りぶらりだいあり

りぶらりだいあり

PR

Profile

りぶらり

りぶらり

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

Trump says he may g… 恵子421さん

ほとんど垂直続く … なすび0901さん

読書とジャンプ むらきかずはさん
片手に吊革・片手に… もりのゆきさん
From おおさか mayu0208さん

Calendar

Comments

おきま@ Re:「PRIDE 池袋ウェストゲートパークX」石田衣良を読んだ(07/30) 約32年前に池袋のウェイターに騙されて風…
深青6205 @ Re:「恩讐の鎮魂曲」中山七里を読んだ(08/16) こんにちは。御子柴シリーズはお気に入り…
りぶらり @ Re:「我が家のヒミツ」奥田英朗を読んだ(06/18) なすびさん,お久しぶりです。僕が本を買…
なすび0901 @ Re:「我が家のヒミツ」奥田英朗を読んだ(06/18) 好きな作家の一人 図書館で借りないでア…
2010.02.25
XML
「ススキノ系ハードボイルド」の東直己の警察小説を読んだ。

○ストーリー
父親も警官だった梅津巡査の夢は,早く交番勤めから刑事へと昇格し,事件を追いかけることだった。ところが彼が非番の日に行っている調査活動から,道警全体を揺るがす事件が始まってしまった。果たして南支署のメンバーは,この大事件をどうまとめるのか?

------------

最近は「警察小説」というジャンルまで出来上がっていて,しかも道警を描いた作品が直木賞を取るまでになっている。一方の東直己は,本人がハードボイルドな生き方を指向している作家ということもあり,道警については一貫して批判的に描写をしている。

東直己にも僕が勝手に「道警3部作」と名付けた「ススキノ・ハーフボイルド」「駆けてきた少女」「熾火」がありいい作品群だとは思うが,ここで描写される警察官の一部は,ヤクザと癒着し,麻薬を横流しし,場合によっては人殺しもするような存在だ。主人公たちにそこそこ友好的な警察OBも,ヘンクツな爺さんとされていて,東直己の警察嫌いはファンの間でも有名だった。

その作者が,ついに警察小説を手掛けたというのだから驚いた。しかも悪徳警官の物語ではなく,善良で真剣に任務をこなしている人々を描いている。正直最後まで半信半疑で,「やっぱりケーサツはダメ」という結末になるかと不安に思いながら読み進んだが,なんと今回は,少なくとも南支署の人々は”良い警官”として語られていた。

まさに東直己の新境地だ。

------------



また事件が突然大きくなり驚いてしまった。そのワリには梅津以外の主人公たちは,着々と活躍をして見せるのが,ギャップを感じるところでもある。

”良い警官”はファンタジーである,と東直己が思っているらしいので,せっかくの警察小説の端々に設定を壊すような描写があるのがもったいないと思った。

いろんな理由でどうしても物足りない読書体験となってしまった。同じメンバーで続編を作っても,ますますファンタジーの度合いが増えるだろうし,作者としても難しいところだろう。

------------

とりあえず既存のシリーズからのゲストキャラクターの出演は無かったと思う。僕が気付かなかっただけかも知れないけど。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.02.28 00:24:26
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: