she says... but who's reading?

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PUNKSPRING 08


前から何回も書いてたけど、今回のラインナップは個人的に過去最強。休む暇がホントにないと思わせるものでした。

会場入りは11時。今年の会場は去年と違うホールになっていて、いきなり結構歩かされる。
早くもクリマンバッシングを展開しようと思ったが、リストバンド交換が予想以上にすんなり行き、ここは問題なし。フェスのグッズにはほとんど興味がないので、とりあえず会場チェックに入った。
事前のステージマップを見ていた限り、今年の隔離ステージは去年より移動が大変との印象があったので、まず会場を一回り。確かに違うホールになっている分、去年より歩く距離はあったが、そこまで移動が大変ではなかったことにまずひと安心。取り急ぎビールと飯をかっくらって腹ごしらえ。

まず一発目のライヴは MR. ORANGE 。今回一日限りの限定復活ということだったらしい。Paul Gilbertが絡んでいたバンドということで、数年前に一度観たことがあった。
会場が暗転し、ゾロゾロと出てきたメンバー。ルックスはあの時といささかの変わりもない。各々が今も独自の活動で頑張っているんだろう。
曲はSpin Me Outからスタート。パンクなのに(ってのも偏見だけど)、各メンバーがとにかくバカテク。ギターソロもあったりするんだけど、この曲はポップな名曲。しっかりした演奏を聴かせてくれた。
で、今回はメンバーもかなりテンションが高かったのか、前回観た時よりもかなりアグレッシブにはじけまくっているという印象があった。。。のはいいんだけど、やはりリハーサル不足なのか、間合いとか、タイミングとかでちょいちょい違和感を感じた。まぁ今回限りということでメンバーもひたすら楽しんだんだと思う。
結構スペシャルな企画だったにも関わらずオープニングアクト的な扱いになってしまった彼らの今回の出演は今から考えるとちょっと疑問。個人的に聴きたかったCHEAP TRICKの"Surrender"のカヴァーをやらなかったのが残念。この後書くけど、今回はやるべきなのにやらなかった曲があったバンドがいくつかあったな。

そんな感じで今年のパンスプが開幕しました。

しばし間をいおいて観たのが DRIVING EAST 。アルバムで聴けるFALL OUT BOY的なハード&ポップな楽曲がなかなか気に入っていた。
で、バンド登場~演奏スタート。。。しょ、しょぼい。。。
会場のせいなのか彼らのせいなのか分からんが、音も悪いし演奏も平凡、というか平凡以下。vo.の声も全然出てないし、頭っから“これはつまらんぞ”という印象を持ってしまい、それが最後まで払拭されることはなかった。最近FALL OUT BOYがカヴァーし、サマソニでも披露したMichael JacksonのBeat Itが彼らのボートラにも入っていたので、やってくれることを期待していたら、中盤に披露された。。。のはよかったんだけど前述の通りvo.がボロボロ。こういうバンドでvo.がしょぼいのは致命的だ。全部観るつもりだったが、この曲の出来栄えを見たところで見切りをつけてメインステージへ移動した。

まぁとりあえず最初の2バンドが期待していた掴みを持っていってくれなかった事でちょっとがっかりしつつ次の 10-FEET に備えた。ステージ前の方へ移動。
で、いつもの通りドラクエ3“そして伝説へ”のテーマにのって登場したメンバーが1発目をかました時、その悲劇は起こった。。。

人圧!!

最前でもなかったので甘く見ていたら一気に押し寄せるヒトの波に一気に持っていかれた。。。

転倒~起き上がれない

しばらくじたばたしつつなんとか助け上げられたが、これは本当に怖い。自分だけ倒れている中、周りが暴れている状況になった時は、絶望のどん底に追い込まれたような気持ちになった。混沌と言うのがピッタリの状況だ。あの気分は2度と味わいたくないわ。

そんなこんなで、自分の体力のなさを感じつつなんとかステージに集中し、彼らをチェックしたが、今回は時間の制約がある中で、彼らのトークもほとんどなし、次々と曲を繰り出してきた。単独でのある意味まったりとした雰囲気に比べ、今回はとにかく攻撃的に攻めて来た彼ら。演奏は相変わらず良く、選曲もツボを押さえていた。。。と思っていたら彼らの締めの名曲Cherry Blossomをやらず!!なんだこりゃ!!桜が満開のこの時期にこの曲をやらずしてどうするというような不可解なセットリスト。時間がおしてしまったのだろうか。これは本当に疑問だった。

