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私
:昨年の 12月第1週
の朝日新聞の 書評
で 今野晴貴
著の「 ブラック企業
」という文春新書が紹介されていたので、図書館に予約したが、予約待ち数が多く、まだ入手していない。
今野氏著の他の著書「 ブラック企業に負けない
」も予約したが、このほうは待ちが少ないので早く入手できそうだ。
A氏
:昨日の朝日新聞の夕刊の「 文芸批評
」欄に 「『ブラック企業』と呼ぶ意義
」と題して、その著者との談義が載っているね。
「 ブラック企業
」
とはもともと「 違法・脱法的な企業
」を指す呼称だが、ネットで若者たちが、 新しい意味
を持つ呼称に変えて使い出した。
それを受け、著者が「 ブラック企業
」という本にした。
著者はNPO法人「 POSSE
」代表である。
今野氏は本の発行にあたり「 ブラックという名に若年層が『こんな働かされるのはイヤだ!』という思いを、社会に反映させていく必要がある 」と思ったという。
私 :「 新ブラック企業 」の定義は次の 3つ からになるという。
1.「 君の代わりはいくらでも居る
」との圧力を背景に若者に 異常な長時間労働
を強いる。
2.大量に採用し、直後から 生き残り競争
を課して、大量に辞めさせる。
3.優秀・従順でない社員は パワハラ
で精神的に追い込み、「 自己都合
」退社させる。
A氏
: 今野
氏に相談に来る若者の多くは、会社から「 低能力者
」との認識を刷り込まれ、「 私が悪いのだ
」と 自己否定
しているという。
今野
氏は、若者が「 辞めた自身
」に向けている攻撃の矛先を「 辞めさせた企業
」に向けようとして、その試みで本を書いたという。
私 :このような企業が生まれるのは、 会社の過大な命令権を容認してきた日本の土壌 があるというね。
A氏 : 今野 氏は、 労働基準法が骨抜き状態 なので「 労働時間に歯止めをかけることから始めよう 」と訴えるという。
私 : 単身赴任 、 サービス残業 で 滅私奉公する正社員のモデル は 先行世代 が作ったという。
しかし、俺たちの 高度成長初期の世代
は、最初、残業が多かったが 労働基準監督署
がうるさかったし、産業界が長時間労働は、まだ、 先進国型
でないので恥ずかしいとして、欧米に追いつけと「 時短運動
」をしたね。
週6日制
が 1960年代
に 隔週5日制
となり、次に 1970年代後半
には 週5日制
が定着し労働時間を逐次減らしてきたと思う。
ちょうど、子どももできた頃なので、増えた休日には 家族でマイカーでドライブ
をした。
大衆消費時代の到来
だね。
ムダ排除で、生産性向上とともに、残業時間も減ってきたね。
ある学者が会社ではムダを省き禁欲的だが、個人生活では消費に走るという矛盾した2面性があると指摘していたね。
A氏 :その「 時短運動」の潮流 はいつ大きく変わったのかね?
私
:一時期、不景気だったドイツが ドイツ病
から抜けだして、今、ユーロ危機のヨーロッパで 一人健在
だが、 労働時間が短い
ので有名だね。
その労働時間の短さと効率的な働きは驚くべきものだという。
ドイツ政府
は「 休暇法
」で有給休暇を完全に消化することを義務付けている。
完全週休2日制
で、 日曜と祝日の労働は禁止
。
労働基準監督署
の監視も厳しい。
もちろん、サービス残業なんて無い。
A氏 : 長時間労働 は、 労働者の人格を疎外 するだけでなく、 生産性も阻害 していることを知るべきだね。
私
:それにしても、現在の日本は国際的にも問題な「 ブラック企業
」がある一方、こないだ、 このブログ
で取り上げた 新幹線の清掃業者の
テッセイのように、従業員を「 リスペクト(尊敬)
」し、従業員が「プライド(誇り)」を持ち、海外にも誇れる企業もある。
企業も多様
になったね。
それだけ、日本企業の競争力がなくなってきたのかね。