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効率的な仕事のために参考になる本
著者名:大久保幸夫著
出版社:日経BP社
感想:以下の記述に共感しました。
・やってみたいという動機は、実はそのものに触れてみて初めて生まれるものです。やったことがない仕事に動機は生まれません。
・少し乱暴な言い方かもしれませんが、最初にどのような仕事に就くかということはそれほど重要なことではありません。やりたいと思っていた仕事でも、やっているうちにまた別の仕事に目がいって、やりたい仕事が変化するからです。
・何をやるかよりも、自分が成長できると思える環境に自分を置くことを重視したほうがいいでしょう。
・私は、キャリアというものを「仕事で高い成果を上げること」と「仕事を楽しむこと」の二つを両立させながら職業人生を過ごすことだと考えています。
・人と人とのコミュニケーションは会話だけで成立しているわけではありません。言葉によらないコミュニケーションのことを「ノンバーバル(非言語)コミュニケーションと言いますが、むしろ非言語コミュニケーションのほうが重要だともいえます。
・(講演で)反応がないひとつの理由は、もともと講演をちゃんと聴く気のない人が講演会場に来ているということがあります。そういう人は決して質問はしませんから、聞いた話は右から左に抜けていっても構わないのでしょう。
・もうひとつは、たいがいのことは知っている、という尊大な気持ちを持ってしまっている来場者です。そんなことは当たり前、だいたい想像はついている、オレの聴きたいことはそんなことじゃない、と思いながら話を聞いていれば誰でも無表情になります。
・ほんの二言、三言言葉を交わして、にっこりと微笑んだだけですっかり相手をとりこにしてしまう人がいます。きっとあなたの周りにもいるでしょう?そんな人を愛嬌力のある人と呼びます。
・初めて会った人にも気持ちよく「こんには!」と声をかけ、エレベーターでたまたま一緒になった知り合いにも「元気ですか?」「最近頑張ってますね!」と笑顔で話しかえてくる。それだけで人との距離を縮めてしまうのです。
・最近はメールが発達したため、あいさつが軽視されているように思えます。手紙文とメールの最も大きな違いは、
通常あいさつがついているか、いないかでしょう。メールだと何となくあいさつは省略していいという暗黙の了解がありますよね。それがそのまま対面での関係に適用されると唐突な印象を与えたり、ぶっきらぼうな印象を与えたり、時に失礼な態度に見えたりするのです。
・ストレスを医学の世界に本格的に持ち込んだ病理学者のセリエによれば、ストレスには、害が少なく、むしろ成長や発達に必要なストレス(=ユーストレス)と、より害のあるストレス(=ディストレス)があるそうです。
・すべての時間や経験や出会いを「自分にとっての学習の時間であり、教材である」と考えれば前向きなストレスとの闘い方になります。意欲の問題ですから、性格ではありません。
・時間はあるものではなく、つくるものです。学習している人はすきまの時間をうまく活用して勉強しているわけで、決して暇なわけではありません。
・勉強は初めはつらいものです。楽しくなるまで続けられるか否かがカギなのです。
・ひとつのことができると二つ目のことはずっと簡単にできるようになります。外国語をひとつマスターすると、次に別の外国語をマスターすることはそれほど難しくないといわれるのはいい例でしょう。これは「学習の転移」と呼ばれる効果があるからです。
・講演などを聴きにいくというのもひとつのきっかけにはなりますが、終了後に名刺交換して話をしたとしても、どうしても一対多になってしまうので、それだけではなかなか人脈と呼べるところまで持っていくのは難しいでしょう。できれば少人数で、ある程度の時間話ができる状況をつくりたいものです。
・会いたい人に会って、その関係をフォローしていく。これが最も明快な人脈形成のシナリオではないかと思います。会いに行く、会える機会をつくる行動力が大事なのです。
・普段から、ギブ・アンド・ギブというくらいのつもりで人脈をつくっておいてこそ、いざというときに助けてもらえるのです。
・特に情報については、あなた自身が貴重な情報源になることです。
