<逆境で笑うための言葉>



「プロは逆境でこそ笑う」 

西田文郎 植松努 喜多川泰 出路雅明
清水克衛 総合法令出版

(■本からの引用 ○私の意見)

<清水克衛さんの分>

■みなさんもよくご存知の松下幸之助さんが、生前社員の方にこんなことを
よくお話されていたそうです。
 「松下電器は人を育てるところです。と、お客様に申し上げなさい。その傍
らテレビや電球も作っていますと」

○有名な話ですね。人を育ててからでないと、魂のこもった製品を作れるは
ずがないということですね。


■本を読む者に困ったことは起こらない。

○それほど本から学ぶことは多いということです。これは私も経験しています。


■人はどんなことでも完璧にはできないものです。しかし、いけないのはそれ
で自分はダメな人間だと思い込んでしまい、解決は自分には無理、答えや真
理はどこか他にあると思ってしまうことなんです。

○ベストが無理でもベターを目指して、前向きに取り組む中から解決策が生
まれるものです。


■日々の小さな出来事の中で、「見えないものを見る」ためには、やっぱり
普段から「ちょっと踏み込んでおせっかいモードになっている」、そんなあった
かい気持ちが大事です。

○危機管理、ヒヤリハットを現実化しないためには、余計なおせっかいが大事
です。


■よく、占いで観てもらって運をよくしようとしている人がいますが、本当はそん
なことをするより、自分を振り返ってクセを直したほうがずっと運は良くなるの
です。

○「運は占うものや頼るもの」ではなく、「自ら切り開いていくもの」です。


■実はこの世には、この二つさえ磨いておけば、「成幸」しないものはいないと
いうものがあります。その二つとは・・・・・、「生意気さ」と「可愛さ(愛嬌)」。

○「生意気さ」と「可愛さ(愛嬌)」は二律背反するようですが、生意気であって
も愛嬌があれば可愛がってもらえます。


■人を活かすことが自分を活かすことにもつながるんですね。
 「人を活かせば、自分も活かされる」

○違った意味に解されることもある「情けは人の為ならず」は真理ですね。


<西田文郎さんの分>

■私は、人間の努力には二種類あると申し上げています。一つは苦しみを楽
しみながら行う苦楽力の努力です。もう一つは苦しみを苦しいと感じながら嫌々
歯を食いしばり行っている努力です。

○「楽しい」と「楽をする」は同じ漢字ですが、全然意味が違います。真剣に、
かつ楽しんでやりたいものです。「改革」も「快革(かいかく)」の精神で取り組み
ましょう。


■「負けたくない」という意地、「あきらめるものか」という悔しさ、「見返してやる
ぞ」という傷ついたプライド。それらが「認められたい」という自我欲求と結びつ
くと、それはものすごい闘争的なエネルギーになるのです。

○気概や意地がパワーを生むということはよくあります。自分のハートに火を
点けていきたいものです。


■意外に思われるかもしれませんが人間社会で生きる私たちの心には、支配
欲や征服欲が秘められているのです。ただ、その人間生来の欲をモチベーショ
ンとして「成功のエネルギー」に上手に変えられる人と、それができない人がい
るだけなのです。

○野心のようなものも、正しいプラスのパワーに変えていきたいものです。


■人生には、誰にでも苦しくつらいときがあります。そんなときにこそ、折れない
心、前に向かう心を持っていなければなりません。

○中島みゆきの「時代」という歌に「今はどんなに苦しくて涙も枯れ果ててもう二
度と笑顔にはなれそうもないけど、、、あんな時代もあったねと、いつか笑って
話せるわ」(正確な引用ではないかもしれません)というフレーズがあるように、
どんな辛いことも時間が経てばいい経験になりますが、それはそのとき精一杯
がんばったからです。


■逆境のとき、人間にとって一番大切なもの。それは苦しさをエネルギーに変え
てくれる「心の支え」、自分だけの神様です。

○よくピッチャーがピンチになったとき、マウンドでグラブに書いてある言葉を読
んで頷いていたり、テニスの試合で、自らに言い聞かせるように言葉を唱えてい
るのも、自分の「心の支え」に語りかけているのでしょう。


■ビジネスが高度化された近年、一代で頭角を現している経営者の皆様はすべ
てと言って良いほど「読書家」であるということです。
 オーバーに言わせてもらうなら、情報化の今の時代は本を読まずして成功する
者はいないと言う位、近年の成功者たちは読書家なのです。

○そういえば私が尊敬する企業経営者や自治体経営者はみなさん、読書家です。


■良くスポーツ選手は「練習は裏切らない」と言いますが、ビジネスマンで同じこと
を言うとすれば「読書(知識)は絶対裏切らない」ということです。

○読書家にはうれしい言葉です。スポーツマンが試合に備えて練習を怠らないよう
にビジネスマンは勉強(読書)を怠っては勝負(ビジネス)に勝てません。


■「過去が未来を作るのではなく、未来が過去を作るのです」過去の自分から将来
を見る人と未来の自分から今を見る人とでは、人生に大きな差ができるのです。

○未来を予測する一番確実な方法は自分が未来を創ることです。


■世の中には二種類の人しかいらっしゃいません。それは未来に対して肯定的錯
覚を起こしている人と否定的錯覚を起こしている人です。

○勝手に楽天的な錯覚を起こしてそのとおりになるように努力すればいいのでは
ないでしょうか。


■人生には誰でも必ず逆境がやってきます。それどころか成功すればするほど、
この人生の逆境は大きくなるものです。それを克服し人は益々成長していくのです。

○「艱難辛苦汝を玉とす」。「我に七難八苦を与えよ」の精神で困難や逆境にチャレ
ンジしていきたいものです。


<喜多川泰さんの分>

■僕は「成功」ではなく「成幸」という言葉が好きです。

○功を成すではなく、幸を成した方が幸せになりますね。


■誰よりも数多くの成功を手に入れたいなら、やるべきことは決まっています。
 誰よりもたくさん挑戦を続けるだけです。

○チャレンジした数だけ、失敗があっても得るものがあるはずです。


■逆境や失敗は挑戦をする人に必ず与えられる贈り物(ギフト)です。だから逆境
こそ、一歩前に出る勇気が必要です。その一歩が自分を新しい場所へと連れて
行ってくれます。

