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| 著者・編者 | 林田正光=著 |
|---|---|
| 出版情報 | ダイヤモンド社 |
| 出版年月 | 2010年01月発行 |
著者は、藤田観光やザ・リッツ・カールトンの支配人を務めてきた敏腕ホテルマン。ホテル業とは縁もゆかりもない IT 企業・アイエスエフネットのクレドづくりを手伝ったことから、IT におけるホスピタリティの重要性を説く。
前半では、「IT バブルの崩壊、『ヒルズ族』ともいわれた IT長者たちの凋落です。皆さんのご記憶にも鮮明に残っていることでしょう。これこそ、IT が技術だけにあぐらをかいてきたことによる『ツケ』だと私は感じています」(82 ページ)と指摘する。
自分自身への反省もあるのだが、IT 技術者は、ともすると、顧客より高い技術力を持っており、その技術力によって顧客に満足を与えると思いがちである。だが、これは大きな間違いだ。IT システムは顧客業務を支援する道具に過ぎず、本当に大切なことはエンドユーザーにサービスを提供する「顧客業務」なのである。つまり、販売業やホテル業といったサービス業と同じ「おもてなしの心」をシステムに持ち込んではじめて、そのシステムが生きてくる。
IT 技術が成熟するにつれ、システム/製品/サービスの差はなかなか出にくくなっている。著者自身も、「いかにホスピタリティが大事なのかを改めて痛感」(27 ページ)したという。
著者が作成支援を行った「クレド」というものは、「社員にとっての信条でありバイブルです。マニュアルとは違う」(154 ページ)ものだといいます。「社員たちは均一に模範的な行動をし、業務を一定の水準に保つことができる」マニュアルは、「社長とか営業本部長がつくればよいかも」しれないが、クレドは社員一人一人が作っていくものだという。残念ながら私は、今まで幾つかの会社を転戦してきた中で、こうしたクレドづくりを経験したことはない。ルールや理念のようなものは、いつも上から提示されていた。しかし、現場の社員が、自身の信条を整理するのが本筋だと思う。
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