かな?まあこういった名前で何かしらを語らせたい手法は好きな方なんでいいんですが、なんちゅーか、それならせめて統一感を持たせてほしかったし、あと無駄に兄弟おおいよね?それはそれとして。嫁ぎ先の皇太子のジェスアルドもなんかへんなんですよ。リリスが嫁いできたときに、「この女もか」みたいなこと思うんですが、他国に嫁いできた女性がちょっとおどおどしてたとして、なんでこの女も俺の見た目が怖いのか、と思うかな?ごくふつうに、政略結婚で他国に嫁いできたんだから多少なり緊張するだろって思考にならない?あと、ここらの漫画の描き方がちょっとおかしくて。1ページまるまるつかってジェスアルドと申しますと名乗るんですが、つまり1ページまるごとジュスアルドの顔なんですが、その右下になぜかリリスの後ろ姿が添えられてるんですよ。なんでそこにヒロインの後ろ姿かいちゃう?コマ割りの線すらないので小人みたいになっちゃってるんですよ。しかもわざわざ2ページに描けて名乗りシーンなんてコマが無駄なんですよねこういう、なんだか表現としておかしいコマがかなりあるんですよ。そのためすごく読みにくい。内容とは少し離れまして、絵というか漫画的表現というか…下手ではないんですが、うまいとも感じられないんですよ。いつものことといえばそうなんですが、ヒロインは「わたしも妹みたいにもっと美人だったら」とかいうんですが、その妹より美人に描かれてしまってるから違和感はんぱないし、ジュスアルドはというどう見ても悪人面で素敵要素がない。というか、これは男キャラ全員にいえるんですが、全員…ほんと…私的に受け付けない顔デッサンなんですよ…爬虫類系っていうんでしょうか…おっさんはおっさん顔でちゃんと書けているんですが、別人が描いたのではってくらいの造形で…そして何よりよくないと感じたのは、かなりシリアスなシーンがあってそれで話が進んでいたと思いきや、いきなりデフォルトの可愛い絵柄でまるまる1ページを消費、そしてページをめくるとまたシリアスな絵に戻る、というのを何度か繰り返されるんですよ。デフォ絵を多用しすぎない…と思いきや、随所に出てくるより質の悪い使い方をし、あげく話が進んでいくとデフォ絵がちょこちょこ挟まれるようになる。これ、よくないんですよ。なぜなら、シリアスな謎がひとつ目前にあるからです。ジュスアルドの前嫁設定の「謎の死」がそれです。それに関してリリスは夢に見るんですが、かなりシリアスな内容なんでそれをちゃんと調べようとする…ここらはいいんですが、まるでそんな謎などなかったことにしてコメディ調にジュスアルドに押しかけていく展開もあって…これと似たようなことが、リリスのキャラ設定そのものにあるんですよ。このリリスは基本的にポジティブ…だと思われるんですが、とにかく情緒不安定で、読んでいてついていけなくなります。いろいろと思い悩んで沈む→ま、いっか→またまた悩んでシリアスにへこむ→それはそれとして!→またシリアスに考え込んで…この連続なんですよ。おまえはなにがしたいんや…と白目剥くわこんなんそれとかなり冒頭であった、夢の中でジュスアルドの紅い瞳と目が合った、というおいしい設定は忘れたんすか…これはかなりおいしいネタだと思うんですが、触れないんですよ。ジュスアルドにしても、リリスの目を見て「あの目をどこかでみたような」と思うこともない。ちなみに夢の中で目が合うシーンもめっちゃわかりにくいです。たぶん漫画としてはそれなりに面白いのかもしれませんが、ヒロインに好感が持ちにくく、ヒーローに関しては生理的に受け付けない見た目で…もうしわけないですが、先も気にならなかったし、途中でギブアップしてしまいました。ほんとにね、正夢を見る、それが国の有益な情報になる、なんて設定はむしろいらんかったんじゃと思いますよ。あとヒロイン、とにかく性格の設定を統一させてくれよ…感情の波がジェットコースターにしても、一貫性がなさすぎます。有益な夢をみるヒロインってなんら、いつか夢の中で【電子書籍】[ 遠藤淑子 ]価格:660円 (2025/11/10時点)楽天で購入こっちのが好きです。コメディではあるんですが。見た夢をちゃんと有効利用してます…うんまぁ…いろいろと。そして趣味が通販ってのもいいしね。夢を有益に使うお姫様の話なら、こっちをお勧めします。脱線しましたが。タイトルにある「寝起き」に至るまでよみすすめることはできませんでした。全体的にとっちらかった感じのある漫画ですので、腹を据えて読むことをお勧めします。
2025.11.12
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ヒミツのもふもふ婚姻譚〜旦那様は狼男でした〜【電子単行本】 1【電子書籍】[ 天乃タカ ]価格:880円 (2025/11/9時点)楽天で購入これ、けっこう好きな内容なんですよ。ありがちなシンデレラものでこれといって目新しさはないんですが、かわいいなと思える内容ですただ、致命的といっていいほど、絵がまだまだ稚拙で…狼男のメルヴィンがちっともイケメンに見えないんですよ…漫画としてはそんなに稚拙さは感じなくて読みやすい方なんですが、人物絵がなんとも…あまりうまくないかなぁと…とはいえ、オオカミ時のメルヴィンはかっこいいかもですね…冒頭からでわかるとおもうんですが、顔の位置と首の位置があってなかったり、ひょろっひょろしてて体がぺらくて…あとは動きのある絵もなんかなぁという感じで、なんとも「惜しい」感じがしました。内容はほんとテンプレでして、継母と義理の姉にしいたげられていたヒロインの「のの」が、偶然「大きな犬」とであい、そこから始まる契約婚約譚ってやつなんですよ。で、契約結婚というか婚約を持ち掛けてきたのが「狼男」で、これはしばらくの間隠したまま話は続くんですよね。ののはというと、犬が大好きなこともあって「狼」に変身しているときの「オオカミさん」が大好きでもふもふしまくり。すっかりのののことがすきになってしまったメルヴィンは真実を告げられず・・・という、若干コメディなノリもあります。そんななかで義理の姉の「いじわる」なんかもおこってくるわけですが。惜しいと感じたところは設定自体にもあって、この狼男な旦那様メルヴィンは外交官なんですよ。あ、ちなみに時代は大正くらい?それはそれとして、外交官なんだけど、執事がひとりしかいないせいで、屋敷のセキュリティーががばっがば。どしろうとのヒロインの姉二人が空き巣にはいって反物を強奪するということもやれちゃうんですよ…いやーさすがにこれはどうかな…現代ものじゃないし、事情もあるから使用人はいない、という設定にしても、さすがに「外交官」の屋敷でそれって、できちゃまずいでしょ…こういった細かな、「うーん」が随所にあるのが惜しかった。あとは主人公たる「のの」の設定でしょうか。背が高い、という設定をあまりいかせてないのだけど、この設定自体は良かったと思うんですよ。大きいから目立つし、それで嫁のもらいてがないとからかわれても、まあ、なんとなくあるかなと納得できます。惜しいなと思ったのはキャラデザの「眼鏡」です。これ、眼鏡はあとでかけさせるとかでよかったんじゃないかな?視力があまりよくないって設定にしておけば、メルヴィンが狼に変身したところを「見られた」と思い込むのも流れ的に納得できるんですよ。見られていたと思っていたけれど、じつはののは目が悪くてちゃんと見えていなかった、とかね。そしてなにより問題なのは、貧しい生活を余儀なくされていたはずなのに「眼鏡」はゆるされるんだ、というもやもやです。ろくに服も買ってもらえず食べ物もあまりものを…って設定なのに、この時代ならは高級品であろう眼鏡を常時かけているって、不自然でしかないんですよ。キャラデザとして「ドジな眼鏡っこ」にしたかったのかもしれませんが、さすがにその設定は昭和の古い漫画すぎる。字を習うことになった時に一緒に買ってもらうとかでよかったのに、初期装備してますからね、眼鏡。ほんとにこの眼鏡設定は邪魔にしかなってません。いずれ眼鏡をはずして実は美人でしたーってやるにしても、そんなん髪型かえるくらいでいいんですよ。絵自体はわるくないとは思うんですが、やはり人物キャラをもっと丁寧に描いてほしかったかなぁ、と。例えば執事のデザインもそうなんですが、モノクル…片眼鏡もなんつーかおざなりっつーか。あんなんなくていいですよ、なんか浮いちゃってて変ですし…おかっぱなのはまあいいんですが、なんかかなり雑に感じてしまう線なんですよ、描き方が。これは後々登場してくる性格のいいご令嬢もそう感じました。人物キャラではないんですが、盗まれた「反物」の柄にしても、なんか変なトーンを貼ってあるだけで、高級感を感じられないんですよ。かなり高級な反物だと言ってるのに、なんであんなダッサいトーン貼っちゃったかな…急ごしらえで描いた同人のような出来なんですよ、全体的に。ただ、ヒロインもそうですし、狼男な旦那さんも、決して嫌いなキャラではありません。ののは、うじうじしつつも次第に前向きになっていくし、犬好きなのはちょっと大げさで、かつ犬好きになるには弱い過去だったりしますが、まあ、「わんこ大好きっ」って設定自体はいいので、ここをもっとコミカルにしてくれてもよかったかな。メルヴィンの方はちゃんとコミカルな描写が多いから、楽しめます。めっちゃわんこ気質なんですが、狼男であることを隠している葛藤もちゃんと描かれているので、それなりに好感はいだけます。まわりのサブキャラは…じつのところ、これといったいいキャラがいないのですが、短く終わってしまった話なのでしかたないかな?とにかく「絵」ですね。絵がもっとうまくならないと、さすがにこれはちょっと厳しいかなと感じました。内容はほんと…わりと好きな方なんですけどねてことで、絵はほんと拙いんですが、きがるにさくっと読む分にはよいかとおもえる話でした。
2025.11.11
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傷心公爵令嬢レイラの逃避行(1)【電子書籍】[ あるてぃ ]価格:715円 (2025/11/8時点)楽天で購入冒頭がとにかくひどい…という感想です。絵は…まあ…とりたててうまくはありませんが、目も当てられないほどにひどいってこともありません。それよりも「漫画」の表現の仕方が下手ですね…なんかよくわかんない内容です。逃避行?に行くまでがながいんでしょうか?冒頭のカラーでね、「お願い…わたしを…ここから出して」と始まるんですが、これがどこの先取りシーンかがわからない。ルウェインの呪われた血とかいう「一族」に関連したことなのかどうなのか。監禁されているにしてはひろびろとした広間?だし、拘束もされていない薄着で、目だけうるうるさせてもなんのこっちゃか。男?がいるようですがなにをされているのかもわからない。そして「物語」の本筋冒頭も「は?」というわかりにくさ。唐突に白い背景のコマにモノローグで語られる「馬に蹴られた。人の恋路を邪魔したわけでもないのに」そして次のコマでヒロインの全身、そしてどうやら婚約者とデートらしい説明があって。ほんでヒロインは婚約者との久しぶりのデートで「だからこそ浮足立っていた」と説明。で、ほんまに馬に蹴られるわけですが。そして馬に蹴られて生きてるとかすごいっすね。まあ打ち所がよかったんでしょう。ここんとこ、絵としてもわかりにくいというか、絵として漫画家さんが描けないんでしょうね。何が起こったかさっぱりわからないまま、ページが進んで、怪我をしたヒロインのレイラが内心で思うんですよ「せっかく殿下から誘っていただいたデートだったのに」「もったいないことをしてしまったわ」「次あった時には謝らなくちゃ」???なんぞこれ?意味わかる人いますかね、これ?なにがもったいないの?次に謝るって何を?「馬に蹴られた」と冒頭でいってますが、蹴られたのはデートんときなのに、なんで冒頭でそれ語る?なにを謝るってんでしょ?馬が暴走?したのはなぜだったのかもわからないし、馬からレイラを庇おうとしない殿下もそうだけど、とにかく何が起こってるかまるでわかんないまま、レイラが目を覚ますシーンに移行あ、これ、時間巻きもどり的な流れですかね、と思ったら違うんですよ上で語った流れからすると、どうしても時間巻戻りのループものだと思ってしまって当然なんですよ。「馬に蹴られた」とヒロインが冒頭でいっているのだから。ところがちがうんですよ。単に怪我して、ただ寝てただけっていう。「馬に蹴られた」をキーワードとしてもってきたいなら、前世なりなんなりで、実際「人の恋路を邪魔した経験がある」にしておけばよかったんですよ。意識してのことではないけれど、人の恋路を邪魔してしまった、それがゆえに前世かなんかで非業の死を遂げ、今世でまた…今度は人の恋路を邪魔してなんていないのに、どうしてまた「馬に蹴られる」なんてことになってしまったのか、というひとつの「謎」として提示してくれればよかったんですよ。その「恋路の邪魔」が妹のことだっていいわけですよ。婚約者とは親が決めた間柄だったけど、実は妹はずっと王太子を慕っていた…つまりまた「人の恋路を邪魔してしまった」と気づく、とかね?そういったこともなく、ただ単に「馬に蹴られ」ただけなんて、ぜんぜん面白くもないです。そして、ここらもすごく不自然で、なんとヒロイン、二年間眠りっぱなしなんですよ。で、どうやらこの世界には魔法っぽいものはあるようなんですが、この眠り続けていた二年間、魔法で体の維持をしていたのかと思えば全然違う。寝てた、目覚めた、ただこれだけっていうお粗末さですよ。びっくりです。もうほんとここんとこの展開がわかんなすぎるし、あとはヒロインのレイラがものすごく性格悪くてドン引きなんですよ二年間眠り続けていた結果、殿下との婚約は解消された、妹が代わりに結婚することが決まった、ってそれ、悲しむことかもしれないけど、キレ散らかすようなことですか?だって二年間眠り続けていたんですよ?つまり、死ぬ可能性もあったって状態。そりゃふつうに考えて婚約は解消するでしょ、相手は「王子」なんだから。そして「一度傷を負った令嬢は神聖な王家には嫁げないとでもいうのでしょう」は?いや、…???は?なにいってんのこの人。絵を見た限り、どこにも傷痕なんてないんですけど?顔の半分が醜くただれているっていうんならそのキレかたもわからんでもないですが、何をもって傷って言ってキレちらかして、あげくに「わたしなどより美しい妹の方が」みたいなことあてつけみたいに言うわけ?ひくわー…そして一応は心配してくれている両親に、「わたしが目覚めない方がよかったですね」みたいな嫌みったらしいこというんですよ。性格悪すぎて引くんですけど。頭おかしいでしょこのレイラとかいう「ヒロイン」そんで、レイラと殿下は9歳の時に婚約して7年が経った。けど妹はこの二年で殿下との間に子をもうけたと…なんかしらんけど絶望しているんですが、あほの子なの?9歳の時の婚約で、7年の間に既成事実つくっとけって殿下にいいたいの?どうかんがえても無理でしょ。年齢考えなさいよ。9歳って子供ですよね?子供時代の七年と、成熟した成人との二年をどうして同等にかんがえちゃうかな?さも妹が色仕掛けして殿下と既成事実つくったみたいな言い回ししてるけど、結婚が決まった相手なんですよ、できること自体不思議ではないでしょ。うわぁぁぁこのヒロインほんと無理…と思っていたら、ヒロインのレイラが目をつむって…お、回想に入るかなと思ったら、つぎのページからいきなり世界観の説明を絵本風に説明しだすんですよ。いやそれこそ冒頭でやりなさいよっていう。次の話で妹が飛び込んでくるんですが。絵の描けない漫画家さんらしく、扉を開ける様子もなく擬音でごまかして、妹登場。実はこのシーン、あとでおんなじことを別のキャラでやるんですよ。ほんとに「ドアを開けて駆け込んでくる」という動きのある絵が描けないんだなぁと、なんかもー感心しましたよ。そして妹の台詞も説明的で頓珍漢なんですよ。泣いている妹を慰めたら「私が泣いてばかりいたらお腹の御子にも障りますし」ってなんじゃそれ。レイラは一言もお腹の子に障るからあまり泣かないで、なんて言ってないんですよ。なのにすごく説明的にこういうこというんですよ。そして唐突に表れる殿下…とにかく、会話が全部説明でしかない。感情がそこに乗ってないので、頓珍漢なんですよ。この後レイラはなんでかしらん家出をして、わざとらしく雨の中で倒れるんですが、その倒れているらしいレイラ…絵で倒れているのがわかんないので、倒れていると言葉での説明がある…に対して、見知らぬ男?が「雨に打たれてもこんなにも気高い君に」とか言うんですよ?は?どこに「気高い」と思わせる倒れっぷりな絵がありましたかね?もう少し美しい倒れ方の絵をみせてくれないと納得できないんですよ。そしてレイラはまたしても被害者ムーブで、地獄だってこの世界よりいくらか良いでしょう、なんてのたまいやがるんですよ。意識を失い植物状態の二年間、大事に養生させてもらっていたにも関わらず、ですよ?そして目覚めたときに両親が表面上だけだったにせよ、目覚めたことを喜んで心配してくれてたのに、この言いよう。はっきり言いますが、このレイラ、クズです。この先の展開はちょっとほのぼのだったり、ほんわかエピソードがはいってきたりはするんですが、もうね、この被害者面レイラが無理すぎて。痛い目見た方がいいです、ほんと。そして、冒頭カラーのシーンはいつくるんだよっていうね。話が面白くなりそうなところとしては「ルウェインの呪われた血」のことでしょうか。運命の相手が見つからないと「死なない」体になるっていうやつ。これって、人に寄るんですよ、辛いのって。それを喜んで享受する人もいるでしょ?とくに魔法を使えるんだから。べつに運命の相手を無理に見つけなくたって魔術の研究深めて、呪われた血の解決を模索する人だっているでしょう。それには「時間」が必要なんだからありがたいこった。では?とはいえ、呪われた結果として不死になってしまったわけで、そこをまあ…面白くできなくもない設定ではあるので、それ自体はいいと思うんですよ。ただほんとに、ヒロインのレイラの性格がクズすぎて、どうしても受け入れられません。どうしてこんな根性悪い性格にしちゃったんでしょう?そもそも家出をするにしたって路銀くらいは持っていけばいいし、せめてどこでどうやって働くかってことくらい決めて出てくださいよ、はなっから修道院に「お世話になりまーす」目的とか。こんなんもう途中で倒れて運命の相手に拾ってもらうことわかっててやってますみたいにしか思えないんですよ。つまり、キャラがものを考えて行動しているという風には見えない。物語として破綻してしまっているということなんですよ。とにかく最初の一話、何とかした方がいいレベルだと感じましたよ。絵の拙さなんてふっとぶくらい、レイラの性格が悪すぎます。そして「逃避行」が何にかかっているのかもわからないので、どんな話なのかよくわからず、楽しめそうにありません。お勧めは…ちょっとできないです
2025.11.10
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悪虐聖女ですが、愛する旦那さまのお役に立ちたいです。(とはいえ、嫌われているのですが) 1巻 (ZERO-SUMコミックス) [ 提灯 あんこ ]価格:814円(税込、送料無料) (2025/11/8時点)楽天で購入う、うーん…面白いとは思うんですが、わたしの好みではなかったかな、という。絵はかなり上手いですのでその点はさすがというか、お勧めできます。好きな絵柄でもあるんですが…どうしてもヒロインが受け付けないんですよね…といっても、ヒロインのシャーロットの性格がどうのというわけではありません。ただ、これって「悪役令嬢転生」の亜種なんですよね…それがわたしの好みではなかったというだけのことで。つまり悪役令嬢に転生って、「楽してチヤホヤされたい」が根底にある内容なので、そんな主人公に対してどう好感を抱けっていうんだろう、と思ってしまうんですよ。この話は「転生」ではなく、記憶喪失で悪逆だった聖女の頃の記憶はない、という設定。つまり、記憶喪失前のシャーロットとは別人格になってしまってるんですよ。別に「二重人格」ものってのはあってもいいと思うんですが、何が気持ち悪いって、シャーロットには「反省」がないんですよ。記憶喪失になったのを言い訳にしちゃいけないとか言って夫のオズヴァルトの気を引こうと頑張るんですが…あくまで記憶喪失であって、悪逆聖女のシャーロットとは同一人物なんですよ…いえ、たとえば同一人物じゃなかったとしても、かつてのシャーロットがやってきたことって事実なんですよね?もちろんそれが「嘘」だってんならそれでいいんですよ。記憶改ざんされていて、実は「悪逆」なんかではなかったという真実があり、真の人格は記憶喪失になって目覚めたシャーロットだった、というのならそれでもいいです。そういう展開はかなりおもしろそうですしね。こういう「嘘と真実」が逆転してるとはやいうちにわかるようなにかしらのにおわせがあるのなら楽しめましたが、ただただ、シャーロットいい子ちゃんですぅぅぅなアピールしかないんですよ。ここがとにかくうけつけないし、もったいないとも感じました。わたしが「悪役令嬢転生」ものが苦手なのは、上でも書きましたが、楽してチヤホヤされたい、というのが透けっすけだからなんですよ。悪役令嬢ってのは基本が「美人」です。おきれいな令嬢というかなりいいスタートをきれてるわけですし、そこから悪いことをしない…ではなく、ごく普通に行動していれば、それゃぁ、美点のように語られますよ。つまり、かなり「楽」なんですよ。今までと違う、ちょっといいことしただけで、かなり加点…しかも三倍くらいの加点がされるっていう。つまりは「チート」「不正」なわけですよ。このコミックのヒロインのシャーロットにしても、別人格になってきゃぴきゃぴしてるだけとはいえ、「それだけ」でヒロインの株は爆上がりなんですよ。こんなのズルでしょう?しかもシャーロットは記憶喪失以前の自分を反省し、今までの報いを受けなければとへこんだりもしないんですよ。もうほんとにただの「別人」で、一目ぼれした「夫」に気持ちを押し付けるだけで、かつての自分の所業を確認しようとすらしないんですよ。記憶喪失であることを隠すのは、この場合悪手だと思うんですよ。もちろんオズヴァルトが信じるか否かは彼次第ですので、この場合、彼の気持ちは関係ない。シャーロットがかつての自分を顧みないのって、なぜなのかがわからない。なぜ自分はあんなに根性が曲がっていたんだろう。そしてなぜ今の自分にはその加虐性がないのだろう…いつかまたかつての自分に戻ってまわりを苦しめるかもしれないという恐れは…?そういう葛藤がまったく見られない中で、ひたすらコメディ調に夫大好きキャーーッてなるのが、もう、気持ち悪くて…絵が可愛いだけになおさらですよ。オズヴァルトにしてもなんらかの事情があり、苦悩を抱えているのはわかりますが…コメディ調とのやりとりとのバランスが悪いんですよ。そもそもなぜ記憶喪失のシャーロットをそのまま放置しておく?調べなさいよ…というかほだされるのが意味わからんすぎる。いや、絆されてきゅんとなっても別にいいんですが、早すぎるんですよ。もうちょっと時間かけて?シャーロットの本質がどちらにあるのかわからないのに、あざといシャーロットのポージングみてむねきゅんとか、……下半身でものを考えるんじゃないよ…正直キモっとおもってしまった。絆されていくのをもうちょっと丁寧にゆっくり描いてほしかったです。ほんとにね、絵がうまいもんだからもったいないしかないんですよ。せめて一巻はまるまる警戒していてほしかった。さくさく話は進んでいくんですが、進んでいくごとに主人公二人を好きになれなくなっていくんですよ…なんつーかほんともったいない。シャーロットはとある重要な人物と出会うわけですが、そこのエピソードはよかったんですよ。自分にあるのは夫への恋心だけだ、という表現はよかったし、納得がいく。でも、かつての自分を上辺的にも知りながら、どうして夫に好かれようと思うのかがわからないんですよ。まずは今までの自分を猛省して、スタート地点に立とう、好かれたいと思うのはそのあと、となるならわかるんですよ。タイトル通り「役に立ちたい」と願うのなら、ある意味で「反省」したうえで「贖罪」の行為と言えなくもないですから。シャーロットが実は二人存在するのか。実は記憶を失ったシャーロットが真実のシャーロットであり、同一人物なのは間違いなのか、このどちらかだけでもかなり印象はかわります。根性悪のシャーロットが別にいて、真シャーロットの意識と体を乗っ取っていた。という設定なのだとしたら、初期段階で「謎」チラをしておいてほしかった。何かしらのトラウマで人格が分裂、つまり多重人格者になってしまったというのなら、そこもチラみせは必要だったでしょう。そして見た目はシャーロットだが、別人にすり替えられたのかと、なぜオズヴァルドは疑わないのか。その可能性は低くすぐに否定できるものだとしても、「明らかに別人格だ」と思わせるエピソードとしてありだと思うんですよ。でもそれすらしず、目の前にいるシャーロットをそのまま受け入れてしまっているんですよ。記憶喪失だと気づいた時点で、オズヴァルトは次の行動に移るべきなんですよ、つまり、シャーロットの「過去」、実態について詳細に調べるといった。家庭環境でもなんでも、人格が分かれ、しかもそれがかなり違うとなれば、別の何物かが憑依した可能性だってある。魔法「神力」の質が全く同じで、別の人間である可能性は低い、と思ったのなら、それも描いてほしかった。つらつら書きましたけれども。つまりは「二重人格」ものとして扱うには描写が足りないんですよ。そしてシリアスなのかコメディなのか、どっちつかずで、思いにシャーロットのきゃぴきゃぴが、悪い意味で浮いてしまっている。これねー…二重人格というか多重人格ものだったら面白かったと思うんですよ。なぜ「多重人格」が生まれるのか、というのは心理学的にも興味の尽きないテーマですよね?そこをフックに話を広げていけばよかったのに、なんかこー…つまんない溺愛ものになりそうで…あとはヒロイン無双かな?ほんともったいないな絵がね、ほんとにうまいんですよ。下衆な王子の下衆顔はきもくて…某おじいさんは素敵なおじいさまだし…迫力のある絵もあれば、可愛い絵もあるし…描くの慣れてそうな漫画家さんだと思います。絵だけでいうならお勧めできるんですが。悪役転生令嬢系好きな人なら楽しめるかもしれませんが、ヒロインのオタク女子みたいなノリについていけないところもあるかとは思うのでその点は要注意かな?わたしには合わない話ではありましたが。
2025.11.09
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なんだか楽天ブログの調子が悪く…これでいったい何度記事を飛ばされそうになったことか…復元してなんとかなってるけど、うかうか記事をかくこともできませんね…こまったこの記事を書いている今現在も不具合真っただ中なんですが、不具合が起きていることにここ数日気づかなくて頭を悩ませていましたよ。「楽天ブログ」内ではなく楽天市場の方でもなんでもお知らせしておいてほしかったなぁ、というつぶやきです。復旧にいつまでかかるのかなぁ?
