コミックや小説の感想つれづれ書き~かなり雑多に

コミックや小説の感想つれづれ書き~かなり雑多に

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2025.10.24
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カテゴリ: コミック感想


非常に厳しいことを言いますが、こちらは読むに値しないです…
絵も漫画も、話の内容も、稚拙としかいいようがありません。
なにからなにまで…本当に…下手です…読んでてこちらがこっぱずかしくなるくらいの、稚拙なお遊戯です。

漫画家さんの絵がつたないこともありますが、こちらはおそらく、物語自体が異様に稚拙なんですよ…
絵の拙さと相まって、非常にダメな出来…漫画でもないしイラスト付きの話でもなんでもないです…これはちゃんと編集者が仕事してるんですかね、というレベルでひどいです。

原作者さんも漫画家さんもある意味で気の毒です。
これはまあ…漫画を初めて描く人の練習に使われただけでしょうかね?


まず第一に、主人公のいる世界観がどんなものか、初っ端からわからないんですよ。

そもそもヒロインの「出自」がわからない。
どんな家の出の「聖女」なのかわからないんですよ

日本語がおかしいせいもありますね。

冒頭に、ヒロインのブランシェの説明が入るんですが・・・

ブランシェからみた「隣国」には「聖女」がいなかった。
ので、聖女の力に目覚めたブランシェが隣国にいくことになったと説明があるのですが、その際に

「聖女の婚約者」として隣国に迎えられることになった

と、書かれているんですよ。
主体になってるのが「聖女」なんですよ。
違和感しかないですよね?よくここ指摘されなかったなぁ

聖女のいない「隣国」に迎え入れられたわけなんですから、ここは「王太子の婚約者」として迎えられることになった、でしょう?



ブランシェの故国に王太子を婚約者として迎え入れることになったのなら
「聖女の婚約者」として「王太子」を迎え入れることになった、と説明されるはずです。

こうした日本語のおかしさが、時々みつかるんですよ。ものすごいストレスです。

このブランシェの出自もよくわからないんで、ここも問題なんですよ。
はじめ、やたらいじめられてる描写があるんで、ブランシェは平民の娘かと思ったんですよ。



そんな、おそらく「令嬢」といっていい「聖女」を、隣国の王太子、そしてメイドやら周りのモブやらは虐げてるんですが、それ、国家間の大問題につながりませんかね?

だってブランシェはおそらくですが、国賓ですよね?
聖女がいないからってんで迎え入れられた、つまり国王からの申し出があり、国家間の契約があるはずなんですよ、王子の「婚約者」として国に招いたとするなら。

クソバカ王太子が初めからこの婚約に乗り気でなかった、という描写があって虐げていたならまだわかりますが、ぞんな背景はいっさい描かれていませんし、どういった国家間の話し合いがあって「婚約」に至ったのかすらも描かれていません。
国に聖女がいないことで不利益があるってんなら、隣の国から聖女を「もらった」ことになる国は隣国に「借り」ができたわけで、そんな強く当たれないはずなんですよ。
だって聖女いないと魔物が跋扈するような国情なんでしょ?

本物の聖女が発見されたから出てけってのはまあいいとしても、そこは頭を下げて、帰国願うべきなんですよ。

さらに不自然なのが、ヒロインのプランシェは兄や幼馴染の「お兄様」に手紙を書いてるんですよ。
なぜそこでひどい目に合ってるのだと訴えないの?
こうした手紙のやりとりも一切が禁止されていたってんならわかるんですが、手紙は届いているんですよ。

そして、なぜか「楽しくやってる」などと噓を書いていた。
これにしても、手紙を書いているところを必ず見張られて迂闊なことがかけない、という設定があるのならまだしも、たんに「心配をかけたくないだけ」って。

いやいや、国と国とのやり取りで執り行われた婚約ですよ?
自分がこんな不利益を被って虐げられている、つまりブランシェの国そのものを疎かに扱っているということになるんですよ。

