昼の顔・夜の顔・ホントの顔♪

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水物語15

お辞儀バニー
11/8(木)

八墓村騒ぎ・悲しい歌が歌いたい

水曜日にお客の立場で飲みに来ていた時、私の隣に座ったおじさんが
私の顔を見て、冗談で
「未成年が酒飲んでちゃダメだろう!(笑)」
と言ってちょっかいを出してきた。
「もう、うまいんだから。○○ちゃん、この方にご馳走してあげて!!」
と私も冗談で返して、それを機にその2人組みとお話しながら飲むことに。
私の店のママは、店の中全部を見ながらも、誰かからご馳走になっている時は
むやみやたらに関係のない席に顔を出す人ではない。あと2人の女の子も
忙しそうで、(要するに混んでいた)こちらにはたまにしかやってこない。
そのせいか、私たちはすっかり3人で意気投合して盛り上がっていた。
とそこへ、グラスが空になったママが、飲み物のおねだりのため、にこにこ
しながら会話に加わろうとやってきた。
するとさっきのおじさん、
いやあ俺、八墓村は遠慮しとくよ。
がははは。
「ちょっと。失礼だね。ママのこと八墓村ってどういう意味よ?腹が立つから
 ビール一杯ご馳走になりまーす。」
とさすがママ、上手に対応しながら、すっと割って入ってきたけれど、
どうやら内心穏やかではなかったようだ。
ママは52歳。年よりもずっと若く見えるし、綺麗な人なのだが、
ママのことをババと呼んだりする常連客もいるし、彼女もママというのはそういう
ものなんだろうと普段は思っている。にしても、八墓村はひどすぎる。
本日の仕事中、お客さんに私を紹介する際、彼女は昨日のことがよっぽど忘れられなかったのか
「ママはどうせ八墓村ですから~。ここは若いりえに任すわ~。」
と言った。
「よろしくお願いします~。」と挨拶をして頭を上げて真っ直ぐ前を向いた時に
私の目の前に飛び込んできた人は
八墓村どころか、姨捨山に連れていかれそうなぐらいの
ぎんぎん派手派手に着飾ったおばさんのするどい視線だった。
ママ~八墓村に反応しちゃってるじゃんこのお客さん~。発言には気を付けようよ
~。と思ったところで助けてくれる人はなし。
そうだ!歌よ!歌!と思い、歌本を見せて歌わせて、褒めちぎって、その場を
なんとか取り繕う。

今日は、対抗歌合戦のごとく、カラオケのたくさん入る日で、常連のお客さんに
悲しいかんじの歌が聞きたいと言われ、テレサテンの「時の流れに身をまかせ」
を歌った。すると、何故か連鎖するように「空港」「愛人」「つぐない」
と、悲しさ度をアップさせながらテレサテンが続くことに。
もちろんさっきのおばさんもそのラインナップに名乗りを挙げているのだが、
彼女が歌うと、テレサテンが、水仙寺清子(チーター)のように聞こえてきて
哀しみがいつしか押し殺した笑いに変化していった。
でも、もうカラオケ熱を止めることなど誰にもできない。
私ともう1人の女性客とで、なるべく悲惨で悲しい歌を選択し、それをサメザメ
と歌うと、おばさんは真似がしたくて中森明菜のトワイライトなんかを入れて
くる。が、これまた畠山みどりの歌うトワイライト。

声量と高さが要求される歌も難しいけれど、
バラードは雰囲気が大事ですよね。
私はその気になれば、中島みゆきの「別れ歌」も歌うけれど
ハマリ過ぎてるのかお客さんは皆んな一様に
目を伏せる


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