・継続して成果を上げるには、インプットが欠かせません。仕事をしている人ほどたくさんアウトプットしているのですから、その分インプットしなければ枯れてしまいます。インプットの最高の方法は、人から聞く、まだ活字になっていない1次情報を得ることなのです。
・キャリアをイメージするとき、私は濃い霧がかかった大きくて緩やかな螺旋階段を思い浮かべます。一生懸命上に行こうと思って歩いているんだけれども、先行きはぼんやりとしていて、上っているのかどうかすらわからなくなってしまうような階段です。一見遠回りしているようにも見えます。
・そして、その上に確かにあるのは、自分にとって心地よい境地で、自分の力が活かされていて、仕事をしていることが楽しいと感じられる、そんなゴールなのです。
・ところが、この階段は踏み外しやすくて、外側から見ている人にときどきアドバイスをもらったほうがいいし、分かれ道まであるので、道に迷ってしまうこともあります。その螺旋階段には手すりが付いていて、道に迷わない最も重要な行動は、この手すりを水先案内人としてしっかりつかんでおくことなのです。
・経営学とキャリア論の泰斗であるドラッカー博士も「強みの上に自らを築け(Build on your strength!)」と訴えています。
・仕事は人生の中でとても重要なものです。幸福な人生であるか否かのある部分を決定づける力を持っています。その仕事とのいい関係が築けたと実感できる空間。それが「キャリアの階段」の上には待っているのです。
(以上)
書籍名:朝4時起きの仕事術
著者名:中島孝志著
出版社:プレジデント社
紹介:効率が上がる朝一番活用法を説きます。
感想:以下の記述に共感しました。
・「成功する人」と「成功できない人」との間には、たった一つの違いしかない。それは成功する人は、「いいと思った習慣をすぐに自分のものにできること」だ。逆に「成功できない人」は、「いい習慣はいい習慣。だけど、それを自分がやろうとは思わない」と考える人である。だから、いつまでたっても成功できない。もちろん、仕事もできない。
・仕事ができる人の「仕事」は残念ながら、「job」ではない。では、何か。「work」である。これが本当の意味での「仕事」なのである。作業ではない。
・仕事というのは、1 重要事項と2 緊急事項、そして3 平常事項(ルーティーンワークのこと)の三種類から構成されている。
・ここでももっとも大事なものは重要事項のはずである。ところが、この本来もっとも大切な仕事が突然、降ってわいた緊急用件に邪魔されることが少なくない。
・レーガン元アメリカ合衆国大統領など、どんなに重大、かつ長文のレポートでも、表紙にたった一枚、結論とその理由を三つのポイントで記させたことは有名な話である。
・報告書で最悪なのは、最後まで読まないと結論がわからないというものだ。「一ページなら読んでやるが、それ以上なら秘書に言ってゴミ箱に捨てさせる」これは第二次世界大戦時、イギリスの首相を務めたウィンストン・チャーチルの言葉である。
・「ブレックファスト・ミーティング」は欧米のビジネスマンでは常識である。
・アメリカではとくにエリートになればなるほど、朝が早い。これはほぼどの業界にもあてはまる光景である。それだけに、朝の時間を有意義に使ってビジネスをしようと考えてもおかしくない。
・さらにいえば、エリートビジネスマンは退社時間も早い。いつまでもグズグズとデスクに残っているようだと、「私は仕事の能率が悪いんです」と告白しているようなものなのだ。
・勉強でもっとも重要なポイントは、いかに早く、正確で、高度な情報を得るかということである。それにはすでにその分野で一目置かれている専門家から勉強するのが最短距離の方法なのだ。
・もちろん、ある程度コストがかかる。その時、無理だと諦めるか、自己投資と考えるか。この違いが三年後、五年後、十年後のあなたを大きく分けると思う。
・いま躍進を遂げている企業の多くは、発想がホモジニアス(同質性)な金太郎飴型集団ではなく、ヘテロジニアス(異質性)な桃太郎型集団である。
・早朝勉強会は全国いたる所にある。インターネットで調べれば、星の数ほどあるだろう。
・この手の会合で重要なことは、「人が最高のご馳走である」ということだ。それは参加者一同、徹底していたようで、食事など目もくれずに、お互いに情報交換にいそしんでいるのがよくわかった。
・朝の勉強会と夕方からのそれとを比較すると、「時間制約」「アルコールがない」という意味がどれだけ大きな影響を及ぼしているかがよくわかる。