こういった、つまり世界観の土台となる部分を、おそらく作者さんはまったく考えていないのだろうなと読み進めていくうちに察しました。

起こるイベントがその場しのぎだし、後出しすぎるし、ご都合主義すぎるんですよ。

街を歩いていらオバチャンが「うっ、持病の癪がっ」みたいな感じに出てきて、それを癒すイベントもそうです。
もうちょっとマシな話の作り方してくださいよ。

冒頭で笑っちゃったのは、使用人がブランシェにさっさと顔を洗えって水桶をもってぞんざいに置くんですが、その水桶の「水」を、ヒロインは被害者ぶって「冷たい」というんですよ。

いやいや?
貴女七分袖のうっすいネグリジェですよね?
つまり、そんなに寒くないってことですやん、室内。
なのに「水」が冷たいって。常温ですよね?冷たいって被害者ぶってるけど、あったかいお湯でもってこんかーいってことですか?
常温で充分でしょ?

ここもね、季節を描かれてないのでわからないんですよ。
しかもかなり質のいい部屋での寝起きをしている。
さらに同じ日にやってくる「本物の聖女」ときたら、オフショルの、つまり二の腕みせっみせの薄着で登場するんですよ。
どう見ても「真冬」じゃない。
しかもブランシェ自身も半袖ですからね?


ブランシェの被害者ムーブにもいらっとさせられますが、ブランシェの兄とその友人、ブランシェの婚約者になる公爵の無能ぶりにもいらっとさせられます。

国交断絶しているわけじゃないなら、会いに行けばいいでしょ?
なんでそれしなかったの?
クソバカ王太子に文句つけてるけど、それ以上に無能なんですよ、このヒロイン溺愛男二人。
ヒロインをただカワウソーカワイソーするだの存在でしかないので、ヒロインが「聖女」してる間はおそらく存在しなかったんでしょう。
ポッとでの存在でしかない溺愛マンが文句つけようが怒ろうが、ただの一度も面会に行かず、隣国に使者を立てて様子をうかがわせることもせずのうのうとしてたやつらがなにいったって、意味がないんですよ。


物語として矛盾だらけというよりは、その場その場だけのお遊戯でしかなく、「物語」としての態を成していないんですよね、結局。

この作者さんは、原作者さんと漫画家さん、どらちも「物語」を語る上で必要なことを一切してないんですよ。
原作は読んでないのでわかりませんが、ここまでガバッガバだと、おそらく文字での説明も「小説」ではしてないと察せられます。

ふたつの国がどんな関係なのかも不明瞭ですし、ヒロインの家についての説明も一切ない。両親とは死に別れているわけだから「兄」が当主なんでしょうに、そういった説明もない。妹大好きな兄が「国」にとってどういった役割をもつ存在なのかもわからず、幼馴染の公爵も「公爵」という地位にありながら、はたして国にとってはどれほどの力を持つのかもわからない。


聖女の魔力?についてもそうで、なろう大好き「ヒール」が使えるのはわかったけれど、その「ヒール」についての説明もほぼないんですよ。
病人を癒す力なのはいいんですが、それと「聖女」とどんな関係があり、「国」が聖女に求める役割がなんなのか、具体的なことを説明してほしいんですよ。

天候操作、癒しの力、国の防衛、一応描かれてはいるんですが、ものっすごくわかりにくい…というか、「それがなんなの」としか。


絵の方は、ほんとうにまぁ…ぶっちゃけてお下手でしかないのですが、頑張ってそうな気はするんですよ。デッサンも崩れて顔も変形するほどにひどいんですが
手抜きしてんなーとは感じませなんでした。

体と顔の位置がおかしいんで、どっから腕とか手とかはえてるのってのは、毎ページあります。首と肩のつながりもおかしいですしね…まあ…ほんとに描き慣れてないんだなぁ、と


下手ではあるんですが、もうこれは仕方ないです。

物語の内容の方がひどいですからね。



よくある虐げられてカワイソーなヒロインちゃん物語でしかないうえに、絵もあれですので、これはさすがにお勧めはしにくいです。
読む際は、いっそ赤ペンチェックするつもりでいた方がいいです。





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最終更新日  2025.10.24 22:00:05
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