休憩も含め、後ろの方で酒を買ってる中始まったのが PLAIN WHITE T'S 。まったく未チェックのバンドだったが、曲がスタートした瞬間、空気が、変わった。

なんなんですか、このバンドの甘く切ないこの雰囲気は。

70年代を意識しているのか、ピンクの衣装と大き目のサングラスに身を固めたvo.が絶妙のスウィートメロディをなぞれば、バックコーラスもそのメロディに拍車をかける。とにかく演奏の一体感がこのバンドの特異性を見事に引き出していた。目がいったのは黒人のdr.とおっさんっぽいba.のリズム隊。また偏見になるけど、パンクバンドに似つかわしくない、なんかいろんな音楽の素地がありそうな熟練されたこのふたりのボトムが、このバンドをタイトにしている要因なのかと思った。いちいちくすぐるようなフレーズが満載で、おもわず唸ってしまった。06年のTHE ACADEMY IS...的な、特異な音楽性を持っているバンドだった。知ってるバンドが多かった今回のパンスプの中で、こういうボーナスがここに入っていてくれたことで、ボクの中での今年のパンスプの流れが一気に盛り上がった。帰り際、彼らのCDを即買いしたことは言うまでもない。

そんな余韻に浸るまもなくスタートするのが今回の期待バンド、 DONOTS 。日本では数々のヒットも飛ばし、今回ニューアルバムも発表したということで絶妙のタイミングでの来日。非常に楽しみにしていた。。。のだが。。。

出音からなんか小さいし、まとまりがない。

こんなバンドだったのか?

vo.のIngoが迫力なかったし、演奏もグッと来るものがなかった。そんな中で連発されるカタコト日本語には逆にテンションが下がってしまう。彼らの代表曲We Got The NoiseとSaccarine Smileには全力で反応したが共鳴が起こっていなかったよ。そして“やるべきなのにやらなかった”第3弾がWe're Not Gonna Take It。なぜこれをやらん!!フレーズも単純だし、盛り上げるにはもってこいの曲じゃないか。単独ではやったのかな。とにかく残念だったよ。PWT'sからの流れでハマレば、この時点で元を取ったといえるほど大事な流れだっただけに本当に残念だった。

そんな彼らに落胆している暇もなく次に始まるのは今回のボクの中での最重要アクトである BOWLING FOR SOUP
SEがMOTLEY CRUEのWild Sideだったことに反応したファンがどれだけいたのか知らないけど(ね?じゅんじゅんさん)もうこの時点でボクの心はがっつり掴まれていた。
そして一発目は超高速ver.のThe Last Rock Show。速い、とにかく速い。例の人圧に若干危険を感じつつ暴れまくる。更に続くのはまたも高速のPUNK ROCK 101。あ~もうダメ、この流れ。こういうフェスの中でしっかりKY(この場合は“空気読める”と使う)してくれているこのバンドは本当に凄い。前回のINDEPENDENCE-Dでのライヴで、彼らのMC入れまくりの展開は経験済みだったので一生懸命なにを言っているか聞き取りつつも結局なんだか分からないけど楽しいということで、ひたすらハッピーになる。
曲の途中でいきなりしゃべり出すという彼らのスタイルには賛否両論あるだろうが、そこからいきなり曲に戻る時のタイミングと緊張感はバンドのまとまりのなせる業だ。
1985でしっかり締めた(曲の途中にVAN HALENの曲をSE(何の曲だっけ?)ではさむという大技も披露)彼らはやっぱり真のエンターテナーだ。
それにしてもvo.のJaretの声はこういう曲にはバチコンの声だったよ。

このあとは確実にライヴが盛り上がるであろう FLOGGING MOL LY を観たかったんだけど、泣く泣くパスして、アルバムが結構気に入った POWERSPACE を観に走る。
到着したところでちょうどライヴがスタート。銀のジャケットにハチマキをしたvo.は先ほどのPWTsにも通じる時代錯誤感。
で、ライヴ自体は、何とも無味乾燥と言うか。悪くはないんだけど良くもなかった。つかみ所のない不思議な感覚を覚えたよ。というところでそれ以上の感想もないので終わり。

BUZZCOCKS のチラ見をする予定だったけど、疲労もたまってたので、まったりしつつ次の FROM AUTUMN TO ASHES に備える。今回のラインナップの中では異彩を放つメタル系のバンドだ。前回EXTREME THE DOJO vol.10で見た時はdr.を兼任していたヒトが今回はvo.に専念。風貌が恐ろしいほどに変わってたのに驚いたけど、クリーンヴォイスと、ですヴォイスを見事に使い分けていた。同じ声質でvo.を分けるg.もうまかったし、曲の凶暴性は見事だったね。客がかなり少なくて淡々としたライヴだったけど、しっかり存在感は示していたと思う。

