そしてまず一発目の楽器隊タイム。実はココ、あんま覚えてないんですが、Patのソロでなかなか大画面にその超絶プレイが映し出されなかったのが残念だった(最後の方はしっかり映りました)。MR. BIGの中では“知性の人”的ポジションで、おとなしいイメージがあるが、このドラミングは他の3人に匹敵する超絶度だ。この日はLong And Winding Roadを歌いながらのドラミング。
そして曲はPrice You Gotta Pay。これもアルバムで聴くとイマイチ地味だがライヴで4人の音圧に攻められると完全にやられる。
で、感動の最大の波が来たのが次のStay Together。Paul作のベスト盤に入っていた佳曲だ。 Even though I want you, Even though I need you, Even though my heart is screaming Still believing, We could fall in love (求めていても、必要でも、心が叫んでいても、信じていても、恋におちる) Even though I want you, Even though I need you, Even though we won't find better, We can't stay together (求めていても、必要でも、もっといいものが見つけられなくても、一緒にいられない) すごく好きなのに一緒になれない切なさを歌っていると思うのだが、そんな曲を、今再び一緒になった4人が楽しそうに演奏している姿を見ていると、本当に泣きそうになってきた。そう、今回一貫して彼らから感じられたものは“楽しい”という感情だ。跳んだり跳ねたりを繰り返すEric、激しく、そして堅実に土台を固めるBillyとPat、そしてそこにとにかく弾きたくて弾きたくてたまらないという感じのPaulがいる。今回何度となく感じた“単なる再結成ではない”という意味がここにきてより深く分かった気がした。
そんな感じでひとりでウルウルしている間にも曲が進む。次はせり出したステージに4人が集まり、アコースティックタイムだ。Wild Worldもいいが、好きなのはその次に披露されたGoin' Where The Wind Blows。爽やか満載チューンだ。このアコースティックタイムもほのぼのさが溢れ出ていておもわず笑みがこぼれる。
そこから曲は何とアコースティックでのTake A Walk。チャレンジングだが、そこから徐々にエレクトリックセットに移行する流れなど、よく練られているという感じだ。それにしてもこの曲の“Take A Walk!!”などというキメの場面等、観客の歌唱度がどうも低いような気がした。今の若い子であればMR. BIGは若干後追いになっているはずだが、それほど若者ばかりという客層でもなかった。だとすれば、リアルタイムで聴いていたファンが多いはずで、それでこれだけ曲を知らないというのは、個人的にはどうもがっかりだ。To Be With Youしか知らないというファンも多かったということなのかもしれないが、話題性だけで横浜アリーナを満員にするようなバンドではないと思っていたので、もっと知っていて欲しかった。
で、そのあとはBump Aheadタイム。The Whole World's Gonna KnowとPromise Her The Moon。どちらも個人的にはイマイチ。。。てかココまで書いてきてボクはBump Aheadアルバムがあまり気に入っていないということだな。ただ、その頃の純粋さで、歌詞とかかなり覚えているんだが。
そんなまったりした空気を破ってくれたのがRock & Roll Over。この曲の疾走感はたまらない。若干Ericのパワーが落ちてしまっていたのに気付いてしまったが、本当に良い曲だ。で、またお客さん。そこは“After the SHOCK!!”でしょうが!!“Stand UP!!”でしょうが!!!
さぁそのソロタイムに続いて披露されたのは、全ての始まり、ファーストアルバムの1曲目にしてMR. BIGの名前を一気に広めた名刺代わりの1曲、Addicted To That Rushだ。さすがにこの曲は♪ウォ~ウォの分かりやすいフレーズも手伝って大盛り上がり。ボクもヘドバンしまくりだった。そして最後まで超絶テクで突っ走ってとりあえずの本編終了。ここまででもう2時間近く経過してたんじゃなかろうか。
スクリーンには過去の写真が次々と映し出される。この曲は紛れもないラヴソングだが、この4人が改めて集まった今、この曲はバンドとしての結束を証明する曲になった。この日何度したか分からない、彼らへの感謝を込めて大合唱で応えた。…I’m the one that wants to be with you
そして3枚目まではMR. BIGの定番となっていた“アルバム1曲目はちょっぱやな曲”シリーズの最後はBump AheadからのColorado Bulldogだ。♪Drinks are on the houseのあとの爆発力ったら、凡百のニューメタルバンドのそれとは次元が違うぜ。 そして壮絶に締めたアンコール。ただボクは、このあとカヴァータイムがあるのを知っている。
さぁ、ここからのお楽しみは、Paul on Drums, Eric on Guitar, Pat on Bass, and…. Billy on VocalのSmoke On The Water。もともとドラムもこなすPaulは別として、Billyの渋みの効いた声はたまらない。このバンドは“4人とも歌える”というのも見逃せないポイントだ。そして更に楽器チェンジで今度はBillyがギター、Ericがベースに持ち替え、“永遠のイケメン”Patがヴォーカルをとる。そういえばBillyのミシェルも書いたのでついでに書いておくと、PatはマイケルJフォックスに似ていると思うのだが、これは一部賛同希望。
さて、パートチェンジのあとは再び担当の楽器に戻って、Ericが“サーティ”と言えば間違いなく来るのは30 Days In The Holeだ。今回横浜が最終日ということで、何かサプライズがあるとの噂が出ていた。飛び入りのゲストでもあるのかとも勘ぐってみたが、このツアーでこの曲をやったのがこの日だけだったということで、恐らくこれがサプライズだったのだろう。確かに盛り上がる曲だ。
そして次は日の丸をバックにMR. BIGのロゴがスクリーンに映し出され、I Love You Japanが始まる。すいません、正直この曲ほとんど知らない。何のアルバムに入っていたんだっけか。まぁこれも、♪ウォーあいらぶゆぅじゃぺ~ん、という単純なフレーズだし、短い曲なのでなんだかんだでのれた。