2025.11.09
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にわか令嬢は王太子殿下の雇われ婚約者(1)【電子書籍】[ アズマミドリ ]価格:704円 (2025/11/6時点)楽天で購入けっこうおもしろかったです!コメディ要素が強いのがよかったのかも。あとはやはり絵もちゃんと上手いですし、さくさくっとてんぽよく進んでいくのもよかった。なによりやはり主人公クラスのキャラに好感がもてるんですよね。内容はタイトル通りなんで、タイトルから感じるおもしろさというのはないんですが、「王太子」の事情の設定がかなり無理がありつつも、いいフックになってる気もしました。ようするに「婚約者の振りをしてほしい」系の話なんですが、理由もまっとうというか、やむを得ないしそりゃ誰か婚約者の振りしてくれーってなるよね、っていうことなので、設定に無理は感じませんでした。そしてよかったなと思ったのは、安易な溺愛に即移行、とならなかったところです。これもおそらくは溺愛ルートに入っていく話だろうとは思うのですが、王太子のアイザックの設定がよくて、ヒロインのリネッタをまずは「好奇心」の目で見るところから始まるんですよ。女性が近づけない「体質」ゆえに、実の母親すら接触すると体調不良で、場合によっては気絶するレベル、しかもかなりの幼少からそうだったらしい。そのために、ちかくに女性をおけず、アイザックは間近で「女」を見る機会がほぼない。そんな中でヒロインだけはなぜかアイザックが傍にいても触れても具合が悪くなることがない…「なぜなのか」という疑問はいったん端においておくことになりますが、それゆえにアイザックはヒロインの「女」つまりリネットの存在が興味深くてたまらない。こういう始まりだったから、アイザックが「かわいい」と思えてしまうんですよ。ヒロインのリネッタも、貧乏な貴族の令嬢とはいえ働くことに関して悲壮感をだしていないのもいいです。できれば貴族の男をゲットしてこーいと言われても、さすがになーと思っちゃってるのもわかるんですよね。王城で働いているだけでもまあいいっかみたいな。それでいて、大事なことなんですが「不幸」感を出してこないんですよ。ごくふつうの女子という感覚でいてくれるのがいい。あとはうざさのないポジティブさがいいですね。いちおうはほかの令嬢らに嫌味いわれてりしてるんですが、そこで私カワイソー感ださないのも良いです。反撃しようとしたのかもですが、アイザック出てきてそうはなりませんでしたが。また、アイザックも実に好男子で、しごくまっとうな思考回路の持ち主なのもいいです。見た目年齢よりやや幼い言動ではあるんですが、事情を考慮すればああなるのもわからないでもない。なによりきちんとレナルドという近侍というか執事が基本的には物語を動かすキャラですね。レナルドもまたきっちり仕事をする人物として描かれていてよかった。安易なキャラと言えなくもないですが、ちゃんと生き生き描かれている。アイザックの母親に関してのエピソードもよかった。これまたとてもまっとうなお母さまで、リネットがいてくれたからやっとアイザックを抱きしめることができたと感激するくだりは、いい話だなぁと思いました。これってとても大事なエピソードだと思うんですよ。ご都合的に、生んだ母親だけは影響がない、という設定にされたりいじわるかーちゃんみたいに設定にされると、アイザックの「体質」の異常さ、悲劇性をうまく表せないんですよね。リネッタを得たことで、まずひとつ解決の兆しが見えてきた、という大事なエピになりますから。そしてこの王妃の感謝の思いが、リネッタを粗末にさせない展開にも結び付いていくはずですからね。さらに、王子の体質のこともそうですし、何かしらの事件がおこるだろうことも、話が進んでいくと見えてきます。それが「魔術」の存在なんでしょう。アイザックらのいる国では魔術はほぼ無きものとして扱われているんですが、「世界」的なは魔術は存在しているものなんですよね。このあたり、つまり「魔術」のにおわせに関してはもうちょっとばらまいておいてほしかった気もしますが、アイザックとリネッタの話の邪魔になりそうな気もするので、まあなくてもいいかな?魔術によって引き起こされる様々な事件と、それに伴ってリネッタの恋心も芽生えていくことになるんでしょう。その描き方が丁寧なので、アイザックとリネッタの恋がどのように実るのかが楽しみです。アイザックは「恋」そのものをまだ知らないでしょうからね。コメディ要素が強いので、気軽に読めることは間違いないと思います。キャラの顔がちと面長すぎるかな…という気がしなくもないのと、顔の描き分け自体はあまりできてないかなと思うんですが、丁寧な作画ですし、さくさく読み進めていけます。序盤だけでもけっこう楽しめたのは大きいです。アイザック王子のワンコっぷりが可愛いのが見どころでしょうかね。
2025.11.08
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忠誠心がないと言われたので婚約を解消してあげました。1 (ブシロードコミックス) [ ササキ サキ ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/11/4時点)楽天で購入面白くないっていうか…タイトルがわりは早めに回収されてしまうので、「はいはい良かったですね」としか。このタイトルにしたのはちょっと間違いだったんじゃ?だって物語自体は婚約破棄してやった後の話で、どうやって「婚約解消してあげたのか」が話の軸ではないんだもの…こういうのって、ある程度引っ張った方が面白いとおもうんですけど…婚約破棄をしたいんだけど、そのためにどんな下準備が必要で、相手側にどんな屈辱的な思いをさせてやるかってのが面白みになると思うんですよ。このヒロインのルビナが婚約してたクズ男は、ほんとに典型的なクズで、ほかに取柄がないんですよ。キャラとしての魅力もないんで、ただの設定上のキャラでしかなく、このクズの恋人面の女も別段賢いわけでもなく、なんつーか、ただの配置キャラでしかないんですよ。だからこそ、婚約を解消してやるけどただでは解消してやらんわっっっていうところに旨味があれば、けっこう楽しめるんじゃないかと思う「タイトル」なんですよ。でも中身は…よくわかんない話でしかないです。絵は、まぁそこそこ描ける方だと思いますが、地味な絵柄すぎて、令嬢ものの雰囲気に合ってないです。時代設定もどうなってるのかよくわかんないですしね。世界観…時代観というのか、それがチグハグというか。ヒロインに「華」がないんですよ。すっごくモブです。なんでこれ現代もので描かなかったかな、というくらい「令嬢もの」らしい華やかさがないんですよ。地味な設定にしてるのはわかりますが…街へのお出かけのバッグがポシェット…サコッシュ…?斜め掛けしていて、いやなんつーか、現代ものじゃないんですから、せめてファッション考えて?学校の制服もふつーに現代風の制服だし…じゃ近世ものなのかと思えば、「車」ではなくて「馬車」ですからね…あれ、これどっかで描いたかなこの漫画の感想…重複していたらごめんなさい。それはともかく、このルビナというヒロインがどうしても好きになれませんでした。べつに根性曲がってるとかそういうんではないんですが…このルビナって子、たとえば友達にいたらどう?と聞かれたら、絶対縁切るな、と答えられます。というかですね、どうしてなろう系の主人公って同性の友達がいないん作品が多いんだろう。いえ、令嬢ものでも、身分があまりに高いことや、あえて友人をつくらないようにしている、って場合もよくありますし、そういう話で好きな「なろう」はあるんですよ。実際わたしが好きな令嬢ものやそれ系のものって、存外「対等な友達」ってのはいないんですよ。でも、そのヒロインに好感が持てる。友人になりたいかと言われたら全力で頷けるヒロインなんですよ。でも、ダメな話のなろう系令嬢ものって、友人がいない、あるいは友人になりたくないヒロインがあまりにも多い。このヒロイン・ルビナもそうです。家族には愛されてる子なんで不遇系ヒロインではないんですよ。そしてたぶんこれはふえて「ヒロインが婚約を破棄する」というものにしようとしたんでしょう、男側にばかり婚約破棄される話が多いので、つまり逆張りってやつ。でもそれ、うまくいってません。婚約を解消しますといったにせよ、結局その手続きをやってくれたのはルビナの親なんですよ。いやもちろん親の介入があること自体はいいんですよ、「家同士」の婚約でしたからね?でも、結局このヒロインは親に頭を下げて、婚約を解消したい、というだけなんですよ。たったそれだけの「行動」しかしてません。その解消にいたるまでの、いわゆるヒロインの不遇っぷりを見せられるんですが。なんでそこまで我慢してんのかなーと内心思わないでもなかったけど、それはまあ…しかたなくも流せます。親同士が決めた結婚なんだし、男側をたててやろうって思ったってことでね?で、この二人って学校通ってるんですよ。そしてその学校でルビナは周囲に人がいるにもかかわらず、クズ婚約者に怒鳴られるわけですよ。ここでね、「あー、このヒロインって友達いないんだな」としか思えなかったです。ルビナの誕生祝いの夜会に招待されている同級生の女はいましたが、表面的な付き合いでしかない。だってもし友達があんなクズ男に怒鳴られていたら、助けに行きませんかね?クズ男に歯向かわなくても駆け寄って慰めたりする程度のことするでしょ?そういうの全然なかったですしね?そしてルビナは友達に婚約者のことで悩んでると相談したりもしない。ルビナのパーティーに呼ばれた女も目的は「ルビナの兄」うんつまり、このヒロインって友達いないよねっていう。というか、おそらく「女の嫌われるタイプの女」だな、と。被害者面して、わたしは何も悪くないのにって言いながら、親に問題解決してもらって、クズ婚約者とその連れの女に「ザマァ」して。でもわたしはそんなこと知りませんでしたーっていますよね、こういう被害者面する女キャラ…そうです、これってよくある「婚約破棄もの」の、ヒロインから男を奪う方の女のキャラ設定なんですよ。この場合男を奪ったりはしないけど、クズ婚約者と親しくしてた女を破滅させるわけですからね。やってること同じなんですよ。わたしは悪くないんですー、そんなつもりはなかったんですー、とぶりっこお目目うるうるさせて、内心で「ザマァ」な顔をする側っていうルビナが実際にそういうキャラクター付けをされていたんなら、むしろ良かったんですよ。たぶんすごく楽しめたと思う。クズ婚約者に目にもの見せてやれ!!って応援できたと思う。けど、このヒロインはそうじゃないんですよ。愛され系ヒロインで、家族からは溺愛されてて、一見のハドソンだかいう、おそらくヒロインと恋仲になるだろう男にも、よくわからない状態で無条件に好意を寄せられる。このヒロインにどんな魅力があるっていうんでしょうか?少し話しただけで好意を寄せるだけの「描写」がはたしてあったでしょうか?たかだかお茶を飲ませて、おいしいと言ってもらえただけで?いやもちろん「一目ぼれ」って可能性だってありますが…むしろこれって「詐欺」の手口じゃないかと、家族も疑いなさいよ。わたしならまずやたらと上手いこと…甘いこといって「プレゼント」までしてくる男なんて詐欺だと警戒しますよ。身ともがはっきりわかっていても、何かしら「裏」があってしかるべきだし、むしろその「裏」の理由ゆえに近づいた、とかのが話は面白いまでありますよ…読み進めていくと、ヒロインがただの愛されヒロインってわかって、なんともいえない虚脱感がありました。読みにくい話ではありませんが、先が気になる展開でもないですね…たぶん「ザマァ」はあると思いますが、「それだけ」って感じで劇的な展開があるとも思いにくいです。絵はうまくないにしても、下手というほどでもないし、読みやすいとは思います。ただ上でも書いたように、致命的なほど世界観と絵柄が合わず、しかもキャラの顔もだいたい同じでつまりは描き分けもできてないので…なんだか手放しでは誉められませんつまりはまぁ…あまりお勧めはできないけれど、溺愛とちょっぴりザマァが好きならば読んでみても…いいかな…
2025.11.07
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末端将軍の希なる花嫁 没落した姫君との幸せな政略結婚【イラスト特典付】【電子書籍】[ 百迦にごう ]価格:957円 (2025/11/3時点)楽天で購入内容は…そんなに悪くはないと思うんですよ。ほのぼのストーリーとしてならこれもありかと思うんですが…シリアスっぽい部分はいらないように感じました。王がとてつもなく下衆だとかそういうの。ごくふつうに王命で結婚した程度でいい内容です。王城内でおこりそうな叛乱とかって描けないと思うし(絵的にも)、それをするには設定があますぎると感じたからです。不快な内容ではないし、読んでて、まあこういうのもありなゆったりした話でいいんじゃないかな、とは思うんですが、惹かれる要素が薄い、絵がちょっと残念…という点で、読み続けるにはちょっとなぁ…と思ったコミックです。さして身分の高くない「将軍」のもとに、かつての王朝の…つまり没落した家の令嬢が嫁いできて、なんやかんや幸せになりました的な内容です。たぶん、なにかしらの「事件」は起こるのかもですが…どうもそうした「波乱」みたいなものが描ける内容ではないし、におわせもあまりないんですよ。なにより、↑にも書いたけど、絵が描けないとおもいます、そういうシリアス系。ほのぼの系だからこそ許される絵という感じで、つまり、そんなにはうまくないんですよ。ただ、下手というほどでもない、というレベル。しかし絵よりも気になるのが日本語の不安定さです。ほんと、なんだろうかこれ…すごく日本語が…稚拙っていうか…わかるんだけど、わからんていうか。説明がとにかく下手です。日本語の文章としておかしいところが散見されて、赤ペンしまくりたくなる間違いとまではいかなくとも、その一文いらんやろとか、変な表現だなぁとか、もやもやすることがめっちゃ多い。これは原作者さんがそうなのかもしれませんが、漫画家さんがコミカライズするにあたって直せる程度の文章なんですよ…ほんと、なおしたげて…まずこういったなろう系のくだらなさの、シーン先取り表現で、しかも少女漫画にありがちな台詞「どうしてこんなことに」という台詞をこの漫画の主人公であるレオも内心で思うんですが、「どうしてこんなことに」なんて思うこと自体が不思議なんですよ。だって、どうしてこんなことになったのか、レオは把握しているんですから。とりま「どうしてこんなことに」と言わせとけ、ってのが透けて見えて萎えっ萎えです。ここは看過するにしても、台詞や説明、会話の不自然さなど…とにかく日本語の使い方がおかしくて、描いてておかしいと思わんかったんかってのと、多分作者の中では繋がってるし会話になってるんでしょうけど、他人が読むと言葉足らずで、わかるんだけど、わかりにくい、という会話や説明になってしまってるんですよ。あとは、やたらと「説明」だけのコマが多くて、絵として見せてくれない稚拙さがありますね。日本語が変だなというか座りが悪いなと感じた例をいくつかあげますと…「ノーウェル国で史上最悪と言われるほどの暴君として名をはせている」表現が重複してるって多分きづいてないですね、これ。「言われるほど」「名をはせている」、ね。ちなみに説明もすごく狭い範囲でしかなくて、暴君ならどれほど国民を虐げた圧政を敷いているのかと思えば、ただの悪口の羅列でしかなく、つまり「臣下」にとってだけ悪い「上司」でしかないっていう情報しか与えられない。国民が貧困に喘いでいる、無辜の民を圧殺して喜んでる、とかいった表現も「絵」もない。話は進んで友人との会話があるんですが、ここもなんかモヤる会話の仕方というか、言葉選びなんですが、そこはまあ許容するとして、友人に「世をはかなむなよ」と言われたあとレオは「まったく」と内心でつぶやく。そして城?屋敷?の絵が描かれたコマを挟んで、レオをうつむきながらさらにつづけるんですよ「国に忠義を誓った軍人、末端とはいえ将軍の立場にある者が、この言葉の先を続けることは許されない」???んんん?「この言葉」とはなに?続けることはっていうことは、「まったく」のあとに続ける言葉ってことなんでしょうが、どういう言葉を言おうとしてやめたのかが想像できないんですよ。だって「まったく…」とつぶやいた後に想像できそうな言葉って、会話の流れからしても、せいぜいが「困ったな」とか「これからどうしたもんかな」とか、そんな程度でしょ?「あの国王さえいなかったら」とでも続けたかったのかもしれませんが、レオにそうした言葉をいわせそうな雰囲気を「絵」で感じないんですよ。それに「国に忠義を誓った」と言わせてしまったせいで「国王」にたいしての忠義、とは感じられないんですよ。たぶんレオとしても国王は嫌い、でも国民のためにある「将軍」だから、国を滅亡を望むような発言はしてはならない、とでも言いたかった?いや、わからんですけど。つまり、わからんのですよ。これはわたしの想像でしかないので。結婚後、メイドに女の扱いに対して注意されるんですよ、平たく言うと嫁を大事に扱えと。「剣を扱うように女性を扱ってはなりませんよ」と。で、その答えが頓珍漢で、レオは拗ねた顔で「だって剣は完璧でスマートなエスコートを要求しないし少し仕事を優先しただけで怒ったり文句を言ったりしないから…」と、返すんですよ?話聞いてた?優しく扱え、と注意された答えがこれって、おかしいでしょ?「剣しか扱ったことないんだから女性の扱いなんてーわからんのだから仕方ないだろう」といって拗ねるんならわかりますよ?噛み合ってませんよね?この後、ヒロインのリーフェとの会話もちぐはぐで、腹をすかせたリーフェに飯を用意して、リーフェはぱくつくんですが、その時にレオが薄着だからと上着をかけてやるんですよ。で、そのあとすぐリーフェは礼も言わず「まぁ、わたくしがふたりくらい入りそうですわ」と。一瞬意味が分からなかったんですよ。なぜなら飯をめっちゃ食ってるので、おいしい飯が「二人分くらい入りそう」とでも言ってんの?なぜそう思ったかって、次のコマで「お野菜かわいい」とか飯食うことに夢中になってるんですよ。なので「飯」に関しての台詞だと思うじゃないですか。そりゃ流し読みしなけりゃわかりますけど。そして飯をぱくつくリーフェにレオは「レオで結構です」というんですよリーフェが「ヴェルグ将軍」といったところを拾って。ところが会話になってなくて、リーフェは食レポを続けて語尾に「レオ将軍」そしてレオは短く「将軍も結構です」と。もうね、この名前で呼んでくださって良いですよ、という流れは別のところでやるべきなんですよ。会話としてのやり方が不自然で読んでると、一瞬「ん?」と止まってしまう。「将軍も結構です」の「結構」がどこにかかる言葉かわかりにくくなってしまう。いや、わかりますよ?べつに会話としてわかるし別に間違ってるわけではないんですが、座りが悪いというか…こういう、どうでもいいっちゃいいけど、一度気になるとずっと気になって仕方ない言葉遣いが多いんですよ…とはいえ、内容自体はそんなに悪くはないと思うんですよね。いちおうなにかしらの「イベント」を起こせそうなキャラは登場してきます。国王の息子、つまり王位継承しそうな「王太子」の存在です。この王太子はうすらほんやりしている「愚鈍」な王子として見られている。そしてその王太子に過去の王朝の血族であり、リーフェの兄が近侍としてついている。ここらはおもしろくなりそうな気配があるんですよ。リーフェの兄ヴィムというキャラがなかなかに面白く、しかもちゃんとしたたからしい性格として描かれている。そんなヴィムが愚鈍な王太子の近侍になっている…しかもかなりなんとなく近侍になったのではなく、ヴィムの「意図」がそこにある。またうすらぼんやりの王太子も果たしてほんとうに「愚鈍」なのか、と。いや、この点に関してはわたしの妄想なのですが、実は「愚鈍」を装ってる可能性とか、そういうのあるんでは?だったらいいなーと。なので、舞踏会イベントに移行する前に、このあたりをほのめかしてほしかったんですよね、実のところ。そして違和感もここにあります。現国王への不信感は募る一方で、反旗を翻すものはいないと説明がここらであったんですが、理由が弱い。現国王は暗愚だが、王太子が次の王になってもよくなこっちゃにならんやろ…ってのは、安易なんですよ。だって賢い悪人役の出しどころじゃないですかー。それこそヴィムでもいいんですよ、王権復興のために暗躍してるとかね。かつては王族だったヴィムのことですから、今の王朝をつぶして、復権したっていいんですよ。もしそういう展開が今後あるのなら、そのにおわせをちゃんと書いておくべきなんですよ。ヴィムがやらないにしても、凡愚な王なんて、後ろ盾に立つ側としちゃ大歓迎でしょ!!!凡愚な王太子に「妃」をあげて、その後見人が国政をがっちりホールドなんて、どこの世界でも「あるある」ですよ!!日本の歴史でもごくふつうにあることですよ?そしてもしも王太子が凡愚を装っているのなら、「対抗馬」を用意しておかないと意味がないんですよ。もう一人有力な王位継承者がいて、そちらの方に王位が傾きそうだが…対抗している側を油断させるためにも今はうすらぼんやりした出来損ない王太子ですよーアピールをして油断させ、その油断させている間に裏で対抗側の勢力を削るよう暗躍していて、「機」が熟したとみるや、態度を一変させる、という劇的な「逆転劇」をつくることも可能な要素が詰まってるんですよ、初期の段階のキャラ顔見せだけでも。しかし、どうもそういった気配が感じられない。実際そういう展開がまってるかもしれなくても、伏線をはってないので、上記のことはわたしの妄想でしかないんですよ。そしてたぶん妄想でおわるだろうし、妄想で終わらずこういった展開が実際に来たとしても、「準備」がされてないので、ただの後付けご都合展開、としかならないんですよ。このあたりはじつにもったないと感じた。キャラに関しては、主人公レオも、ごくふつうの主人公で不快感はありません。ただ、個性がほぼないに等しいので面白みはありません。リーフェに関しては、最初はウッザ…と思いかけたんですが、話が進んでいくとわりにまっとうで明るいいい子なので、けっこう好感の持てる子だなと印象は変わりました。けど、二人ともいい子ですね、で終了しちゃもったいないなぁ。おもしろくなりそうな要素はあるんですが、どうもそれをかけそうな力量がこの漫画家さんにはないかな…といった感じがしてしまい…うーん、惜しいな、といった印象です。とはいえ、不快感はあまりないので、気軽に読む分には問題ない作品だと感じました。
2025.11.06