・勧めたいのはまず、「刺激を受けること」である。勉強、情報、人という刺激のシャワーを浴びるほど受けてみる。そうすると、「あんな人になりたい」「あんな仕事をしたい」という憧れが生まれてくる。具体的にこれだ、という形で現れるタイプもいれば、おぼろげながら浮かぶというタイプもある。
・とくに勧めたいのはビジネスオフの時間を上手に活用することだ。前章で紹介したような勉強会に参加して年齢も業種も超えた人たちに他流試合を挑むもよし、雑誌、新聞、テレビ、インターネット、イベントなどの各種メディアで勉強するもよし、現代のような情報社会では刺激、ショックを自分に与えるチャンスは星の数ほどたくさんある。
・朝いちばんの勉強で重要なことは、嫌いなことは無理してやるな、ということだ。動機づけには内的要因と外的要因の二種類がある。
・内的要因とは、たとえば、好きで好きでたまらないことがそうだ。心の内側からどうしてもやりたくてしようがない、とふつふつとわき上がってくるようなエネルギーを指す。
・外的要因とは、周囲から強制されて無理やりしなければならない状況に追い込まれた結果、渋々することを指す。
・どちらも動機づけには効果的だが、もちろんどちらのほうが強いかといえば、三度の飯より勉強が好きというような内的要因のほうに決まっている。
・人間の脳みそというのはよくできていて、「いざ」という時と「具体的な理由」があれば、それが動機づけになって火事場の馬鹿力を発揮するが、いつ使うか本人すらわからない勉強などでやる気が起きるわけがない。早い話が、そんな勉強はするだけ時間の無駄なのである。
・わたしにとって、本はあくまでもアイデア、企画、発想を刺激するものである。それだけに、「同感です」「わたしもそう思う」という内容をチェックする必要はない。他人と同じということに何のメリットもない。同じならば、無視してもいいくらいなのだ。
・それよりも、「それは違う」「こう考えるべきだ」「考え方が浅い」「事例も陳腐だ」という反対意見を抱くほうが、「次の仕事」につながるのである。
・企画には必ず創業者利益というものがあって、いかに二番煎じのほうが内容がはるかによくても、創業者にはかなわないのである。中国の諺に「天上の龍は地上に蛇にはかなわない」というものがあるが、そういうことなのだろう。
・ネイティブが話したあと、すぐに発音してみる。これをシャドウイング(shadowing)というが、比較すると、ネイティブとの違いを客観的に理解することができる。
・アメリカのマーケティング会社の経営者ジョン・グッドマンは「グッドマンの三大法則」と称して、CS(顧客満足度)には三つの法則があてはまると述べている。
・すなわち、一つはクレーム客が店側の対応に満足すると、その商品やサービスのリピーターになる確率は、不満を持ちながらもクレームを言わない客に比べると極めて高いという法則。二つ目には、クレーム対応に不満を覚えた客によるクチコミは、満足した客と比べると二倍も強い影響があるという法則。三つ目には、きちんとしたCSを覚えた客は企業を信頼し、それによって売り上げが増えるという法則である。
・あなたが客だったとすれば、クレームに十分満足のいく対応をしてくれれば、かえって「見事だな」と相手に感心してしまうだろうし、逆にリターン・フリーのはずなのに、まったくなしのつぶてで無視された場合は、「二度とこんな店に来るものか」と周囲に言いふらすだろう。
・ビジネスマンとして一回り大きくなりたければ、クレーム客をファンにするだけの誠意をどれだけ示せるか、行動で示して欲しい。クレーム対応の時こそ、あなた自身の掛け値なしの人間性が問われるのだということを覚えておいておきたい。
・Eメールは電話に代表される言葉のイントネーションがなく、すべて文字の世界である。書いた表現がすべてなのだ。口頭なら優しいニュアンスで表現できたものが、文字にすると、とたんにきつくなる。同じ内容ならやさしく伝えたい。親しき仲にも礼儀あり、である。
・夜中のメールはどうしても厳しくなる。逆に朝のメールは優しい。これは朝と夜という時間の違いがそうさせるのだ。(以上)
書籍名:大人の仕事術
著者名:中島孝志著
出版社:主婦の友社
紹介:成果、スピード、生産性を2倍に上げる仕事術を伝授します。
感想:以下の記述に共感しました。
