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2007.01.22
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「闇のなかの赤い馬」で大活躍をした〔汎虚学研究会〕の面々が,最初に登場した作品だ。「教室-異形コレクション」に収録されている短編だ。

○ストーリー
僕の学校にある怪談は,工作準備室で女子生徒が変死したという話だった。いつもはカギがかけられていて,開かずのドアであるその部屋への入り口が,そっと開け閉めされるのが目撃され始め,さらには謎の長髪の女子生徒の姿が見え隠れし始める。その女子生徒の姿にまとわりつかれているらしい,美少女マイヒメを助けようと,僕は調査を始めるのだが・・・

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超自然的な事件が起きたが,ミステリとして解決されたミステリーランドの「闇のなかの赤い馬」と同じ登場人物と,同じ歴史のある学園を舞台にしているが,この作品はホラーだ。ミステリの方を先に読んでいるものだから,「ホラホラ,そう思わせといて,最後にきちんとロジカルに説明がつくよ」と思っていたら,あっさり幽霊話だったので,驚いてしまった。

主人公の所属しているぺダンティックなサークル「汎虚学研究会」の面々はそのままで,竹本健治が別の作品に登場させたくなった理由もよく分かる。ちょっと「ゴーちゃん」みたいな,タジオとマサムネ,岬女史みたいなフクスケなど,みな魅力的だ。

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ただなんと言ってもいちばんの魅力は,主人公タマキの,みずみずしい心の動きだろう。ふとしたきっかけから,マイヒメと親しくなり始め,彼女をなんとか救おうとする。ところが・・・というオチは,ホラーだけでなく,短編小説として秀逸な展開だ。

「汎虚学研究会」の面々のセリフが強烈過ぎて隠れてしまっているが,竹本健治らしい自然な会話文も,学校生活の濃密なリアリティを作り上げている。









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Last updated  2007.01.22 23:35:40
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