ワルディーの京都案内

ワルディーの京都案内

2016/02/04
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カテゴリ: 京都のニュース
2016年

 京都市北部の鴨川源流域の山が荒廃している。近年、急増したシカによる食害などで下草がなくなり、幼木も育たない。地肌むきだしの山から豪雨の度に土砂が流出するため、砂防ダムでは堆積物の除去を繰り返している。鴨川の在り方を議論してきた「鴨川府民会議」で、今後は山の再生策が話し合われる見通しだ。

 1月末、鴨川の源流として 歌舞伎十八番「鳴神」にも登場する、北区雲ケ畑の志明院 を訪れた。境内の人が足を踏み入れた形跡のない雪の上に、点々とこぶし大の穴が続く。「これは大きいなあ。大型のシカだろうね」。田中真澄住職(75)が穴を差して話す。

 田中住職によると、10年ほど前からシカが急増し、下草のクマザサなどを見かけなくなった。薄い表土の上に低木から高木まで植生する境内は、 市の天然記念物「岩屋山志明院の岩峰植生」 に指定されているが、低木のヒカゲツツジがほとんどなくなってしまった。シカは、最近では、毒性のあるシャクナゲまで食べる。田中住職は「低木や下草は、土砂崩れを防いでいた。このままでは土砂が川に流れ込み、下流に影響を及ぼす」と懸念する。

 府によると、2006年度に推計で約4万4千頭だった府内のシカは、13年度に約1・8倍の8万頭前後まで増えた可能性がある。駆除数も年約1万頭まで増加したが、効果は見えてこない。

 志明院から南へ約7キロのところには、柊野砂防堰堤(えんてい)がある。1935年の鴨川大洪水(京都大水害)を受けて、41年に設置された砂防ダムで、15万立方メートルの土砂をためることができる。

 ただ、2013年に全国初の特別警報発令、昨年7月に左京区吉田の荒神橋水位観測所で氾濫危険水位(2・5メートル)を超える2・6メートルを記録するなど、ここ数年は記録的豪雨が相次ぎ、大雨に伴って、多くの土砂が鴨川流域に流れ込んだ。13年度に、堰堤にたまった土砂6300立方メートルを取り除いたが、今年2月にも5千立方メートルの土砂を除去する予定だ。府京都土木事務所は「詳細な記録はないものの、近年にないペースでしゅんせつしている」とする。



 府民会議のメンバーで市民団体「鴨川を美しくする会」の杉江貞昭事務局長(71)は「しゅんせつを繰り返すのは税金の無駄遣いだ。駆除に加えて、シカに負けない植林など多方面な取り組みをしていかないといけない。そのことが鴨川をよくすることにつながる」と話す。

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最終更新日  2019/02/20 07:57:58 PM コメントを書く


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