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学問は専門家のためだけのものではない。広く一般の検証や理解を得て、はじめて成立するものだ。
本書では、歴史の教科書でもお馴染みの金印「漢委奴國王」が偽物であるという仮説を検証していく。国宝が偽物であると主張するだけに、かなり論理的であるものの、いささか冗長な内容になっている。
この金印は、江戸時代(1784 年)に博多湾に浮かぶ志賀島で農民が発見したことになっているが、その経緯からして怪しいとして始まる。金印偽物説は、何度も耳にした話題であるが、いまだに決定打に欠けている。なにしろ 200 年以上前の話であるから、本書にしても確実な証拠を突きつけているわけではない。
ただ、旧石器時代遺跡捏造事件といった考古学分野だけでなく、常温超伝導や ES細胞など他の分野でも捏造事件が起きている。学問というのは、研究者だけが独占するものではなく、広く一般の検証や理解を得て、はじめて成立するものだと思う。これからも、こうした意見書が多い出てほしいものだ。それが最終的に間違っていたとしても、学問の進歩に貢献するものだと思うから。
■メーカーサイト⇒ 三浦佑之/幻冬舎/2006年1月 金印偽造事件
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