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不遇な令嬢はエリート魔術師の重すぎる愛に気がつかない【単行本版】1【電子書籍】[ 市川ショウ ]価格:792円 (2025/11/2時点)楽天で購入表紙で気づくべきでした…これってつまり、えろ含みなんですね…正直…受け付けなかったですすみませんゆーて、エロといってもきついものではなく、いわゆる微えろってやつなんでしょう。でも、その表現がうまくないし、なんとも気持ち悪いんですよ絵は…まあまあうまい方なんじゃないでしょうか。しかし、個人的におっぱいの描き方が好きじゃないですというかあまりうまくないなぁ…もうちょっとえろく色っぽく描いてほしかったかな…なんかでかい風船をいれてるだけって感じだし、ところどころ大きさも変わります。わざわざあんなえろっぽいドレスにする必要を感じないですしね。下品なんですよ、そこはかとなく。また、好みの点で…子供時代の絵が…なんじゃこりゃというくらい可愛くないです。たぶん幼児も描けない人なんでしょうね、この漫画家さん。ヒロインの年下の弟…少年がいるんですが、ぜんぜん描き分けできてないので、ヒーローのフロストと同じ顔なんですよ。中年女性はむりやり描いている感じ…というかこれは意地悪ばあさんだからかけたのかな?動きのある絵は全体的に稚拙です。小さな弟が駆け寄ってきて母親に抱き着くシーンすらかけてませんので。魔物討伐なんて、擬音とトーンでなんとかなってるだけで、迫力のハの字もありませんが…「魔術師」が活躍するだろう話でこの絵の微妙さは…ちょっともったいないかなま、絵に関しては好みもあるし、溺愛系の少女漫画なんで、看過できなくもありません。が、これはほんともう無理でした。なにが無理って、ヒーローのフロストがほんと生理的に無理です。イケメン無罪にはなりません。ちなみにちゃんとイケメンに描けていますが、どんなに絵で「イケメン」してても、生理的嫌悪がまさって耐えられませんでした。これっていわゆる「ヤンデレ」ものなのかもしれませんが、好きな相手にあの嫌がらせの連続は…ちょっとありえんでしょ?ヒロインのリーゼロッテもよく許してますよね?いや許してないですけど、わたしなら股間蹴り飛ばすレベルでキモイんで…上に書いたように、どうもちょいエロな部分があるんですが、そのシーンが見るに堪えないほどきもいんです。お互い思いあっているのではなく、あくまでフロストの片思いなんですが、婚約したくないと逃げ出すリーゼロッテを壁ドンして、セクハラに及ぶんですよ…もう無理痴漢行為なんですよ。べつに乳もんだりはしてないですが、首舐めたり太ももさわったり…で、それをリーゼロッテが心底嫌がってるのならいいんですよ。すんごく抵抗しているのに、というのなら耐えられましたが、感じちゃってるんですよ…もうここが許容できなくて、先の展開なんてもうどうでもよくなりました。といったってこれは微えろがありますよーと表紙でしらせてくれてるんだから、わたしのミスでした。失敗。ちなみにエロじたいはわりと平気な方なんですけどね…ちゃんと人体かけてる漫画家さんのとかならいいし、無理やり系は好きではないので、それははじめから避けますしね。ただこれ、人体デッサンも微妙なところが、残念でもあり、ムリとなったんですよ。このフロストという男は、小さいころからリーゼロッテに嫌がらせをしてきたんですよ。いわゆる「好きな子をいじめたい男子」ですね。幼少時期のいじわるはまだ許容できたんですが、その後、数人の女の子を交えたお茶会でのフロストのやり口が…ほんとこれ、嫌がらせなんですよ。フロストのせいでリーゼロッテは女子から総無視されることになるわけですよ。そしてそんなリーゼロッテを見てほくそ笑むフロスト。クソです。クソ男です。こんなんなにがどうしたって好きになれるはずがありません。そのあげくに痴漢行為ですよ?そしてさらにフロストは外見を変身魔法でかえて、リーゼロッテのもとに現れて何食わぬ顔で溺愛かましてくるんですよ。ただのきもいストーカーですよ。ヒロインのリーゼロッテにしてもじつのところあまり好きになれなくて、自立してやるというわりに、伯爵家からでていこうとせず、不遇でいたがるんですよ。自立したいって出て行ったはずなのに。義母は弟だけが大事で、その弟も愛されてる僕チンを見せつけてくるスタイルで、クソガキ。ただまあこのクソガキくんについてはどうでもよくて、なんでそんな仲良しでもない家族のために政略結婚受け入れようとするんでしょうか。相手がキモストーカーなんで破棄しようとしますが。なんかよくわかんないんですよねそのあと魔法で生計を立てていくことになるんですが、仲間となるアルルカという女もね…もうちょっとりリーゼロッテの身になれよといらいらしました。フロストの変装をしってるんですよ、アルルカ。それでなんか「ははーん」となる。リーゼロッテもリーゼロッテで、まるで自分はフロストを嫌いではないみたいな態度なんですよ。「かれは私を嫌いだから」というんですよ。嫌がらせしてくるのは。いや、そうじゃなく、そこはもう「私は彼のことが大嫌いで、顔も見たくないし、傍にいるのもいや。だから逃げてきた」くらいのこといいなさいよというか、あんなことされて、なんで悲しんだかおしてるの、未練がましいみたいな顔で。そりゃアルルカも誤解するでしょ。私としては、嫌がらせをしてくるいじめっこ気質男子を全部が全部否定したいわけじゃないんですよ。創作物ですからなおさらです。けど、物には限度ってものがあるでしょ。ああまで書かれたら、フロストに好感は抱けませんよ。もうちょっとソフトにしろというのではなく、微妙に嫌いになりきれない線でいてほしかったし、言い訳がましい態度をフロストに取らせるべきではないんですよ。フロストがサディストならそれでいいんです。そしてリーゼロッテがじつはマゾってんなら、割れ鍋に綴じ蓋でお似合いなので、おーるおっけい!それを許容するかは読むこちら側の好みか否か、ですしね。でも真性のサディストではなく、ただのキモ男なんですよ。そしてべつにリーゼロッテを幸せにしたいと思ってるわけでもない。ただ自分がリーゼを好き、というだけのこと。フロストがいかに魔術師として努力してようが公爵家の嫡男として、つまりはリーゼロッテにふさわしい男たらんとしてきたかを語られても、やってることは気持ちの悪いストーカー行為で、リーゼロッテの気持ちはガン無視なんですよ。そしてリーゼロッテも、嫌い嫌いいいながら、未練たらたらで、わたしは気の毒なヒロインなんですムーブしてるだけ。葛藤もないんですよ。あんなクソ男なのに、心のどこかで惹かれてしまう自分が嫌で許せない、という葛藤があるのならいいんですよ。フロストも異常だけど、わたしもおかしいんだ、という悩みがなく、言い寄られるのをそのままにして、被害者面だけしている感。つまりは、中途半端なんで、なにをどうしたいのかがわからないんですよ。これ、もっとコメディ色が強かったなら受け入れられたと思うけど、えろ入りシリアス?みたいな雰囲気だされるので、すれ違いとかヤンデレとかを楽しめない。どうせ溺愛エンドなんでしょうが、いっそもう、リーゼロッテの精神崩壊してお人形さんになってしまったことをいいことに、フロストの一方的サディスティックな妄執愛エンド、の方がいいくらいです。人を選ぶ内容になっちゃうかもですが、今時点ですでに人を選ぶ作風だとおもうので。とはいえ、あまりとがった内容のものは令嬢ものには向かないのかな?いやそんなことはないはずだ。それこそ股間蹴り上げて、二度と私の前にその面を見せるんじゃない、くたばれストーカー野郎、って吐き捨てて、自立した魔法使いになるエンドだってありだと思うんだけど…なぁ…絵柄は綺麗ですし、微エロな溺愛令嬢ものがお好きならば読んでみてもいい…かもしれないです。ストーカー行為を容認できれば、ですが。
2025.11.05
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あいつがHERO!(1)【電子書籍】[ あさぎり夕 ]価格:594円 (2025/11/2時点)楽天で購入ひさしぶりに古き良き少女漫画をば。あさぎり夕氏のコミックはいろいろと読んできた中で、こちらも手放せないコミックです。紙でもってますとも、ええ。この作品の前後、「きらら星の大予言」「こっち向いてラブ!」「アップルどりぃむ」「あこがれ(冒険者)アドベンチャー」いろいろと読んでてどれも好きでしたが、いちばん癖の薄いこちらが、なぜか手放せないというね。この頃はあまり長編になることはなくて、長くて四巻でうまく完結していました。「なないろマジック」や「コンなパニック」あたりでかなり絵柄が落ち着いてきた感はありますし、作者さん自身の好きなタイプの男子をかけるようになってきたと感じました。女の子もそうで、この頃の少女漫画にありがちだった、ドジで弱虫で泣き虫っていうヒロインが多かったし、上に挙げた漫画でも「あこがれ~」以外はだいたいそうでした。「あいつがHERO」のヒロインの若菜も、いかにも「なかよし」っぽいヒロインなんですが、案外作者の好みがちゃんと入っていそうな女の子なんですよね。作者さんは、気が強くて男勝りな女の子が好きなんですよ。「紅伝説」がまさにそれで、男の助けなんか待つより自分が男を守ってやる、くらいの強さがすきなんですよね。で、このヒロイン若菜ですが、一見ひ弱で泣き虫うじうじなんですが、実は「ヒーロー」を守ってあげたい系ヒロインなんですよ。なぜなら、若菜を守ってあげたい「当て馬」の一人を好きにはならなかったからです。憧れの人ではあったのですが、実は一人は大好きな父親に似ているから惹かれていただけで、恋の相手とはなりえなかった。どう見ても若菜の「守り」なんて必要なさそうな、こわもての竜のほうにどんどん惹かれていくっていう。そしてこの話って、現在流行ってるなろう系令嬢ものにリメイクできそうだなぁとかふと思っちゃったんですよねべつに不遇ヒロインとかではまったくないんですが。なんと若菜は父親の決めた婚約者がいて、それが乱暴者の竜なんですよ。ところが竜との婚約なんて嫌だってことになり、いとこの一人に恋人の振りをしてもらうっていう流れ。わぁこれ令嬢ものでもできそーだなーとか思っちゃったわ。昭和の漫画なんですけど、存外こういうの多かった気がします。そしてこの作者さんはのちにBLに走るわけで、そこはわたしは追えなかったんですが、かなり初期からそういうの好きだろうなという感じはあったんですよ。いや、もちろん子供の頃読んだときにそれに気づいたわけじゃないですが。作中キャラでおそらく人気があったろう、ハーフ美形のジョーってキャラがそれでねーいやBLではないですよ?わたしもこのキャラが一番好きだったんですよ。過去に恋人を「自分のせいで」亡くしてしまうという過去もち。この話も番外編として描かれています。この話はコミック二冊でうまく完結しているのですが、たった二冊の中にいろんなイベントが盛りだくさんなんですよね。良い意味で展開がはやく、いろんな要素が無理なく詰め込まれています。若菜は大のファザコンなんですが、実は養女だったとか。当て馬くんの一人にとって若菜は初恋の相手で、若菜が好きだった絵本の君のようにイケメンたるべく頑張ってきたのもそうなにしろ昭和なので「番長」なるものもしれっと出てきます。女番長のお京とかかっこよくて好きでしたし、悪者の「女番長」は別に出てきます。この女番長の葉子が狙ってる男が一人つまり竜←若菜←一人←葉子、って並びですね。まあ、葉子はただの脇キャラでしかないんですが、いつかは立派なワーキングウーマンになってそうではあります。若菜が「養女」だってことを知らせるのがこの葉子なわけですが…それにしてもここのとこは昔も今も自分的には腑に落ちなかったところでもあります。養女ってそんなショックなもんかいな、と。いやそれで不遇な目にあってんならわからんでもないけど、甘やかされて育ってきた……だから、養女だってことにショック受けるのかな?まあこれは、感覚の違いですね。この当時ってこういう「実の子じゃない」って設定もけっこうあった気がします。ちなみに、繰り返しますが「昭和」のコミックなので。高校生だってのに、飲酒しまくるしたばこもスッパスパです。車も運転…いやまあジョーは18…二年遅れて入学してるのでいいとしても。いまじゃこういう設定はだせないでしょうね。「番長」というのもよくわかんなくて、これは読んでた当時も「番長」なんているのかー?と思っていましたから。「不良」というのはいましたけどね。「暴走族」全盛期だったので、わたしの知らないところで何かしらそういうこと?はあったのかもです。ただ、こちらのコミックの「ヒーロー」である竜は、喧嘩はしますが、たばこは吸わないし、べつに不良ってほどのことはないんですよ。剣道部で大会でるくらいなので、わりとまっとうかも。母子家庭で育って、きちんと母親思いのいい子です。まあ、なんにせよ古いコミックではあるので、人を選ぶとは思いますが、いまなろう系のコミカライズを描かれている、動きが描けない方たちは、これらの漫画読んで精進してほしいなと思いますけどね…ビンタのシーンとか…ともあれ、たまにはいにしえの漫画を読むのもいいものですね。
2025.11.04
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捨てられ令嬢は、獣な次期国王に溺愛される1巻【電子書籍】[ 柚葵ゆゆ ]価格:660円 (2025/10/31時点)楽天で購入これもまた微妙な…としかいいようのない内容ですね…なにが主題になっているのか、魅せポイントがどこにあるのかわからないんですよ。「獣」とうわさされている王太子の悪評はつくられたものにしろ、表紙の通りただの美男子で、いちおう呪われた子として生まれたことがトラウマになってるようだけど…それもなんか弱いんですよ。廃嫡できない理由が何かあるんでしょうけど、それもわからない。国王が国事を放棄して国を衰退に向かわせている…というのなら、もっとそれをわかりやすく描いてほしいんですよね。ヒロインの設定もいつも通りのカワイソーな庶子ってくらいで別にこれといって魅力的じゃないしね…性格もかわってくる…というか、そもそもどんな性格でどんなことをしたい子なのか、なんというか、ほんとに「よくわからない」、そしてよくわからないままどんどん話は進んでいくっていう、つまらなさです。ヒロインのアメリは、自分の国の王太子に嫁ぐことになるんですが…それらしい雰囲気もないし、気づいたら国王の前にいて婚約してたみたいな雰囲気だされるんですよ。説明もへったくれもありません。これは漫画家さんのせい…なのかなぁ?漫画家さんの絵自体は、そこまで下手ではありませんが、うまくもないです。動きのある絵が致命的にかけません。これはもう最近のなろう系少女漫画家さんあるあるなのでもうしようがない。絵、漫画、どちらの見せ方も上手くないというか、すごく稚拙です。ただ、女の子の絵とかは、ようするにキャラのバストアップの絵自体は好きな絵柄なんですよ。かわいらしい絵なので好まれそうな雰囲気はあります。でもほんとに、見せ方がだめですね…まず、伯爵家から王城に嫁ぐまで、ここを端折るのはいいんですが、国王陛下の前にいることもよくわかんない状態の絵なんですよ。王太子のカイルどっから現れたっていう。それからカイルがアメリを強引に押し倒すシーンがあるんですが…うん、何がどうなってるのか、顔しか書いてないので緊迫感ゼロです。ここ、わりと大事なシーンなんですけどね…顔だけで全身が描かれないので拘束されて動けず怖かった、というには説得力がない。そして少年兵が剣をぶんぶんふってるらしいシーン、練習風景があるんですが、これはもうお粗末の一言。目も当てられないひどさです。剣の素振りをしてるはずなのに剣が描かれていないっていうね。もうね、せめて映画なりなんなり見て構図練習したりデッサンしてみたりしたらどうだろうって思うんですよ。ほかの漫画読んで勉強するのだっていいですし。ほんとに噴飯もののシーンで、同時に情けなくなりました。少女漫画家は剣をふるシーンも描けないのかって言われるのは正直嫌なんですよ。なぜなら、少年漫画や青年漫画ほどではないにしても、ちゃんと書ける人は多いんですから。少女漫画だからと怠けていいシーンではないんですよ。まあそれはさておき。こういう、絵的に描けてないシーンがけっこうな数であるんですよ。キャラ絵自体は可愛いだけに、すごく惜しいです。そしてヒロインの性格に関しても「惜しい」というか、よくわからんのですよ。キーパーソンといえる、アメリの亡き母親のことがアメリの行動を決める存在なんですが。アメリはやたらと母親のことを強くてかっこいいみたいにほめたたえ、母のようになりたいというんですが…まあ、娘だから仕方ないにしても、そんなかっこいい女性かぁぁぁ?となります。たしかに見方を変えると、アメリの母親って「したたかな女」ではあるんですよ。ガラス職人として働いていた母は、ある時伯爵と一時的に関係をもって、妊娠するんですよ。伯爵としては一時の遊びだったにすぎないので生まれた子供なんぞ認知しない。そりゃそーでしょ?平民の娘ですよ?そんなんなんでわかんないかな?妻子がいようがいまいが、「貴族」とわかった時点で、「結婚」はあきらめそうなもんじゃない?だのに生まれた赤ん坊を伯爵に見せて、「あなたの子よ」って。こんなん、伯爵が認めるわけないでしょ。「したたかな女」だと思ったのはここらにあって、認知はされなかったけど、アメリの母親はなぜか「伯爵」の私物をいくつか持ってるんですよ。これね。伯爵は遊びだったんで、そんな証拠残すような、貴族の紋章はいった私物を「与えていた」わけがないんですよ。だって平民の娘なんですよ、見下してポイ捨てした女のところに身分を「証明する」ハンカチ、しかも複数をおいていきます?子作りをした期間がどのくらいあったのかわかりませんが、長く見積もってもせいぜいが数か月でしょ?一か月くらいかな?で、「責任取るつもり」なんてさらさらなかったのに、身分を証明する私物をおいていきますかね?だとしたら伯爵がバカすぎるし、それを証拠に周りが騒いだとしても、いくらでももみ消せるでしょ。貴族なんだから。だからここは、アメリの母親が「したたか」にも伯爵の私物を「盗んで」おいて、いつか「恐喝」するつもりでいた、とする方が自然なんですよ。というか、そういう設定にしておいてほしかった。認知なんてさせる必要ないんですよ。当座の資金を寄越せと脅せばいい。ところがそれを逆恨みというか、疎んじられて抹殺された、とかの方がおもしろいじゃないですかーなんで盗賊に殺されちゃったことにするかなーあの盗賊に殺されたってシーンも噴飯ものなんですが、不自然なんですよ。母は死ぬ間際まで毅然としていた、というけど、死に目にはあってないんですよ、アメリは命からがら逃げて救いをもとめたんでしょ?そもそも強盗団に遭遇したのはこの母娘だけだったんなら、荷物捨ててふたりして逃亡すればいいんですよ。で、顔を見られたのなら生かしてはおけねーみたいな感じで、母は娘を庇って、その場で殺された。アメリは重症だったけど、一命をとりとめた、とかね。緊迫感が全然ちがうでしょうに、母親はアメリを「逃がした」っていうけど、10歳の子供を走らせたってたかだかしれてるんですよ。そこは子供のアメリを抱いて逃げた、くらいにしておかないと…つまりここって、原作ではどうかしりませんが、漫画家さんがそういう緊迫した絵が描けないから、簡単なシーンにしちゃったんだと思うんですよね。アメリの母親のポーズがもうね…「身を挺して娘を助けた」ポーズじゃないんですよ。その後の展開もおかしなことだらけで、アメリは王太子カイルの元をいったん離れることになるんですよ。で、なんかしらんけど、見送りがいっぱいいる…なんでやねん?剣の稽古シーンでアメリが庇った男の子も見送りに来て感謝してるんですが、えーーー?なんですよ。たしかに庇ったけど、それだけでしょ?その男の子の立場が変わったのはあくまで王太子の功績であって、アメリはなんの関係もないんですよ。なのになんでアメリに感謝する?ほかにもたくさん見送り人がいるんですが…アメリが使用人らと親しくなったエピソードがまっっっっっったくないんですよ。せいぜいカイルと食事してるときくらい?なのになんでそんな見送りがいる?アメリと使用人らとの様々なエピソードは、もっとちゃんと書いておくべきだったんですよ。なのに気づいたらいったん城を離れて、城下町で王太子の情報収集するっていう流れになってる。展開が雑すぎるんですよね。情報収集しつつ、ガラス工房発見ってことをしたかった作者さんの都合だけがみえて、必要なことが何一つ描かれていない。そもそもですねーーー10歳で母親と死に別れたのに、ガラス職人の手伝いなんてできるわきゃないでしょ。10歳ですよ?見て、色の話を聞いていた、ってだけです。その後8年、伯爵家で過ごしていて、ガラスの勉強なんてしてる暇なかったですよね、どーせいびられて使用人仕事させられてたんだから。なんというか、ほんとにプロットつくってる?ってくらい設定の出し方が稚拙なんですよ。これはカイルに関しても同じで、カイルは廃嫡してもらえばいいんですよ、母親が自死したのは自分のせいだとわかってるんですから。父親に認めてもらいたくて頑張ってるってんなら、ちゃんとその姿を描いてほしい。一応はかいてあるんですが、そんだけじゃね…まあ、アメリの情報収集でわかってくることもあるんでしょうが、「謎」の提示の仕方が下手なのもあって、それ以外のガバ設定のことの方が気になるんですよ。国が困窮してるっていうわりに、悲壮感がないんですよね、「絵」として。全体的につまらないのは、重要なエピソードがあるようなないような、といった微妙な流れと、バストアップしかない絵・漫画のせいもあるかなぁ?それと、アメリって「令嬢」ではないですよね?伯爵家で育ててもらったけど、認知はされてない…はず?いや、してもらえたのかな?まあタイトル的に令嬢っていれとけやって感じでしょうか。アメリがどんな女の子なのかもわからないので、カイルがアメリに惹かれる理由がわからないし、カイルもカイルで、なんかつまらん男でしかないんですよ。死にたがりなら、なんで王城でぬくぬく生活してるんでしょうね?前線地域にでもいって、剣ふるってたらいいじゃない?父親が軟禁してるって設定なら、ちゃんとそれらしく描いてくれないとだし。つまり…まあこちらもいろんなことが足りなくて、ツッコミどころだらけの「物語未満」のなにか、といった感じですかね…ヒロインの顔立ちとかはわりと好きな造形なんですが、漫画としてはイマイチなのであまりお勧めはできないかな、といったところです。溺愛ものが好きな人にとっても、なかなか溺愛に進まないのでちょっといらいらするかもですね。当て馬がいるのも、好みわかれそうなのでご注意を。
2025.11.03
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人質として売られた夜の聖女は隣国の大公様に嫁ぐ1【電子書籍】[ 白蓮翠 ]価格:165円 (2025/10/31時点)楽天で購入これはなんつーか…物語としての態になってないんですが…絵に関してはかなり癖があるので好みは別れそうですね。というかぶっちゃけましてそんなにうまくはないんですよ。ただ「目」だけに力は入れているし、まあそれなりにがんばって描いているような気はしなくもないんですが…これたぶん、素材とかいろいろ使ってごまかしてるからぱっと見描きこんでいるように見えるんですが、デッサンは微妙ですし、キャラの描き分けもそんなにできてはいません。というかね、なにもかもが足りないとしかいいようがないです。まずくだらない婚約破棄からはじまるんですが、このどーでもいい婚約破棄ってほんといるんですかね?話もおもしろくないのですが、それよりも漫画の描き方もかなり悪いですね、これ。婚約破棄からスタートしてるのに、主人公の名前の「イレーネ」というのがわかったくらいで、この悪い顔の男女がだれなのかわかりにくいんですよ。読んでいくとどうやら第一王子らしいんですが、そもそもなんで聖女は王子と結婚しなくちゃならないのかがわからないし、説明らしい説明がないんですよ。昼と夜で聖女がいる、というのがわかるくらい。そして書類仕事を聖女がやってるんですが、その書類仕事の内容がまったくわからない。というか、聖女が事務仕事やる意味ってなんでしょうか?ここはたぶん、仕事押し付けられてカワイソーヒロイン、そしていろんな書類仕事こなしてきた実は有能ヒロインってのを演出したかったんでしょうが…つまり作者のご都合というか、テキトーにつくった設定を、意味もなくただ描いているだけなんですよ。そしてなんか知らんけどヒロインのイレーネは国外追放されるんですが、それもそもそも意味が分からんのですよ。軍事大国のグレノス公国に「人質」としてとばされるんですが、この経緯がまったく描かれないんですよ。だってこんな人質おくって、なんか意味あるの?人質送るのが慣習みたいなこといってますが、過去の履歴がない以上分からないし、そもそもグレノスではイレーネを歓迎しているので、おそらくイレーネをこちらに寄越すよう依頼していたと思われるんですよそしてヒーローであるルドニークだけど、かれはどうやらイレーネを前から知っていたっていうお約束展開があるんですよ。それ自体はいいんですが、それならとっとと呼び寄せりゃよかったでしょ?あとからイレーネが故国で虐待されていたと調査で知るんですが、それでイレーネの故国をぶっ潰すみたいなこと言うんですよ…最低すぎでしょこのルドニーク。イレーネを虐待してきた昼聖女と王子にだけ報復するのならまだわかりますが、国民になんの罪科があるってんですか。これだから軍事国家はとかいわれるんですよ。だってルドニークがさっさとイレーネを手元にひきとっていればイレーネは無駄に虐待されずに済んだし、国としても聖女がいてくれて安泰だったわけでしょ?軍事大国として周りに恐れられてたって設定があるんなら、少々強引にでもイレーネを引き取ればよかった。あるいはイレーネの所在を知るのが遅くなったというのなら、そういうのを描いておいてほしいんですよ。じゃないと、ルドニークがただの無能になる。国主という立場にいるんだから人をやってさがさせる方法はあったでしょ?もうね、なにもかもが「足りない」でしかないんですよ。説明も足りないけれど、それ以前に世界観をきちんと作ってないのがまるわかりです。軍事大国だというわりに、それらしい物々しさがないんですよ。軍事国家となったのは魔物討伐が頻繁にあるため、しぜん、戦う能力が上がっていったってのはまあわからないでもないです。でも、ただそれだけで軍事国家として「おそれられている」って不自然なんですよ他国に侵攻しまくって領土も奪いまくってるってんならわかりますよ?でもそういった事実は描かれいない。だれか「人質」を送ったとして。それでなんの効力があるっていうんですか。それも元孤児の聖女を送って、役に立てとかないでしょ?もうここんとこの設定がガバッガバすぎて、何をどう楽しめばいいのかわからないんですよ。しょせんは、虐待されてきたカワイソーなヒロインがイケメンに溺愛されてはっぴーえんど、っていう「物語」にすらなってない何かでしかない。シンデレラストーリーが悪いというわけではないんですよ。聖女だのなんだのといちおう何かしらを「設定」しておいて、しかし実態は何もない、というのがよくないんですよ。とはいえ、物語のなさに見合った、漫画家さんの画力、ではありますね。キャラの顔が男女問わず同じなのもそうですし、たぶん体もうまくかけない。そしてなにより、魔物が襲ってきたといいながら、その魔物の襲撃もまともに描けていません。イレーネが結界を張った絵にしても、素材を使っただけ。そのあとに、なんでかしらんけどルドニークがお姫様抱っこをするんですが、よくわからないんですよ、トーンの効果が邪魔で。そもそも駆け寄るシーンがかけてませんしね。基本的にこの漫画もバストアップだけで話が進みます。ちょっとした見せ場ともいえるだろう、子供がイレーネに花を手渡すシーンも、花と顔だけなんですよ。ここはイレーネが子供の目線に合わせてかがんで、花を受け取るというシーンを描くべきなんですよ。イレーネが国民と合うこと自体が初めて、しかも感謝され、贈り物をされる…ヒロインとしては嬉しく、感動的なシーンとして描くべきなんですよ。わたしでも役に立ったと自覚するシーンでもあるから。そのあとの国民たちの騒ぎ方も局所的でしかなくて、しかもなんかノリが大公殿下と聖女、といった雰囲気じゃないんですよ。中学生みたいなノリが寒々しい…まあ、絵もそうなんですよね。大公の年齢はわかんないけど、十代かな、といった見た目です。この大公のバックボーンもまだ序盤なのでわかりませんが、まあ、べつにどうだっていいや、というくらい、魅力がありません。だって顔がヒロインと同じなんですよーやたらとトーン多用しているせいで、ページのとっちらかり感がすごいんで、ちょっと読みにくいんですよ。朝の聖女のキャラデザは好きと言えば好きなんですが、もうほんとね、ノリがJCでついていけないし、さむいったらないんですよ…なのでこれは、いい大人が読む漫画ではないですね、ということです。ある意味でそれが分かりやすい漫画だとはいえるでしょう。軍事国家だのなんだの無駄なことかかなきゃいいのにな、といった内容です。あまりお勧めはできませんが、聖女ものがお好きなら読み進めてみてもいいかもですね…いや、ほんとお勧めはできませんが。
