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もちろん読みきれないほどのものを溜め込んでいたわけで、あげくのはてには水害で濡れてしまうほどにもなったわけだが。
そのご、ニホンに通うたびにニホン語の本がふえてニホン語のほうをより多く読むようになってきた。
しかし最近、心境の変化もあり(笑)、スペイン語の本もよく手にとるようになってきた、おそらく悦ばしいことではないか。
ここで、あらためてスペイン語のすぐれた本を書店にてウオッチングしていると、意外なことに気がつかされる。
刊行点数がすくなくなっているのだ!
昔はそれなりの専門店にいけば、名の通った著者の作品は並んでいたものだった。
しかし昨今は、とびきり売れ行きのいい作品は、どよよォ~~んと並んでいるのに、ちょっとはずれると見当たらない。
これはいったいどうしたことか。
とびきり売れ行きのいい作品とは、つまり、高校やら大学(中学もあり)でクラスで読まされる本ということらしく、平積みにもなっている。
その他の作品は、増刷はすくない。
メキシコの出版社もご他聞にもれず、(中小の)出版社の統合が盛んであり、経営もその影響をこうむり、おそらく、増刷などもうえの経営陣の判断をあおぐ場合もおおく、そのゆえに増刷が減っているのではないか。
もっともいくつか元気のとてもいい出版社もあるし、それに最近は単行本のほかに、文庫本的な感じの冊子もふえている。
一概に嘆くべき状況とはいえないのかもしれないが、とにかく目につく書き手というのは、より特定化されるようになっている。
もともと書籍マーケットのとぼしいメキシコ、二千部程度でも大部数と喧伝される世界である。
まあ、わたし的には手元の本をせっせと読み通し、あたらしい本には禁欲さに徹する。。。って、これはニホンの書き手に対してもおなじ態度をとっていることになるな。
安い、かつての著名な作者の全集本の端本とかを読む暮らしをさしているのだが。
(10 of April. 2009)