・本に書いてあるのは一般論に過ぎない。会って、話を聞いて、マシンガンのように質問をして、疑問点、不安点を少しでも消し去る。これがリスク管理であり、成功への近道だと思う。
・「タイム・イズ・マネー」というけれども、ビジネスマンの場合はどこまでいっても「タイム・イズ・コスト」である。お金は一度失っても、あとでいくらでもリカバーできる。だが、時間はいったん失ったら最後、取り戻すことはできない。
・仕事がうまくいくかどうかは、優先順位と集中力で決まる。いま、いったいなにをすべきか。もっとも優先すべきことはなんなのか。「What To Do(いったい、なにをやるべきか?)」は「How To Do」(どうやるべきか?)よりも大切なポイントなのである。
・「あれもしない、これもしない。なんにもしない」という怠惰な人物では話にならないけれども、時間を何に振り向けるか。どれを選択し、どこに集中させるかを決めることはきわめて重要なことである。
・あれもするこれもする。大いに結構。だが、「これだけはしない」と決めることも、「大人の仕事」には大切なポイントなのだ。
・世の中には二通りの人間がいる。「前例がないと動かない(動けない)人間」と「前例通りに動かない人間」とである。
・どちらも大事なのだが、前例を参考にしつつも、それらにプラスアルファの創意工夫をすることが「大人の仕事」ではなかろうか。
・だれもやらないから「ダメ」なのではなく、だれもやらないから「チャンスがいぱい」と考える。どんな分野でもトップブランドはだれもやらないマーケットに果敢に挑んだフロンティアである。
・心理学者ザイアンスの「単純接触の原理」によれば、人間は初対面よりも二回、三回と顔を合わせれば合わせるほどその人に対する好感度は上がっていく。
・仕事でもビジネスでも、あるいは人間関係でも物事を見る時は必ず複眼で見なければいけない。なぜならば、物事には必ず表と裏、言い換えれば、「Visible factor」「Invisible factor」があるからだ。目に見えるもの、目に見えないもの。
・ところで、上司、部下を問わず人間には次の5つのタイプがある。
1 自燃性
モチベーションが高く、なんでも率先垂範で動く。周囲の人間も刺激されて仕事をするタイプ。将来のリーダーである。
2 他燃性
これは自分で燃えることはないけれども、人に言われたら動くというタイプ。リーダーというよりも下士官タイプ。
3 選燃性
時と場合によっては燃える、動くというタイプ。インセンティブがついたり、「これができなければクビ!」という時に力を発揮するタイプ。
4 不燃性
どんなことをやっても燃えない、淡々と同じ仕事を繰り返すというタイプ。これはこれで使い道はある。
5 消燃性
人のやる気をそいだり、モチベーションを下げてしまうタイプ。こういう人が上に立つと、部下はたまったものではない。しかし、組織を見ると少なくない。
・交渉の本質は「Best Alternative To No Agreement(通称、頭文字だけを取って「BATNA」と呼ぶ)」である。すなわち、「相手との間に合意が結ばれなかった時、ベストの代替案を提示すること」なのだ。
・不思議なことに、サービスというのは不足分には過敏に気づくけれども、過剰なものについてはなかなか気づかないものだ。
・相手が「困っていること」。これが問題意識である。そして、「目のつけどころ」。これが改善点だ。この二つさえあれば、ビジネスチャンスはいくらでも広がる。
・毎日の仕事、生活の中で商品、サービスのデータをよく見つめておく。そして、「話題性」「新規性」「情報性」で尖っているものに敏感にアンテナを張り巡らせておく。
・勘のいい人は、異業種をきっちり見つめている。話題になる場所、商品は必ずチェックを入れている。それは二番煎じをするためではなく、「もうひとひねり」できるアイデアを連想するために行くのだ。
・不可能といった時、そこには次の三つの理由しかない。
1 一人ではできない。
2 いますぐにはできない。
3 いままでのやり方(方法、構造、仕組み、システム)ではできない。
・これらの不可能な理由を「できる」という理由に転換してしまおう。
1 チーム(プロジェクト、ネットワーク)でやればできる。
2 時間をかければできる(計画、段取り、段階を考える)。
3 やり方を革新する(機械化、ロボット化、人員一新などなど)。
