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名外科医は、竹刀で皮膚一枚を切り落とす。
「 ジェネラル・ルージュの凱旋
」(海堂尊/宝島社/2007 年 04 月;間もなく映画化)で活躍する外科医・速水と、「 ジーン・ワルツ
」(海堂尊/新潮社/2008 年 03 月)に登場する清川医師の学生時代を描いた小説。ジェネラル・ルージュの名の由来や、東城大学医学部附属病院・高階院長やグチ外来医師・田口と速水の関係が明らかにされる。しかも、本作はミステリーではなく、学園ドラマ仕立てになっている。
連作を縦横自在に組み合わせて、東医大という実在の運動大会を舞台を活用するのは、海堂先生ならでは巧さ。速水の章は三人称で、清川の章は一人称で進む。この文体の使い分けが、二人のキャラクターの違いを際だたせる。
本作では狸おやじぶりを発揮していた高階院長が、剣道部の顧問として、武士のような一面を覗かせる。
なお、本作の舞台となるのは医学生が最も多かった 1980 年代。このあと、国の施策によって医学生は徐々に減っていき、今日の医師不足を招くことになる。このあたりの背景を、運動部の新入部員獲得合戦というエピソードに絡めるあたりも巧い。
■メーカーサイト⇒ 海堂尊/文藝春秋/2008年8月 ひかりの剣
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