○贈り物であれば、受け取らないわけにはいきません。それを受け取って幸せに
なるかどうかは自分次第です。


■世の中が変わりそうなときほど、自分の感情をしっかり見つめ直す必要があり
ます。変わるのが面倒なだけで、新しい時代の到来を恐れて動けなくなるなんて
もったいないことです。

○しっかりと自分の軸を持ち、変えなければいけないものと、変わらずに守らなく
てはならないものを見分けたいものです。


■夢を持って生きる人は、必ず逆境に出会います。そういうときこそ笑って、自分
の辞書を見直してみましょう。そしてもう一歩前に出るのです。

○チャレンジをすれば壁にぶつかります。それを乗り越えてこそ、夢が実現するの
です。逆に簡単に実現するものであればそれは夢とは言えません。


<出路雅明さんの分>

■逆境とは感謝に変わったときに乗り越えたということになるのでしょうね。
 本当は逆境とは乗り越えるものじゃなく受け入れるものなんじゃないかと思うの
です。

○逆境はある意味、神がその人に与えてくれた成長のための試練です。とすれば
乗り越えられない逆境など与えられるはずはないのです。ただあるのは乗り越える
ための時間や労力の違いだけです。そうであれば、何度も違う方法を試してチャレ
ンジすれば必ず乗り越えられるということになります。


<植松努さんの分>

■不景気とは、価値観の変化です。市場のニーズの大幅な変化です。そこでは、
変化を追い越したものだけが生き残ります。今僕らがすべきは、維持や延命では
ありません。「変化」です。

○松下幸之助の言葉に「好況よし、不況また良し」というのがあります。事情や環
境事態を変えることはできませんが、自分の捉え方次第で気持ちはどのように変
えるもできます。 
 「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるわけでもない。唯
一生き残れるのは変化できる者である」とはダーウィンの言葉です。


■お金は、自分の中に詰まっています。そして、自分の人生の時間は、自分の能
力を高めることに使えば、その価値はどんどん増えていきます。

○成功する人は「成長」して、「成幸」する人です。


■本当は、便利って、人間の時間を取り返すためにあったんじゃないでしょうか。
 洗濯機は、洗濯の時間から人間を解放してくれるのです。
 自動車は、歩いて移動していた時間を、取り戻してくれるのです。
 でも僕らは、洗濯機や自動車を買うために、自分の人生の時間を費やしていま
せんか。人生の時間を前借りしていませんか。

○便利を買うための貴重な時間を浪費しているとしたら元も子もありません。便利
さの影に潜む陥穽を私たちは考える必要があります。
 例えば手紙は書いて、封筒に入れ、投函するといういくつも段階があって相手に
届いていたので、出すまでに再考する余地がありましたが、メールではクリックした
ら終わりです。便利ではありますが、よく考えず出してしまい、取り返しのつかない
ことになることもあるのです。


■個性と能力は、やったことがないことをやったときに身につくんです。

○前例がないことをやってきたから人類は進歩してきたのです。


■給料分の仕事しかしていないと、本当に給料分の価値しかない人間になります。

○現状維持では「単純再生産」どころか、「縮小再生産」の仕事しかできません。
プラスαの仕事をすることで「拡大再生産」の「志事」ができるのです。


■給料をもらっていようがいまいが、今の1分1秒は、取り返しのつかない自分の
人生の時間なんです。
 誰かがくれる給料ごときで、自分の人生の時間を浪費してはいけないし、自分の
人生を手加減してはいけません。
 給料にかかわらず、その職場の環境を活かして、フルスロットルの仕事をするべ
きです。

○「今日は再び来たらず」です。万人に平等なのは命と時間ですが、その使い方で
大きな差が出るのです。


■逆境は自分で作り出してでも体験したほうが良いのです。

○「艱難辛苦汝を玉とす」ではありませんが、逆境は自らを成長させるプレゼント
と思いましょう。


■不幸を自慢してもしようがありません。忙しさを自慢してもしようがありません。
そもそも、自慢そのものが、自信がない人が、周りを見下すためにしてしまう行為
です。

○よく口癖のように、「忙しい」ということを口癖にし、残業時間の長さを自慢する方
がみえますが、はっきり言って自らの能力の無さを示しているように思います。


<清水克衛さんのあとがき>

■知っていることと行動して経験して得た智恵とは雲泥の差があるんですね。
 私も含めてですが、人間というのは、どうやら、ちょっと見たり聞いたりしたりした
だけで分かったような気になってしまう脳みそを持たされているようです。
 本を読んでも、誰かのお話を聞いても、いつも自分の身に置き換えて応用してや
ろうという気持ちを忘れちゃいけません。

○松下幸之助さんのお話を聞いた人はたくさんいますが、その中でその教えを実践
した一人が稲盛和夫さんでした。




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