その五 春のパーティ



ゴンは大きく背伸びをして目を覚ましました。

そしてゴンの冬眠は終わりました。

森の仲間にご挨拶

りすさん、たぬきさん、きつねさん、うさぎさん、冬眠した仲間、冬眠しなかった仲間。

皆ゴンとの再会を喜んでくれました。

ゴンは皆に提案しました。

「春になったお祝いをしようよ」

「それはいいね」

「僕、人間の友達も呼びたいんだけど」

山の仲間たちは一瞬えっという顔をしました。

ゴンは「皆いい人たちだよ。多いほうが楽しいと思うよ」

ゴンの言うのを聞いた皆は「それもそうだね」と相談がまとまりました。

山の中ほどの広場になっているところに大きい切り株がありました。

「これをテーブルにしてご馳走や花をかざろう」

夜のうちにゴンは村を回ってパーティの招待状を配りました。

ケンタとおばあちゃん。花ちゃんとお母さん。源じいと奥さん。

皆は手分けをしてごちそうあつめ。

やまぶどう、のいちご、木の実、そしてゴンのお得意の網で取った魚、春に取れる珍しいきのこ。

色々なご馳走が集まりました。

朝になって村の人々はゴンからのお手紙を見つけました


「春になったので山で春になったお祝いのパーティをしたいと思います。
ご馳走を用意しているのでぜひ来てください」とかかれていました。

皆は相談の上山の広場に行ってみることにしました。

山の広場には花が咲き乱れてすっかり春の様子です。

真ん中の大きい切り株に動物たちの心づくしのご馳走が並んでいます。

「こりゃおどろいた、本当にパーティの準備ができているじゃないか?」
源じいがいいました。

皆も驚いています。

動物たちがそろって現れてご挨拶

ゴンは「何にもありませんが今日は楽しんでいってください」とご挨拶。

動物たちも人間たちも歌ったり踊ったりご馳走を食べたり楽しいひと時を過ごしました。


やがて日が傾いて山のほうに落ちていくと人間たちは「ありがとう、今日はたのしかったよ」と帰っていきます。

その姿が見えなくなるまでゴンたちは見送りました。

こんな楽しいパーティなら何度でもやりたいなとゴンは思いました。
今度はもっと沢山の人間の友達が来てくれるといいなと思いました


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