I love Salzburg

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2009.11.01
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カテゴリ: 展覧会
紀元前15世紀頃から紀元前8世紀にかけて、シリアの一角、地中海東岸にフェニキア人は都市国家を形成し、海上交易を中心に発展しました。

その都市国家の一つであるティロス(現在のレバノン)の王女エリッサは、神官である父王の弟シュカイオスと結婚をし、巫女として仕えていました。

父王は、エリッサと兄のピュグマリオーンが共同で国を治めるように、と言い残して亡くなりましたが、
兄ピュグマリオーンは王位の独占と財産目当てにシュカイオスを暗殺し、エリッサの命も狙おうとしました。

エリッサは忠臣を連れ、ティロスを脱出します。
地中海を西へ西へと進み、現在の北アフリカ・チュニジアの地に辿り着きました。

そこで彼女は、原住民の王イアルバースに「1頭の牝牛の皮が覆えるだけの土地が欲しい。」と願い出ます。
そして、牝牛1頭分の皮を細かく引き裂いて、砦を築くほどの広い土地を得ました。

イアルバースは彼女の才能に惚れて求婚しました。


そのエリッサが建国した国を、フェニキア語で゛新しい町"を意味する「カルト・ハダシュト」から、『カルタゴ』と呼ぶようになりました。
紀元前814年のことです。


* * * * * * *

岡山駅の駅ビルで少し遅めの朝食を取った私は、その足で゛岡山市デジタルミュージアム"へと向かいました。

只今、『古代カルタゴとローマ展 ~きらめく地中海文明の至宝~ 』が開催中です。


古代史といえばエジプトとローマ帝国くらいしか知らなかった私は、ここで初めて「カルタゴ」という地名を知りました。

入り口で建国にまつわる伝説(↑)を読み、地図で「ティロス」と「カルタゴ」の位置を確認しながら奥へと進みました。


海洋国家カルタゴは、広大な地域の人々を制圧するよりも貿易で富ませ、顧客として育てることで自らも繁栄したといわれています。
アリストテレスも賛嘆した優れた国制、大西洋沿岸をも探検した航海術、美しい工芸品(染色・金銀細工・ガラス製品)でその名を知られていました。

けれど100年にも及ぶ 新興国ローマとの戦い(ポエニ戦争)に敗れ、紀元前146年に滅亡してしまいます。

それから又も100年後、ローマのアウグストゥス帝により再建されたカルタゴは、「北アフリカのローマ」として再び円熟期を迎え、モザイクをはじめとする華麗な文化・芸術を花開かせることとなるのです。



第一章「地中海の女王カルタゴ」と、第二章「ローマに生きるカルタゴ」の大きく2つの時代に分けて展示されています。

目の前に並べられている発掘品の、その細かく優れた芸術性に溜め息を漏らしながら、丁寧にゆっくりと鑑賞していきました。

見学者の中には小学生も多く、一生懸命ガイドホンに耳を傾けながら、想像すら及ばない世界にワクワクしている姿が印象的でした。
幼い頃から゛本物"に接する機会に恵まれているなんて羨ましいなぁ~、、、子供たちのキラキラした目にそう思いました。^^

この展覧会、子供たちにとってはエジプト展やインカ展などよりも面白いんじゃないかな。^^


しかもガラス越しではなく そのまま直に展示されていますので、1500年以上も昔の職人の息遣いまでもが伝わってきそうです。


*

以下、会場で買ったポストカードの中から、私の気に入った展示物をご紹介致します。
説明文は公式サイトより。

2009-11-03 18:30:31
(1) 有翼女性神官の石棺(紀元前3世紀)
 棺の形式はエジプト型、傾斜の鋭い屋根形をした蓋はギリシア様式のもの。
 そして横に臥した女性神官の像は、エジプトのかぶりものを身につけ、エジプトの女神イシスやネフティスのイメージを想起させる人物像である。
 まさにフェニキア、ギリシア、エジプトの文化の融合を示し、数多くの芸術的潮流に着想を得た、古代地中海美術の結晶といえる。


2009-11-03 18:43:01
(2) ヴィーナス頭部像(2~3世紀)
 頭部しか残されていないが、裸身の女神が立ち上がり入浴しようとする姿をかたどった、ローマ時代に大変人気のあったタイプのヴィーナス像と推定できる。
 レプティス・マグナ(現リビア)にあるハドリアヌス浴場から非常に類似した作例が見つかっている。


2009-11-03 18:28:08
(3) メドゥーサ(3世紀)
 覗き込む者を石にしてしまう邪悪な眼と逆立った蛇の頭髪をもつメドゥーサのモザイク。
 ギリシア神話にヒントを得た作品であるが、本来は地母神的性格を持ち、豊饒と厄除けを願って描かれたメドゥーサ像は、北アフリカでは非常に好まれたモチーフの一つである。


2009-11-03 18:29:34
(4) バラのつぼみを撒く女性(5世紀)
 チュニス近郊シディ・グリブで発見された私邸の浴場の床を飾っていたモザイクの一部である。
 バラ園を背景に展開され、片方を前に出したその姿は、踊る身振りを示している。
 その形姿、半裸像、バラによって、愛と美の女神ヴィーナスとの関連性が指摘される。

* (1):古代カルタゴ、(2)~(4):ローマ時代のカルタゴ



《ご案内》

2009年10月31日(土)~12月20日(日) 岡山市デジタルミュージアム
2010年1月7日(木)~2月2日(火) 岩手県民会館
2010年2月11日(木・祝)~4月4日(日) 京都文化博物館
2010年4月17日(土)~5月30日(日) 浜松市美術館
2010年7月16日(金)~9月12日(日) 宮崎県総合博物館
2010年10月23日(土)~11月21日(日) 松坂屋美術館

古代カルタゴの至宝は、一年以上も掛けて日本中を巡回するのですね。^^





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Last updated  2013.03.13 13:17:28
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