・不可能ではなく。可能に転換する発想をしないから、いつまで経っても不可能と考えてしまうのである。このように転換できれば、「それは不可能です」と簡単に答えることなどしなくなるだろう。
・ズバリ言えば、悪い情報の時ほど、「へぇ、そんなことがあったの」「それで、ふむふむ、なるほどね」と腹では困ったなぁと胃が痛くなろうが、顔色を変えずに聞ける「役者」を演じなければならない。これが「大人の仕事」である。
書籍名:仕事ができる人の「話す力」
著者名:江川純
出版社:三笠書房
紹介:ポジティブトークを伝授します。(2004年7月読了)
感想:以下の記述が特に参考になりました。
・自分の言葉は、いつも建設的、積極的、前向きのプラス発言かどうか、お互いを元気づけ、信頼を築き上げる会話になっているかどうか、自己点検してみていただきたい。
・頭の回転スピードは、話すより聞くほうがはるかに速いという。だから、要領の悪い、まだるっこしい説明や話を聞いていると誰だってイライラしてくる。
・実績に裏づけられた理屈に、人は耳を傾ける、実績のある人が言うと、たとえ屁理屈でも立派な論理に思えてくるから不思議である。
・「温和な言葉は激しい怒りを静め、激しい言葉は怒りを引き起こす」
「激怒する人は口論をあおりたて、怒ることに遅い者は言い争いを静める」
(聖書)
・かつての財界総理(経団連会長)土光敏夫さんは、「成果があがったから報告するのではなく、よく報告するから逆に成果もあがってくる」と述べている。
・人はしばしば善意で親切を行う。それに対して、もしあなたが何ら感謝の意を示さない、あるいはまったく無反応なら、たとえ相手は無償の行為だとしてもやはり心中おだやかならぜるものがあるはずだ。「常識のないヤツだ。彼とのつき合いは、これからもほどほどにしよう」といった気持ちに襲われる。これが人間の自然な感情というものである。
・経営の神様と言われた松下幸之助さんは、部下の意見を聞くときでも、「キミの意見を述べたまえ」ではなく、「あんた、どない思う?」であった。
・そもそも人間誰しも、他人から命令され、指示されるのを嫌がる。まして強圧的なものの言い方をされると、無意識に反発する。
・ニュートンは運動の法則をいくつかあげているが、その一つに、「作用に対して反作用は常に逆向きで相等しい」というのがある。どうやらこの法則は、人間関係においても当てはまるようだ。
・一般論として、「これをせよ」と命令調で言われると、ほとんどの人は大して考えもしないで言われたとおりにするか、もしくは内心反発しながら命令に従うかのどちらかである。
・ところが、「これをするのはどうだろうか」と要望調で言われると、できるだけ相手の要望に応えたいという思いにかられる。さらにいっそう創意工夫もする。
・「人間を動かす2つの梃は、恐怖と利益である」とナポレオンは述べている。利益にはさらに、金銭的なものと名誉的なものとがある。
・ビジネスの世界は、いつも建て前が優先する。意外なようだが、とりわけアメリカは建て前で押し通す社会だという。
・私は、コミュニケーションの神髄はお互いが楽しく元気になることだと思っているが、そうした観点からすれば、否定言葉は実に罪深い言葉だ。
・欧米では、「できません」という言葉は、ビジネスマンとして自殺行為だ。「私にはその能力がありません」と言っているのと同じだからである。
・スピーチの導入部分は、聴衆が一番注目しているところである。何を言うだろうか、どんな講師だろうかと興味津々である。テーマに即した導入の言葉を工夫する。
・間違っても、「私は本日のテーマについてはなはだ不勉強ですが」とか、「こんなところでお話する身分ではありませんが」などと言わないこと。「それなら何でスピーチを引き受けたの」と、聴衆の心理的反発を受けてしまう。
書籍名:100億稼ぐ仕事術
著者名:堀江貴文
出版社:ソフトバンクパブリッシング
紹介:マザーズ市場で暴れまくり、1日5000通のメールをさばく社長の頭の中を見せます。(2004年2月読了)
感想:以下の記述に共感しました。
・数年前なら、新聞を毎日読んでいれば話題に遅れることはなかった。しかし、誰もがネットにつながるようになった今、情報提供者が既存のマスコミであるかどうかは、信頼度の問題だけで、必ずしも一番最初にニュースを流しているわけでも、ニュースの分析力に優れているわけでもない。