2025.11.02
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転落令嬢、氷の貴公子を拾う(1) (リュエルコミックス) [ 瑪々子 ]価格:770円(税込、送料無料) (2025/10/30時点)楽天で購入これ、なんといったらいいんでしょうか。おもしろくない、とまでは言いきれない。単純に私の好みには合わなかっただけというか。良くも悪くも「なろう」なんですよ。なろうの中でのみ完結している話であり、「少女漫画」とは言えないと思います。そしてタイトルもちょっと「違う」んですよ。「拾われた」のはむしろ令嬢の方であり、氷の貴公子はべつに拾われてないですよ…このタイトルを回収するときがくるんでしょうか?ほんとこれ、「なろう」でしかない話です。ちなみにですね、絵はけっこう上手い方だと思うんですよ。なのでするする読めます。ただ、子供向けといった絵柄なので…少女漫画らしいきらっきら感とかは感じません。子ど向けの…つまり小学生高学年あたりがターゲット?な絵だと思うんですよ。登場人物、とくにメインふたりの年齢も低く感じてしまう絵柄です。内容もそんな感じですね。魔法がでてきて動物・魔物がでてきて魔道具も出てきて、そのうちの道具のひとつが銃…小型銃ピストルみたいな感じの…だったりして、文化のレベルがどのくらいかわかんないっていう、非常になろうらしい作品なんですよ。ヒロインであるアリシアは「なろう」あるある展開の魔法鑑定の儀式で魔力なしと鑑定されて伯爵家を追放されるっていう…うん、もうほんと「なろう」です。わたしはぶっちゃけて言いますけど、この設定が大嫌いなんですよ。ばかばかしいにもほどがありますよね?何歳かの時に魔力測定してそれが聞いたことない魔法の属性だったり魔力がゼロだったりして、家から追放されるって流れ、たぶん「なろう」でしか通用しないと思います。魔力がゼロで、なんで伯爵家をおいだされなきゃならんのです?飼い殺しにするとかならまだしもわかるんですが、この話でもそうなんですが、追放どころか抹殺しようとするんですよ。実子を、ですよ?もうばかばかしすぎて。これ描いてて嫌にならないのかなとおもうくらいです…けどまあそこは商売ですしね。面白くしようという以前に、そういう追放劇ありきで物語をすすめるのが「売れる」ための手法なんですから仕方がない。さて、その後の展開なんですが、けっこう…悪くはないなと思うんですよ。リュカードという青年、魔術師だそうですが、この彼に「拾われて」保護下に入ることになるんですよ。で、無能だと言われていたアリシアがじつはすごい魔法の使い方ができるという事実があきらかになっていって…というテンプレートな話でしかないんですが、いくつかの設定をうまく織り込んであって、楽しく読むことができました。拾った犬はたぶんフェンリルなんだろうなーとかはまあおいといても。魔物の登場シーンとかも迫力ありましたし、魔物がやたらに出現する理由もいちおう納得できる理由が用意されていました。アリシアの力が明らかになっていく中で、最初のイベントというか結界を張る、という「仕事」があるんですが、そこでもはじめからアリシアのことを信じ切っていないキャラがちゃんと用意されています。これは非常にまっとうな思考なんですよね。最初から大歓迎されるってのはおかしな話ですから。しかもアリシアは「敵国」といっていい国の出身の令嬢ですからね。まぁ、すんなり信頼されちゃうんですけど、まあそれはそれです。ただ、このアリシアというヒロインの性格が、実のところよくつかめないんですよ。ただただ「いい子ちゃん」と言った感じで、性格に深みがない。ほんとにただのいい子ちゃんなので不快ではないんですが、かといって「主人公」として魅力的かっていうと、微妙なんですよ。一方で、アリシアの姉の方はっていうと、なんかこう…魅力的なんですよ。「アリシアは私の人生を奪った」ってそりゃもう逆恨みでしかないんだけど、アリシアを嫌うに至る過程が描かれていたのがよかった。そりゃぁ…つらいよこんなの。と、同情はできます。ただ、もうちょっと掘り下げてほしかったかな…物足りない感じがするんですよ。あまり長々とかくのもだれるかもしれないのであれくらいがいいのかな?そんでね、アリシアはっていうと、姉の気持ちを全く理解していない、気づいていない状態なんですよ。そしてそのままの状態で追放されちゃったもんだから、これしばらくは姉の気持ちに気づかないで被害者ムーブするかもしれんと思うと、ちょっと萎えますね…話全体の流れとしては、決して悪くないと思うし、絵や漫画の出来もよいとおもうのですらすら読めるんですが、絵柄の「子供向け」感からどうしても恋愛要素が「合わない」と感じてしまってね…恋愛要素はあってもいいんですが、早い段階で恋愛要素ださないほうがいいかなって感じなんですよ。もうちょっと親交あたためてからゆっくりでもいいかなっていう。仲良くなった人たちとともに世界を守る、みたいな話の流れのほうが絵柄に合っているというか。恋愛要素はのちのちゆっくりとでいいかな、と思ってしまうんですよ。たぶん、アリシアがいい子ちゃん過ぎることにも原因があるかも。つまりなんつーか、アリシアがつまらないんですよ、キャラとして。いい子なんですけど、ただそれだけっていう。このあたりは惜しいなと感じました。そのほかの魔法やら魔物やらの展開は「なろう」のテンプレートをなぞったような展開でしょうから…おもしろくなりそうな予感ってのはまったくわいてこないんですよ。無味乾燥というか。悪くはないんですよ、決して。ただ、ほんとうに「なろう」のコミカライズのひとつであり、それ以上でも以下でもない、「なろう」の世界に慣れ親しんだ人が読むだけのものです。なにひとつとしてオリジナリティーがありません。オリジナリティーがないのが決して悪いわけではないんですよ。いちおう「物語」としての形にはなっていますので。そして絵もこざっぱりしているので読みやすい。そう、この絵に関しても「こざっぱり」している分、すごく淡泊なんですよ。デッサンがさっぱりできてないとかいう絵ではなく、いろんな構図でちゃんと書ける人なんですが、いまひとつパッとしない絵ともいえます。ただほんとに、決して下手ではありません。「少女漫画」風な「少年漫画」というのが近いかも?キャラの顔も、とくに男性陣はかなりさっぱりした顔の造形なんですよね、これは好き嫌いありそうかも?とはいえ、まあほんとに、けなすほどの駄作では決してないですし、さくさく読み進められるくらいにはテンポもよいので、「なろう」作品の一つをかるーく読むかってのには、ちょうどいい話かもです。
2025.11.01
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とらわれ花姫の幸せな誤算 (1) (フロース コミック) [ 星森 スズ ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/10/30時点)楽天で購入期待外れ、というのが正直な感想ですかね…冒頭のカラーの女の子二人…同一人物なんか…髪型がちがうからわかんなかった…つまり、いうちゃなんですが、その程度の画力です。絵自体、下手というほどでもないんですが、うまくはありません。少女漫画家あるあるですが、中年女性も男性も描けないので、とくに母親なんか三児の母親にみえませんよあと、ヒロインのルーティエの顔がわりところころかわるんですよ。「少女漫画は目が命」とはよくいわれますが、なんというか…この漫画家さんのヒロインの目の描き方ってあまり好みじゃないかも…ただこれはあくまで私の好みの問題ですが…かっぴらいているときの目と、伏し目がちで睨みつけているときの目の雰囲気が別人なんですよ。なんといっていいかわかんない、としか言いようがないのですが、好きになれない見た目としか。話自体もおもしろくない、というよりは期待外れ、といった感がつよかったです。小国の王女が同盟国の王子と結婚…ところが遠方の大国が侵攻してきて結婚できなかった…あげく「敵国」の王子と結婚させられる、という話の冒頭はよかったと思うんですよ。ただ、圧倒的世界観の稚拙さと説明不足、漫画表現の拙さが目立って…おもしろくなりそうな要素をことごとく打ち消してくるっていう。ヒロインのルー(略称)の国は弱小国ゆえにほかの国と同盟組んで「守ってもらってる」状態にあるのはいいとして、地理的にどんな場所にあるのか、国の規模は?国民はおよそどれくらいいるのか。そういった基本情報のチラみせすらないんですよ。花を咲かせる魔法をヒロインは持ってるけど、それ、脅威?そこもわかんないんですよ。「花」だけでなく穀物などにも影響するような描き方はしてますが、この魔法設定がすっごくつまんない。さらに、幼馴染の王子レイの国とはどんな関係にあって、他の同盟国との関係は?ルーとレイが結婚するってなると、当然他の同盟国もなんらかのうごきがあってしかるべきで、そこはレイがちょっと漏らすんですが、どういった地理関係にあるのかもわかんないし、外交官とかそういうのがこの結婚に際してどんなやりとりを他国としていたのかもわかんない。これね、「国家間」の結婚であり、国と国との話のはずなのに、ご近所の幼馴染の結婚程度の流れなんですよ。もったいないでしょこんなの。期待外れ、と感じたのはここも大きいです。せっかく、ヒロインは恋心はまだもってなかったものの、無難な王子と結婚することで国も安寧に…と思ってたところで敵国の略奪婚ですよ?これってめっちゃおもしろくなりそうな物語の始まりなんですよ。しかし、面白くはなりませんでした。他にも面白そうに感じる「チラみせ」はあったんですよ。敵国の王子のユリウスの設定がそれで、ルーと過去にあったことがあるようで、ヒロイン・ルーもまたこの王子に何かしらやらかしたようなんですよ。そこをもっとうまくほのめかしてほしかった。というのに、なんかコメディ調に現れるメイドとのやかましいやりとりで台無しになるし…ここでもまたデフォルトの可愛い絵で流されるっていう。これって一応はシリアスなストーリーがメインのはずなのに…ルーもなぜと思っているように、「なぜ侵攻したのか」そこを考えるのをヒロイン自ら放棄してるんですよ。わたしはわたしのできることをしようって明るく考えてるけど、まずは故国が今どのような状態になってるか詳しく確認しなさいよ。故国の安全の担保として嫁いだはずでしょ?そこからヒロインが幸せになる未来があってもいいし、むしろそうなるのは予定調和とわかっていても、ルーは自分が思う「敵国」にいて、結婚式をぶちこわされたどころか兵士一人を殺されてるんですよ、その式のとこで。結婚式に駆け込んできた兵士に関しても、もっと意味ありげな描写にしておくべきなんですよ。「侵攻」してきたのは実はユリウスの国ではない、みたいなね?いや実のところは知らんけど。ドアをバーンとあけて、すぐさま敵国のやつがやってきて後ろからばっさりって。いやいや、複数人できてるのに気づかないとかある?あと、同盟国の国賓とかいないの?王族同士の結婚が質素すぎる…質素なのが問題なのではなく、「王族同士の結婚」が同盟国の間で認められている、あるいは認められていなかった、そのどちらかが現状で必要な情報なんですよ。ルーが「敵国」と思っていた北方の大国オルガは実は「敵」ではない可能性もあったわけでしょ?そもそもね?同盟国の五か国が不穏な状態にあると知っていて、なんでルーはレイと結婚すると決めちゃうかなー?これ、二国の結びつきが太くなり、ほかの国の猜疑心を招く結果になると思うんですけど。だからこそ、他国の意向を求めるのが必須になってくるんですよ。でもそれをしてる様子は見られない。そして結婚式に「国賓」…つまり同盟国からの招待客がいないって…とてもじゃないけど「国家間の婚姻」としては不出来な描写なんですよ。こんなありさまで、敵国が攻めてきたーといわれましても。だいたいルーの国は弱小だからって、騎士団でもなんでも、自衛できるようにはしてなかったの?同盟国に戦うのはお任せなのーとか、国として国王がバカすぎるんですよ。最低限の自衛力は自国の民に持たせるべきだし、国がそういった機関をつくるべきなんですよ。こんなん滅びて当然ですよ、というか、とっとと滅びて吸収されときなさいよ…最低限の自衛もしなかったわけで、はっきりいって自業自得です。まあ、それはさておき。「敵国」オルガに嫁いだルーはっていうと、急に前向きになってるんですよ。花の魔法使って子ども喜ばせたり。あとユリウスと町に出てきゃっきゃしたり。街に出て豊かさを見ること自体はいいんですよ。そしてなぜ侵攻したのか謎が深まる、といった考えをルーが持ったのもいい。でもなんでそこで止まっちゃう?あとは第一王子と庶子であるユリウスのことも、もしやこれが侵攻する理由になったのかとか疑わない?そして侵攻したはいいけど、ルーの故国には総督をおくなりして「植民地」としたのか、あるいは自治だけは認めて帝国の属国にしたのか、そういった点もわからない。これ、なにをどうたのしめばいいんでしょう?勿体ないんですよ、なんかいろいろと。勿体ないというか、絵もそうで。一応は戦闘もあるだろう「戦争」交じりの話なんですが、はっきりいって描けてませんね。迫力ないし、そもそも結婚式に駆け込んでくる兵士も走ってくる…つまり乗騎じゃないんですよ。どんだけ小さい「村」やねん。そして無駄なコマが多い。ヒロインの「ムー」みたいに拗ねたような顔のアップに、なんの効果が?そんな無駄コマつかうくらいなら世界観の説明とか地図とか入れてくださいよっていう。戦争ものだど「地理」って大事なんですよ?北方の気候について触れているくらいなのですから、ちゃんと全体地図も載せてほしかった。国それぞれの特徴があるだろうし…ルーは何日かけて帝国オルガにたどり着いたのか、とかね?距離感もなにもなくて、ほんとにちっちゃ「村」社会の話でしかないんですよ。移動手段のメインは何なのかもよくわからないのに、「魔法」はふつうにある。その魔法に関してもルーのお花畑なせっていくらいしか語られない。そういうこまごまとした設定を俯瞰した「絵」でかいて示す、ということがまったくできてないんですよ。そして体のデッサンもへんなので、たぶんですが、パフスリーブのそでって肩を描くのが苦手だからあえてあのデザインのドレスにしてるのかなって。あと、描き文字で気になったのがひとつ。朝食シーンの「むしゃ」はどうかな、と。いちおう王女様ですよね…「もぐもぐ」とか書かないと食事をしてるわからないからなんでしょうね。下手…とはいっても、かなり頑張って書いている感じは伝わってくるので、雑といった印象はありませんでした。漫画自体を描き慣れていない感じはすっごくするので、慣れなんじゃないでしょうかね?ちゃんと読める程度にはかけていると思いますが、「まだまだ」といったところ。話はおもしろくなりそうな要素がいくつかあるので、期待しすぎずに読めば、それなりに読める話だと思います。
2025.10.31
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私の婚約者は、根暗で陰気だと言われる闇魔術師です。好き。 (1) (角川コミックス・エース) [ つづき ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/10/29時点)楽天で購入なんつーか、タイトルがちょっと…その、ダッサ…というか。「好き。」の部分がいらんていうか、多分これも含めておちゃれタイトルなんでしょうが…微妙かなと自分は感じまして、中身も当然、微妙でした。絵そのものは、そこそこ上手い方だと思うんですが、漫画の展開の仕方がぎこちないし、わかりにくいんですよ。日本語の文章が変、というわけではなく、その言葉はどこにかかっている言葉なのか、というところがいくつかあるんですよね。展開の速さについてもそれで、テンポがいいといえなくもないんですが、無駄なコマが多いせいで、説明不足が甚だしいんですよね。もちろん内容そのものはわかりますが、よくわからない世界設定のまま話がどんどん進むので、その都度説明が入るという「テンポの悪さ」もあります。冒頭、ヒロインの伯爵令嬢リューディアの父が無実の罪に問われて投獄されたという報告が入るんですが、ここもわかりにくいんですよ。いや、言葉での説明はあるんですが、ほんとうに説明だけでしかなくて、緊迫感がまったくない。その後すぐに無実となって釈放されるんですが…なんというかこの国って、「警察」はないにしても、なにかしらの「罪」が起こった時にそれを調べる役人ひとりもいないの?ここんとこが異常なんですよ。「裁判」がある、といっているのに、取り調べを担う役人がひとりとして出てこない。そしてヒロインが証言集めに走っているという異常事態なんですよ。そしてこのヒロインの行動についてもほぼ絵で見せられず、1ページにも満たないあっさり具合。ここ、もうちょっとヒロインの家族が大変な思いをしているところを描いてもよかったし、そうしないと救ってくれた闇魔導士の存在が軽くなるんですが…というかほんと、「司法」が役に立ってないのに、なんで「裁判」だけあるんですかね…?それはそれとして。変な説明が多いんですよ。ヒロインの父親は「身分は低いけど人望はある」みたないことをヒロインは言うんですが、「伯爵」ですよね?しかも長男のいうことには長い歴史を国政に携わってきた家柄で、それで「身分が低い」ってどーゆーこと?意味わからんすぎる。さらにおかしななのは、リューディアが証言集めをしてなかなか思うように見方が得られない…そんな時のコマのさいごで「それでも父を救うためなら賭けるしかない」というんですよ。はて?賭けるってなにを?私財をかけて?それとも国王陛下の不興を買ってでも、という意味で?この「賭ける」の言葉の意味がどこにも「かかってない」んですよ。裁判で公平な結果が出ることを信じることに「賭けたい」ってことなんだろうか?この言葉の意味がわからんまま展開がすすんで、しれっと無罪放免で国王から謝罪され、実情をしることができたわけですが。なんでしょう、この「虚無感」王城の呼ばれる、というところなんですが、ページの無駄感はんぱないんですよ。母が城に行きますよってコマに流れて、馬車での会話、そしてとくに説明のないよくわからん背景とヒロイン顔だけのページで1ページ消化してしまうんですよ。さらに王城について、ヒロインが先頭に立って歩くときの流れも、言いたいことはわかるんですが、たかだかメイドや執事が頭下げたからって「敵意がない?」とか思います?だってメイドですよ?これが案内をしてくれる司法関係の騎士だったりが非常に申し訳なさげだったりするんならわかりますよ?でも迎え一人寄越さないのって、歓迎されてるっていえます?王城ですよね?宰相なりなんなり、高位の執務官吏が慌てて案内にやってくるとか、そういうシーンもなく、ただてくてく歩いて王様のいる部屋に行くんですよ。どんだけセキュリティの低い王城なんだよっていう。そんな程度の低い王城だから、メイドごときが頭を下げただけで「父上の潔白が証明されたのかしら」と思えるの?安っぽい「王城」ですよね、と感じてしまうんですよ。さらに会話のテンポも悪くて、黒魔導士との対面がぜんぜん惹かれない…まず「レジェス」という名前を「異国」の名前と感じますかね?リューディアという名前とほかのキャラの名前からして、とくに異国感はないんですけど「レジェス」そしてケトラはこちらの姓だから、他国で生まれたのかもしれないって思うんですよ?は?ここ、意味わかります?いやまあ…うーーん?父母のどちらかが異国の出身なのかしら、くらいならまだわからんでもないけど、なんでここで「他国の生まれなのかしら」なんて思うのかが分かんない。そのあとのコマもレジェスが「敬語つかわなくてもいい」とかいう、なろう系あるあるのばかばかしい展開なんですが、「レジェスでも、闇ワカメでも好きなように」とレジェスが言うんですよ、あのーギャグでいってるのかもしれませんが、こんなの省いていい会話ですよ。全然笑えないので。「わたしのことはレジェスでかまいません」で済むことなんですよ。そしてリューディアがどうして父のことを助けてくれたのかと問うと、レジェスは「なぜだと思います」と質問に質問で返すっていう、ダメな流れでページ消費します。たぶんここはリューディアに正義の味方に味方は関係あるの、という台詞を言わせたかっただけなんでしょう。見た目は悪役だなんだのという無駄な台詞は、いまここでいうべきことではないんですよ。そんなの親しくなってからだっていいんです。ここで大事なのは、レジェスがなぜヒロインに救いの手を差し伸べたか、なんですよ。ここが大事なのに、くだらない会話でページを消費してるので、主人公二人にいらいらしてしまうんですよ。いいからとっとと話すすめて…全体的に会話というか、言葉がところどころ稚拙なんですよ。違和感、というのでしょうかね。「父もあなたに礼を述べたがっていたから、いずれお話を聞いてくれるかしら」って、なんかへんでしょ?「お話を聞いてくれる」??お会いしてくれるとかでなく?そのあとも「忙しい中話をしてくれてありがとう」ま、まあ、間違ってはいないけれど、事情を聞かせてくれたことを感謝する言葉としては安易すぎませんか?そもそもこの闇ワカメが王女に対して不敬な言葉をならべたことはたしかで、いくら王女の不評を知っていたにしても「伯爵令嬢」としてはそれをたしなめるべきではないのか…ともちょっと思ったよ。それに、「お話をしてくれてありがとう」って、なんかこう…相手を馬鹿にしてますよね?私怨での行動かもしれないけれど、それで私の父が救われたのは事実ですから、様々にお骨折りくださってありがとうございます。お話を伺うことができてよかったです」くらいの言葉をえらべないかな…その後の話で、レジェス視点にちょっとだけ移るんですが、この導入がよくない。というのも「彼はずっとひとりぼっちだった」と、つまりは三人称視点で語られる…のかとおもいきや、途中からレジェス自身の語りになってしまってるんですよ。「彼はずっと一人だった」「僕は彼女に救われた」これが連続してしまうんですよ。ここは編集さん、なおしてあげないとだめなところです。はじめから「ぼくはずっと一人だった」にしないと。その後の展開も、なんかよくわかんないことになって、父親を送り出すリューディアがいるんですが、その後リューディアは王城のサロン?だかに行くんですよ。そこで「まあ…お体の調子がよくないと」という台詞がある。誰のことかわかんないんですよ。連絡を向かわせた…とメイドお父様と早めに出たから行き違いになった、とリューディア馬車の手配をするとリューディアの侍女で、リューディアその場で待機ってことなんですが…どういうことなの?父親と行き違いって、父親を「いってらっしゃい」と送り出したのはリューディアですよね?「お父様と早めに出たから」とリューディアは言ってるんですが、「いってらっしゃい」と送り出してるんですよ意味わからな過ぎて、何度も読み返しましたよこの後、リューディアは弟と領地に行くため馬車に揺られてるんですが、そこでの些細な会話もへんというか。弟は奮起してて「仕事中はしっかりして、のびのびするのは休憩時間だけにする」って言うんですよ。これ、なんか変な言葉ですか?この言葉に対してリューディアは「口を開くと残念なのよね」と思うんですよどこが残念なんですかね?ごくふつうのこと言ってるだけじゃないですか?こういう、なんか頓珍漢というか、妙な噛み合わない会話とか言葉遣いが出てくるので、読んでてすごく疲れるんですよ。何が起きているのか「絵」でも説明されないし俯瞰した風景・背景もない。テンポがいいと言えばきこえはいいけど、ただの説明不足でしかないという気がするんですよ。なので、おもしろいと感じる余裕がないというか。絵自体は、まあ、丁寧だし、きれいだと思うんですが、いかんせん、キャラの顔の描き分けはできてませんね、特に女の子わがまま王女と、もう一人のモブ女の顔が分かんなくて…どっちがどっちやのんとなります。あとはやはり、動きのある絵は描けないって感じですね。なので魔物討伐も…うん…期待しちゃだめなやつです。陰気なレジェスはキャラとしてはありだと思うのでそんなに不愉快さは感じません。が、ヒロインに関しては、あまり好きになれませんでした。生意気に言い返すシーンとかもあって、けれどそこは別段気にならなかったんですが、なんというか…どういう人格なのかがよくわからないんですよ。しっかり者という設定なのかもしれませんが、具体性がないのでなんとも。つまり、キャラとしてどういう設定をしてあるのかがよくわからないので、好きになりようがないし、共感できるところもありません。ともかく、世界観の設定などが全体的にあまいというか、かなり雑なので、読んでいてわくわくするようなことはありません。とはいえ、不快感のようなものはないといえますので、お気楽に読む漫画としてはいいかもです。
