朝日新聞 2014年8月30日の記事です。
写真:相談員として患者の話に耳を傾ける=熊本市内 (写真の掲載は控えさせていただきました。)
熊本県難病相談・支援センターが主催する患者交流会に参加したことをきっかけに、熊本市のHMさん(54)は、同じ血液がんの患者との交流を始めた。再発の不安を抱えながらも、不安と落ち込みの日々から、少しずつ抜けだそうとしていた。
「あなたにとって必ず役に立つプログラムだと思います」。急性リンパ性白血病と診断されて1年半近くたった2006年10月、センターから自宅に、1枚のFAXが届いた。「慢性疾患セルフマネジメントプログラム」の案内だった。米国の大学が患者支援のために開発したものという。
風邪やけがなど短期間で治る病気を除けば参加できる。週1回(2時間半)を計6回。10人ほどのグループで、医療者との関係、薬の管理、落ち込んだときの感情のコントロールなどについて、患者同士が話し合う。
誘ったのは、センターの所長だった陶山(すやま)えつ子さん(57)。1型糖尿病の子を持つ親でもあった。患者会を通じてプログラムを知った。病気とともに自分らしく生きる。そんな考え方に立つプログラムを熊本で試したい、と思った。
毎回最後に、1週間でやりたい目標を発表した。「週2回、家から外に出て散歩する」。小さな目標でも、達成できるとHMさんには自信になった。6回のプログラムの最後。「3~6カ月後の目標を決めてください」と言われた。「仕事をしたい」。自然と出た言葉に、自分が一番驚いた。
07年6月、センターの相談員に採用された。「病気の経験を生かし、患者の話を聞いてもらえませんか」とセンターから声がかかった。昨年、仕事に役立てようと、相談業務に携わる人が目指す「社会福祉士」の資格をとった。仕事とは別に、がんの患者や家族が集まって不安や悩みを語り合う「がんサロン」の活動も始めた。
抗がん剤は07年春に医師と相談し、やめた。再発の心配はだいぶ減った。ただ、いまも数カ月に一度、通院して検査する。
最近は、フラダンスやクラシックギターなど趣味の時間も大切にする。「楽しいと思えることに没頭できる時間を持てるようになった自分が、うれしい」。来年3月、診断から10年を迎える。
(本文の患者さんのお名前は頭文字にさせていただきました。写真も掲載を控えさせていただきました。)
私は粒子線治療を終え経過観察中ですが、再発のリスクそして重篤な副作用(腎不全)のリスクも高く不安ではあります。しかし、色々やりたいことがあって普段はそういうリスクを忘れるくらいです。
でも、この方のように不安から逃れられない方も多いのですね。そのような場合は、ここに書いてあるようなプログラムは有効かと思います。
10年間再発なしで来られて、かつやりがいのあるお仕事に就かれてよかったですね。
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