・会議というのは、決められた時間にメンバー全員が一堂に会し、その場に出席している人に同時に、自分の意見を誤解なく伝えることができる非常に便利な手段である。
・場合によってはメーリングリストを会議の代替にすることもあるが、それはあまりお勧めしない。メールだと相手の表情や言葉の具合などが全く分からない。ぶっきらぼうな表現になって、時に誤解を招くこともある。
・会議の肝は、「仕切り」に尽きる。仕切る人がいない会議は悲惨である。だらだらと続き、何の成果も上げられない。
・大抵の参加者は誰かが仕切ってくれると思っている。司会進行が決まっている会議であればよいが、決まっていない場合は、できるだけ大きな声で仕切ることのできる人がリーダーになって進行していった方がよい。
・司会進行がうまく会議を回せていないときは、自分がリーダーになるつもりで、どんどん参加していった方がよい。つまりきちんと仕切られていない会議では、自分が仕切るつもりで積極的に発言すべきということだ。
・会議の前には、その会議の目標を決めた方がよいだろう。ゴールがどの辺にあるのかを参加者全員が共有しないと、話し合うべき内容がずれてしまい、いつまでたっても結論の出ない会議になりがちである。
・目標を決めておけば、結論が出るまでは議論する必要があるし、できるだけゴールまでの近道を通ろうとする力も働くのである。
・どんなに重要な議題だろうが、結論が短時間で出ない会議というのは、悪い会議である。できるだけ短縮できるように、普段から心がけるようにしたい。
・書籍の速読術というのはよく見かけるが、メールの速読術というのは聞いたことがない。私はその実践者である。とはいえ、特別なテクニックが必要なわけではなく、単にたくさんのメールを読むことで、メールの本文の速読ができるようになるのは書籍の場合と同じである。
・メールを読む順番も大事である。最初にメールボックスに分類されたメールを片っ端から流し読みしていき、処理に時間がかかりそうな、返事が必要なものに関しては、受信箱にとりあえず入れておく。
・すぐに処理できるものは、その場で処理する。流れ作業的にすべて処理し終えた後、受信箱に残っているメールをゆったり処理していけばよい。
・メールを読む作業と処理して返事する作業をごちゃ混ぜにやっていると、意外に時間がかかるものである。人間は、ある1つの作業に特化した方が集中力が上がるのである。
・ある人はメールがたくさん来るようになったので、仕事の量が増えたなどと言っているが、それは速読の努力を怠っているからでる。インターネット時代の情報化というのは、どんな情報にも簡単にアクセスできる半面、分類が全くされていない有象無象の情報が、洪水のように個人に押し寄せてくるということなのである。
・情報の受動的な受け口として、メールはこれからますます重要な位置を占めるようになる。メールで送られてくる情報の洪水をうまく処理して、自分に役立つ情報だけを効率的に処理できるようなスキルを身につけていかないと、情報化社会で勝ち組になることはできない。
・仕事というのは、たまればたまるほどやる気をなくす。夏休みの宿題のようなもので、夏休みが終わっても、宿題は終わっていないことが多い。結局中途半端にしかできず、学校で先生に叱られるはめになる。
・ちょっと面倒だな、と思うことはすぐに片付ける方がよいのである。頼まれたことも今すぐ電話するなどして、すぐにでも行動に移すべきだ。明日に持ち越してしまうと、仕事は日に日にたまっていき、まるで交通渋滞のような状況を招いてしまう。結果として仕事を投げ出す、あるいは納期が遅れて周りに迷惑をかけてしまうことにもなりかねない。
・まずは、毎日仕事をこなしてメールの受信ボックスが空になったり、片付けなければいけない書類棚が空になっていることの「快感」を味わうことだろう。
・すぐにできる仕事は優先順位を無視してやってしまうべきである。時間がかかる仕事だけ優先順位を考えればよい。そう考えると、すぐに終わる仕事の割合が圧倒的に多いはずである。従って、少量のタスクの優先順位を付けるだけでよくなる。とにかく実践あるのみ。毎日仕事を残さず、ちょっと無理してでも処理するように心がけてみよう。
・今やるべきことを明日に延ばしてしまうと、結局永遠にやることができなくなるかもしれない。今この瞬間にベストを尽くし、悔いのない人生を歩みたいものである。