2025.10.30
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自称“平凡”な癒しの聖女ですが、王子から婚約者として執着されています。1 (フロース コミック) [ 七里 慧 ]価格:715円(税込、送料無料) (2025/10/27時点)楽天で購入絵はそこそこ綺麗ですし読みやすい話ではあるんですが、それだけ、といった感じです。話というか、キャラの設定のつくり込みがめっちゃ甘いんですよ。ちなみにヒロインのフローラは変装しているときの方が見た目好みです。そしてフローラの兄の方が王子より好きです。男二人…つまり王子と兄はどちらもそんな嫌いではないです。キャラが立ってそうなのは兄の方ですけどね。この話のなにがおもしろくないかって、ヒロインの設定なんですよ。このヒロイン・フローラはやたらと「平凡がいい」「普通の暮らしがいい」と鳴きますが、そのための努力をまったくといっていいほどしてないんですよ。そもそもですね?フローラの両親と兄の影響で、自分の魔力がいかに優れているかを知らなかった…つまり自分は「非凡な才能」を持っているという自覚はなかったんですよ。ヒロインの相手となる王子のレイに指摘されて気づく、という流れがあります。それ自体はいいんですが、つまり自分は「非凡な魔力を持っていない」と思い込んでいて、魔法で瞬間移動することに関しても、「こんなことは普通だと思っていた」というんですよ。「普通になりたい」と言ってるんですよ、このヒロイン。でも自分の評価は「普通」なんですよ。じゃぁもう「平凡」になってるってことでじゃないですか。矛盾が生じるんですよ。ちなみに王子が求人広告を出してるんですが、それもなんか滑稽で、シンデレラよりひどいんですよ輝く髪ってなんだよっていう。白い肌に翠の瞳って…そもそもこんな広告を学校に張り付けるとか、どんなちっっっっさい国やねん。こんなの広告ださずに私兵でも何でも使って探せばいいでしょ…この広告の意味ってなによっていうま、まあここはいいや…どうでもフローラが「平凡」を望む理由も実のところよくわからないんですよ。ただそういってるだけで具体的なバックグラウンドがない。たとえばですよ?「輝く髪」が目立ち、そのうえかわいらしい容姿も相まって変質者に付け狙われたり危険な目に合うことがおおかった…そのせいで自分の容姿に関してかわいいや美しいと言われてもトラウマでしかなく、とくに髪色は隠したいってんならわかります、「平凡」でいたいというのは。そして王子に嫁ぎたくない理由も弱くて、せめて表面上の設定でもいいから、治療院で働く父母を尊敬している、町の人たちの敬慕を集めている父母のように、市井の民の中にあって、自分の治療の力を役立てたい、という将来の夢が明確にあり、そのために「王子に嫁ぐ」なんてできない、わたしはあくまでも町の中にあって庶民の治療師でありたい、と強く願っている、という設定があるんならいいんですよ。それならば、王子と国王がだした噴飯ものの広告を見て、自分の容姿に合致してるから地味に変装しようってなるのもわかるんですよ。それと、なんでわざわざ目立つ魔法の学校に通ってるんだよ?義務教育なの?他の、魔法を持ってない子供たちだけの学校って存在しないの?治療師になるためにはどうしても学校を卒業しなければならないという設定があり、しかもそれは今現在ヒロインたちが通っている学校でしかその「資格」を取れない、というのならまだわかりますよ?でも、そうじゃないっぽくて、ただの魔法学校なんですよ。なにがなんでも王子の嫁になるのは嫌ってんなら、学校やめてほかに移るとかしたらいいんじゃないの?どうしても王子の嫁にはなりたくないんでしょ?そしてここでも足を引っ張るのが「どうしても」の部分なんですよ。なにがなんでも、目立ちたくない、普通に暮らしたい、とフローラは思うんですが、その理由がないので説得力がない。せっかく王子バレしたレイに、あなたのことは好きだけれど王子の隣には立てない、とフローラは言うんですが、その台詞も生きてこないんですよ。将来の「王妃」になる自信がない、という理由だっていいわけですよ。この王子の想いにはこたえられない、王子との婚姻はできない、と断り続けるのだって、うまくすればドラマチックになるんですよ。レイのことは胸が締め付けられるほどに好きで、恋をしている。けれど「王子」の想いに応えて城に上がるなんてできない、自分には治療院で働く夢があるし、何よりも王太子妃になる基礎知識もないのに無理だ、だから求婚は断る。断固として断り続ける。それでもレイはフローラを心から愛していて、どうしても結ばれたいと願っている。フローラとともに生きるためならば玉座を放棄してもいい。それを聞いたフローラはさらに強く王子を拒むようになる、玉座を放棄だなんて軽々しいことは言うな、と。それは国民を見捨てるというに等しい、と。ベタな展開だけど、こうした「盛り上がり」はありだとおもうんですよ。そこから溺愛にもっていけばいいわけですしね。やりようはいくらでもあるでしょう。けれども、フローラには「意志」がないんですよ。ただ、めだちたくなーい、ふつーがいいんですーっていうだけ。なんで目立ちたくないのか、普通がいいのか、「こだわり」がない。だからたぶんすぐこの「ふつーがいいんですー」な鳴き声も捨てるでしょう。話の展開も、フローラの性格設定と同じくらい、かなり雑です。フローラは目立ちたくないと言いながら、学校で「ひとり」なんですよ。友達もいない。これって悪目立ちしてるだけなんですよ。ふつーがいいーっていうんなら、まずフローラ目指す「普通」をリサーチしてきなさいよっていう。それもせず、魔法実技の試験で一位とって、筆記試験ではドベっていう、あほなことやらかしてるんですよ。これのどこが「目立ちたくない」なんでしょうか?入学して初めての試験ってならわかりますが、たぶんそうじゃないっぽいんですよ。周りをみて、「普通」の基準をだいたい定めておいてそこにあわせるくらいのことしないとっていう。ヒロイン優秀!をやりたいがためにこんな安易なことしちゃったんでしょうが、これは大失敗だと思いますよ?ただ、実技試験の出来はいいのに、筆記試験の方はダメってのは、わりに共感できるエピソードだったんで、ここもっと膨らませて、話を広げてほしかった。なんかこー、話の展開が悪い意味ですごく早いんですよ。この筆記試験のくだりは、いいエピソードになったとおもうんですよね。兄妹ひろって勉強はできないっていうのは、なんか可愛くて面白かった。実技試験はいいんだけどってのが共感しやすいのは、たとえば自動車の教習所でもあるあるで、仮免にしろ車の運転の「実技」は余裕でパスするのに、なぜか筆記試験はパスできず…っていうの。勉強は苦手なんだけど、運動神経はいいみたいで、話広げられそうだし、レイとのいろんなやりとりで話を膨らませることもできたじゃないですか、もったいない。ここでレイが勉強できることも見せられたわけですし、レイのいろんな一面をしるきっかけつくりにもなったと思うんですよ。しかしさくっと流されたあげく、今度は筆記試験でも一位って……安易っていうか、もうちょっと丁寧に話をすすめていってくれよっていう…ここはせめて、平均点以上をとれたよ!くらいにしてほしかったそんなこんなで、なんというか不満の多い話なんですよ。そのため、ヒロインに「だけ」好感が持てなくて、これならいっそ、兄とシーナとの恋物語だけでよかったかなって…うん、そっちが別に描かれそうな感はあるけれど王子のレイに関しては虚無というか、これといって好きになれそうなキャラ設定なくて、地味なんですよ。いやー、じつに平凡…すごく脇役っぽいんですよ。主人公はフローラの兄で、その友人モブにいそうなやつっていうか。ヒロインのフローラにしても、嫌悪感とか不快感はないんですが、すごく「虚無」なんですよね。何がしたいのかがわからんし、つまるところ無自覚無双系のつまんない主人公の一人でしかないっていうね…性格が悪くないことだけは救いでしょうか。世界観や性格設定のつくりこみが甘く読みごたえは皆無ですが、絵は丁寧ですし、イケメンはちゃんとイケメンなので、さらっと読む分にはいいかもしれないですね。主人公無自覚無双がお好きな方なら読んでみてもいいかもです。
2025.10.29
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初恋の人との晴れの日に令嬢は裏切りを知る (1) 幸せになりたいので公爵様の求婚に騙されません (フロース コミック) [ 蒼井 ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/10/26時点)楽天で購入テンプレの婚約破棄からはじまる話で、そこそこ面白いです。婚約破棄自体はほんとどーでもいいですし、なんで婚約してた?ほんとこの婚約破棄ものって、難しいですね。たいてい面白くないんですよ。寝取り女がバカっぽく描かれるのもつまらないです。もうちょっとこう、ちゃんとした婚約破棄ものって読みたいんですけどね…裏があるとかそういうの。ま、それはどうでもいいです。どうでもいい展開にならなかったとしても、これって基本コメディよりですよね?そういう描写が出てくるんですが、そこがちょっと惜しいかな…コメディとしてつくってあるはずなんですが、仕立てかたがわるいというか。あと、展開が早すぎてついていけないところもありますかね。いきなりメイドになってるんですが、そのメイドになる仕込み期間どこいったっていう。ヒロインにとってレグルス公爵は初恋の人ってのはいいんですが、それて結婚が決まって、その結婚当日に逃亡するんですよ。わたしの十年はなんだったのーみたいに涙流して。なんか超展開すぎてね…テンポがいいんでそこまで気にならないんですが、もやっとした気分が残ってしまい、そのもやっが残った状態でいきなりヒロインは「アンノ」としてメイド潜入してるんですよ。救いとしては、公爵にはモロバレってところくらいでしょうか。コメディなんだから「すったもんだありつつもメイドしてます☆」展開なのは全然いいんですが、なんというか…結婚式の翌日にはすでにメイドしてそうな展開にみえてしまうんですよね。ちょっと置いてきぼり感…とはいえ、メイドになってからの話じたいは、けっこうおもしろいと思います。正直申せば、身体強化とかいう魔法つかうのかそういうのなしでもよかったんじゃないかなーと思うんですけどね。いろんなところで説明不足感があって、結婚式逃亡の時に窓から飛んで天馬?に乗るんですが…ペガサスがいるっていうの、最初からもっと前面に出しておいてほしいんですよ。どうせシルヴィアでしょ。。。とか思えるし。いやわかんないけど。魔物がいる、というのをもっと早くから出しておいてほしいんですよ。ワイバーンはどうかと思いますけどね…なろうお約束魔物なので、超がっかり…それはさておき、「天馬」ペガサスの設定ってわりと大事だと思うんですよ。それをあらかじめ「重要な設定」として出していてくれれば、ヒロインの身体強化魔法についてもそこそこ受け入れられたんですよ。異様に耳がいいとか鼻が利くとか、そういうのはありな設定だと思ってたし、良いキャラ付けだよねと思ってたところに「身体強化」とかいう便利魔法でてきちゃって…なんだかがっかりなんですよ。そしてヒロインでがっかりしたのはもう一つあって、きらっきらの素敵な少女向けな部屋を用意されて「もろに好み」らしいんですが…そうなの?ってなってしまったんですよ。そうした、実は少女趣味なんですーってのはいい設定だと思うんですが、これも早くからだしてほしかった。りりしい母親の手前、少女趣味は一切封じ隠しきっていて、仲の良い付き人の二人にだけ知らせている、あくまで凛として「女の子らしくない」自分を演じていたけれど、実はとってもふわふわひらひらきらきらなものが大好きって「設定」を、これも序盤にちらっと見せておいてほしかったんですよ、「初恋の人」からの手紙件云々のところでもいいのです。付き人二人だけが知っててそれをからかうって風でもなんでも。でも、それもなしに豪奢な部屋を与えられて、それを侍女に「お嬢様の好みど真ん中ですねー」とか言われても、そーなのってなるんですよ。いつも勇ましいスタイルでいたのに?っていうつまり、なんつーかこう…説明不足とか後出しとかがあって、物語に集中できないんですよ。へんなコメディ要素だして変顔させたりするからなおのことです。手紙にしても、読ませ方がわるいんですよ。あれは描き方がわるいかな?全文だしてもいいけど、もうちょっと「見せ方」ってあると思うんですよね…絵に関しては、そこそこかなって感じです。下手ってことは全然ありませんし、アクションシーンも頑張ってる感はあります。まあつまり、アクションに関しては…うーんって感じでしょうか。あと細かなことですが、ヒロインが母から継いだ?もらった?剣なんですが、柄の部分、もちっとどうにかならないかな?あんな不安定なデザイン、鍔のところで大物切ったらぼっきりおれますよ?でもまあこれは、この漫画家さんに限ったことではないですね。少女漫画あるあるってやつで、剣のデザインがイマイチで、機能性はまる無視っすね。それとやはり、時々日本語の文が変というか、その言い回しおかしくね?ってのはあったりします。ただそれほど気にはならないので読み飛ばせますけど。おかしいといえばタイトルからしてそうか。別に「裏切り」なんてしてなくね?何をもって「裏切り」と感じたのかは知りませんが。「シルヴィア」という「恋人」がいるのに求婚してきたから?でもそれって裏切りなの?だってヒロインと公爵はずっと付き合ってきたわけでもなく、家同士の了解があって、つまり政略とわかってての婚姻やん?裏切りも何も…と思うんですが。いやまあ、ヒロインが裏切りだと思ったんなら、裏切りなんでしょうけども。たぶん「コメディ寄りの溺愛もの」なので、気楽に読めるコミックだと思うので、読んでみてもいいかもしれません。
2025.10.28
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今宵、ロレンツィ家で甘美なる忠誠を 1 (フロース コミック) [ 八橋 はち ]価格:715円(税込、送料無料) (2025/10/26時点)楽天で購入そこそこ面白いんじゃないでしょうかね?ヒロインのオッドアイ設定や、相手の男設定マフィアだったりと、一風変わった設定になっているので好きになれる人は多そうな作風といえます。しかし漫画家さんの絵がですね、上手いのですが、致命的といっていいほど「アクション」が描けません。緊迫感もへったくれもないんですよ。でもそこが「見せ場」なんですよ?そこが描けない時点で、「うーん…」となってしまいました。あとはやたらとポエミーなのは仕方ないかな…女の子のデザインは好きですし、キャラそのもののデザインはいいと思うんですよ。丁寧な絵ですし、受け入れやすいと思います。でも、繰り返しますがこれは「マフィア」ものでもあるんですよ。なのでカーチェイスや銃撃戦などがあります。もちろん銃で相手をヤッちまうシーンもあります。マフィアものですのでそういうのも描いてくれたのは良いと思うんですが、緊迫感がまったくないんですよ…車とかはまあ素材なのかアシスタントさんかのかはわかりませんが、「車」としてはちゃんと描けてます。ところがその車の運転シーンは描けてないし、スピード感はゼロでほぼ静止画。銃にしてもそうです。「銃」をみせてくれるのはいいんですが、撃つシーンが壊滅的に…迫力なくてね…撃たれて倒れるモブ男なんてどうでもいいんですが、なんつーか…主人公ロレンツィのぼっちゃんかっけーってならないし、非道な男だわぁ、ともならないんですよ。なのでヒロインのリタがビンタ食らわせても、「無」なんですよ。つまりそのシーンに何らかの「激情」感がないので、ずーっと虚無なんです。そもそもが、ヒロインともう一人の女が拉致されるシーンも緊迫感ないしねぇ…リタが声が出ない設定ってのはいいとおもうんですが、この声が出させない、という設定を緊迫したシーンでうまくいかせてないんですよ。漫画としての展開がみょうにわかりにくかったり鈍かったり、淡々としてていいっちゃいいんですが、読んでてなんらかの感情がわいてくるってことがないんですよ。これ、冒頭がそうで。一話目の冒頭カラー、ヒロインが真ん中に描かれていて、その上の子まではどうやら誰かが人買いに強引に買われて叫んで抵抗してる?らしい吹き出しがあるんですが、その叫び声をあげてる誰かが描かれていないので、なんつーか、よくわかんないんですよ。このカラーがそこそこひどくて、建物は描かれてますが、売買されてる舞台?にだれがいるかもわからないし、舞台下に客がいるんですが、座っているのか立ってるかもわからない。で、ヒロインの横に誰か座ってるらしく見えたのですが、もしかしてこれもヒロインなの?と、どうもよくわからないカラー冒頭そして表紙の次に見知らぬ男が電話してるシーンがあってそれはいいんですが、その次のページで「この街では人の売り買いがされている」と始まるんですよ。この街ってどこやねん?というか冒頭カラーからつづいてこのページならいいんですが、男の電話シーン挟んだ意味は?もうちょっと丁寧にコマわりというか、展開してほしかったんですよ。男が電話してるシーンなんてはっきりいってそこまで必要じゃないんですよね…人身売買が進んでいる展開をしばらく続けて、その中で男が電話して船を手配してるシーンを入れるとか、切迫したシーンとして描いてほしいんですよ。なぜならこの男はヒロインのリタを連れて逃亡を図るからです。ちなみにこの逃走シーンもひどいものです…何が起こってるのやらさっぱりわからないし、なんというか、逃亡シーンって緊迫感があるいい見せ場なのに、全然面白くないんですよ…そもそも金をちゃんと支払って購入したのになんで追われるんですかね…マフィアだから追われるのも変で、誰がロレンツィ家のぼんぼんを追ってるかがわからない。これが敵対勢力とかならわかるんですよ。「そいつはアルバート・ロレンツィ」だと叫んだのは誰なのかがわからないんですよ。この逃走劇は、急いでいるシーンだからってのはわかるんですが、その「急いでいる」という描写もかなり稚拙で、大事なシーンなんだからあわてずに丁寧に描写してほしいシーンなんですよ。せめてここで、追ってきてるのが「誰か」というのをチラリと名を出してほしかったんです。警察なのかどうかもわからん状態なんですよ。ヒロイン・リタのここらの感情もよくわかんなくて、金で買われたのに何で迷ってるんですかね?男にしてもだます気で「助けに来た」と言ってるんなら、それらしい顔をしててほしいんですよ。リタは「金で買われたのだから仕方ない。どんなきっかけであれ街を出ていけるのならチャンスだ」と思っているかってーとそうでもない。なんかイケメンにほだされただけっぽいんですよ。なので、なんか同情できないっていうか。ヒロインのリタがどういう子なのかよくわからないんですよね。きちんと食事のマナーもできているし、文字も描ける。そういったことに関しても早いうちにというかちらっと見せでもいいので、実は過去にとある老女にマナーを仕込まれた…ってのを示してほしかった。豪華な食事を出された時に、「まさかこんなところであの人の教えが生きるなんて」みたいなモノローグがあっても良かったでしょうに。このマナーがちゃんとできてるシーンについては、アルバートも気づいてるらしい描写があるから、なおのこと惜しいんですよ。そしてこのリタだけど、警戒心があるそぶりを見せておきながら、アルバートのうさんくさい「商談」に乗るんですよ。それはいいとしても、そのあとのリタの感情がよくわからない。ぶっちゃけね…大金で買われた身なんですよ、リタ。その時点でアルバートの「物」になってることを理解しないとダメでしょ。そして条件は悪いものじゃない。相手がマフィアだからと躊躇してるけど、そんなん関係ないんですよ。だって「買われた」んですから。これがね、人身売買の舞台で、金を支払わずにリタを盗んだ、というのならまだしもわかるんですよ。大金で買われた…もちろんその金はリタにびた一文も入ってきてるわけではないけど、事実としてリタは「買われた」わけですよ。そしてそれをきっかけに人身売買してるやつらの元からは逃れられた。でも、「買われた」という事実は粛然としてリタの前にあり、リタはそれをもっと深刻にとらえていないとおかしいんですよ。だのにやたらと強気なんですよ。買われた分際でと言われたら、リタ、言い返せないでしょ?アルバートの嫁になる契約にしても条件を聞いてサインした以上は、言いなりになれとまではいわないけど、契約を履行すべきなんですよ。なにしろ相手はマフィアなんですよ?用済みだからとヤられてもいいという覚悟もってるの?このあたりのリタの感情や思考がよくわからなくて、微妙に同情できないんですよ。とつぜんいい子ちゃんムーブかましてみたり、かとおもえばアルバートに強気に出たり、何がしたいのかがわからない。どうも好きになれないんですよ。アルバートに関しても、胡散臭い点はいいと思うんですが、イキった若者だなぁくらいにしか思えなくて、有能には見えないし、よくわかんないんですよ。ミステリアスな雰囲気もあまり出ていないですしね。つまり、どこをとってみても中途半端さが否めないというかこれはたぶん、キャラ自体の造作がいいから不満が出てしまうってこともあると思います。話自体は、そこそこ面白いんじゃないでしょうかね?全然緊迫感のないマフィアものってどうかとは思うんですが…まあ、少女漫画だし仕方ないのかな正直物足りなさが上回って、先を読みたいという気にはなれませんでした。とはいえ、一風変わったといえなくもないコミックなので、読んでみるのもいいかもですね。