で、メインステージに戻り ANGELS & AIRWAVES を観る。BLINKの音楽性とは違って、普通のロックをやるバンドになったけど、演奏力はあるバンドだ。特にdr.なんか良かったね。さすがに百戦錬磨のTomは貫禄があった。フェスで観るよりは単独でじっくり観た方が味わいがあると思ったよ。

そんなこんなしてるうちに ELEVENTYSEVEN の出番が迫ってきたため再び移動。このバンドはライヴ映像を観たことがなかったので、とにかく期待と不安が交錯していた。アルバムは、極上のポップチューンが満載だっただけにこれをそのままやってくれちゃったりしたらとにかく今年のパンスプに花を添えることになる。
そしていよいよライヴ開始。。。確か1曲目はFight To Save Your Lifeだったと思うが、でてきて、演奏を始めたメンバーを見て。。。度肝を抜かれた。まずフライングVを持ってきたMattも画になったが、とにかくメンバーのはしゃぎっぷりが凄い。スピードもアルバムの1.5倍ぐらいで飛ばしまくる。アルバムでは洗練されたイメージがあったが、ライヴだとこんな滅茶苦茶になるのか~。滅茶苦茶といっても演奏がダメと言うわけではなく、しっかりした演奏なのに、とにかくハッチャケてるのに驚いた。あとは宇宙服を着たパフォーマーが出てきて、踊りまくっていたのだが。。。最初だけでよかったと言うか、だんだんしつこくなってきたね。ネタがあるわけでもなく、ただ踊ってるだけだったからね。要所要所で出てくるほうが効果的だったと思うよ。
まぁとにかく“勢い一発”という意味で成功だったんじゃないだろうか。今後の活躍が楽しみだ。

で、そそくさとメインステージに戻るとまだ マキシマムザホルモン が演奏中。ちょうど戻った時にシミを始めたのだが、貫禄が増しまくっていた。彼らはやっぱりただもんじゃねぇ。エネルギーの塊が観客を襲っているという印象だった。もうなんか、こいつらのライヴってのは戦いだね。“ハンパな気持ちで来てんじゃねぇぞ”的な雰囲気をまざまざと感じた。最後は握れっではなくメガラバだったが、大熱狂だったね。こんだけツアーツアーの生活で疲れているはずだが、しっかり120%を見せてくれるバンドに敬意の念を抱かずに入られなかったよ。

で次は ME FIRST AND THE GIMME GIMMES 。正直しっかり観ていません。原曲をあまり知らないってのもあるし、なんと言うか、まぁあんまり合わないんですよね。楽しいとは思うんだけど。ということで後ろで飯食いながら観てました。

で、今回のボクの中でのトリ、 PENNYWISE 。どうしても日本のファンはウドーフェスでの謝罪が先にたってしまうが、今回の客の入りなら彼らも見直してくれるだろう。
ということで始まったライヴは、とにかく走る走る。曲が終わるごとに客を煽る必要はないとも思ったが、やはり演奏力、扇動力共に一級品。王者の貫禄を充分に見せつけた。こういう風にしっかりとしたアイデンティティーを持ってるバンドを観ると嬉しくなってしまうね。
個人的には全ての曲を網羅しているわけではないので、シンガロングやオイオイに適度に参加しつつ暴れていたのだが。。。

Bro Hymn 。。。この曲のアンセムっぷりは他のどの曲も圧倒した。友達バンドもたっぷりステージに呼んでうぉ~うぉうぉうぉ~と叫ぶこの光景はPENNYWISEにしか魅せられない、まさにスペシャルなステージだと思う。心地よい疲労と共に終了した。

で、最後の RANCID 。。。 途中退席させてもらいました 。個人的にはあまり思い入れもなく、Timのお姿だけ拝見できれば良いと思っていたので数曲を見て退場。落ち着いたステージングだった印象です。

ということで最後の方は駆け足になってしまいましたが、今年も楽しめました。このぐらいのレヴェルのバンドを毎年呼んでくれるのであれば、いくら払っても観に行きたいイヴェントだし、LOUD PARKも絡んで定着化してくれれば春にパンスプ、夏にサマソニ、秋にラウパーという黄金の季節感が生まれてくるわけで、やはりクリマン様様となってしまいますわ。

。。。まぁそんなことをしてたら本当に年齢を重ねすぎて、会場にいるのがどんどん恥ずかしい状態になってくるのでしょうが。1年に1回くらいはいいよね?

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