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バンコックで休日を過ごした後の訪問国は、国の花がハイビスカスのマレ-シアの首都クアラルンプールである。
この国の国旗についてWEBから説明を借りる。:赤・白・青の3色は、かつて宗主国であったイギリス国旗の配色に由来する。赤と白の横線は独立時の14の州を、黄色はサルタンの権威を表わし、月と星はイスラム教を象徴している。
日本の大手化学企業系列の塩ビパイプ工場を訪問したが、たまたま、オイルショック時であり、原料入手には苦労していたように思う。
日本では、パイプは鉛管、鉄管、ベークライト管など、用途によってなんでも入手できるが、この国では塩ビパイプの製造方法が簡単で、利用方法がほぼ万能で、幅広く、よく売れていた。
面白かったのが、この国は、多民族国家であるため、企業も「民族比率」に応じた雇用をしなければならないことであった。
企業は、適材適所に人を配置したいのであるが、むりに「民族比率」に合わせるとしたら、必要のない、草むしり作業員やドアマンをわざわざ雇うはめになりかねない。
ここら辺が、海外に進出する企業が注意しなければならない、現地しか判らないところである。
また、土地の所有がどれだけ許されるか(国有化の危険はないのか)、宗教的な時間(日本のような定時間労働は守れるのか)をどのように取るか、だれがどのように工場内の統制をとる(縦の統制はとれても、横の統制がうまく取れない場合はどのように補うか)か、などなど、問題は日本のように単純ではない。
労働者の勤勉・優秀さ、指揮系統のすばらしさ、などを、日本国内のように期待するのはまったく、間違っている。
とは言ってみたが、日本国内で、当の大手化学会社の建築部門のフランチャイズに自宅の建設を発注した時、面食らったことがある。
土地の面積に対して、建築床面積に余裕があるというので、いうなりに当初設計よりも建築面積を増やした。
CADを使って設計している会社である。
建てた後で判ったのだが、駐車場にはクラウン、セドリック・クラスは入れなくなり、ピタゴラスの定理により、斜面をつけてスペース(面積)を拡大したものだ。
設計図面を詳しく調べると、柱の部分、要するに壁の厚さをまったく計算していないのである。
古びた隣家に住む住民が移転するタイミングでそれを買い取り、壊して土地の面積を広げた。そして、土地と建築床面積の関係から、建築基準に、必要な自宅の床面積を確保して、不要となった部分を住宅地として売却した。
このような、大変な費用と、作業を課されたことを振り返っても、本国でも間抜けな部分もあるようだ。
話が脱線したが、時間があったので、マラッカ海峡にまで足を伸ばした。
エピソードを挿入する。
「ここで水を飲むと、かならずまたここに来ることになる」と、いう言い伝えの水を飲んだ。
確かに、その後に、クアラに駐在所が出来て、来るべく上司(人事部経由なので極秘情報?)から打診されたが、父の重篤な病気もあり、それよりも先述のように、小生は英語が下手なので、また、上司の「無理しなくてよい」という優しい言葉に甘えて、自分から断念したのだった。
聖水を通じて、天界からは、間違いなく、現地行きの切符がおりたのである。
行くべき切符を使えなかったのは、下界の小生の特異事情である。
「それで小生の人生は変わった」のである。
「小指」で変わった人生もあるらしいが。
もし、小生が、ここに来ていたら、親父の死に目には会えなかったろうし、現地の人々にご迷惑を掛けたに違いない。
小生より、もっと、優秀な後輩(後日、小生をメキシコに連れて行ってくれた、関西の国立大出の、今は教授をしている優男)が、小生が断念したことを知らずに、後日、ここに勇んで旅だったのである。
小生への打診があったことは、彼の名誉のためにも、言うべきではないだろう。
とにかく、彼は、現地に多大な貢献をして、現地人からいまでも尊敬・歓迎されているのだから。
マレーシアの基本情報[2010年] JETRO資料より作成
| 首都 : |
クアラルンプール : |
|---|---|
| 公用語 : |
マレー語 : |
| 通貨 : |
リンギ : |
| 総面積 : |
329,735平方キロメートル: |
| 人口 : |
28,250千人 : |
| 人口密度 : |
86 : |
| 実質GDP成長率 : |
7.2% : |
| 名目GDP総額 : |
2,378億ドル : |
| 一人あたりのGDP(名目): |
8,423ドル : |
| 消費者物価上昇率 : |
1.7% : |
| 失業率 : |
3.1% : |
| 輸出額A : |
1,985億ドル : |
| 対日輸出額B : |
207億ドル : |
| B/A% : |
10.4% : |
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