・精神的、あるいは体力的に丈夫な人は、その馬力でタスクを見事にこなしてしまうのだが、弱い人は逃避行動に走ったり、精神的に参ってしまう。そうならないためには、いさぎよく自分の仕事を他人に「振る」べきである。
・忙しいときには仕事を振ることすら、面倒な作業に思えてしまうかもしれない。しかし、仕事を振るという作業自体は、すぐに終わる作業なので、最優先で作業すべきなのだ。
・そのためには、普段から自分の仕事のキャパシティをきちんと理解し、渋滞状態に陥る兆候をつかむ準備をしておかなければならない。仕事を他人に任せるということは、マネジメント能力を付けるための第一歩である。人は機械と違って自分の思い通りには動いてくれない。
・一部の天才を除いて、複数のことを同時に考えようとすると、すべてがうまくいかなくなる。集中したいときは、できるだけ1つのことに「没頭」すべきである。
・のんびりした生活を送りたいのであれば構わないが、成功したいと思っているのなら、まず何か1つに没頭して、それを成功させる。成功体験を得なければ、成功するという目標にたどり着くのは至難の業となる。多少、周りの人に迷惑をかけようとも、揶揄されようとも、自分の信じた道に向かって、集中してやり遂げるべきである。
・自分の一生は誰のものでもない、自分のものである。社会での位置付けなどはあるとは思うが、その場しのぎの関係性など、壊しても構わない。むしろ自分を賭ける大事なときに、ないがしろにされたくらいで修復不能になってしまう関係性など捨てた方がましである。集中して成功し、一段と大きくなった自分をそれまで付き合いのあった人たちに見せて、喜んでもらおう。
・「空き時間」には2種類ある。1つは飛行機や新幹線などで長距離移動する場合である。もう1つは電車、バス、人などを待っているちょっとした時間である。それぞれ活用の仕方が違う。
・私の場合、長距離移動中は、普段はまとまった時間が取れずに読めていない書籍や雑誌を大量に買い込んで、読むことにしている。
・短い空き時間の活用は、やはりケータイ電話が大活躍する。ニュースサイトや株価情報の閲覧に始まり、メールのやり取り、本当にやることがない場合はケータイのミニゲームをやっていたりもする。残りの時間は「考える」ことである。短時間でも思考を積み重ねていけば、必ず役に立つはずである。
・オフの日というのは決して空いている日ではなく、絶対に必要な時間なのである。スケジュールの中にもきっちりと入れておくべきだ。そうしないと、どんどん疲労や不満がたまっていき、突然失踪したり、引きこもりになってしまったり、とんでもなく長い休暇を充電と称して取らざるを得なくなる。
・最初は模倣から人間の行動は始まる。模倣自体は大事だが、そこから自分の「オリジナリティ」を作り出していかない限り、成長はない。
・大衆の意見は最大公約数的なものに集約される。多くの国が直接民主制を採用していないのと同様、民の意見をそのまま受け入れれば、いわゆる「衆愚政治」のような状態になってしまう。最大公約数的な意見は、大半はちょっと間違っている意見であることが多い。
・そういった意見に流されないためには、情報を収集して自分なりの基準・尺度を持ち、すべての事象を照らし合わせて考えるべきである。当然のことだ。成功しようと思ったら、大事なところで人と違った決断をしなければいけない。それが自分のオリジナリティになる。
・私が「メーリングリストへ投稿」するのは、メールマガジンやウェブ、他の媒体で面白い情報を得たときである。他人の意見を聞いて、まず情報の重要性を測るのである。
・もし誰も反応しなければ、あまり有用な情報はないとみて、とりあえずそのままにしておく。後で掘り起こされることもあるからだ。メンバーみんなの共通の記憶アーカイブ(倉庫)のようなものである。投稿した情報が異様に盛り上がり、そのまま製品化につながったこともある。
・「善は急げ」という言葉がある。善かどうかは別として、思い付いたことは即実行に移した方がよい。即実行に移さないと、「世界中に同じアイデアを考えている人間は最低でも3人いる」と言われるように、他人に出し抜かれてしまう。
・よく返信確認機能の付いているメールを送ってくる人がいるが、あれはうっとうしい。自分のエゴを主張しすぎである。返事が必要なメールなら、すぐに返事するよ!と言いたくなってしまう。
書籍名:今すぐやる人が成功する!
著者名:堀場雅夫
出版社:三笠書房
紹介:1日革命としてタイトル通り今日やめること、今日始めることを提唱します。
感想:以下の記述に共感しました。
・「仕事ができる上司」とは、例外なく、部下に夢を語ることができる人のことだ。
自分の夢を語り、夢が実現することによって、何がどう変わるかを語ってみせる―。そのうえで、夢を実現するために、各人がそれぞれの立場において、何をどうすべきかを、具体的に指示する。これに対して、「仕事ができない上司」は、よく考えろ」「がんばれ」といった無意味な言葉を発するだけで、夢を語ることはない。
・何をするにも「一時間あたり、どのくらいの費用がかかるか」で考えるクセをつけることだ。そうすれば、仕事の「能率・効率・密度」は、自然と高くなるはずである。
・求められるのは、価値観における「個性」だ。「奇抜」と「個性」は似て非なるものであることを知るべきである。
・人生の充実度とは、当人の価値観によって180度変わってくるのである。出世とは、けっして社長になることではない。
自分の得意分野や個性が会社に認められ、そこに社員として存在意義を感じることが、本当の意味での「出世」ではないだろうか。
・仕事ができる人とは、やみくもに夢を追う「理想主義者」ではなく、「仕事を完成させるにはどうすべきか」という一点だけを考え、行動する「現実主義者」なのである。
・人間はみずから体験することでしか真の実力は身につかない。血肉と生り得るものは、自身の成功体験と失敗体験でしかあり得ないのだ。だからいかに早く命取りにならない程度の失敗をさせ、そこから脱却させるかがポイントとなる。
・思い立ったらすぐに行動に移す―これはビジネスにも言えることだ。
私が正月にこだわらないのは、「強く決意するなら正月である必要はない」と考えるからだ。
禁煙でも仕事でも「正月から」「来期から」などと区切る人は―当人は、そうと意識していないかもしれないが―「そこまでは吸っていいのだ」という免罪の気持ちがどこかに潜んでいる。だから、タバコもやめられないし、仕事もできない。
・英語の「エデュケーション」は日本語では「教育」と訳されている。教育―つまり教え育むという文字から、多くの日本人は、「エデュケーション=教える」と思っている。
だが、語源となる動詞の「エデュース」は教え育むという意味ではなく、「引っ張り出す」という意味なのだ。つまり、「教育」とは、そもそも相手に何かを教えるものではなく、相手の能力、才能を引っ張り出すものなのである。
・仕事のできる人間は、異世界の人間と積極的に交わろうとする。プラスの話は未知なる異世界に多いからだ。つまり、「友と何を語るか」よりも「誰を友と呼ぶか」が、はるかに重要な意味を持ってくる。
逆を言えば、友人たちに対して、プラスの人間であろうとする努力こそ必要なのである。
・仕事とは本来、マニュアルに載っていないことをすることなのだ。完璧なる「非マニュアル人間」―これこそ、我々が目指すべきものなのである。
著者名:中島孝志
出版社:講談社ニューハードカバー
紹介:「今からでも変われる」「人の心を掴める」とビジネスマンに反響を呼んでいます。
感想:着物の襟の部分を「領」という。ここを押さえると、着物は崩れずにバランスよくつかめる。そこで、「領」をつかむという意味から「要領」という言葉が生まれた。
発言のことを英語では「delivery」というが、まさに宅配ピザを運ぶように自分の意見を相手にきちんとデリバリィする。
「1ページなら読んでもやるが、それ以上なら秘書に言ってゴミ箱に捨てさせる」と言ったのはウィンストン・チャーチルだが、まさしくそのとおりである。
といったことが、非常に参考になりました。
書籍名:図解仕事人
著者名:久恒啓一
出版社:光文社新書
紹介:ビジネスマンから大学教授になった著者が図解によるコミュニケーションを伝授します。
感想:著者の久恒さんとお会いしたとき、次のようなことを聞かせていただきました。
・箇条書きは説明に不向き。図解に限る。ただし、文字を図に入れただけのものでは返ってわかりにくい。
・図解で自分の仕事を書かせると企業の方は顧客が抜け、公務員では住民が抜ける。
・ものごとを単純にする。複雑にすると破綻する。三重県の評価も複雑すぎる。
・PDSは、Pからではなく、Sから始まる。
・ニーズの把握は定量ではなく、定性ですること。定量にするとさらに詳しい定量をすることになる。
・横文字を縦にして、外国の制度を取り入れても機能しない。「米国では」と言っても見たことがないことを言っている。
・いろいろ勉強することがかえっていけないのではないか。
など、一見すると逆説的に聞こえることを納得して聞くことができました。
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