2025.10.27
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私はただの侍女ですので ひっそり暮らしたいのに、騎士王様が逃がしてくれません 1 (フロース コミック) [ 平瀬 伶 ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/10/24時点)楽天で購入はじめに告白しておきますが、わたしはこの作品の原作者さんと相性わるいんですよ…この原作者さんの描かれた話はいくつか読んだのですが、一話目のほぼ数ページで閉じてしまっています。なので物語がつまらないかどうかもわかりません。出てくるヒロインが全員、どうあっても好きになれないんですよ。男側もです。なろう系のヒロインらしい、いやみったらしい「やれやれ」系ヒロインなんですよ。ほっっっっんと性格悪いです。生まれ変わったらつつましやかに、ふつーに過ごしたいなー、なんて鳴いてるだけで、実際はそうしようとすらしません。で、ありあまる力を見せびらかしていてる…ようにしか見えないんですよ。「カワイソー」な立場にあえて自分をおいて、不遇な私を演出して、そこでかくしてた魔法で無双するっていう、ばかばかしさ。この話のヒロインはいわゆる生まれ変わりものなんですが、前世が「千年前」なんですよ…いやいや、もうね、せめて100年くらいにして?って、こういう話では毎度思うんですよ。千年もたって文明が何一つ進化してないで、一つの王朝が続き、貴族もそのまま続いてるって、ありえないんですよ。そういうのはね、十二国記くらいがっつり世界観をつくってやってくださいよ、と。十二国にしたって同じ王朝が千年続いてるってのはないんですよ。もうね、まずここが呑み込めない。そしておどろくほどヒロインの性格が悪いんですよ。強大な力をそのまま引き継いで生まれ変わった、前世では処刑されちゃったんで、今世では普通に生きたいっていうなら、貴族の家を出奔し、別の国に行って自活するなりしたらいいじゃないですか。誰かを助けたい、とか何かしらの目的がはじめからあって国にとどまってるわけじゃないんですよ。ただふつーにすごしたいのーの棒読みしてるだけ。そして不遇なわたしカワイソーなんですよー、みたいな演出だされても。力が強かったからとか以前に、その性格だからみんなに嫌われて処刑されたんでしょ?としか思えないんですよ。まずはその歪んだ性格なおしてから出直してこい、と。あからさまにため息ついてみたり、舌打ちしてみたり…なんだろこの性格の悪さ。私が欲しいのは平穏な生活なのって、ならばそれらしく「穏やかな」正確であろうとしてくださいよ。地位に興味はないっていうなら、なんで家を出ないの?婚約を受け入れたことで姉を怒らせることも承知で、いけしゃあしゃあと、婚約しまーすと宣言して、幸せになろうとか…考えが足らなすぎない?性格悪い姉の方はもうどうでもいいです、あれはただの舞台装置のひとつですからね。生きたキャラとしては見られません。ほか、漫画というか、絵の方もちょっと微妙かなと。別に下手って感じはありませんし、それなりに読みやすいとは思います。でもこれ、描いてる漫画家さんもヒロイン性格わるっと思ってたのでは?とてもヒロインの表情とは思えない書き方をするんですよ。この原作者さんは多作のようでいろいろと描かれていますね。人気の作家さんなのでしょう。わたしはたまたま好みではないので、このコミカライズもそれ以外のコミカライズも、先を読もうとは思いません。原作者さん買いをしてるかたなら読んでみてもいいかもしれません。
2025.10.26
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心を閉ざした公爵閣下と婚約したはずなのに、なぜか大切にされてしまってます! 1 (ライドコミックス) [ なき ]価格:748円(税込、送料無料) (2025/10/24時点)楽天で購入話自体はそこそこおもしろいといえなくもないのですが…致命的といっていいほど絵が稚拙です。もちろん漫画としての出来もけっしてよくありません。かわいらしいイラストですので嫌いではないしどちらかといえば好きな方なんですが、この漫画家さんもあまたのなろう系コミカライズ担当漫画家さん同様、体のデッサンが未熟です。たぶん、全身絵がかけないんでしょう。漫画自体の見せ方もはっきりいってつまらないんですよ。なのでずっとバストアップのままコマが割り振られて、しかもムダなコマが多いっていうね…なんといいますか、マンガを読んでいるというより、せりふの中の「説明」を延々と読まされている感じがするんですよ。キャラが全身でかかれる率は異常に低く、どこでどのような間隔でキャラ同士が立って話しているのか、といういわゆる俯瞰した「絵」がほぼないんですよ。もろちん「ない」とまではいいませんが、それによってわかる「情報」ってないんですよ。ヒロインのアリーチェが公爵の家にくるんですが、その屋敷の大きさについても台詞で説明するだけですし、使用人もほぼ描かれてない。そして「温室」に案内されるんですが、その温室が屋敷のどのあたりにあり、どの規模の大きさ、奥行きはどうなのか、どういった外観の温室なのか、まったくもってわからないんですよ。この温室で「じょうろ」を使うシーンってのは大事なエピソードなんですよ。のちに公爵と温室に向かうというエピソードもあるんですが、そこがとにかくひどい。まずひとつ、園丁とおもわれる人物が「ひしゃく」で花に水をやっていて、それがアリーチェにかかりそうになるところを公爵が魔法で防いで濡れなくて済む……んですが、園丁が「ひしゃく」をもってちょっと離れたところから駆けてきて謝罪するんですよ。何がおかしいって、そんなに離れていたら「ひしゃく」の水がかかるはずないんですよ。そのくらいの距離で描いてしまってる。くりかえしますが、「ひしゃく」で水をやってるんですよ。それがどうして頭から水をかぶりそうな状況になるんです?柄杓で水をやってるなら、花や木の根元にかけてるはずなんですよ。そしてその水にあたりそうになるって、その園丁の真正面あたりにいないとかからないのに、めっちゃ遠くから園丁が「すみませーん」と描けてくるんですよ。つまり、距離感を漫画家さんが把握してない…というよりは、その状況を「絵」として描けないんでしょう。一応見せ場の一つなのに、全身描いてないですからね?さらにアリーチェと公爵は温室の中に入ってちいさな「じょうろ」を使うシーンが出てきます。魔道具の具合を確かめて、そのじょうろからめっちゃ水があふれだす…という、これまたアリーチェと公爵にとってそれなりに見せ場でもあり、大事なシーンなんですが、…何が起こってるのかさっぱりわからなくて、公爵が水にぬれたところを見せられるんですが、それも全身絵でもないし、そもそもどうやって水があふれて公爵にかかったのかが、まったくわからない。ここにいたるまで、ほぼバストアップのコマだけで、俯瞰した絵が一つもないんですよ。読んでいて、びつくりするほど、平坦なんですよ。「台詞」で「説明」してくれるので、何が起こっているのかはわかりますが、いちいち台詞やモノローグで「説明」してくるものだから、これもう…漫画じゃないんですよ。しかも挿絵にすらなってません。上でも書きましたが、話自体はそんなにわるくはないと思うんですよ。なろう系少女漫画のテンプレにすぎないのはたしかですが、主人公の持つ「付与魔法」についてや、婚約相手の公爵が心…感情を封じている事情など、一応は物語に必要なイベントがいくつか語られているので、そこは読み物としていいと思うんですよ。けどねー漫画としてはかなり稚拙で、楽しめないんですよ。キャラの顔もそれで、婚約者の公爵以外に王子とか付与魔術師とかが出てくるんですが、男の顔がきほん同じなんですよ。これのなにがよくないかって、主人公といっていい公爵の顔が、脇キャラと同じ、つまり特別かっこいいってわけではない、と思えてしまうところなんですよ。少女漫画なんですから、ヒロイン・ヒーローは特別でなきゃならないと思うんですよ。全部が全部美形にするのなら、それなりに描き分ける技術がいりますよね?でも、公爵と王子の顔が同じなもんで、このコマの台詞はどっちの台詞やってわかりにくくなるところまであるっていう始末。また、ヒロイン・アリーチェの全身絵が大きく描かれていたところがあったんですが、明らかに頭身がおかしいんですよ。丈の長いスカートでごまかしてるせいでしょうね、これ。ああもうほんとに全身絵が描けないんだなって、脱力しました。そしてこれはわたし個人の好みの問題なんですが…ドレスのセンスが壊滅的…ダッサ…としか思えなくて。昭和の塗り絵に出てきそうなドレスというか…いやまあ、そっちの方が華やかなくらいかな…シンプルなドレスならまだしもなんですが、派手なドレスになるとやたらトーンを張ってるせいか大阪のオバチャンみたいなセンスになってるんですよ。とくにリボンですね…なんだろその、縫い付けてあるのか、きちんと結わえているリボンなのか…というかリボンの使い方がダサくて…妹の乳デカのドレスも壊滅的なほどひどい…というか、おっぱい描けない人ですねこれ…ま、まあ、それは好みの問題ですのでスルーするとして。あと、変だなと思ったのは日本語の使い方です。妙にひっかかるんですよ。例えば「うーん」「う~ん」といった、考えてるときなんかに使うこの表現を、この漫画家さん…原作からなのかもしれませんが、「ううん」と描くんですよ。別に間違ってるわけではないんですが、これだと「NO」という意味での「ううん」かと思ってしまうんですよ。これは微妙にひっかかる。他にもいろいろありすぎるんですが乳デカ妹と町で遭遇するんですが、その時の乳デカ妹の台詞が明らかにおかしいんですよ。アリーチェが「公爵には良くしていただいているのでそれを父母に伝えて」といったようなことを乳デカ妹にいうのですが、その時の妹の返しが「おめでたいわ」なんですよ???いや、わかりますよ?「相変わらず能天気ね」みたいな嫌みを言いたいんでしょう。そういう厭味ったらしい顔を描かれてましたから。でも、「おめでたいわ」って。これってたぶん、別におめでとう、という意味ではなく頭お花畑、みたいな意味での使い方をしてるんでしょう。「おめでたい思考回路ね」みたいに、馬鹿にしてるんですよね?でも、その前のアリーチェの台詞を鑑みても、返しがそれって、意味が通じないんですよ。だって「公爵には良くしていただいてます」とアリーチェは言ってるわけで、それに厭味ったらしく返したいなら「そんな能天気なことを言ってられるのも今のうちよ」ぐらいが妥当じゃない?そのあと、アリーチェのモノローグで「私の言葉は相手にしてもらえない」っていうんですが、……ここも変でしょ?「私の言葉は受け入れてもらえない」あたりじゃない?相手にしてもらえないって、なんじゃそれ?こういう、意味は分からんでもないけど、言葉の使い方がちょっとおかしくない?とか、わかりにくくない?ってのがめっちゃある。付与魔法の説明というか付与魔法をためしてみるシーンでの説明も、すんごいわかりにくい。こんなん下手に説明するより「絵」でみせりゃいいのに…まあ描けないから仕方ないか・・・やたら難しそうなことを説明してます感だしてるけど、もっとシンプルな言葉で伝えたらいいし、ポエミーなモノローグだとさらに何言ってるのかが分かんないんですよ正直に申しまして、絵は微妙で顔しか描けない…稚拙極まりない漫画の構成…読み進めようと思える作品ではありません。内容自体は悪くないと思うんですが、結局は薄っぺらい世界観でしかないし、日本語もあやういので…さすがにこれはお勧めしにくいかなぁ、と
2025.10.25
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虐げられ聖女と一途公爵 仮初め婚のはずが、溺愛されています(1)【電子書籍】[ 七福さゆり ]価格:165円 (2025/10/23時点)楽天で購入非常に厳しいことを言いますが、こちらは読むに値しないです…絵も漫画も、話の内容も、稚拙としかいいようがありません。なにからなにまで…本当に…下手です…読んでてこちらがこっぱずかしくなるくらいの、稚拙なお遊戯です。漫画家さんの絵がつたないこともありますが、こちらはおそらく、物語自体が異様に稚拙なんですよ…絵の拙さと相まって、非常にダメな出来…漫画でもないしイラスト付きの話でもなんでもないです…これはちゃんと編集者が仕事してるんですかね、というレベルでひどいです。原作者さんも漫画家さんもある意味で気の毒です。これはまあ…漫画を初めて描く人の練習に使われただけでしょうかね?まず第一に、主人公のいる世界観がどんなものか、初っ端からわからないんですよ。わからないまま話が進んでいく。そもそもヒロインの「出自」がわからない。どんな家の出の「聖女」なのかわからないんですよ日本語がおかしいせいもありますね。冒頭に、ヒロインのブランシェの説明が入るんですが・・・ブランシェからみた「隣国」には「聖女」がいなかった。ので、聖女の力に目覚めたブランシェが隣国にいくことになったと説明があるのですが、その際に「聖女の婚約者」として隣国に迎えられることになったと、書かれているんですよ。主体になってるのが「聖女」なんですよ。違和感しかないですよね?よくここ指摘されなかったなぁ聖女のいない「隣国」に迎え入れられたわけなんですから、ここは「王太子の婚約者」として迎えられることになった、でしょう?逆ならわかるんですよ。ブランシェの故国に王太子を婚約者として迎え入れることになったのなら「聖女の婚約者」として「王太子」を迎え入れることになった、と説明されるはずです。こうした日本語のおかしさが、時々みつかるんですよ。ものすごいストレスです。このブランシェの出自もよくわからないんで、ここも問題なんですよ。はじめ、やたらいじめられてる描写があるんで、ブランシェは平民の娘かと思ったんですよ。ところがどうもそうではないらしいし、のちに婚約するのは幼馴染の「公爵」…つまりブランシェにとって身近な人物って高貴な立場にある人たちで、「王宮」ともつながりがある。そんな、おそらく「令嬢」といっていい「聖女」を、隣国の王太子、そしてメイドやら周りのモブやらは虐げてるんですが、それ、国家間の大問題につながりませんかね?だってブランシェはおそらくですが、国賓ですよね?聖女がいないからってんで迎え入れられた、つまり国王からの申し出があり、国家間の契約があるはずなんですよ、王子の「婚約者」として国に招いたとするなら。クソバカ王太子が初めからこの婚約に乗り気でなかった、という描写があって虐げていたならまだわかりますが、ぞんな背景はいっさい描かれていませんし、どういった国家間の話し合いがあって「婚約」に至ったのかすらも描かれていません。国に聖女がいないことで不利益があるってんなら、隣の国から聖女を「もらった」ことになる国は隣国に「借り」ができたわけで、そんな強く当たれないはずなんですよ。だって聖女いないと魔物が跋扈するような国情なんでしょ?本物の聖女が発見されたから出てけってのはまあいいとしても、そこは頭を下げて、帰国願うべきなんですよ。さらに不自然なのが、ヒロインのプランシェは兄や幼馴染の「お兄様」に手紙を書いてるんですよ。なぜそこでひどい目に合ってるのだと訴えないの?こうした手紙のやりとりも一切が禁止されていたってんならわかるんですが、手紙は届いているんですよ。そして、なぜか「楽しくやってる」などと噓を書いていた。これにしても、手紙を書いているところを必ず見張られて迂闊なことがかけない、という設定があるのならまだしも、たんに「心配をかけたくないだけ」って。いやいや、国と国とのやり取りで執り行われた婚約ですよ?自分がこんな不利益を被って虐げられている、つまりブランシェの国そのものを疎かに扱っているということになるんですよ。こういった、つまり世界観の土台となる部分を、おそらく作者さんはまったく考えていないのだろうなと読み進めていくうちに察しました。起こるイベントがその場しのぎだし、後出しすぎるし、ご都合主義すぎるんですよ。街を歩いていらオバチャンが「うっ、持病の癪がっ」みたいな感じに出てきて、それを癒すイベントもそうです。もうちょっとマシな話の作り方してくださいよ。冒頭で笑っちゃったのは、使用人がブランシェにさっさと顔を洗えって水桶をもってぞんざいに置くんですが、その水桶の「水」を、ヒロインは被害者ぶって「冷たい」というんですよ。いやいや?貴女七分袖のうっすいネグリジェですよね?つまり、そんなに寒くないってことですやん、室内。なのに「水」が冷たいって。常温ですよね?冷たいって被害者ぶってるけど、あったかいお湯でもってこんかーいってことですか?常温で充分でしょ?ここもね、季節を描かれてないのでわからないんですよ。しかもかなり質のいい部屋での寝起きをしている。さらに同じ日にやってくる「本物の聖女」ときたら、オフショルの、つまり二の腕みせっみせの薄着で登場するんですよ。どう見ても「真冬」じゃない。しかもブランシェ自身も半袖ですからね?ブランシェの被害者ムーブにもいらっとさせられますが、ブランシェの兄とその友人、ブランシェの婚約者になる公爵の無能ぶりにもいらっとさせられます。国交断絶しているわけじゃないなら、会いに行けばいいでしょ?なんでそれしなかったの?クソバカ王太子に文句つけてるけど、それ以上に無能なんですよ、このヒロイン溺愛男二人。ヒロインをただカワウソーカワイソーするだの存在でしかないので、ヒロインが「聖女」してる間はおそらく存在しなかったんでしょう。ポッとでの存在でしかない溺愛マンが文句つけようが怒ろうが、ただの一度も面会に行かず、隣国に使者を立てて様子をうかがわせることもせずのうのうとしてたやつらがなにいったって、意味がないんですよ。物語として矛盾だらけというよりは、その場その場だけのお遊戯でしかなく、「物語」としての態を成していないんですよね、結局。この作者さんは、原作者さんと漫画家さん、どらちも「物語」を語る上で必要なことを一切してないんですよ。原作は読んでないのでわかりませんが、ここまでガバッガバだと、おそらく文字での説明も「小説」ではしてないと察せられます。ふたつの国がどんな関係なのかも不明瞭ですし、ヒロインの家についての説明も一切ない。両親とは死に別れているわけだから「兄」が当主なんでしょうに、そういった説明もない。妹大好きな兄が「国」にとってどういった役割をもつ存在なのかもわからず、幼馴染の公爵も「公爵」という地位にありながら、はたして国にとってはどれほどの力を持つのかもわからない。聖女の魔力?についてもそうで、なろう大好き「ヒール」が使えるのはわかったけれど、その「ヒール」についての説明もほぼないんですよ。病人を癒す力なのはいいんですが、それと「聖女」とどんな関係があり、「国」が聖女に求める役割がなんなのか、具体的なことを説明してほしいんですよ。天候操作、癒しの力、国の防衛、一応描かれてはいるんですが、ものっすごくわかりにくい…というか、「それがなんなの」としか。絵の方は、ほんとうにまぁ…ぶっちゃけてお下手でしかないのですが、頑張ってそうな気はするんですよ。デッサンも崩れて顔も変形するほどにひどいんですが手抜きしてんなーとは感じませなんでした。体と顔の位置がおかしいんで、どっから腕とか手とかはえてるのってのは、毎ページあります。首と肩のつながりもおかしいですしね…まあ…ほんとに描き慣れてないんだなぁ、と下手ではあるんですが、もうこれは仕方ないです。物語の内容の方がひどいですからね。よくある虐げられてカワイソーなヒロインちゃん物語でしかないうえに、絵もあれですので、これはさすがにお勧めはしにくいです。読む際は、いっそ赤ペンチェックするつもりでいた方がいいです。
2025.10.24
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お飾り聖女のはずが、真の力に目覚めたようです THE COMIC/ 1【電子書籍】[ 杓子ねこ ]価格:726円 (2025/10/22時点)楽天で購入なんか微妙に座りの悪いタイトル文だな…それはそれとして。内容はまあ…うん、面白くはないですが、さりとて不快な話かといえばそうでもない、ごくごく平凡な話だと思います。全体的に、絵も漫画も稚拙なのですが、キャラ自体は丁寧に描いている感じはありますので…これから頑張ってくださいとしか。とにかく動きのある絵が壊滅的に描けないので、描けるよう練習頑張ってください…って感じの絵、漫画です。なんというかこのコミック、読んでいてつねに「足りない」と感じるんですよ。説明もたりないし、物語としての何かしらの味付けも足りない。ヒロインのシルフィアが何かしら説明してくれるんですが、全然説明になってない。そして無駄なコマが多いんですよ。つまり無駄にコマとページを消費しているのに、情報がぜんぜん出てこない。そもそもシルフィアはなぜ「外出を禁止」されているのかがわからない。たんに忙しいだけというわけではないんですよね?シルフィアの実家がやらかしたせいで罰としてただ働きさせられてる様子ではあるんですが、なんだかそれもしっくりこない。そして「絵」として描いてくれない不親切もある。シルフィアがこんなにも不憫で健気なんですよー的なのを、円グラフで示しちゃってるのは、だめだとおもうんですよ。睡眠がちょっぴりであとは祈りと掃除となんやかんやで円グラフを占めてる、みたいな。いやね、これ漫画なんですから、漫画でそのシルフィアの姿を見せてくださいよ。それに、シルフィアがいる教会の運営ってだれがしてるんですか?お色気聖女はたんに男と遊んでるだけですし、司祭らしい人もいるように感じないし、たまに教会にやってくるけど、教会に顔出しして、それでなにやってんの?教会の役割が、国としてどういうものなのか。たとえば日曜礼拝みたいなこととかってやってるのか、とか。具体的な活動が何一つ描かれていない。じつはシルフィア自身もそうなんですよ。やたら掃除したりクッキーつくって子供たちと遊んだりしてますが、外出禁止なのに食材はどこから?また、ヒーローにあたる王子リュートですが、出会いのきっかけもよくわかんないし、この二人が親しくなったきっけかもよくわからない。そもそもシルフィア、めっちゃ親しげなんですけど、相手王子様ですよ、いいんですか?つまりその「親しくなった」きっかけがわからないんですよ。リュートに差し入れまでもらってて、しかもリュートはシルフィアが不遇な立場にあるのを把握してるんですよね?それを、長い間放置してるわけですよ、無能ですか。王子なんて忙しいし、教会なんぞに行ってる暇がないって描写があれば、シルフィアを救う手段をなかなかうてなかったってんならわかります。でもそういう描写もないんですよ。ちなみに、リュート一人でやってきてますけどええんですか、この国のセキュリティはどうなんですかね?あとは精霊ふたりの存在もね…なんか可愛くないんですよ…いや、子供姿なのは別にいいんですが、そこに理由付けがちょっとほしかった。いつかはその理由付けも出てくると信じてますが、祈りが弱まっているので力がなく、今は小さい姿でしか出現できないとでも言い訳してくれればいいんですよなんという、全体的にイベントの起こり方が稚拙なんですよね…でもたぶんこれは、申し訳ないけど漫画家さんの力が不足してるからだと思います。上でも書きましたが、漫画を描くのに慣れていないのか、無駄なコマが多いうえに、絵で説明できてないんですよ。たとえば無駄コマとして、恒例イベントのビンタシーンページ真ん中に大きなコマをつかって、パシンとカタカナで擬音を描いておいて、下にビンタ後のシーンがあるんですよ。真ん中の擬音だけのコマ、いらないですよね?無駄すぎる…漫画というか、動きのある絵がまったく描けていない証拠ともいえるシーンは山ほど…お色気聖女登場シーンも噴飯ものでしたがその後、ビンタくらわしたあと聖女退場のシーンなんですが、聖女の横顔どあっぷの下にシルフィアが小さく描かれて、そのシルフィアの横に「パタン」と擬音うん、ドアどこいった?このページにドアがまったく描かれていないんですよ。そして精霊との邂逅シーンもひどくて…精霊二人が後ろむいてる小さなシーンなんですが、そこでシルフィアの「二人とも浮いてる…人間じゃない?」ってモノローグが入るんですが、精霊二人の後ろ姿のコマ、「宙に浮いている」もなにも、名にも描かれていないので「浮いている」かどうか判別できないんですよ。お色気聖女が片手でシルフィアの首を絞めるシーンもあるんですが、これもお色気聖女の顔だけなので、迫力もなにもあったもんじゃありません。「ぐぐぐ」という擬音だけですからね…そのあとのシルフィン土下座もなんかこう…へんなかっこなんですよ…そして聖女捨て台詞を残して「バタン」…ドア描かれず、ただ「バタン」そしてその次のページは笑っちゃうんですが、王子リュートがやってくるんですが、シルフィア、飛びついて抱きつくんですよ…バッ、とね。いやほんと、バッと。駆けてきて、思わず胸にしがみついてしまったとかではないんですよ。効果線をいれてあるだけに余計違和感はんぱない抱きつきシーン。ここ、まったく動きが感じられないんですよ。いいシーンというか大事なシーンのはずで1ページまるっとつかってるんですが、この絵では切迫した様子が伝わらない。他も上げたらきりがないほどです。擬音が描かれているコマと、その擬音を立てているキャラが別のコマに描かれているんですよ。全体的に漫画を描くのが不慣れといった感じで、読んでいてその点だけはすごくストレスでした。世界観やキャラの説明も不足している点も少々不満ですかね…この「足りない」感じのままシルフィアが王子とともに旅に出るとなっても、「ふーん」くらいの感想しか持てないんですよ。とはいえ、ヒロインのシルフィアにしてもリュートにしても、そこまで不快なキャラではありません。情報が足りなさ過ぎて、共感以前といった感じですかね。ましてやこの話はどういった方向に進んでいきたいのか…まぁ、わかりますけれどもね…追放系ざまぁの亜種なので。「追放」はされていないけれど、教会(神殿)から出ていくことになったわけで、つまりは「追放系」なんですよ。「真の力に目覚めた」あたりが「追放系」のテンプレートです。そこを踏まえて読めば、先の展開なんてやすやすと想像できてしまいますからね。「あー、はいはい」としかならない。また、追放系の悪いところも踏襲していて、追放する側…ここではお色気聖女とその婚約者王子が、どんな性格でどんな人生を歩んできたのか、そういうのがまったくわからないんですよ。ただ「性格悪い」というだけのことです。つまり、作者の都合のいいようにしか動かないただのつくられたキャラで、「生きたキャラクター」感がほぼありません。なので「ざまぁ」展開が来てもそこにカタルシスを感じることがなさそうなのも、残念な点です。とはいえ、メインキャラに不快さはありませんし、お気軽に読む分には良いかもですね。
