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【大谷楽器】Guitar … ギターショップ・バッジWeb担当さん
2008年07月07日
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カテゴリ: みなまた海のこえ
「楽しい舞台になるといいですね…」
お会いする度、石牟礼さんは静かにそうおっしゃいます。

それに気付いたのはつい最近お邪魔した時。
もちろん我々も、楽しい舞台にしたいと思っていました。
けど我々は先生から、それだけではないもっと精神的なものを求められるだろうし、
精神的な部分の話こそお聞きしたい!と勝手に意気込んで、うっかり聞き落としていた気がします。

ほんの5分ほど玄関先でお話をしただけのときでも、
いつもそうおっしゃっていた事にやっと気付きました。
先生も、それを一番に望んでいらっしゃるのでしょう。

井川


以下に、石牟礼さんとお話をした中から抜粋したものを
石牟礼先生 -おとのは ことのは)


風土の韻



埋もれていないところは多いですが、こちらももう駄目ですね。
 伝えていく人達が居なくなってしまいました。
 伝える土壌が消えてしまっていますから。

風土の韻 というものがあると思うのですね。
 風土の伝えてきた韻のようなもの、
 日本人にはそれを伝えることができていたと思うのですね。
 それが無くなったから怖くなります。


畏れ(おそれ)

-人間はなにかの命をもらってこそ生きることができる、
 その感謝の気持ちと罪の意識を決して忘れてはいけないと思うのですが…

そういう意識もあるかもしれませんが、
 同属意識というか、とても親しい、
 また、畏れ…、そう、 畏れ、畏怖の感情ですね
 一緒に生きている、精霊と言ってもいいですよね。


『妖怪たちが居た時代』の風景

私はね、作品の中に人間以外のものを出さないと
 自分が生きている感じがしないんですよね。

-この作品にはガーゴという妖怪が出てきますが…

子供が遅くまで外で遊んでいれば
「ガーゴに咬ませるぞ」 って言われてました。
 怖いんだけど、どう咬むのかっていうと「ガァジィガァジィ」って(笑)。
 そう、あんまり怖くはないんですよ(笑)。
人間しかいないと思うと寂しいですよね。

 人間の(妖怪たちと暮らす)知恵はホント深いものがありますし、
 そういう深い知恵に助けられて私も生きているって思っております。
 現代人はそれを忘れて科学的に考えて、何でもあるぞって言ってますけど、
 心を委ねたり委ねられたりというのは、科学では作り出せないですよね。


気配の声

-人間と、人間以外のものが感じられるその豊かな土壌を表すために
 いろんな楽器を使いたいと思っています。

いいですね、音で出せたらいいですね。どの音も部分音ではなく、
 土地の呼吸であったり、山の呼吸であったり、切り離された音ではない。
気配の声、山の声というか、水の声というか、声ですね。

 この作品を舞台にするというのは難しいだろうなって思います。
 でも、あんまり考え込まないで、
 感覚的におやりになればいいんじゃないでしょうか。
何よりも、観ている方が楽しんで頂ければいいですよね。


      -2007年7月 石牟礼道子さんとのおはなしより-



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最終更新日  2008年07月08日 14時32分53秒
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