ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jan 19, 2014
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カテゴリ: 映画、テレビ
「地元に帰ろう」(評価:★★★★★ 満点五つ星)


 リラクタント・ファンダメンタリスト(消極的な原理主義者?)という映画の感想を。日本ではたぶん未公開。


<あらすじ>
 18歳で渡米したパキスタンの青年。名門大学を卒業後、NYウォール街で就職、米国人の白人美女と交際し、何事も順調と思われていた矢先、9/11テロが起こる。突然、周囲からの差別や嫌がらせにあい、帰国を余儀なくされる。
 テロから十年たち、滞米時代とは一転、パキスタン人、イスラム教徒として自我を強めるあまり、米国から敵視される存在となっていた。


<感想>
 この映画に出会って良かったと思ふ。どこまで実話を基にしているのかわからないけれども、現実味がある。
 米国が敵なのか味方なのかわからなくなってくる主人公。淡々と演じてて好演。好きで渡米したはずなのに、そして実力で富や名声や美女も手にしたはずなのに、しょせん自分はこてこてのガイジンでしかない。米国社会の矛盾が静かに描かれる。
 ぼくもだけれども、在米の非米国人たちは誰もが同様の悩みを抱えているはず。つまり、自分としては米国社会にきちんと溶け込んでるつもりでも、実はそれは思い上がりに過ぎない。友好的な国民ばかりだし、普段の生活には不自由はないけど、何かの拍子に彼らのガイジン差別はすぐに表面化するわけで。
 おカタい映画だけれど、パキスタンやトルコの風景も美しく撮影されてて、多少は救われる。







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最終更新日  Jan 22, 2014 07:54:50 AM
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