昼の顔・夜の顔・ホントの顔♪

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水物語29

お辞儀バニー

客を呼ぶ人・チップは善か!?

1/10(木)

木曜日は、以前にも書いたかもしれないけれど、忙しい日とガラガラの日の
真っ二つに分かれる。
こんなことを言っては失礼だけど、「彼」が来るとガラガラ。「彼」が来ると
必ず流行る。という根拠のない確かな事実もあったりする。
私はお客さんとデートしてお店に顔を出すと、必ず混んでカウンターの中に
立たされることになる。1人で顔を出すと暇なのに。

今夜先陣をきって登場したカップルは、夫婦ではないけれどしっとりとした
いい関係を続けているお2人。ギャンブルが大好きで、私が競馬場で締め切り
直前に走り抜ける様子を目撃されたことで、急激に仲良く会話ができるように
なった方だ。
男性は男気があって、気前がよく、冗談半分の下ネタでテンポの良い会話をする
楽しい方なのだが、そういう方の結婚されてない彼女というのは往々にして
そうであるように、ちょっと焼もち焼き。
最初は仲良くできなくて苦労をした女性である。
私はどうもカップルの女性に気を遣い過ぎるようで、お連れの男性にちょっかいを
かけられると、仲を誤解されたくなくて、どうしても態度が丁寧になりすぎる。
でも女性というのはそういう態度を絶対に見逃さない。
却って変に思われて、へそを曲げられてしまうことになりかねない。
それで私は、今日は勢いに任せて割と好きなことを言ったりしたりしていた。
それが項を奏したようでごきげんなお2人。
ほっとしたところで、1人で常連の女性客がやってきた。
先陣のカップルと、この常連の女性客は、来れば必ず店が忙しくなる伝説の(笑)
ラッキーキーマン達で、私は忙しくなる予感とともに彼女のコートをお預かり
に近づいた。
その瞬間、扉が開き、がやがやと4人のお客様が!
マジで凄いパワーだわ!!
と、彼の顔を見ると、これまた彼が来れば店は安泰の客よびキーマン。
一体どんなことになってしまうんだ???

その後パラパラとお客様は続き満席に。
狭い店ではあるけれど、木曜日に満席になることは大変珍しい。
残念ながら忙しすぎて、どのお客様ともゆっくり話せない。
お客様は、当然のことながら自分達の話をきいてもらったり、こちらとの会話
を楽しみに来ているわけだから、団体やカップルのように、既に話し相手が
いる人ならともかく、お1人で来ている人にしてみれば、いつまでもいつまでも
バタバタして、腰を据えて話ができない状態は面白い訳がない。
私のいけないところは、なんとか彼らと会話をしなければ!と必死になっている
焦りが全部顔にでてしまうところ。
どんなに落ち着きを装っても、長い付き合いのお客様には、私のモードが
入れ替わっていることは一目瞭然なのだ。そしてきっと焦る私は
楽しそうには見えないだろう
お客さんが楽しければそれが全てが水商売ではない。お客さんと一緒に飲んで
仕事をこなしながらも、こちらも本気で楽しくリラックスしなくては駄目なのだ。

案の定、お1人で来ていたお客様は、私に気を遣って1杯だけご馳走してくれた
後、皆んな帰ってしまった。
私は反省をしつつ、後からやってきたお1人のお客様にしっかり付くことに。

このお客様は、いつもいつも大変金離れがよく女性を大事に考えるお客様。
エッチな話ししかしないけれど、他に共通の話題が見つけられるとはとうてい
思えないおじさんだ。
「りえ。○○をナ○させてくれ!」
「まあ飲みなさい。」
この二言がメインセンテンスだ。でも本当ははっきり物が言えない小心者の
かわいいおじさんなのだけど…

店を閉めるまで飲んでいたこのお客様はおもむろに立ち上がり、一万円札を
2枚取り出した。
「これ、あなた達2人のタクシー代。」

「はあああ??○○ちゃん!あなた酔っ払い過ぎよ。何バカなこと言ってるの。
 その分お店で使って頂戴よ!!」
ママの激怒にも中々首を立てにふらないお客様。結局女の子はチップを1000円
ずつもらうことで決着がついた。
申し出はありがたいけれど、確かに10000円はちょっと多すぎる。何度も通って
いただける方が私達女の子としてもその日限りの10000円よりもずっと
ありがたい。

とは言うものの
1万か~。くれよ~。ボソっ



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