2025.10.23
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かりそめ妻は円満な離縁を所望します!〜氷の騎士の溺愛はわかりづらい〜 1巻【電子書籍】[ 志希ふうこ ]価格:363円 (2025/10/21時点)楽天で購入両片思いもの…なんですが…正直、おもしろくないです。絵がね…こういった西洋風にあってないですよ。なんというか全員がモブ顔ヒロインにも「ヒロインらしさ」みたいな雰囲気ないし、その他大勢の一人でしかないし、相手のヒーローも…うーん。どう見ても「イケメン」じゃないんですよ。「氷の騎士」といった雰囲気もないです。とにかく絵柄が世界観に合ってないそして当然、漫画の描き方もうまくないです。とにかくデッサンからやり直そうかレベルです。ただ、雑という印象はあんまりないんですよ。がんばってるんだろうなとは思うんですが、この漫画家さんでは描けない話だと思います。というのも、ヒロインのフレイヤなんですが「お転婆」設定で、剣を使ったりもするんですよ。あと「男装」してお忍びで街に出かけたりもする。けど、全然描けてないんですよね。動きのある絵が全体的に稚拙です。男装なんて噴飯ものですよ…それでほんとうに男装できてると思ってるなら、たぶんそれヒロインの勘違いで周りが気を使ってあげてるだけですよ…結婚式の時もそうなんですが、「ぱちぱち」という擬音はあるんですが、参列者の姿がまったく描かれていないんですよ。一応ヒロインの姉とその婚約者の王子はいるんだけど、まさかその二人しか参列してないの?とにかくなにかっていうと「擬音」でごまかすんですよ。これは漫画、絵がかけない漫画家さんがよくやる手法ですよね?漫画なんですから「絵」でみせてくださいよっていう。全体的にコマが淡々としているので面白みもないですしね。そもそもこのヒロインのフレイヤが好きになれません。というか相手のローガンもですが。こういった「両片思い」ものってすれ違いをたのしむものなんですが、このすれちがいものってけっこう描くのは難しいと思うんですよ。小説であれ漫画であれ。このすれ違い話は…ぶっちゃけ、漫画家さんちゃんと書けてません。もともとの原作からしてそうなのかもしれませんが。ちゃんと初めから話を聞く、という姿勢をとっていればこんなばからしいすれ違いなんて起こらないんですよ。勝手に思い込んでいたことをべらべら喋って自分で勝手に納得しているだけ。始まりの勘違いについては仕方ないと思うんですよ。ローガンはフレイヤの姉の婚約者だったわけですから、フレイヤは失恋した、と思っていても当然です。でも、姉とフレイヤは仲がいいんですよ。ならば、姉がローガンとの婚約を解消して王子に嫁ぐことになった際、両親にも秘密でフレイヤに手紙をしたためれば済むことなんですよ。じつはこれこれこういう事情があって、ローガンとは婚約を解消することになったけれど、もともとローガンとは親しい幼馴染という感情しか持っていない。ローガンはむしろ貴女のことを気に入っているようだから、どうか素直に気持ちを打ち明けて、幸せになって、と。結婚するまでの期間、かなりあったんですよ。ねーちゃん、手紙書く暇もなかったなんてことは絶対ありません。だって結婚式に出て、お幸せに、とかにっこりしてるんですから。だったらその式の時にでも話したっていいでしょ?つまり冒頭からしてイラッとしてしまうので、「すれ違い」を描かれても、ちゃんと面と向かって話し合えや!としか思えないんですよ。しかもフレイヤの好感度がダダさがりしたのは、幼馴染…付き人の男ユーリと街に出かけていたのをローガンにバレたときの反応です。そりゃローガン、勘違いするでしょ、フレイヤは「いやいや嫁いだ」と思ってんだから。でもあまり堂々と「愛人」を囲うのは周囲への示しがつかない。なので怒りを抑えて別の場所で囲うように提案するんですよ。するってーと、フレイヤ、ショックを受ける前にガチギレするんですよ?はぁぁぁぁぁ?いやまず、「男装」していることがバレてるってことやんけ?してら、そりゃどう見てもフレイヤのしてる行動は非難されてしかるべきでしょ、しかも男連れで歩いてるんですよ?それについてはフレイヤ自身わたしにも非があるとかいいますが、なんで怒り散らすわけ?そこは誠心誠意、まずは謝罪して、そして改めてユーリとは幼馴染の間柄で後ろ暗いことはないと説明すりゃいいんですよ。ローガンがそれを信じるかどうかはさておき、です。誠意をみせなければならないのは、フレイヤの方なんですよ。あげくに悲劇のヒロインぶって、もうこの結婚はダメだわとかひとりで泣いてんの。ばかなのか?ダメに決まってるでしょ不誠実なことをしたのは自分なんだよ?それに関して一言の謝罪もなく、誤解を解こうともせず、キレちらかしてローガン追い出すとか。とっとと離婚しろ。と、ここはほんとにかなり読んでて怒りポイントでした。ここのおかげで先を読む気が失せました。なんでこー…身勝手なヒロインが多いんですかね…なろう系少女漫画悲劇のヒロインぶってるけど、ただの自己中心的思考で、思いやりの欠片もない人物でしかないんですけど。そしてなぜか「謝る」ということをしないんですよ。泣けばやややろ、みたいなね。悲劇のヒロインぶってごめんなさいごめんなさいするヒロインもいますが、あれってべつに誤ってるわけじゃないですからね?ごめんなさい言っときゃええやろってだけのただの鳴き声です。反射反応みたいなやつ。そこに心はありません。このヒロインもそういうところがあって、なんというか…自分は悪くない、みたいなのが前面に出てしまっているので、どう読んでも、好きになれないんですよね…だいたい、仮初妻、というけれど、べつにかりそめではないですよね?お互いの家の了解もちゃんととっているし、当人も「了解」して結婚してるじゃないですか?つまりこれって、ヒロインが、自分か姉のかわりなのよーかわいそうなのよー、と言っているだけにすぎず、自分から夫を遠ざけて悲劇に浸ってるんですよ。歩み寄ろうとしないんですよ、ヒロインから。こんなヒロインにどう共感せよと?悪いことに、絵もかなり冷やかな印象を受けるモブ顔なので、なんというかキャラたち全員に気持ちを寄せにくいんですよ。現代ものの漫画の、とくにノンフィクション系のシュールかザマァ系の漫画でも書いていそうな絵というか、そういった漫画の方が合っていそうな絵柄なんですよ。こういったきらびやかな西洋風ナーロッパの雰囲気に絵が合っていない。こればかりは「下手」だからというのではなく、ちゃんと漫画家さんの個性なので、その個性に合った漫画をあてがってあげればよかったのにと思います。漫画家さんのせいだとは思いません。まあ、そんなわけで、とてもじゃないですが先を読もうとは思えなかったですし、読んでみてもいいかもとお勧めもできないです。残念。両片思い好きなんですけどね…
2025.10.22
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身代わり伯爵令嬢だけれど、婚約者代理はご勘弁! 1 (アリアンローズコミックス) [ 中島四貴 ]価格:726円(税込、送料無料) (2025/10/19時点)楽天で購入ラブコメなのはいいんですが…勢いが足りないなという感想です。コメディ部分が滑ってるというか…笑わせにくるという勢いがなくて、読んでても笑えないし、ほっこりもしないし、ほのぼのもしないし、すごく平坦なんですよ…コメディでこの平坦さはちょっとまずいんじゃないかなっていうくらい。言葉を飾らずに言えば、「つまらない」んですよ。絵自体は、そこまで下手でもないのですが、かといって上手いとも言えず、漫画にメリハリがないんですよ。これってたぶん、某悪役令嬢に転生した某おじさんを意識してますよね?髪型とかがまさにそうですし。そのせいもあって、物語に没入できないんですよ。あちらとはまったく違う話なのだから、キャラデザをどうして寄せてしまったんだろうとしか思えないんですよ。いくらコメディだからといっても、現代日本の用語を軽々しく使うべきではないとおもいますしね。読んでて、ヒロインのミラベルはもしかして日本人の転生者なの?と疑いました。「遺伝子が同じ」だの言うけど、この世界のこの時代設計で「遺伝子」ってもう周知されてるの?まあそれは流せたとしても、日本人でもないのに「おもしれー女」とかいう言葉を出しちゃって…なんというか、ギャグが痛いんですよ…滑ってるというか。わがまま令嬢のアナベルの身代わりになっていろいろと画策するっていう話自体はありがちのものだし、ありがちゆえに「あり」だなと思うんですよ。双子の入れ替わりを、いとこに変えただけですからね。それ自体も別段不自然ではないし、アナベルも暴君だの言われているけれど、ただのいい子なんですよ。ならばなぜあんな「暴君令嬢」になんてなったわけ?そもそもここが呑み込めない。アナベルは、両親に愛されるミラベルをうらやんでるし、そのミラベルのことをとくにこき使ったりはしないんですよ。アナベルとミラベルは仲がいい。だったら、身代わりなんてもどかしいことはせず、途中からでもアナベルが公爵に直談判して、事情があって身代わりをしてもらっていた、ミラベルをお気に召したのなら、婚約はミラベルにと頼めばいいじゃないですか。「暴君令嬢」なんでしょ?なんでここで「暴君」を発揮しないの?もうこの設定で躓いちゃってるんで、楽しめないんですよ。これはラブコメで、公爵とミラベルとの恋のすれ違いとか勘違いとかを楽しむ話なんですよね?なのにどこにどう「勘違い」を楽しめる要素があるのかがわからないんですよ。設定に無理があるからです。伯爵令嬢のあの髪型で「悪役令嬢」みたいなしぐさをさせて、実はごく普通の女の子なんですー的なことをしたいのかもしれないけど、それがうまくできてないんですよ。アナベルの振りをしようとして空振りして、それが「おもしれー女」になってるってやりたいのかもだけど、べつに「面白くねー」んですよ。某おじさんの面白さってのは、ギャグが古臭いオヤジギャグだったり、おじさんの経験を生かしたさまざまなことが「令嬢」に合致して、周りからの評価がうなぎのぼり、悪役のはずなのに「どーしてこーなるのっ」という、ベッタベタでコッテコテだけど、そこがちゃんと楽しいんですよ。「おじさん」がちゃんと強みになっている。もちろんあれにしたって、ギャグがわからなきゃつまらないってこともあるでしょうが、ひとつひとつのエピソードがちゃんと考えられて「設計」されてるんですよ。当然ですけどね、漫画家としての経験値が違うから。だからこそ、キャラデザ寄せたのは大失敗だったと思うんですよ。パクりだなんだとは、まったく思いませんよ?なにしろ話が全く違うから。そして令嬢のあの巻き髪だってよくある「令嬢」の型ですので、かぶるのは自然なことです。でも、やはり「どうしてキャラデザ寄せちゃったかな」と思ってしまうんですよ。コメディだから、です。わがまま放題の令嬢を「演じよう」としている、という設定が似てるから、というのもあります。ミランダの性格設定もあまりよくないなぁと感じたんですよ。大好きなジュエリーがあるってのはいいと思うんですが、アナベルの頼みごとを聞く代わりにそのアクセサリーを躊躇なくもらうんですよほんとにそのジュエリーが好きなの?ほんとにそのブランドのジュエリーが好きで、リスペクトしているのなら、「他人をだます手伝いをして得る」なんてこと、します?こうかなジュエリーで、手が届かないからこそ、いつか「自分の力」、つまり稼ぎであれなんであれ、正当な手段で手に入れたい、と思いませんかね?初めはいいんですよ。アナベルがどうしてもというから「人助け」だからと「エール」のジュエリーをもらっても。それはきちんと「対価」としてミランダもその時は納得できたはずです。アナベルには好きな人がいるとも聞いたし、それならばなお、アナベルのために公爵との婚約を破断にもっていくために奮闘しよう、と思うでしょう。でも途中で、公爵をだましているとミラベル自身が悩むんですよ。あんないい人をだますなんて、と。ならばもう、いくらアナベルが「エール」のアクセサリーで釣ってこようと、それをやすやすと手にとってはいけないんですよ。のっぴきならない状態になっていて、アナベルが懇願したのなら、「エール」はいらないと突っぱねるべきですよ?つまりこのヒロインのミラベルは、他人をだまして高価な何かをもらうことになんら「罪悪感」を持っていないってことになってしまう。そんなヒロインに、どう共感すれば?そして公爵もです。なんというか…嫌悪感とかはないんですが、ものすごーく薄いんですよ。冷やかな目がどーとかいってますが、別に怖そうでも冷徹そうでもなく。ほんとに存在している意味すらない、ただの棒人形なんですよ。ヒロイン持ち上げ係ってだけで、これといった個性がない。コメディなんですから、この公爵もちゃんと動かさないとだめなんですよ…ラブコメなのに相手役の男が無個性とか……ただのヒロイン持ち上げ係でしかない男と、その男をだましてアクセサリーもらってる女とのラブコメなんて、楽しいわけないし、ほっこりもにっこりもできませんこれはいったいどういう話にしたかったんだろうと思うんですよ。笑いどころも用意はされてるんですが笑えず…先に進むほど「笑えないな」としか思えないんですよ。ヒロインを、いったいどういう子にしたかったのかがわからない。こんなんで「溺愛」が始まったとしても、きっと笑えないな、としか。絵自体はそこそこといった感じで、まあ、漫画としてうまくはないけど、読むのがストレスってほどでもなくちゃんとかけているので、そこは気になりませんでした。見やすく、とっつきやすい絵柄だと思います。あまり深く考えずに読む分には良いと思いますので、令嬢おじさんがちらつかない人にはいいかもです。
2025.10.21
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ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う THE COMIC(1) (マッグガーデンコミック アヴァルスシリーズ) [ 安芸緒 ]価格:693円(税込、送料無料) (2025/10/18時点)楽天で購入タイトルは、一話で終わりますので、これ漫画全体のタイトルとしてどうなの…っていう問題は、最近の漫画あるあるですかねぇ?話の大枠はそんなに嫌いではないんですが、漫画家さんの実力不足が過ぎますね…冒頭からしてわかりにくいんですよ。めずらしく先取り展開はしないのはいいんですけどね。竜騎士リカルドが敵国にとらわれるんですが、ここが分からないんですよ、どういう状況で敵国の兵士につかまってしまうことになったのかが。あと、リカルド無能過ぎない?かりにも兵士だろうに、怪我もなさそうに剣をふるって抵抗もしないとか。いやもうそういうのがまったく描かれていないので、実はリカルドは満身創痍でたっているのがやっとだとか、相棒にあたる竜が大けがを負っていて動けないとか…そういうのの説明が全くないし、「絵」でも見せられないんですよ。で、なんか知らんけど取っつかまってるんだけど、たかだか竜騎士ひとりとらえただけなのに、それを見世物にして町を練り歩く?のって、馬鹿の所業じゃない?こんなこと「敵国」にバレたら国ごと滅ぼされるよね?リカルドがどんな身分のものかすらわかってないのに、どんどこ話が進んでいくので、「わからない」状態がずっと続くんですよ。あげくに、メインの主人公であるヒロインの「スイレン」に話の視点が移るので、どういう世界観なのかがわからない。多少説明はされるけど…なんていうかですね…戦してるはずなのに、町は平和だし、緊張感がないんですよ。ヒロインは「花売り」しながら不遇な自分カワイソーしてるヒロインで、ここにも目新しさはありません。しかも「生活魔法」ってなんだよ、もうほんとね、なろうの悪いところですよ。生活魔法はレベルが低いとか以前に「生活」って何を指してるの?なろう系読んでるとたまにある「生活魔法」って、ほんと謎なんですよ。ここで閉じかけましたよ。いい加減読者ばかにするのやめてもらっていいですかね…まあそれはいいとして。もうすべてがガバッガバです。竜騎士リカルドは牢に閉じ込められ、民にものでも投げつけてやれってことで公開牢屋にいるんですが、それがどこのどんな場所で、どんな牢屋具合なのかがまっっっっっっったく描かれていません。牢屋の鉄の柵だけが描かれてるだけ。竜もとらわれているんですが、それもリカルドからどれくらい離れた場所で幽閉されているかがわからない。てゆーか、竜を閉じ込められる牢をよく調達できたね?どうやって運んだの?怪我をして弱っているってんなら全身描いて、ぐつたりしてる様子を見せてくれないと。ここらはほんと、漫画家さんの実力不足です。いっちゃなんですが、ほんとにひどいんですよ。こういった、牢に閉じ込められている主人公と、牢に閉じ込められている大きな体の竜、っていうのは視覚的に映えるのに、なぜそれを描かないんでしょう?漫画なんですよ、これ。漫画として見せるのに一番いいシーンでもあるんですよ。でもそれが一切なくて、会話シーンもバストアップのみ。ひどいのは、ヒロインのスイレンがやすやすとリカルドと竜に近づけている点です。もちろん途中で兵士に見つかるシーンもあるにはあるんですが、あとになってから、なんですよ。いやまじでおかしいでしょ?牢に入れてあるとはいえ、「罪人」として扱ってる男を、なんで不寝番つけて見張らせないの?セキュリティーどうなってんの?あほなの?街の人たちに石でもなんでも投げつけさせるために「公開」してるってんならなおのこと、接触はかろうとする「敵国」の人間が現れないか、見張ってなきゃダメでしょ?実際、スイレンは「スパイか」と疑われるんですよ。こんなの見張りの兵士がついていてなお「竜騎士様に会いに行く」という態をとっていた方が劇的なんですよ。少し離れた場所から祈っていればいいんですよ。そして誰も見物人がいなくなった雨の日、見張り兵士がほんの一瞬目を離してくれたから、傍に行けて声をかけられた、という「緊迫感」があったほうが「恋」としてもドラマチックでしょうに。たぶんこれは、漫画家さん自身も絵としてそういうのが描けなかったから、描かなかったんでしょう。味方が助けに来てくれてリカルドは牢から出られるんですが、その際にリカルドは恩人ともいえるスイレンを自分の国に連れて行こうと手を差し伸べるんですよ。そう、竜に乗ったままで。ところが竜にスイレンを乗せるシーンが描かれていない。見せ場ですよ??描かないとか正気ですか?って心底思いましたよ。そして空を飛行してるってシーンにしても、ある意味で見せ場なんですよ。竜に乗って飛ぶことにヒロインだって戸惑いつつ、わくわくもしているでしょうに。ずっとバストアップで会話が続いて、空を飛んでる感じが一切ありません。基本的にバストアップしか描けない漫画家さんなんですよ…なのになんで飛竜が出てくる漫画なんかかいちゃうかなーそれと、キャラの顔の描き分けもほぼ出てきません。リカルドの同僚の男、リカルドと同じ顔なので、最初分からなかったんですよ…牢から出るシーンかとおもったら助けにきたシーンだったとか。微妙な髪型の違いだけじゃわかりません…ヒロインに関しては、まぁ…どうでもいいかなっていう。不快感はないですが、これといった個性もないので、ヒロインという役割を演じてるだけの「いい子ちゃん」って感じです。主体性があるのかないのかもわからないし、なんともいえない没個性…ここまで個性ないと、ヒロインに共感もできないし、好きにもなれません。嫌いにもなれないのでよいといえば…よいのかしら…?もうほんとに「無」です。なにより一番わたし的にだめだったのは、竜が人型になってしまうことでしたね……うん……もったいない…竜の人型ってのはじつはそんな嫌いではないんですよ。これのどこがだめかって、竜を「戦士」としてあつかってるところです。リカルドの相方でもある竜ね、少年姿なんですよ……もちろん見た目と年齢は違うんでしょうが、「少年姿」にしてしまったせいで、「そんな子供を戦場につれてくんかーい」となってしまう。こういう話なら、竜には竜のままでいてほしかった。異種婚姻話ではないんだから。言葉を話せるってのはいいんですよ。テレパシーなんですしね?でも人型にしちゃだめな話なんですよ、これ。少年姿の竜にヒロインはきゅーんとなってますが、能天気すぎるでしょ…竜騎士ってのは周辺国に脅威として誇示できているわけですよね?ならばやはり竜は竜のままでいてほしいです、とくにこの話では。竜は竜の姿が可愛いんですよっっっ力説っっっっとにかく説明不足、描写不足が多いので、読んでいて若干のストレスがかかります。絵自体はそんな下手でもないですし、どちらかといえば好きな絵柄なんですが、全身の動きがあるシーンがまったく描けないので、漫画としては稚拙としかいいようがありません。だいたい擬音ですまされて、その際の状況などは「絵」で示されることがない。「漫画」なのに、ですよ?話の内容も、なんかこう…説明しがたいんですよ。国と国との関係がわからないこともありますし、いちおう竜騎士とヒロインの恋愛ものだとはわかるんですが、心の触れ合いについてもうまく描写できているとはいいがたいです。何がしたいのかがわからない、というのが正直な感想です。これは酷い、とまではさすがに思いませんでしたが、漫画の出来はかなり稚拙で、慣れない方の描いた未熟な漫画とあらかじめ頭において読んだ方がいいと思います。お勧めはしにくいですが、嫌悪感はないので、そこは安心ポイントです。
2025.10.20
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没落令嬢、貧乏騎士のメイドになります コミック版 (5)【電子書籍】[ 千世トケイ ]価格:814円 (2025/10/18時点)楽天で購入タイトルがちともったいないなというか。これは良い少女漫画です…!いい少女漫画読んだーーーって感想ですよ次の六巻で最終回のようなので早く出ないかなぁとわくわくしています。こちらの話は珍しく「騎士」つまり男性が主人公です。騎士ベルナールが、とある令嬢に蔑まれたと勘違いしたところから始まり、その令嬢が落ちぶれて…なんか成り行きでメイドにしたったで!という流れ。はじめは、ほんのりほのぼのかわいいラブものかと思ったのですが、さまざまに事件が起こっていく、という展開がとても良かったです。小さな事件、それはヒロインのアニエスにかかわることなんですが、一見関係ない小事件と見え、その事件は都度解決していくのですが、完全な解決とはならず先へ進み、やがて大きな事件にぶつかる。そして基本的には主人公のベルナールが活躍するんですが、意外な助力もあったりして、飽きさせない展開になっています。しせつはこのコミックの中で一番個性が薄いといえるのが「ヒロイン」なんですよ。とはいっても「無個性」とは違います。それが徐々に性格が開示されていく、というか。素直に応援したくなるヒロインになっていきます。ベルナールも恋愛に疎い鈍感設定なんですが、不快感はありません。というか、実に好青年で、それもまた不快感がなくて、「ええ子やで…」となります。まわりのキャラ達も全員、すごくいいんですよーベルナールの上司もめっちゃいいやつで(既婚)こんな上司いたらええなぁというくらい。また、ベルナールの母親がとにかくいいキャラです。最初、いじわるかーちゃんか、と思わせるような書き方をしたのがよかったですよね。すごくまっとうな母親で、この母親が育てたならベルナールも誠実な子に育つやろって納得感があります。全体的に、漫画の描き方がとてもうまいんですよね。小さなコマや台詞にもちゃんと意味があります。そしてベルナールに仕えている執事エリックが、とてもいい仕事をしてくれます。読者の気持ちを汲んでくれる存在として、です。エリックは家族総出でベルナールに仕えているんですが、アニエスに対して唯一、少しだけあたりが冷たいんですよ。なんでみんなそんなお人好しでいられるんだ、と独語するシーンがあります。ここ、すごく大事なんですよ。やたらとみんなに守られ愛されるキャラとしてのヒロイン・アニエスに対し、読者としても、なんでそんな愛されるかなー?という疑問は多少なりあるはずだからです。だってこのヒロインの存在って「厄介事」そのものなんですよ、ベルナールんちにとって。なのにみんな守ってあげようってなるんですよ、ここさすがにちょっと…愛されヒロインに対して「んん?」って感じてしまう。その読者の感情の引き受け役がエリックです。このエリックがアニエスの「覚悟」を目の当たりにして、ようやくアニエスのことを自分も守ろうと決意できるんですよ。そしてこのエリックの心の変化ってのは大事で、のちのちの感動的なシーンを盛り上げてくれます。みんないい子やで……ベルナールは末っ子ゆえに自分自身はどちらかといえば「貧乏」なんですが、バックに「大物」が控えている主人公「チート」はあります。でもそれをあえて使わないように行動するんですよ。ここらがドラマチックな展開としてうまく機能します。脇キャラが全員すごいいいんですよ。あほの子エルネストくんの活躍もぜひ見てほしいですしね。エルくんのおにいちゃんめっちゃイケメンやん…もっと出して…ちなみにアニエスの父親、好きなキャラです。デザインもいいですしね。最終巻でまたお会いしたいなぁまた、少女漫画ですので、「悪者」がじつにわかりやすいです。初見でわかります、失礼ながら。というのも、必要最低限のキャラしか登場させていないからです。なにかしらの事件の裏に大物がいると示唆されたときも、いやもうヤツしかいないじゃん、としかならないんですよ。ここは良い点だと思います。あまり長い話でもないですし、やたらめったらキャラだしてごちゃごちゃされるよりもずっといいです。なにより、意外性を求める話ではないと思うからです。わかりやすい悪者でいいんですよ。たぶんですが、「猟銃」がある時代設定なので、「騎士」も変革していくって流れになるかな…だといいけども。そもそも「馬」に乗ってないですからね、「騎士」だけど。銃もあるのに武器のメインはいまだ「剣」ですから。そのうち剣が銃に変わっていく…って流れがあるから、ベルナールはなんとかなるんじゃないかな…希望的観測ですが。また、最終巻はまだ出そうもないのでわかりませんが、これはいいコミックに当たったなと感動です。とっても少女漫画でしたねーこういう良作と出会えるので漫画あさりはやめられません。もちろん好みはあると思いますが。非常にまとまりのよいコミックで、だらだらと無駄に続かないところも良いところといえます。ぜひ読んでみてと、お勧めしたいコミックです
2025.10.19
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無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す 〜公爵家の落ちこぼれ令嬢、嫁ぎ先で幸せを掴み取る〜 2【電子書店共通特典イラスト付】【電子書籍】[ えとうヨナ ]価格:110円 (2025/10/18時点)楽天で購入うーーーーん…まあまあ面白いんじゃないでしょうかね…ただ、非常に申し訳ないことですが、生理的に受け付けませんでした。「絵」というか「顔」が。漫画家さんの絵自体はけっこう上手い方だと思うんですよ。読みやすいですし、人体デッサンがおかしいとかそういうのはありません。もちろん少女漫画家さん?なので中年は描けないようですし、キャラの顔は基本似たり寄ったりですし、戦闘シーンも微妙ですが、まあ…メインのキャラがかっこよかったり可愛かったりすればいいんじゃないですかね、少女漫画ですから。内容としても、姉にいたぶられてきた妹が卑屈になりながらも他国に嫁いで、無能だと思われていたけどじつはすんごい聖女だったってわかり、しかもヒロインのカロリーナがいなくなったせいで故郷の国が衰退してるとかいう、ほんとまんま「なろう」のテンプレートで、それ以上でも以下でもないので、そういった話が平気で受け入れられるなら、読んでみてもいいコミックだとは思います。つまりはテンプレートな話であって、そこに何かしら目新しいものがあるわけではない分、良くも悪くも安心して読めます。わたしがどうしても受け付けなかったのは、キャラの顔の描き方です。ほんとこれはわたしの好みの問題であるので、漫画家さんが下手だというわけでは決してありません。ここのとこだけはあらかじめ言っておきます。顔のデザイン自体は好きなんですよ。ヒーローであるエドワードにしても周りの男性陣にしても、キャラデザ自体は好きなんですよ。が、この漫画家さんの描き方のくせとして、……やたらと「口がでかい」んですよ。いたるところで大口を開けるんですよ。笑っていたり怒鳴っていたり…もうね、この「大口」が生理的に受け付けないんですよ。これがサブのキャラだけならまだしもなんですが、ヒロインからしてやたらと「大口」なんですよ。笑っているとき、▽の形で大口……表紙でもわかるかと思いますが。顔の半分が「口」なんですよ。これがね、ギャグマンガならまったく気にしませんが、ほのぼのとした「嬉しい」といった笑顔の時でも大口なんですよ。もうなんていうか…すみません、としか。生理的に受け付けません。なんだろう、あの顔半分が口って。サブキャラも全員が全員そうなんですよ。笑って登場するときに、大口▽で、もうなんていうか…無理っていうか。あと、これはこの漫画家さんに限らない、少女漫画家さんあるあるなんですが、やたらとデフォルメされたキャラ絵を描くのはやめてほしいんですよ。つまりね、「手抜きをするな」と言いたいんですよ。そこそこ深刻な状況説明しているときにも「へ?」って言葉を使うのもはっきりいって不快です。さらにそこにデフォ絵ですよ?いや、真剣に話してたんちゃうんかい、と。ようするに「場」が崩れてしまうんですよ、デフォキャラのせいで。これはもったいないし、つまるところ「漫画」として描けていないってことを表してもいる。かわいらしいデフォルメされた絵、というのは使いどころを考えてほしいんですよ。使うな、というのではなく。やたら頻繁に描かれると、手抜きしてるんだなーとしか思えません。この話は、皇位継承権のことでなにやら事件があったり、他国とのいざこざもあったりと、溺愛ものですが、ちゃんとそれらしい事件は起こるんですよ。つまり、ストーリー漫画のはずなんです。そこをしっかり意識して描いてほしいんですよね。あとは、なろう系のダメなところを少女漫画にもってこないでほしいな、とこれはわたしの好みの問題ですが、収納ボックスというかアイテムボックスというか、次元収納?とやらが出たところで、もうしわけないけど、話読むのを切りました。ああこれも、所詮は「なろう」なんだな、と。次元収納が出てきても、気にならない作品ってのはありますよ?でもこの漫画ではだめだと思うんですよ。いくら魔法がある世界観だとしても、「ゲーム」世界ではないでしょう?もうほんともったいない…ちなみにワイバーンもね…なんでワイバーンなの?竜でもええやん…ワイバーンって言葉出たときにもかなり脱力しました。なんつーか、いろいろとおもしろそうなネタを詰め込んでいるのに、なんで「なろう」のゲーム感覚を「そのまま」入れてしまうんだろう。ちゃんと世界観に合わせた設計をしてほしいんですよこのコミックはやたらと推されてるようなのでそのうちアニメ化でもされるのかもしれませんね?すごくわかりやすい流れですので、読むことにストレスは感じませんでしたし。設定のなろう具合といい、そこそこ売れる話だとは思います。ただわたしは上記の理由で、ほんとにもったいないんですが、生理的に受け付けない…ゆえに途中で閉じました。とはいえ、キャラひとりひとりにドラマもあるようですし、絵も丁寧なので、読んでみてもいいかなと思います。
2025.10.18
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宝石の娘と異能の王子(1) (モンスターコミックスf) [ 村上私 ]価格:737円(税込、送料無料) (2025/10/16時点)楽天で購入言っちゃなんですが……漫画の絵が下手すぎて…とても読む気が起きません…よくこれ出版できましたねってレベルですよ、大丈夫なんですかこれしかも3巻くらい出てる?うそでしょ…?表紙の絵は綺麗に見えるのですが、たぶん漫画は描かれたことがないのかなって感じました。あまりに絵が下手すぎて…内容が頭に入ってこないんですよ。そんなことある?ってくらいなんどか読んだのですが、とにかく漫画の展開、構図も悪いせいでびっくりするほど何が何だか「よくわからない」としか思えないんですよ。ヒロインはよくある展開の虐待され続けてカワイソーヒロインです。生みの母がなくなって継母にいじめられて、隠棲してるような王子のメイドとして働けと追い出されるわけですよで、なんかしらんけど、ヒロインのアンナには兄がいる。実の兄?らしいけど別の場所で暮らしてるんだけど、病気にかかったんで金クレーって無心するんですよ、アンナに。しかもあんなの就職先のとこに手紙で。え、なんで居所知ってるの?つーか、離れて暮らしてる妹に金の無心とか下衆の極みなんですが、なんでかそれを詐欺メールとも疑わず、金をなんとかしようと思い立つヒロイン…バカの連鎖すぎて頭痛い。このエピソードが、ヒロインとヒーローの「邂逅」となる、それなりに重要なイベントなんですが、第一王子エヴァンがこれまた頭いかれてて、頭おかしい使用人どもを解雇しようともしないんですよ。この異能王子、人の心が読める、つまり嘘が見抜ける力をもってるんですよ?使用人らが賭け事してろくすっぽ仕事してないの、なんでわかんない?三か月給料なしとかいうまえに、解雇が妥当でしょ?だって賭け事だけならまだしもヒロインをレ〇プしようとしてましたよ?周りのメイドらも見て見ぬふり…ドン引きなんですが。さらにあたまおかしくて、そのごメイドたちは城の主が帰ってきたから一応真面目に働くんですが、そこをヒロインのアンナにお礼言われて、なんかちょっとデレるんですよ…ちょろすぎでしょ?さんざん虐め倒しておいて、あんな態度になるって、ありえないから。というか、そもそも王子はなんで見過ごしてるの?というか、老執事だよ、見逃してるの。アンナが来てから城が綺麗になった自覚があるなら、つまり今までの使用人たちは仕事してなかったってわかってますよね?城の主人は「王子」ですよ?使用人の質わるすぎない?というか、人の心を読むのが嫌とかなら、もういっそ使用人なんていなくていいって思うんじゃないの?いやでもあの頭おかしい王子だしね…なんかもう性格悪いんですよ。何がしたいんだろう?王城でうそ発見器みたいな仕事するのが嫌なら、王位継承権放棄するなりして、田舎で隠棲してればいいじゃんね?それとも王になりたいの?だったらあんな態度はよくないし、まずは自分の城の雇用状態を見直せよっていうヒロインにしてもやたら被害者ぶってるけど、「ぶってる」だけなんですよ。健気な私えらいでしょー感が鼻についてしまって、無理です。第二王子が「宝石の姫」をみつけたドヤァされる展開とかもね、もうどうでもいいレベルで絵が下手なんですよ…物語が読めないってすごいことですよ。漫画家さんには気の毒ですが、ほんとにもうちょっと何とかならなかったの、と。そしてこれは確実に編集さんなどがチェックはしてないですね。まず最初、アンナが王子の城にやってきたところなんですが、玄関ノックした次のコマでどうやら過去のモノローグ?説明?に入るんですが、すんごくわかりにくい。ノックノック、その次のコマで「アンナ、今から大切な話をします」ってせりふなんですよこのノックしてるシーンと、話を聞かされるシーン、どちらも杏奈は後ろを向いていて、読者に顔は見えない。つまり同じ構図なんですよ。服も同じ。だから、城にやってきてノックして入り、そこで城のメイドかだれかに仕事の説明でもされてるのかと思うじゃないですか。なんと過去話、継母とその継子に「今から大切な話をします」と説明されるんですよ。いやこの「今から大切な話をします」って台詞にも笑っちゃうんですが、その後の大切な話も別に大切な話じゃないんですよ。継子が高貴な方に嫁ぐんでおまえは働きに出なさいってだけ。た、たいせつ・・・う、うーんまあ、大切、かな?無駄なデカいコマをつかってごまかしてるだけのページを見せられて、なんかよくわかんないんですよ。で、やっと現在に戻って城の扉があくんですが・・・もうちょっと過去のモノローグですよーってのをわかりやすく描いてくれないと。絵の稚拙さは全体的、満遍なく下手で、はっきり申しまして、商業に出せるレベルではないんですよ…一枚絵だけならまだなんとか見られるレベルです。ベッドに横たわるヒロインの絵を見て、愕然としましたよ…そのページだけでもぜひ見てほしいくらいです。背景や小物などはほぼ素材なんでしょうね…人物の絵と背景とがまったく合っていないよくこんなレベルの人に「漫画」を描かせましたね…これは声をかけた人が悪いし、なんの指摘もしてないだろう編集も悪いですよ。後に、ヒロインが「プリン」を王子のためにつくってあげるイベントがあるんですが、その「プリン」も…それ、ぷっちんするやつですよねっていう…もうちょっとこう…プディングとして…美味しそうなスイーツにしてあげてくださいよ…ぷっちんするやつはそもそもゼリーですし…ってのはおいといても、手抜きにしか見えませんよ…コックの作った料理を床に直置きするのもどうなの?せめてカートなり描いてくださいよ…人体デッサンもひどいのですが、めずらしく…といっていいのか、顔の輪郭すら微妙です。人体デッサンが下手な少女漫画家さんってけっこう多いんですが、それでも顔だけは綺麗に描けている人が大半なんですよ。でもこの方の絵って、顔の輪郭も顔の中身、目と口とかも…すごくずれてて、福笑い失敗した時みたいになってるんですよこれ、右向きの顔だけがヘンってならわかります。でも真正面どころか、左向きの顔ですらそうですからね?雑に描いているとしか思えないんですよ…とりあえずなんでもいいから描いて提出しろと編集に言われ、そのまま何も考えず雑に描いて送った、ってだけでしょう。ほんとうにひどいです。もちろんこれが経験になって後に良い漫画がかけるようになれば、下積み漫画としてよいのかもしれませんが、そういうものは雑誌なりアンソロジーのウェブ版で止めておいて、一冊の「本」として出してしまうのはいかなものかと思うんですよ。いくら「数打てばあたる」世界のことだとしても。こんな、なんの指摘もされない、ただ「描いた」だけのものがいったい漫画家さんにとってどの程度「経験」になるのか…ちなみに原作者さんにたいして気の毒だ、とはあんまり思いませんでした。というのは、内容が内容だからですかね…まあテンプレですからね…とくにこれといって目新しい設定もないし、登場人物の誰一人、個性もないし、面白みもないですから…つまりはまあ、漫画家さんもこの話を面白いとおもっては描いてないでしょう。その程度のこと、としか思えませんでした。内容に関しては、ほんとに絵が稚拙すぎて頭に入ってこないのでなんともいえないのです…それもあって、読んでみてはどうかな、とはさすがに言えません。読むのなら、稚拙な絵を楽しむくらいの感覚でどうぞ。
2025.10.17
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月の影 影の海(上) 十二国記 (新潮文庫 新潮文庫) [ 小野 不由美 ]価格:693円(税込、送料無料) (2025/10/16時点)楽天で購入いつまでも続きを待っている小説のひとつです。短編集でないかなぁ…いまでは大好きな作品ですが、むかしはそれほど惹かれなかったんですよね。たぶん「異世界で活躍する女子高生」の話が当時はあまり好きではなかったのかもしれません。なにしろこれ、むかーしむかしは、ホワイトハートなる少女向けの小説の文庫で出てたんですよ…表紙は同じイラストレーターさんだったと記憶してますが、新潮のこれとは違います。この当時、異世界に飛ばされて主人公が活躍するって話はそこそこありました。いまの「なろう」みたいに猫も杓子もって有様ではなかったのですが、スタンダードな話といってよかったでしょう。ナルニアなどの名作も海外にはありましたからね。そんな中でこちらは異彩を放っていた…かどうかは実は微妙なところなんですよ。他にもなかなかにおもしろい作品はありましたから。ただ、発表する場所を変えたのは大正解で、そこから爆発的?に人気が出ましたね。発表された当時から好きだった人も多いでしょうけれどね。今では大好きなんですが、若かりし自分は…どうもこう…異世界に飛ばされて活躍っていうのに憧れなかったこともあり、それで好きと思えなかったんですよね。いまでももちろん異世界に飛ばされるのは憧れないし、実のところそれ系の「なろう」作品はほとんど…好みじゃありません。なろうの異世界転移、転生、どちらも基本、読むのは避けています。それでもやはり、この作品は面白いなと言えます。異世界転移ものではあるし、ある意味で「転生」でもあるんですが、この話は「ゲーム内転生」の要素もあるんですよ。それをうまく世界観に落とし込めているし無理がないから好き、なのですよね。ゲーム転生っぽい、というのは後々になって感じたことです。というのも、この「十二国」には不可侵のルールがありますよね?他国への侵略はいっさい認めない、それしたら王様の命とりますし、国も滅ぼしますからねっていう。ほかにもこまごまと「ルール」が存在している。これに関してはヒロインの陽子も後に気づくんですよ。これはもともと日本人だったから気づいたことでもあるでしょう。ゲーム、とは言っていませんが。陽子がそれに気づいたときに、わたしも改めてハッとしたんですよ。陽子がヒロインとなるこちらの月の影では、陽子も必死すぎてそれに気づくことはありませんでしたけどね。この上下二冊は、読むのがしんどい…とくに上巻は、と言われますね。それもそのはずで、陽子の置かれた立場というか状況があまりに悪すぎるからなんですよ。「ネズミが出てくるまでの辛抱だ」が合言葉になってますね。この前半の陽子の悲嘆って、異世界転移には必要なことと思うんですよ。リアリティーをだすめたにも。これが「なろう」の異世界転移にはほぼないといっていいでしょう。陽子にしても「無双」なんですよ。なにしろ「王様」ですからね?めったなことじゃ死なないし、言葉も話すことはできる。剣を振るうために「力」もつけてもらっている。これってなろうあるあるの「チート」能力なんですよ。それでも陽子は自分を厭いながらもなんとか生き抜いてやっと自分を認められ、最終的には王になる決意をする。居場所が欲しいだのなんだのグダグダいってそうで、言ってないんですよ。はじめはちゃんと日本に帰りたい、とも思っていた。でも日本に陽子の居場所はないとも感じていた。このあたりは、昔も今も変わらない「思春期」の悩みの一つですよね。物語のはじまりに現れる金髪美形…景麒ときたら、そっけないし強引だし、もうちょっとやりようはなかったんかーいと思わせる冷徹さなんですが、ラストで再会したときは、なんか可愛いやつなんですよ。ここらが作者さん「さすがだなぁ」と思わせる筆致ですよね。どこでだったかで読んだのですが、十二国の王様たちは、「銀河英雄伝説」の主人公の一人、ラインハルトの治世がうまくいったら、という前提があるようでした。つまり、ラインハルトが善政を敷き続けられたらっていうね。ラインハルトも十二国の王様になれたらいいんだけどねぇ…ほらここって結婚して「血筋」を残す必要がないからね。これならたぶんジークも死なずに済んだんでは…ま、他国への侵略はNGなのでラインハルトとしてはつまんないかもですね。この他国への侵略戦争がない、っていうのはじつはすごくいい設定なんですよ。というのも、侵略戦争がないがゆえに、文明も目覚ましく発展しないんですよ。何百年経っても、文化はさほど変わらない。これって地球上で考えると不自然極まりないんです。だって地球なら、100年経てばかなり文明は発達しますよね?数十年でもかわりますよ?ここ最近のことでもそれは目に見えてわかるでしょう。むかしは「スマホ」なんてなかったんですよ。黒電話でジーコロジーコロかけていて、その前は電話すらなくて飛脚なんてものがいたりして、…そもそも「電気」の歴史だけでも目覚ましいものがある。こうした文明、文化の発達が十二国では起こらないんですよ。天帝がそれを阻止しているとしか思えない。子供が性交によって生まれない、つまり卵生ということも大きいかとは思うけれど。王様と官僚の寿命も長い…この寿命の長さも「発展性」を阻害してくるんですよね。だからいつまでたっても文明は発展しない。日本から…異世界からやってくる人間が改革しようにも、おそらく阻止されるでしょう。戦争によるさまざまな「発明」もされないんですよ。そもそも他国へ侵略できなくて、せいぜいが内紛止まりですから。この内紛もかなり大がかりではあるんだけど、どこかで頭をあさえられているような感覚がきっとあり、文明発達の道には至らない。この世界は「円環世界」でもあるので、ホラーの妙手であるこの作者さんらしい世界観の作り方だと思うんですよ。同じ世界の中でぐるぐると回り続けていくしかない世界で、だれかの意図も働いている「ゲーム」のような世界。だからこの話がもとはホラーから始まるのはとても納得がいくのですよね。何度読み返しても、ホラーってのは面白い発見があるんですよ。だからこの話も、ファンタジーでありホラーであり、わたしにしてみたら好きにならずにはいられない物語だったってわけです。いうて、ホラー小説はあまり読んでないんですが。やはり名作には違いないと思うので、十二国シリーズ、未読の方には是非にとお勧めしたいです。
2025.10.16
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